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自動車整備士の資格のとり方・給料と求人の見つけ方・転職

更新日:2024年04月01日

自動車整備士の資格は学校に行かないと取れない?実は、学校に行かなくても取れます。学校に通った場合と通わないで資格を取る両方の自動車整備士の資格の取り方を紹介します。整備士の状況や学校も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

自動車整備士の資格のとり方・給料と求人の見つけ方・転職

自動車整備士の資格の取り方

安心して車に乗るために車の整備をしてくれる自動車整備士。頼りになるし、仕事ぶりを見ていてもかっこよくて「自分も自動車整備士になりたい」という方も少なくないのではないでしょうか?

しかし、「車を触るのが好きで整備の仕事をしたいけど資格を持ってないから応募できない」、「自動車整備士学校に行かないと資格が取れない」とおもっている方がほとんどと言われます。

自動車整備士の資格がほしいけど、成人してから学校に行くのは困難な上に費用もかなりかかってしまうため諦めてしまう方も多いですが、実は自動車整備士の資格は学校に行かなくても取ることができます。

軽整備であれば、資格を持っていなくても自動車整備士2級以上の資格を持っている人がいる工場内やピット内であれば資格を持っていなくても作業して良いことになっています。

自動車整備士学校での取り方も含めてご紹介していきましょう。

学校で自動車整備士の資格を取る

自動車整備士学校似通うにはいくつかの条件があります。まず、高校卒業もしくは高校卒業認定に合格していることが必須条件となります。最近は高校を卒業していない方はあまりいないのでこの条件は大体の人はクリアできます。

そして1番成人してから難しいのが2級自動車整備士なら2年、1級自動車整備士なら4年画工に通うと言うことです。

学費も含めて、2級自動車整備士と1級自動車整備士の学校での内容を少しご紹介していきましょう。

自動車整備士2級

自動車整備士2級は卒業までに2年かかります。

学校の卒業時に自動車整備士2級の資格が取れて、そのまま卒業するか自動車整備士1級のコースに編入するかを選択することができます。

カリキュラムは顧客データ管理のためのパソコン演習やエンジンの組み立て、1年目では50cccのバイクの整備、車のトランスミッションを分解したりアライメントテスターの使い方を習ったりと車のことだけでなく、ビジネスマナーやバイクの整備なども組まれています。

自動車整備士学校で自動車整備士の資格を取る場合は授業そのものが実務経験と判断されるため、取得の時の試験では実技が免除になり学科に合格すれば資格が取れるようになっています。

自動車整備士1級

自動車整備士1級も2級と同じで学校卒業時に資格が取れます。自動車整備士1級は2級と違い、通う年数は4年間と長くなります。

ただ、1級は2級の資格を持っていることが試験を受けるときの条件の1つになるので入学から大体2年目で2級を取得することになります。カリキュラムは2年目までは2級とほぼ同じ内容ですが、3年目からは故障診断や電気工事士の資格も取ったり、卒業研究で電気自動車を作ったりもできます。

自動車整備士学校もいろいろあるので、板金塗装の実習をカリキュラムに組み込んでいるところもあります。

自動車整備士1級の資格も2級と同じで授業が実務経験と判断されるので、卒業時に学科に合格すると取得できるようになっています。

自動車整備士学校に行かずに資格を取る

自動車整備士学校に行かずに自動車整備士の資格を取りたい場合はどうすれば良いのでしょうか?

資格を取る前に知っておかなければいけないのは「自動車整備士資格にはガソリン車とディーゼル車がある」ことと、学校に行かずに取る場合は「自動車整備士3級から取らなければいけない」ということ、そして「3級、2級、1級の違い」です。

自動車整備士資格がガソリン車とディーゼル車に分かれてはいますが、大体の人はガソリン車の資格を取ります。もちろん理由は普通車はディーゼル車がほとんど無いためです。ディーゼル車の方を取る人の大半はトラックの整備などをしたい人になります。

では、自動車整備士3級、2級、1級の違いやそれぞれにどのような条件があるか紹介していきます。

自動車整備士3級の資格の取り方

自動車整備士3級の資格を取るための試験資格は「認定工場」や「指定工場(民間工場)」で1年間の実務経験が必須となります。

ガソリンスタンドやカー用品店などでアルバイトもしくはパートなどをして1年間の実績を積むのが最もです。面接の際に「自動車整備士3級の資格を取りたい」と伝えておくとピット内の仕事を優先させてくれます。

働き始めてから1年間過ぎたら「勤務先に実務経歴証明書」を出してもらうことができます。そこから検定試験を受けることができますが、これは運転免許に置き換えると教習所に通わないで1発試験を受けます。検定試験の実技は最も合格率が低く、最近では実施されなくなってきているのが現状です。

そのため実務試験免除と学科試験免除のある自動車整備振興会の教場に通うことになります。教場に通う申し込みをする際に、先ほどの「実務経歴証明書」が必要になります。

自動車整備士3級でできる作業

自動車整備士3級の資格もいくつか分かれています。今後自分がどのような仕事をしていきたいかによって選ぶことができます。

バイクの整備の仕事がしたい方は「3級二輪車整備士」を取ると良いですし、車の整備をしていきたい方は「3級自動車ガソリン・エンジン整備士」と「3級自動車シャシ整備士」を取っておくと良いでしょう。

自動車整備士3級の資格でできる作業内容は「エンジンオイルやギヤオイルの交換」、「タイヤ交換」、「点検整備」になります。基本的な整備の内容で、1番行うことの多い作業になります。

自動車整備士2級の資格の取り方

自動車整備士2級を取るための試験資格は「自動車整備士3級を取得していること」と「3級取得後3年間の実務経験」が必須となります。なので3級を取る際にした働き方のままで3級取得後さらに2年務めれば「実務経歴証明書」を出してもらうことができます。

自動車整備士2級の試験申し込みに関しても3級と同じで「検定試験」と「自動車整備振興会」に通う2つの方法があります。この時も通うための申し込みの際、「実務経歴証明書」が必要になりますので注意してください。

取得を早めようとする方の中には自動車整備振興会に通いながら、検定試験に挑む方もいます。ただこの方法は、お金もかかってしまうのでどうしても早くほしいという方は試してみてはいかがでしょうか。

自動車整備士2級でできる作業

自動車整備士2級は点検整備やほとんどの分解整備をすることができます。これは車検のときに必要な整備を行い、整備記録簿を記入するなどの作業に当たります。

車検のときによく要交換と言われるブレーキパッドの交換やタイヤの後ろにあるエンドブーツなどの交換も自動車整備士2級の資格を持っているとできるようになります。

ただ、車検整備はできても車検(車体検査)を行うことができません。ですので、「認定工場」や「指定工場」では必ず自動車整備士2級保持者と自動車検査員が常時いなくてはならないことになります。

自動車整備士2級では板金塗装も行うことができます。板金塗装の仕事は無資格でもできますが、高い知識と技術を保持するためにも自動車整備士2級は持っていた方が良いといえます。

自動車整備士1級の資格の取り方

自動車整備士1級を取るための試験資格は「自動車整備士2級を取得していること」と「2級取得後3年間の実務経験」が必須となります。なので1級がほしいときには車検整備のできる仕事をしていた方が取得しやすいのではないでしょうか。この時も3級取得後3年間務めれば「実務経歴証明書」を出してもらうことができます。

自動車整備士1級の試験の申し込みも自動車整備士2級と同じですが、自動車整備士の最上位の資格のためとても取得難易度が高くなります。合格率は31.6%ととても低く2級の85%、3級の56%と比べとても難しいことが分かります。

自動車整備士1級の資格を持っていなくても自動車整備士2級の資格で大体の作業ができてしまうので、「持っていなくても仕事に差し障りがない」と判断する人も多く1級を保持している人は少ないと言えます。

自動車整備士1級でできる作業

自動車整備士1級は「1級小型自動車整備士」が一般ですが、「1級大型自動車整備士」「1級2輪車整備士」もあります。1級自動車整備士は普通免許と中型免許で運転できる車の整備ができるので大体の人は1級自動車整備士を選んでいます。

自動車整備士1級は最上位の自動車整備士資格なのでもちろんすべての整備作業ができます。ガソリン車、ディーゼル車やハイブリッド、電気、水素などのエンジン、シャシ限定個所に関わらず整備することができます。そのため、車のディーラーで働くときなどは持っているととても助かる資格と言えます。

ただやはり、「自動車検査員」としての業務は行うことができません。

自動車整備士の給料

資格を取得しようと考えても、その仕事でどれくらいの給与が見込めるのか分からないと不安も大きいです。

最近自動車整備士の資格を持っている人が少なくなり、資格を取ろうと思う人も取ろうと減っていると聞きます。その理由には「仕事が大変な割に給与が少ない」という昔のイメージが強いことがあげられます。今でもこの仕事で裕福な生活ができるほどではありませんが、そこそこのお給料が見込めます。

整備士が少なくなっていることもあり、整備士を確保するため時給や月給が少しずつ上がってきている印象さえ覚えます。

自動車整備士の平均的な年収、月給を見てみましょう。

自動車整備士の年収と月給

自動車整備士の年収は27年度の調べですが「総支給額422万円」でした。これは21年度と比べると実に33万円アップしています。月給に関しては「総額29万円」です。

これは総支給額なので平均金額の社会保険などを引くと「年収337万円」、「月給23.3万円」となります。ただし、年収にはボーナスの支給額も含まれています。

整備士の仕事は給与が安いというのはやはり昔のことで、今や1人に1台となりつつある自動車は整備する人が足らなくなってきているため、待遇を良くして整備士を増やす取り組みがなされています。

まだまだ全事業の平均と比べると低いですが、その差はずいぶんと小さくなってきています。今後長い目で見てもまだまだ給与やボーナスなどアップしていくことに期待ができるでしょう。

自動車整備士の求人の見つけ方

近年、自動車整備士の求人は増える一方です。フリーペーパーの求人誌で、インターネットで、ハローワークでと探してみると結構あります。

求人誌だけで探すとガソリンスタンドやカー用品店が多く出てきます。ただこの2つは資格がなくてもできる仕事が主になってくるので3級の資格がほしい方にです。

インターネットやハローワークで探すと輸送会社のトラック整備や中古車屋の中古車販売時などの整備、ディーラーの募集などが見つかりやすいです。そのため2級必須、MT車運転できる方必須など条件も多くなってきます。

中古車販売業の整備の募集や車検専門店の募集の場合は資格を持っていなくても、オイル交換や電球の交換、洗車が主に仕事として募集されていることもあるので3級の資格から取ろうと考えている方には最適な求人と言えます。

自動車整備士の転職方法

転職を考える理由は人それぞれです。月給を上げるためやスキルアップのため、引っ越しのためなどなどがかんがえられます。

自動車整備士だからと行ってこれといった転職の方法があるわけではありません。他の職業と同じで今の仕事をしながら転職先を探すのか、先にやめてしまってから探すのかといったことや、転職する理由をよく考えて転職の目的を把握したり、今までの仕事の内容を整理して自己分析を行ったりと決めたり整理することをしっかりしていれば転職も成功するでしょう。

仕事を続けながら転職先を探して転職する際には上手く給料日と転職の日にちを組み合わせれば問題ないですが、やめてからの転職先探しとなると現実問題どうしても活動中のお金の問題になってしまいます。やめてからの転職先探しの場合は貯蓄がが足りるかなども考えてからにしましょう。

自動車整備士になる専門学校

自動車整備士学校といってもどこが良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。

学校によって特殊なカリキュラムが入っていたり、得意なディーラーがあったりします。バイクの整備にも力を入れている学校やサーキットが構内に設けられている学校などもあったりします。

関東の学校なら大体の学校が自作の車をモーターショーなどに出品したりしています。自作で車ができるだけでもすごいのに、あのモーターショーに出品できるなんてすごいです。楽しく、より高い技術を学べるように、のある自動車整備士学校を紹介します。

日本自動車大学校

ここの学校では4つのコースを設けており、「自動車整備科コース(2年)、カスタマイズ科コース(3年)、モータースポーツ科コース(3年)、自動車研究科コース(4年)があります。

さらに敷地内に「従来の名車やカスタムカーを展示してあるミュージアム」や「サーキットコース、ダートコース、ジムカーナコース」など他にもたくさんの施設があり、自分の進む道を決めるのにとても役に立つ施設があります

トヨタ名古屋自動車大学校

この学校では2人に車1台が割り当てられ、授業での作業を2人一組で行います。

自動車整備科で「受験資格を取得できるのは2級自動車整備士」の資格で、その他に「危険物取り扱い、トヨタ技術検定3級、フォークリフト運転技術、中古自動車査定士」などの資格取得も目指しています。

トヨタ自動車大学校オープンスクール

トヨタ自動車大学校は「東京、名古屋、神戸」にあります。

それぞれの学校でオープンキャンパスがあり、キャンパス内の見学、受業の体験など在学生が案内してくれます。学校見学会では触れない教材なども触ることができ、進路を決める際とても役立っています。

自動車整備士の将来性

最近ガソリンの値上がりや維持費の問題で若者の車離れが進んでいます。ですが、自動車保有台数は全国で8,100万台を超えており今後大幅に増えることはなくとも減少することはなく、むしろ1人に1台が当たり前の社会になっていくことが考えられます。

このことから自動車点検整備に関する需要は今後も安定し、むしろ増える傾向にあると言えるでしょう。

自動車整備に対して今後は点検や整備を行うだけではなく、レッカーや自動車保険、中古車販売などの「多様化」と外国車の整備の充実や顧客に対する細やかな対応などの「専門化」が進んでいくと考えられています。それらの変化に整備士も対応していくことが課題となります。

自動整備士は不足しているのか

自動車整備士の不足は深刻な問題になっています。現在全国に整備士は34万人いると言われていますが、全国の整備事業場の約半分で整備士が不足しており、その中の約10%が営業に支障が出るほどの不足を感じています。

日本自動車整備振興会では陸運局や車検場などに整備士をアピールするポスターを貼ったり、整備士を目指す女性たちのサポートなども進めています。国も整備士の作業環境や待遇の改善などで整備士の減少を食い止め、増えるように動き始めています。

町の指定工場では大体の工場が従業員10人以下が多く家族経営だったりするため、約30%の工場で跡を継ぐものがいなくなっているのが現状です。

ただ、矛盾はしていますが町の指定工場では「整備士は不足しているが営業に影響はない」と答えているところも少なくありません。

自動車整備士は人の命に関わるやりがいのある仕事

自動車整備士とは国家資格であり、車の整備を通じて人の命に関わるとても重要な仕事です。整備士をやめていく人たちの中には「責任の重さに対して待遇が釣り合わない」とやめていく人も少なくないのが現状です。

私たちにとって車はなくてはならない必需品となりつつあります。そのため車の進化や整備技術の向上もこれからの課題となるでしょう。

車の整備に対して整備士だけではなく、オーナー自体も整備に関心を持ち安心して車に乗れるようにしていくことが大切なのではないでしょうか。

初回公開日:2018年02月23日

記載されている内容は2018年02月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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