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ラシーンの燃費は良いのか?|フォルザや中古車の燃費とは

更新日:2024年07月25日

かつての日本には最近の自動車とは違った味のある車がありました。日産ラシーンもその中の一台。普通のようで普通ではない独特な雰囲気は現在でも色褪せず、ラシーンにはコアなファンも多いです。今回はそんなラシーンの魅力や気になる燃費情報など、振り返ってみましょう。

ラシーンの燃費は良いのか?|フォルザや中古車の燃費とは

日産ラシーンとは?

少し懐かしさを感じる「街でたまに見かけるあの車」といった印象ではないでしょうか。ラシーンは最近の流行であるコンパクトSUVの先駆けであり、山・海・街中すべての場所で遊べるRV車として、日産自動車より1994年から2000年まで生産・販売されていた小型乗用車です。

現在は世界中でSUVブームが起こり、日本ではコンパクトSUVがですが、販売当時まだ日本ではコンパクトSUVカテゴリは現在ほど浸透していなく、このラシーンも1度もフルモデルチェンジすることもなく6年で生産終了してしまいました。

細かなグレード設定や、使用用途に合わせた豊富なオプションパーツ。なにより個性的なデザインの自動車としてラシーンは現在でもコアなファンが多い車です。

個性が磨かれる味わい深い車

低めで角張った特徴的なエクステリアデザインでありながらクロスカントリー風のスタイリングは発売から23年が経過した現在でも、根強いを誇るラシーンの一番の魅力です。

またカスタマイズパーツも豊富で、エクステリアからインテリアまで自分の好み次第であらゆる方向性にカスタマイズできることもラシーンの魅力です。ラシーンのカスタマイズはオーナーの個性が強く出るため、なかには一見ラシーンに見えず輸入車のようなエクステリアにカスタマイズされた車両もあります。

中古車市場には個性的なカスタム車も多くラシーンの専門店があるほどのです。
まるで古着のような味わい深いラシーンが取り扱われています。一度所有したら次の車もラシーンを選ぶオーナーも多く、ラシーンがファンに愛されているがよくわかります。

日産ラシーンの燃費は良い?悪い?

ラシーンには細かな仕様の違いがあるグレードがありますが、エンジンの排気量で大まかに1.5Lシリーズ・1.8Lシリーズ・フォルザ(2.0L)に分類されます。

たとえば燃費性能においては、1.5Lエンジン車でも12.8km/l (オートマチック車カタログ値)と最近の一般的なコンパクトカーと比べると決して良いとは言えません。(当時としては燃費は悪くないです。)これはラシーンは全車が4WDで車重が重いことが主な要因となります。

さらに、ラシーンでは、ボディカラーや内装色・パターンの組み合わせがモデルや年式ごとに数多く存在するため、必ずしも希望の搭載エンジンと好みの内外装の組み合わせが合うとは言えません。一般的な乗用車のような当たり障りのない配色とは違い、ラシーンならではの魅力的なボディカラーが次々に採用されては消えることを繰り返しているため非常に悩ましいところです。

1.5Lシリーズ

1.5L直列4気筒GA15DEエンジンを搭載し、フルオート・フルタイム4WDとの組み合わせで道の悪い所も、雨や雪の日でもグングン走ります。4速オートマチックと5速マニュアルの設定があり、燃費はそれぞれ12.8、15.2km/lとラシーンの中では最も燃費の良いモデルです。

ただし5速マニュアル車は希少であり中古車市場でも比較的高い価格で取引されています。1.8L、2.0Lエンジン車には力強さで劣りますが、ラシーンの中では燃費性能が一番のメリットであり、味のある軽やかなフィーリングのエンジンです。

ボディカラーはマイナーチェンジ前がホワイト・ダークブルー・ペールグリーン・イエロー
マイナーチェンジ後ではホワイト・ダークブルー・ライトブルー・シーダーグリーン・サンドベージュ・ワインレッド(タイプA専用色)が設定され、年式やモデルでボディカラーの設定が変わるので注意が必要です。

1.8Lシリーズ

1997年のマイナーチェンジで追加された1.8L直列4気筒SR18DEを搭載し、高性能4WDシステムATTESA(アテーサ)も採用したモデルです。

こちらも4速オートマチック車のみの設定で、燃費は10.2km/lとなります。アクセルペダルを踏みこむとスーッと進み、1.5Lシリーズに比べ楽に車を走らせてくれる余裕のエンジンです。流れの速い高速道路でもストレスなく走り続けられます。低速域でもトルクがある分、街中でも力強く走ることができます。

ボディカラー
・ホワイト
・ダークブルー
・ライトブルー
・シーダーグリーン
・サンドベージュ

ラシーンフォルザ

2.0L直列4気筒SR20DEを搭載し、丸形4灯式ヘッドランプ・オーバーフェンダー・専用ラジエーターグリル・専用前後バンパー等を装備したラシーンのスポーティモデルです。サイズアップの為こちらは普通乗用車登録(3ナンバー車)となります。

こちらは2.0Lのエンジンに4速オートマチックのみ設定のため燃費は10km/lとなります。日産のスポーツカー「シルビア」にも採用されているSR20エンジンはラシーンの中でも一番のパワフルさを誇り、インテリアも本革巻スポーツタイプステアリング・シフトノブにホールド性が高いスポーツシートを専用装備され、ラシーンの走りをさらに面白くするスポーティモデルらしい設定です。

ボディカラー
・エメラルドグリーン/シルバーツートン
・テラコッタオレンジ/シルバーツートン
・ソニックシルバー
・ホワイト

ラシーンの中古車の実際の燃費は?

ラシーンの燃費はカタログ値では1リッターあたり10~15kmとでしたが、実際に走るのは7~10kmほどです。カタログに記載される燃費は「10・15モード燃費」という国土交通省が定めた試験方法で測定された燃費で、日本の自動車はメーカーを問わず全て同じ条件で測定されるため燃費を比較する目安になります。

※2011年からは10・15モード燃費に代わり、JC08モード燃費で測定されてます。JC08モードの方が測定基準が厳しいため、通常表記されている10・15モード燃費より数値は下がる傾向にあります。

一般的にはカタログ値の7割ほどが実際の燃費と言われますので、普段街中を走る際は7、8km。遠出する際に高速道路で燃費走行をして10kmを超えるほどの燃費と考えましょう。

ラシーンの燃費向上方法

運転次第で燃費は大きく変わる

ラシーンに限らず全ての車について当てはまりますが、ドライバーの運転次第で自動車の燃費性能は大きく変わります。いくつかのポイントを踏まえて運転するだけでも燃費の違いを実感できるでしょう。

ゆとりを持った運転をする

ときおり道路の流れを乱す運転が荒い車を見かけます。荒っぽい運転は危険性が増えるだけではなく、燃費性能も悪化するため控えましょう。急発進、急加速などは、ガソリンを大量に消費するだけでなく、エンジンや車体にも大きな負担がかかり、車の寿命までも縮めてしまうことになります。

また、むやみにアクセルやブレーキを踏んだり離したりすることはエネルギーのロスに繋がります。これは無駄な加速と減速を繰り返していることになり、燃費悪化の原因になります。一定速度で走る時はアクセルも一定にしましょう。

「ほどよい加速」がポイント

自動車が加速する時のエンジンの回転数は、高すぎても低すぎても効率が悪くなります。効率良く加速するには、その車の性能に合わせて、余裕を持った加速すればいいのです。流れるようなスムーズな加速をするイメージでアクセル操作をしてみましょう。

十分な車間距離は安全運転に繋がる

車間距離が近いと、前の車に合わせて頻繁に加速・減速を繰り返すことになり、燃費が悪化してしまいます。十分な車間距離をとることで、前の車に影響されずに一定速度で走る事ができます。また道路の流れを把握し速度変化が予測しやすくなるため、無駄な加速を減らすことができます。

渋滞や混雑を避ける

渋滞や混雑した道では、加速・減速の繰り返しが多く、信号待ちも長いので、どうしても燃費が悪化してしまいます。逆に高速道路を一定の速度で走ると燃費性能は驚くほど向上します。いつも渋滞する道や混雑する時間帯は、なるべく避けるようにすることで、燃費だけでなく運転のストレスも減らせます。

エアコンの使い方を見直すことも大切

エアコンは、送風や暖房の時はほとんど燃費に影響しません。しかしA/Cスイッチをオンにしてエアコンコンプレッサーを働かせると、エンジンにいくらかの負荷がかかります。送風だけで過ごせる時期や暖房の時はA/Cスイッチは使わず、内気循環を活用することでさらにコンプレッサーの負荷を軽くすることができます。

ラシーンの燃費改善方法

ラシーンの燃費向上の為にはドライバーの運転方法だけでなく、自動車のコンディションも重要なポイントです。メンテナンスを怠り、劣化した状態では車は100%の力を発揮できません。

定期的なメンテナンスをしっかり行い、ベストなコンディションにすることも燃費の改善に繋がります。もちろん自分でわからないことは無理に進めず販売店や用品店のスタッフに相談したり、メンテナンス作業をお任せすることも大切です。

エンジンオイルで考える燃費改善

エンジンオイルの選び方にも燃費を向上させる要素があります。エンジンオイルには粘度という指標があり、「10W-30」「0W-20」などと表示されています。

このWはWinter(冬)の略で、前半の数字は10、5、0と小さくなるにつれ低温で固まりにくい特性を持っています。0Wは零下35度、5Wは零下30度、10Wは零下25度まで使用可能です。10Wよりも5Wのほうが、エンジン始動時における負荷が小さく、燃費も良くなります。20、30、40といった後半の数字は、高温時(100℃)における粘度を表します。数字が高くなるほどオイルが固くなることを示しています。

出典: http://www.idemitsu.co.jp/zepro/knowledge/reading.html | http://www.idemitsu.co.jp/zepro/knowledge/reading.html

まずエンジンにはエンジンオイルを潤滑させるためのオイルポンプが設けられています。オイルポンプの動かすためにエンジンから幾らかの動力は消費されます。もちろん無駄に粘度が高いドロドロのオイルはそれだけ抵抗が増えます。

ラシーンのオイルは何を選べばいい?

例としてラシーンに搭載されるSRエンジンは標準で「7.5W-30」指定ですので、この指標にあわせたオイルを選ぶのが大切です。過酷なコンディションで走行するわけでもなく15W-50のような高粘度オイルを使用するのは正直お勧めできません。

だからと言ってラシーンに0W-20のような粘度の低いサラサラなオイルを使用するのは間違いです。エンジンオイルはエンジン内部を油膜で保護するのが目的であり、オイル管理において大切なのは車に適合したものを使用することで、燃費を気にするあまり寿命を縮めるようなことをしては元も子もありません。

タイヤで考える燃費改善

燃費改善においてタイヤは非常に重要な要素です。タイヤには使用用途・目的によって様々な種類があります。高級車や電気自動車向けの静粛性に優れたもの、スポーツ走行向けのグリップ力に優れたものがあるように、エコタイヤといった燃費に優れたものなどがあります。

エコタイヤは他のタイヤに比べて転がり抵抗が少なく、スムーズな走行に適したものも登場しました。もちろんタイヤメーカーの技術も進化しているため、ラシーン販売当時のタイヤに比べて格段に高性能なタイヤが販売されています。

またタイヤの空気圧も燃費に関わる要素です。タイヤの空気圧が低ければ、地面との接地面積が増えるため、走行の抵抗になります。タイヤの空気圧を上げることで接地面積を減らすことで抵抗を少なくすることで燃費が向上します。ここで気を付けるべきポイントとして、空気圧を高くしすぎない点です。接地面積が減ればそれだけグリップ力が低下し、安全性に失われてしまいます。標準指定の空気圧に1割多めに入れるのが目安です。

みんカラでのラシーン燃費記録

日本最大の車・自動車SNSのみんカラでは、ラシーンだけでなく様々な車種の基本情報の他、オーナー視点の情報が豊富です。またオーナーこだわりの個性的なカスタム車両も公開されているため、ラシーンの購入を考えてる方には参考になるインターネットサイトです。

結局ラシーンはどうなの?

ラシーンは最近の自動車にはない個性的なエクステリアデザインと自分好みのカスタムを楽しめる車だと思います。豊富なパーツで自分だけのこだわりのラシーンを作ることができる点も、魅力のひとつでしょう。

ラシーン独特の低めで角張ったエクステリアデザインのおかげで、車内空間は狭く収納は少ないですし、後部座席はとにかく狭いです。しかしカクカクしたデザインのため、前後の目安がつきやすく、小型乗用車であるラシーンは小回りもきき、車体サイズや運転しているときのフィット感が気持ちよく、ドライバーの思いのままに動いてくれる素直な車です。

最近の車と比べるとどうしても悪い点が目立ってしまう車ですが、それを上書きしてしまうほどのデザインのインパクトは、多少の欠点を含めても愛着が湧いてしまうのがラシーンの不思議な所です。

ただ便利なだけでない、ラシーン自体が持つ「個性」を感じ、欠点ががあるからこそ、ラシーンは20年あまりの年月を重ねてもファンに親しみをもたれ、愛されているのでしょう。

初回公開日:2017年08月02日

記載されている内容は2017年08月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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