常時左折可の意味・道路標識と左折可交差点の3つの注意点
更新日:2024年07月09日
赤信号でも左折できる常時左折可
常時左折可の標識があれば、赤信号でも左折できます。車の流れをスムーズにするための処置として導入されている仕組みで、渋滞緩和に一役かっています。
しかし、右から来る車が優先である上に、歩行者も通常どおり横断してきます。赤信号での左折には最新の注意を払うようにしましょう。また、常時左折可の標識に気付かず停車していると、後続の車からクラクションを鳴らされてしまいますので気をつけて下さい。
諸外国の右左折事情
アメリカなどは右側通行なので「左折可」の標識はありません。では「右折可」になるのかというと少し違います。日本では基本的に赤信号では左折ができず、一部道路のみ左折可の標識が設けられています。
対して、アメリカでは一部の州を除き赤信号での右折は許可されています。赤信号での右折ができない場所に「NO TURN ON RED」という標識が立てられ、赤信号での右折禁止を知らせています。日本とは逆であるといえます。
常時左折可のメリット/デメリット
常時左折可のメリットは、渋滞が緩和できるという事で、デメリットは事故が多いという事です。運転手が快適に道路を利用できるというのは利点ではありますが、右から直進してくる車との出会い頭の事故や、歩行者との接触が多い傾向があります。
常時左折可道路であっても、赤信号の場合は必ず一時停止をするようにして、安全を確認する意識を持つ事が大切です。
日本にもある常時左折可交差点
常時左折可道路は、道幅が広い場所が多い海外に比べると少ないのですが、日本にも存在しています。沖縄県、岡山県、奈良県などは比較的道幅が広い道路が多く、設置場所は他県よりも多くなっています。
特に、沖縄県は常時左折可道路が日本で多く、アメリカの交通ルールに似ている傾向があります。本土から沖縄に行くと、普段慣れていない常時左折可の標識に戸惑う事が多いので、覚えておきましょう。
常時左折可の意味と道路標識
常時左折可の道路は、信号の色に関係なく左折が可能である事を示しています。赤信号でも交差点内に侵入できるケースとして、信号下の矢印で表している事がありますが、常時左折可能道路では、「左折可」の専用標識で誘導されています。
また、自転車やバイクなどの軽車両にも、左折可の標識は適応されるのかどうかを解説いたします。
常時左折可とは
常時左折可は赤信号でも左折可能という事を示し、「左折可」の標識で表されます。常時左折可の交差点は、交差点直前に左にそれていく三角州のような形状になっている事が多いです。
左折可の標識は、信号機付近に設置されている事が多いので、周りをよく見て見落としがないように注意してください。
赤信号と左折可
常時左折可の交差点は、赤信号でも左折が可能です。そのため、直進の勢いのまま交差点に侵入してしまうドライバーが多いですが、危険なので必ず一時停止するようにしましょう。右から来る車と横断する歩行者が優先なので、もし事故を起こしてしまうと左折した側の責任になります。
軽車両での通行方法
常時左折可の交差点では、自転車やバイクなどの軽車両も、常時左折可の標識板に従います。ただし、原則では自転車は車と同じという考えで間違いないのですが、場合によっては、歩行者と同じ行動を促す標識板もあるので、分かりにくい事もありますので注意しましょう。
自転車の運転において、規制がとても厳しくなっています。自転車に乗る人も、車のドライバーと同じく交通ルールをきちんと把握して、安全運転を心がけましょう。
常時左折可を示す道路標識
常時左折可の道路標識は、白地に青矢印の標識板です。設置されている場所が少ないので、教習所のテキストでしか見た事が無いという人が多いです。常時左折可道路が多い地域に行った時に戸惑わないよう、覚えておきましょう。
道路標識の正式名称と特徴
常時左折可の道路標識の正式名称は、「信号に関わらず左折可能であることを示す標示板」です。常時左折可の道路標識は、交差点にしかないのが特徴であり、信号の側にありますので、注意していれば見落とす事はありません。
一方通行標識との見分け方
一方通行の標識と常時左折可の標識は、非常に似ており、一方通行の標識は青地に白矢印という見た目で、常時左折可の標識は白地に青矢印なのが特徴です。色合いが逆になっているので慣れていれば見分けがつきますが、間違いやすいです。
しかし、一方通行の標識には何も文字が記入されていない事がありますが、左折可の場合は、下に「常時左折可」や「左折可」と記載されている事が多いです。しっかりと文字まで確認しましょう。
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常時左折可交差点の3つの注意点
常時左折可の交差点では赤信号でも左折かできるという説明はしてきましたが、注意点も存在しています。ここでは、左折可道路の3つの注意点に関して詳しくご説明いたします。
注意1:設置件数に大きな地域差がある
左折可交差点の設置数は、地域によって大きく違います。左折可の交差点は全国で約300ほどありますが、沖縄県、岡山県、奈良県の3県で半分近い数が設置されています。ですので、一つも設置されていない県もあります。
左折可交差点のある県に出かける際は注意ですが、逆に、この3県に住んで左折可に慣れてしまっている人は、他の地域の通常交差点で、赤信号なのにうっかり左折しないよう注意しましょう。
注意2:左折可でも歩行者優先
左折可でも歩行者が優先です。横断する歩行者は左折可である事を知らない場合が多く、赤信号で車が出てくるとは考えていない人が多いので、注意が必要です。特に、子どもやお年寄りは予想外の動きをする事もあるので、必ず一時停止して安全を確認するようにしましょう。
注意3:左折レーンに入ったら必ず左折する
左折可のレーンに入った場合は、必ず左折するようにしましょう。左折可の標識に気付かずに侵入したからといって、直進したり元の道に戻ろうとすると事故の原因になりますので、絶対にしないようにして下さい。
また、左折してから反対車線に向かって右折しようとするのも、とても危険な運転であり道路交通法違反に当たるのでやめましょう。
常時左折可交差点を安全に通行するために
常時左折可交差点は、ルールを守って利用すれば、安全に通行できるという事がここまでの解説によりご理解頂けたことでしょう。
もし、左折可に気付かず、違反してしまったらどのような罰則があるかを解説いたします。また、原付の右左折のルールは通常の車両と少し違いますので、こちらも併せてご説明いたします。
原付の交通ルール
原付は、交差点によっては右折時に2段階右折する必要があり、右折時に一番左のレーンに入らなければなりません。しかし、もし左端が左折可のレーンであった場合、どうすればいいのでしょうか。
この場合、赤信号では止まるようにして、青信号になってから、左折する車両に注意して直進する必要があります。赤信号で直進するのは危険なので必ず止まるようにしましょう。
違反すると減点
常時左折可交差点に限らず、信号無視の違反をすると、2点減点され、反則金として7000円以上取られる事になりますので注意して下さい。
常時左折可の標識が無い場所で、赤信号なのに左折するのは信号無視にあたります。一見、左折して問題なさそうな道路でも、標識があるかどうか必ず確認しましょう。
下記にご紹介する記事では、原付の乗り方のコツや、免許の点数の仕組みをご紹介していますので、あわせてご覧下さい。
初回公開日:2018年02月01日
記載されている内容は2018年02月01日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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