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普通車の維持費はいくらかかる?│年間維持費/車種別比較/維持費が安い普通車

更新日:2024年07月29日

「自動車には維持費がかかるとは知っていても、実際どのくらいかわからない。」という方にもわかりやすく維持費についての要素を説明しながら年間維持費を計算し、普通車の維持費を振り返ってみます。また車種別の維持費を比較したり、維持費が安い普通車について紹介します。

普通車の維持費はいくらかかる?│年間維持費/車種別比較/維持費が安い普通車

普通車の維持費はいくらかかる?

今日の日本ではおよそ8200万台の自動車が登録されています。普段の生活に必要不可欠な存在とも言える自動車ですが、自動車は車そのものの金額だけでなく、所有するための維持費があります。では普通車にはいったいどのくらいの維持費がかかるのでしょうか。

誰もが一度は自動車の販売情報をチェックしたことがあると思いますが、自動車の販売価格は本体価格の他に支払総額があり、本体価格よりも高い金額が表示されています。さらに所有する上でガソリン代はもちろんのこと、保険料など自動車は買った後でも維持費がかかるものです。

普通車の維持費の要素を知ろう

今回は普通車の維持費について振り返ってみましょう。具体的な維持費を知ることで、自動車を所有することへのビジョンが見えてくるかもしれません。

普通車の維持費には車両の購入費用の他に、大まかに8つの費用がかかります。

・自動車税
・重量税
・車検費用
・自賠責保険料
・任意保険料
・ガソリン代
・駐車場代
・車両のメンテナンス費用

これらの費用を概算することで、普通車の維持費を導き出すことができます。
まずは例としてファミリーカーとしてのあるミニバンの日産セレナの維持費を計算してみましょう。

年間あたりの維持費

自動車税
自動車税は毎年4月に納税通知書が届きます。排気量2000cc以下の普通車の自動車税は39500円になります。

重量税
重量税は車検時に2年分まとめて払うことになります。普通車の場合は0.5トンあたりで2500円ですので、およそ1.7tのセレナだと1年あたり10000円。2年分なので20000円ほど車検時に支払うことになります。

自賠責保険
自賠責保険も重量税と同じで2年分まとめて支払います。自賠責保険は普通車ではすべて同額で、こちらは1年あたり16350円です。車検時に2年間で32700円支払うことになります。自賠責保険は死亡による損害が3000万円、ケガなどの傷害による損害では120万円の保証しかありませんが、強制保険のため加入が義務付けられています。

車検費用
車検の点検料金は普通車ですと点検するお店によって変わりますが、点検費用で2~8万円ほどになります。さらに劣化した部品の交換費用などを合わせて10万円ほどかかるものと考えて、重量税20000円と自賠責32700円を合わせると合計152700円程度になります。1年あたり76350円です。

ガソリン代
ガソリン代は年間1万km走る計算だと1年あたり約12万円ほどになります。(ガソリン1Lあたり128円で燃費は11km/lとして計算しています。)

駐車場代
駐車場代は車両を保管する場所にもよりますが、月5000円の月極駐車場を借りるとすると、年間60000円となります。

メンテナンス費用
普通車に限らず自動車には経年劣化があるため、日頃のメンテナンスが大切です。常にベストなコンディションで乗ることで事故や故障を未然に防ぐことができます。
エンジンオイルは一般的に15000kmか1年に一度の交換になります。
エンジンオイルの質やグレードにもよりますが、純正相当のオイルが4L入りの1缶が5000円ほどで工賃1000円と考えると年間6000円ぐらいでしょう。エンジンオイルは4L入り1缶2000円から高いものは15000円まで様々なものが販売されていますから、車のコンディションや交換サイクルを考えて選択しましょう。

タイヤ
タイヤはスリップサインが出るまで使えますが経年劣化があるので、あまり走っていなくても3年から4年で交換になります。タイヤの種類にもよりますが普通車サイズは3万円〜4万円ほどで、年間15000円ぐらいと考えます。

バッテリー
よくガソリンスタンドなどで点検・交換をされるカーバッテリーは車の使い方にもよりますが3~5年に一度の交換と思っておきましょう。普通車のバッテリーの価格は1~3万円ぐらいですので年間4000円ぐらいでしょう。

他にも様々な消耗品がありますが、メンテナンス費用として年間30000円ほどかかるものと考えましょう。

任意保険料
任意保険料は保険会社や補償内容によって様々ですが、25歳のドライバーとして考えると年間7万円ぐらいはかかります。車両保険や各種サービスをつけた場合さらに保険料が高くなります。普通車の維持費の中でも自動車保険はかなりの部分を占めます。これが無事故などの優良運転者になるとさらに下がるため、日頃の安全運転を心がけましょう。

これらの維持費をまとめると、1年にかかる普通車の維持費はおよそ35万円ほどになります。自分にあわせた任意保険の見直しや燃費を考えた運転などで維持費を安く抑えることもできます。

月あたりの維持費

普通車である日産セレナの維持費はおよそ年間35万円となりましたが、これを月割りで考えると、ひと月あたりおよそ3万円となります。購入する車の金額を別とした計算ですが、普通車を購入した後は月に3万円の維持費がかかるものと考えましょう。

予測できない出費にも備えることが大切

自動車の維持費には故障した際の修理費用という予測できないものもあります。事故以外でも車両のトラブルや部品の故障は想定外の出費になりがちです。特に輸入車になると国産車に比べて壊れやすいうえに修理費用が高くなる傾向があります。壊れにくい国産車を選ぶことも維持費を抑えることに繋がります。

車種別普通車の維持費を比較

これまでは日産セレナを例として排気量2000ccクラスの普通車の維持費を計算しましたが、普通車のなかにもいくつかの種類があり、車種によって維持費が分かれます。車種別の維持費を比較してみましょう。(維持費が変わらない項目は省略します。)

排気量3500ccで車重2.5tの大型車(トヨタ・アルファード3.5Lなどの大排気量車)
年間およそ50万円(ひと月あたり4万円)
自動車税 58000円、重量税 12500円、ガソリン代(燃費6.5km/lで計算:215000円)
※ハイオク・ガソリン(プレミアム・ガソリン)仕様の為138円/lで計算

排気量2000ccで車重2.0tの普通車(日産・セレナなどの中排気量車)
年間およそ35万円(ひと月あたりおよそ3万円)
自動車税 39500円、重量税 10000円、ガソリン代(燃費11.2km/lで計算:114000円)

排気量1500ccで車重1.5tの小型普通車(ホンダ・フィットなどの小排気量車)
年間およそ32万円(ひと月あたり2.6万円)
自動車税 34500円、重量税 7500円、ガソリン代(燃費14.7km/lで計算:87000円)

排気量1000ccで車重1.1tの小型普通車(トヨタ・ルーミーなどの小排気量車)
年間およそ30万円(ひと月あたり2.5万円)
自動車税 29500円、重量税 7500円、ガソリン代(燃費17.2km/lで計算:74000円)

排気量で変わる維持費

ここでポイントなのが、排気量が違うと自動車税が変わってくる点です。
普通車の排気量別の自動車税を比べてみましょう。

総排気量1000cc以下       29500円
総排気量1000cc超1500cc以下  34500円
総排気量1500cc超2000cc以下  39500円
総排気量2000cc超2500cc以下  45000円
総排気量2000cc超3000cc以下  51000円
総排気量3000cc超3500cc以下  58000円
総排気量3500cc超4000cc以下  66500円
総排気量4000cc超4500cc以下  76500円
総排気量4500cc超6000cc以下  88000円
総排気量6000cc超       111000円

普通車で1500ccクラスの自動車税は34500円になりますが、これが2500ccクラスだと45000円と1万円近く差が出てしまいます。しかし、大排気量車はエンジンにパワーがあり、荷物をたくさん積んだ際の車の性能にも余裕があるため、常にストレスのない運転ができる点も魅力があります。自分の車の使い方と維持費のバランスを考えながら車選びをすることも大切です。

コンパクトカーと普通車の維持費比較

車種別に維持費の概算を比較したところ、一般的にコンパクトカーとされる小型普通車の維持費が安いことがわかります。車両価格を含めて考えても小型普通車は比較的安い価格のため、普通車の中でも最も維持費が安くなります。排気量が小さい車両は燃費性能が良いものが多く、維持費を大きく占めるガソリン代を抑えられるため、普通車に比べて総合的な維持費が安くなります。さらに最新の小型普通車はエコカー減税対象車種に含まれる車両も多く、維持費をさらに抑えることができます。

維持費の安い普通車一覧

これまでは普通車の車両価格と維持費を踏まえて、最もコンパクトカーが総合的な維持費が安い事がわかりました。

単純に維持費だけで考えた場合にコンパクトカー並の年間維持費の安さを誇るのがハイブリッド車です。
例としてトヨタ・プリウスとホンダ・アコードのプラグインハイブリッドモデルを見てみましょう。

トヨタ・プリウスPHV1.8
排気量1800ccで車重1.5t
年間およそ30万円(ひと月あたりおよそ2.5万円)
自動車税 39500円、重量税 7500円、ガソリン代(燃費40km/lで計算:32000円)

ホンダ・アコードプラグインハイブリッド2.0
排気量2000ccで車重1.7t
年間およそ30万円(ひと月あたりおよそ2.5万円)
自動車税 39500円、重量税 10000円、ガソリン代(燃費49.2km/lで計算:26000円)

このようにハイブリッド車はその絶大な燃費性能をもって維持費を抑えることに成功しています。さらにエコカー減税により、さらに維持費が安くなるのです。しかし、車両価格がコンパクトカーに比べて値段が高いため、総合的な維持費ではコンパクトカーのほうが安くなります。コンパクトカーでは小さすぎるという方にとってお勧めのできる車両です。

お手頃な価格で燃費性能が高いハイブリッド・コンパクトカー

近年ではハイブリッド車の需要が高まり、軽自動車からミニバンまで様々な自動車にハイブリッドシステムが搭載されたモデルが増えてきました。

特に車両価格も比較的安価で維持費も安いコンパクトカーにハイブリッドシステムを採用することで、より低燃費となり減税の対象にもなるハイブリッドコンパクトカーは100万円代から購入できる車両もあり、維持費を抑えたい方にお勧めの車両と言えます。

軽自動車と普通車の維持費比較

実は日本独自の規格である軽自動車は普通車に比べて維持費がかなり安いです。例としてスズキ・アルトの維持費を概算してみましょう。

スズキ・アルト
排気量660ccで車重0.7t
年間およそ23万円(ひと月あたりおよそ2万円)
軽自動車税 10800円、重量税 2500円、ガソリン代(燃費25.9km/lで計算:49000円)

一般的な普通車に比べて年間10万円近くも安い維持費で乗れるのが軽自動車の一番の魅力です。車両価格も安価なものから高級志向のものまで幅広く、コンパクトな日本で絶大なを誇る理由がよくわかります。

軽自動車と普通車の維持費の違いは?

軽自動車と普通車でここまで維持費が変わるのは、税額の違いによる部分が大きいです。ナンバーの色でわかる通り、軽自動車は道路運送車両法により普通車とは違った規格で定められているため、自動車税ではなく軽自動車税として10800円の税金がかけられています。

また排気量660㏄とエンジンが小さい上に、定められた規格により車体サイズが決められているため車重も軽量になり重量税も安くなるのです。

しかし、車両が小さいために乗車人数により運動性能が著しく低下したり、車内空間の狭さなどがデメリットとなるため、個人の足としてセカンドカー(一世帯で保有する2台目以降の車)に軽自動車を購入する方が多いです。

自分にあわせた車選びが大切

これまで様々な車種の維持費を挙げてみましたが、一番大切なのは自分の生活レベルに合わせた自動車を選ぶことです。好みで選ぶことも大切ですが、車を購入した後にかかる金額をあらかじめ知識として知っておくことで車選びをより具体的なものにできます。また自分の車の維持費が高くて気になっている方は任意保険や日々の使い方などを見直すなど、余裕を持ったカーライフを送れるようにしましょう。

初回公開日:2017年08月17日

記載されている内容は2017年08月17日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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