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イギリス車の特徴・エンブレム・故障の対応|右ハンドル

更新日:2023年10月25日

イギリス車について、その魅力や特徴、の自動車メーカー、故障やメンテナンスなどを解説します。クラシックカーや自動車レースに興味のある人たちにとって欠かすことのできない、伝統的な車づくりとスピードへの熱い情熱が込められた、イギリス車の耳寄りな情報を紹介します。

イギリス車の特徴・エンブレム・故障の対応|右ハンドル

イギリス車の特徴

車が好きな人の中には、「イギリス車」と聞くと胸が躍る人も多いでしょう。特に自動車レースやクラシックカーが好きな人からは絶大な支持があり、欠かすことのできない車がイギリス車です。

ではイギリス車といえば、どういった自動車メーカーを想像するでしょう。超高級車のロールスロイスやベントレー、レースでも大活躍したジャガー、砂漠のロールスと呼ばれたレンジローバー、それとも自動車史に残る傑作として有名な小型車ミニでしょうか。

グローバル経済の波に飲み込まれたイギリス車

このように世界中の誰もが知っている、歴史的な名車を数々生み出してきた英国の自動車メーカーですが、経済のグローバル化の影響から、現在は伝統的なイギリス車メーカーのほぼ全てが、ドイツのフォルクスワーゲンやBMW、マレーシアのDRB-ハイコム、インドのタタモータースといった巨大資本によって吸収され、傘下に収められてしまいました。

しかし、巨大企業が台頭する今の時代にも、わずかですが純粋な英国資本のイギリス車メーカーが存在しています。

現在も世界中の多くの人たちに愛され続けている車、イギリス車について、その魅力や特徴、の自動車メーカー、故障やメンテナンスの情報などを解説していきます。

右ハンドル

イギリス車の特徴として、日本車と同じ右ハンドル車ということが挙げられます。これは明治維新から、西洋文明を急ぎ取り入れようとした日本政府が、鉄道や蒸気機関車を始め、機械工学の分野においてイギリスから多くを学んだためです。

機械産業の多くをイギリスから学んだ日本

日本初の蒸気鉄道が開通したすぐ後の1882年6月に、新橋~日本橋間に最初の「馬車鉄道」が開業しました。この際使われたのが、馬を操る馭者(ぎょしゃ)が右側に座る「イギリス式馬車」で、馬車道は左側通行となっていたため、後に日本の自動車産業が誕生した時にも、同じイギリス車の右ハンドルが採用されました。

右ハンドル車を生んだイギリスの馬車交通

イギリスの馬車がなぜ、馭者が右側に座るのかというと、イギリスでは最初に都市部で馬車交通が発達したため、使用する馬車は近距離の移動に適し、機動性に優れた馬を一頭のみつけた「一頭立て馬車」でした。

一頭立て馬車の場合は、馭者は左手で手綱を掴みながら、右手に長い鞭を持って馬を操縦するため、馬車の乗客や荷物、または路上の通行人を誤って鞭で打たないよう、馬車は左側を通行し、馭者は右側に座りました。

長距離馬車が左ハンドル車の始まり

これに対してフランスやドイツ、オーストリアなどヨーロッパ大陸の国々やアメリカでは、都市部のみでなく地方の農村部や、国境を越えての移動など、馬車交通では長距離ルートが主に発達したことから、使用する馬車も馬を二列に配置した「2~6頭立て馬車」が多かったといいます。

このような馬車では、馭者は一本の鞭で両側の列の馬を操縦する必要があるため、右側に座ると右手に持った鞭では不便となることから、左側に座ってそれぞれの馬に鞭をふるいました。同時に左側通行では馭者の鞭が通行人に当ってしまう事があるため、馬車は右側を通行しました。

馬車交通の違いが自動車のハンドル位置になる

こうして自動車が誕生するまで主流だった、馬車交通の成り立ちの違いが、自動車の時代になってもそのまま受け継がれ、イギリス車では左側通行の右ハンドルが、フランスやドイツといった欧州大陸諸国や、アメリカの車では右側通行の左ハンドルが採用されました。

左ハンドル

日本ではかつて輸入車のことを「ガイシャ(外車)」と呼び、現在みたいに輸入車に乗ることがあまり一般的ではなく、とても特別なことだと考えられていた時代があります。

その頃、日本人の間で強く根付いたのが「輸入車(ガイシャ)は左ハンドルが常識」という物でした。確かに、当時輸入車の代表だったアメリカ車や、現在とは違い一部の熱心な愛好家たちに多く乗られていた、メルセデスやBMW、フォルクスワーゲンといったドイツ車などは、すべて本国仕様と同じ左ハンドル車が売られていました。

ガイシャは左ハンドル

そういった影響から、1970年代後半のスーパーカーブームの時に大となった、ロータス・ヨーロッパやトライアンフTR7などのイギリス車を見ると、「なぜ輸入車なのに右ハンドルなの」といった疑問の声が上ることも多く、イギリスが日本と同じ左側通行で、イギリス車が右ハンドルだということは、あまり知られていませんでした。

当時の人々は、輸入車ならどの国の車でも「ガイシャ」としてひとまとめに考え、「ガイシャといえば左ハンドル」だと強く信じ込んでいました。また現在でもそのような考え方が、多くの日本人の中に存在しているという事実があります。

現在は輸入車でも右ハンドルが普通

現代はグローバル経済の時代となり、自動車においても国内生産のみでなく、輸出や現地生産といった国外市場が重要視されています。

各自動車メーカーは、それぞれ販売する国に適した仕様の車を販売することで、売り上げを伸ばしたいという考えから、日本でも正規の輸入車では、ほぼ全てのメーカーから「日本仕様」として右ハンドル車が販売され、現在では輸入車を購入する多くの人が、右ハンドル車を選択しています。

それは、イギリスと同じ左側通行の日本では、右ハンドル車の方があらゆる面で使用に適しているからです。

海外からの投資により復活したイギリスの自動車産業

現在ではイギリスの自動車メーカーのほぼ全てが、フォルクスワーゲンやPSA(プジョー・シトロエングループ)といったグローバル企業によって吸収されています。

しかしイギリス国内では、そのようなイギリス車メーカーの工場が、親会社である巨大企業によって改修され稼働を続けており、イギリスの自動車産業は海外からの投資によって復活を遂げ、新たな体制の下で年間180万台以上の車を生産しています。

そしてイギリス車を始め、イギリス国内で生産された車の多くが国外へ輸出されています。従来よりイギリス車は、隣国フランスなどヨーロッパ大陸や、アメリカ合衆国といった右側通行の国での販売を目的に、左ハンドル車を生産しています。そのため現在も、多くの左ハンドルのイギリス車が生産されています。

左ハンドルのイギリス車が日本で買える

日本には現在、大の小型車ミニを始め、高級車のジャガー、ベントレー、ロールス・ロイスといった多くのイギリス車が販売されていますが、それらの車は本国仕様の右ハンドル車だけでなく、左ハンドル車も選択できるようになっていて、実際に左ハンドル車を購入する人も多いといいます。

なぜ日本で乗るのにわざわざ左ハンドル車を買うのかというと、それは日本人が持つ「ガイシャは左ハンドル」という、古くからの通説の名残りだといいます。

今では輸入車に乗る人も増えて、以前みたいに特別視されることはなくなりましたが、それでも輸入車をひとつのステイタスとして考えている人も多く、「せっかく輸入車に乗るなら左ハンドルでなければ」という気持ちから、たとえ不自由でも左ハンドル車を好んで乗っています。

やっぱりガイシャは左ハンドルがいい

それはイギリス車に限らず、特にフェラーリやポルシェといった高級車では、左ハンドル車を購入する人が多いといいます。確かに、元が左ハンドルの車を右ハンドルに改装した場合、その構造上、アクセルペダルの位置がやや左側にオフセットされる関係から、運転するのに違和感を覚えるという理由もあります。

しかしそれでも、右ハンドル車があるのにわざわざ左ハンドルを購入する理由は、やはり「フェラーリなのに右ハンドルなんて馬鹿げてる」という、日本人らしい不思議的思考が少なからず関係しているでしょう。

そういった日本人ユーザーの心情を考えて、イギリス車のスーパースポーツカー「マクラーレン」は、本国仕様の右ハンドルに加えて、左ハンドル車も選択できます。

クラシック

イギリス車の特徴として、クラシカルなモチーフを、長きに渡り使用し続けていることがあります。それはボディのスタイリングのみならず、インテリアを含めた車づくり全体に顕著に表れていて、イギリス車が持つアイデンティティとして独特の雰囲気を醸し出しています。

これはイギリス人が持つ「古きもの、伝統的な物を大切にする」という考えから生まれた物と考えます。有名なイギリス車の超高級車、ロールス・ロイスには「ゴースト」「ファントム」という不思議な車名が使われています。

これは1906年に登場した、同社初の市販車「シルバー・ゴースト」と、その次期モデルとして1925年に登場した「ファントム」という車名を、そのまま現代へと引き継いだ物です。

創業以来の伝統が車づくりに生かされている

「ゴースト」「ファントム」のどちらも「幽霊」という意味で、これは創始者の一人で技術者のヘンリー・ロイスが、「まるで幽霊みたいに静かで快適な車」という意味を込めてつけた車名で、その後も、贅沢な高級自動車ロールス・ロイスが持つ、アイデンティティとして定着しています。

「時速100㎞でも、走行中に聞こえるのは、車内に取り付けられた電子時計の音だけ」という伝説もあるくらい、ロールス・ロイスの静かさには定評があります。イギリス車では、こういった伝統的な車づくりが、現代の車両にもずっと生かされています。

オープン・スポーツカー

イギリス車といえば、スポーツカーに注目しないわけにはいかないでしょう。イギリス車にはロータスやマクラーレン、ジャガーといった、F1を始めモータースポーツで活躍する自動車メーカーが多いだけでなく、1907年に世界初の自動車レース専用コースとしてオープンした、「ブルックランズ・サーキット」がかつて存在していた事でも有名です。

軽量スポーツカーで有名なイギリス車

イギリス車といえば、MG(エムジー)やトライアンフ、スプライト(フロッグ・アイ)といった、小型軽量の2シーター、オープンスポーツカーが有名です。

これらイギリス車の代表的なスポーツカーは、車体の長さが3.5~3.9m程度、車両重量600~900㎏程度という軽量コンパクトなボディに、ソフト(幌屋根)を備えた軽快なスポーツカーとして世界中でがあり、1950~60年代に一世を風靡したイギリス車として非常に有名です。

しかし、1970年代に入るとフェアレディZやポルシェ911といった、より快適で高性能なGTカーのに押され、衰退してしまいますが、それでも、このようなイギリス車の古典的なスポーツカーには、軽量な車体を生かした独自の楽しさがあり、現在でも熱心なマニアたちによって支持され続けています。

イギリス車のエンブレムについて

イギリス車のエンブレムにはそれぞれ由来があります。例えばF1コンストラクターとしても有名な「ロータス」の車には、蓮(はす)の葉をかたどったエンブレムが付けられています。

ロータスとは英語で「蓮」を意味します。古代より蓮は「聖なる植物」として知られ、また蓮は濃い泥水の中でこそ、大きな大輪の花を咲かせるというその習性から、「苦難を乗り越えてこそ、大きな成功をつかむことができる」という想いを込めて、ロータス車のエンブレムとしたと考えます。

ロータス車のエンブレムは、蓮の葉に「LOTUS」と書いたその上に、A、C、B、Cという謎のアルファベットを重ねた印が刻まれています。これは創立者の名前「アンソニー・コーリン・ブルース・チャップマン」の頭文字です。

イギリスの自動車メーカーについて

イギリス車の自動車メーカーについて説明します。

ミニ

ミニは1959年に登場した、当時としては画期的な、エンジン横置きの前輪駆動方式を採用した小型車として、世界自動車史において歴史的な名車として有名な「ADO15(Austin DrawingDesign Office)」を由来とした、イギリス車ブランドです。

横置きエンジン前輪駆動の傑作小型車

このオリジナル・ミニは全長がわずか3m、幅1.4m、高さ1.34mという、軽自動車スズキ・アルトよりも小さなボディにもかかわらず、総排気量997ccの水冷直列4気筒エンジンを前部に横置きに搭載し、エンジンの下にトランスミッションを配置した二階建て構造を採用することで、大人四人の搭乗が十分に可能な居住スペースを持つ、革新的な小型車です。

それに加えて必要最小限ながら、後部に独立したトランクスペースを持ち、さらにミニのサスペンションには革新的なラバーコーン式スプリングが採用され、このラバーコーンは短いストロークで強い衝撃吸収能力があり、車体の姿勢変化が少なく、まるでゴーカートみたいに機敏なハンドリングを持つなど走行性能にも優れています。

モンテカルロラリーで優勝した高性能車

ミニを設計した、BMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)のアレック・イシゴニスは、友人でF1コンストラクターズチャンピオンとして有名なジョン・クーパーにミニの試作車を見せたところ、彼はミニの持つ驚異的なハンドリング性能に注目し、ミニをベースにした高性能モデル、「ミニ・クーパー」を開発します。

ジョン・クーパーが手掛けたこの車は、国際ラリーを始め自動車レースで大活躍し、1964年のモンテカルロラリーで見事、総合優勝を飾り、さらに1965年と1967年には、エンジンの総排気量を1,071ccにまで拡大した最高性能モデル「ミニ・クーパーS」が、同じモンテカルロラリーで総合優勝するなど、輝かしい成績を上げました。

30年以上も生産された自動車史に残る名車

この歴史的な名車はその後、2000年10月まで何と30年以上もの長きにわたって生産され、その栄誉が多くの人に讃えられ、1999年12月に投票が行われた「カー・オブ・ザ・センチュリー」で、T型フォードに次ぐ第2位を獲得しています。

2001年にミニは、ドイツのBMWがブランドネームを獲得し、オリジナルの持つその独創的な設計思想や、シンプルで機能性に優れたデザインなどを受け継いだ、魅力的な小型車として新たに開発され、現在も販売されています。

モーガン

モーガンは1913年に設立された、イギリスの少量生産のスポーツカーメーカーで、現在も創業者ヘンリー・モーガンの一族によって家族経営されている、数少ない純イギリス資本の自動車メーカーの一つです。

1936年の登場から一度もモデルチェンジせず製造

モーガンは、従業員約150名の小さな自動車製造会社として、1936年に開発した、同社初の4輪車でソフトを持つ、オープン2シーターのスポーツカー「4/4」を、その基本構造を変えずに現在も生産を続けている、イギリス車ファンを始め、世界中の多くの人々にとって憧れのスポーツカーメーカーです。

モーガン4/4は鉄製のラダー(はしご型)フレームに、前スライディングピラー式独立懸架のコイルスプリング、後リジッドアクスル(車軸懸架)にリーフスプリング(板バネ)という古典的な車体構造を持ち、その美しいスタイリングは、1930年代のスポーツカーの姿をそのままに現代へと受け継いだ、正にクラシックその物のデザインとなっています。

すべてが手造りで仕上げられるセレブ憧れの車

世界中のセレブリティやスポーツカー愛好家に、モーガンが愛される理由は、モーガン伝統のクラシックな車体構造がもたらす独特な走行感覚が、ドライバーを最高に楽しませてくれるからです。

モーガンはその特徴的な木材を使用したフレームや、手作業により裁断された本革製レザーシートなど、ボディや内装などほぼ全てがハンドメイドで仕立てあげられています。

衝突安全基準に適合させるため、今ではさすがに木材フレームは使用せず、内装のみに木材が使われていますが、それでも創業以来一台一台手作りで製造されるシステムは、現在も何も変わっていません。

モーガンこそ自動車史に残る伝説的名車です

モーガンは伝統と格式を重んじる、イギリスらしい自動車メーカーとして、将来も変わらずにクラシカルで美しいスポーツカーを作り続け、多くの人が憧れる、自動車史に残る伝説的な車として語り継がれるでしょう。

イギリス車のカテゴリー別車種紹介

イギリス車をカテゴリー別に、車種について説明します。

SUV

イギリス車のSUVといえば、何と言ってもランドローバーでしょう。ランドローバーは元々、ローバー社が1948年にアメリカ製のジープにならい、オフロード走行に適した四輪駆動車として製作した車両「ランドローバー・シリーズⅠ」がルーツとなっています。

その後、ランドローバーは子会社の名前およびブランド名として現在まで存続し、砂漠のロールス・ロイスと呼ばれる、高級四輪駆動車の代名詞「レンジローバー」を始め、魅力的なSUVモデルをラインナップしています。

ランドローバーは現在、インドのタタモータースの子会社として展開しており、日本へはジャガー・ランドローバージャパンにより輸入されています。最高級モデル、レンジローバーの価格は1,409万円からとなっています。

スポーツカー

イギリス車のスポーツカーとしては、現在マレーシアの巨大企業、DRB-ハイコムの傘下となっているロータスがあります。

ロータスの主力モデル「エリーゼ」は、トヨタ製の総排気量1600cc直列4気筒DOHCエンジンを、座席のすぐ後ろに搭載するミッドシップ2シーターのスポーツカーです。

エリーゼは、オールアルミ製フレームにFRP(強化プラスティック)の車体を採用し、エアコンやオーディオなどを装着した状態で、車両重量は900㎏程度というライトウエイトスポーツカーで、その軽量とフレーム剛性の高さによって、究極ともいえる優れたコーナーリング性能と抜群の走行安定性を兼ね備えた、世界最高水準のスポーツカーです。

大のエリーゼは496万8000円から

この世界中のスポーツカーファンの間で非常に評価が高く、大のロータス・エリーゼは、英国ロータス社の正規輸入総代理店「LCIジャパン」によって輸入され、日本での価格は496万8000円からとなっています。

イギリス車のスポーツカーには他に、007で有名なアストンマーティン、モーガン、ブリストル、マクラーレン、ケータハムといったメーカーがあり、いずれも大手メーカーに比べて規模は小さいながら、純イギリス資本の自動車メーカーです。

セダン

イギリス車のセダンには、超高級車として、ドイツのフォルクスワーゲン傘下のベントレー、BMW傘下のロールス・ロイスがあり、また高級セダン、スポーツカーメーカーとしては、インドのタタ・モータース傘下のジャガーがあります。

ベントレー・ミュルサンヌは高性能スポーツセダン

ベントレーの最高級セダンとして、現在ラインナップされている「ベントレー・ミュルサンヌ」は、ベントレー伝統の総排気量6750ccV型8気筒ツインターボエンジンを搭載した、ゴージャスなスポーツサルーンです。

車名のミュルサンヌとは、ル・マン24時間レースで有名なサルトサーキットの、名物の直角コーナーの名前に由来します。このベントレーの最高級セダンは全長5.575m、幅1.925mという堂々とした車体を持ち、最高出力512馬力を発揮する強力なターボエンジンによって、最高速度は296㎞/hに達するという高性能車です。

ベントレー・ミュルサンヌは正規ディーラーのコーンズ・モータースによって輸入され、価格は3,470万円です。

運転を楽しめるドライバーズカー

ベントレーの特徴は、内外装全てに贅を沢した豪華絢爛な車でありながら、オーナー自身がハンドルを握って操縦を楽しむドライバーズ・サルーンとなっているところです。

ベントレーは、同じイギリス製超高級車でも、ショーファードリブン(お抱え運転手つき)が似合うロールスロイスとは趣向が異なります。とは言え、どちらの車も英国の伝統的な優美さを持ち続ける、世界でも稀に見る高級自動車です。

コンパクトカー

イギリス車のコンパクトカーには、現在はドイツのBMWのブランドの一つとして、魅力的な車を販売しているMINI(ミニ)があります。

現行のBMW製MINIは、2013年登場の三世代目に当たり、これまで3ドアハッチバックのみだった標準モデルに5ドア車を追加しています。そのためMINIは現在、標準モデルの3ドア、5ドアに加え、5ドアワゴンのクラブマン、小型SUVのクロスオーバー、2ドアオープンカーのコンバーチブルという多彩なバリエーションの車を販売しています。

MINIの3ドアエントリーモデル「ONE」の価格は、230万円からとなっています。

イギリス車の故障時の対応について

イギリス車の故障について説明します。昔のイギリス車は故障しやすい車の代名詞みたいに言われていて、例えばイギリス人は、愛車のミニからオイルが漏れていても「それはちゃんとオイルが入っている証拠ですよ」といった笑い話があるくらい、壊れるのが当たり前みたいに考えられていました。

さすがに現在のイギリス車ではそのようなことはなく、日本車並に故障が少ない車となっています。しかし、どの輸入車にも当てはまりますが、日本車に比べて部品の交換サイクルが早いというのも事実です。そのため現代のミニも、同じクラスの日本車よりも多めに維持費がかかります。

初期のBMWミニは故障が多い

一般に故障が多いと言われているのが、2002年~2007年までに製造された第一世代のミニです。こちらは米国クライスラー製の「ペンタゴン・エンジン」を搭載したモデルです。と言っても走行不能になるみたいな故障は報告されておらず、エアコン、パワーウインドウ、格納式ドアミラー、集中ドアロックといったトラブルが多いといいます。

ロータス・エリーゼの雨漏りは対策品の幌に交換を

ミニ以外ではロータス・エリーゼの雨漏りのトラブルが有名だといいます。これは2011年までのシリーズⅠ、シリーズⅡモデルに多かった故障で、その際は対策が施された幌に交換します。また現行モデルのシリーズⅢでは、雨漏りの問題はないといいます。

いずれの場合も適切な部品交換をすれば、トラブルは治りますので、まずは正規ディーラーなど販売店に相談し、修理の見積もりを取ってもらいましょう。

伝統的な車づくりが魅力の味わい深いイギリス車

イギリス車について、その魅力や特徴、の自動車メーカー、故障やメンテナンスの情報を紹介しました。

イギリス車は日本車と同じで右ハンドルです。これは明治時代に西洋文化を一気に取り入れようとした日本政府が、機械工学の分野で多くをイギリスから学んだためで、イギリス式の馬車に始まり、後の自動車にも、イギリスと同じ右ハンドル車で、左側通行の道路が採用されました。

現在、イギリスの大手自動車メーカーは、ほぼ全てが他国の巨大企業に買収され、傘下会社となりましたが、そのおかげでイギリスの自動車産業は活気を取り戻し、またベントレー、ロールス・ロイスといった超高級車は、新たな体制の下、従来からの伝統を貫いた車づくりを続けています。

あなたも素敵なイギリス車のハンドルを一度は握ってみましょう。きっと英国の伝統的な優美さと独自の世界観に胸が高鳴るでしょう。

初回公開日:2018年03月26日

記載されている内容は2018年03月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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