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ハイエースの維持費はいくら?│年間維持費/タイプ別比較/キャンピングカーとの比較

更新日:2024年07月29日

旅行やアウトドア、あるいはキャンピングカーのベース車両として、非常にの高いトヨタ・ハイエースですが、今回はその気になる維持費についてご紹介していきます。1口にハイエースと言っても色々な種類があります、ご購入を検討中の方は、是非参考にしてください。

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ハイエースの維持費は高い?

「ハイエースの購入を検討しているが維持費が気になる」という方は多いでしょう。燃費や保険料等、気になる点を詳しくご紹介していきます。

ハイエースの維持費

ハイエースの年間維持費

H200系(2004年~)を参考モデルとしてご紹介していきます。

H200系(2004年式~)全長全幅全高排気量
ハイエースワゴン GL及びDX4,840mm1,880mm2,105mm2700cc
ハイエースバン スーパーGL及びDX・DX GLパッケージ4,690mm1,695mm1,980mm2000cc

※ディーゼル車は3000ccとなります。

3ナンバーで登録した場合、2年間の法定費用(車検代等)は下記のとおりです。
・自賠責保険:25,830円 / 24か月
・自動車税:10,2000円 / 51,000円×2年分
・重量税:32,800~41,000円(※グレード、もしくはカスタム仕様により重量区分が変更となるケースがあります)
・検査印紙代 1,800円

合計 162,430~170,630円となり、年間にして81,215~85,315円となります。

特に注意しておきたいのが重量区分です。本格的な改造までに至らない場合であっても、固定装備等により重量が加算された「改造車両」とみなされた場合、税額が変化する場合があります。

後述するキャンピングカーの改造はもちろんですが、それ以外の方も一定の装備等ご検討されていらっしゃる方は注意が必要です。

ハイエースの月間維持費

年間にして81,215~85,315円を12で割った場合、約7000円前後の法定費用が必要となります。さらに年間保険料を50000円と考えた場合、維持費として概ね11000~12000円程度がかかるといえるでしょう。

これに加えて法定費用以外の維持費となるのが「ガソリン代」「駐車場代」です。ハイエースの燃費はカタログ燃費ですとガソリン車で9~10km/L程度となっています。

一般的に燃費は市街地、とりわけ渋滞の多い場所を走行した場合、悪化する傾向にある一方、逆に渋滞の少ない場所を60km/h程度で走行する機会が多いと燃費は向上する傾向にあります。

また、燃費を悪化させる要因の一つとして「荷物を多く積んでいる事」が挙げられます。これらの状況を踏まえ、概ね7~8km/L程度というのが実質的な燃費になります。

実際のガソリン代はどのくらいか

ハイエースの場合、多くの荷物を積んで移動する方が多いと思われるので、実際には更に燃費を低く見る必要があるでしょう。

そのように考えた場合、概ね7km/L程度でしょう。さらに行楽シーズンや帰省ラッシュ等における渋滞を想定した場合、6km/L程度に下がることも想定する必要があります。

これらの状況を踏まえ、一回当たりの給油でどのくらい走るか算定しています。

レギュラーガソリンの価格が1Lあたり125円と計算します。

ハイエースのタンク容量は70Lです。

燃費を7~8km/Lと考えた場合、1回の給油8750円で約500km程度走ることが可能と考えられます。日常やレジャーに使うとして、月間走行距離を1000~2000kmと想定した場合、ガソリン代は17500~35000円程度です。

駐車場とガソリン代の合計費用

駐車場は月極駐車場の場合、地方では5000円程度の場所もありますが、都内だと20000円を超えるケースも珍しくありません。あと、マンションやアパートで駐車場がある場合ですと相場よりも安くなるケースが多いです。

法定費用は基本的に変わらないのですが、維持費に大きく差がつくのがガソリン代、そして駐車場代です。これは所有者によって様々ですので一概には申し上げられませんが、両方合わせて最低でも2~3万円は必要でしょう。法定費用と合わせると3~4万円が「ハイエースの維持費の最低ライン」となります。

むろん、走行距離が増えたり、あるいは駐車場代が高い場合はさらにその倍(さらにはそれ以上)の維持費がかかることも珍しくありません。

タイプ別ハイエースの維持費比較

ディーゼル車で維持費は安くなる?

ハイエースの購入にあたり、燃料代を節約するためにディーゼル車を検討されている方も決して少なくないでしょう。加えてハイエースのオーナーの方は荷物を多く積まれる事が多いため、パワーのあるディーゼル車を選ぶメリットは大きいといえます。

ハイエースのディーゼル車の排気量は3000ccです。2700ccのガソリン車と自動車税(排気量区分)は一緒ですので、自動車税という点で見る限り、維持費で損をするということもありません。

軽油はガソリンに比べて1Lあたり20~25円程度安くなります。したがって70L給油場合、トータルで1400~1750円程度、2回ですと2800~3500円程度お得となります。単純に計算して年間あたり3~4万円程度維持費が安くなるということになります。

また、ガソリンモデルのカタログ燃費が9~10Lであるのに対し、ディーゼルモデルのカタログ燃費は10~11Lとなっています。燃費という面でも維持費の節約に期待が持てる数値でしょう。

燃料代以外は割高というデメリットも

燃料代に関しては非常に優秀なディーゼルエンジンですが、その反面、それ以外の維持費は割高となる傾向があります。例えばオイルはガソリンエンジンと比べて割高ですし、何より車両本体の価格がガソリンモデルと比べて割高です。

「ガソリンモデルよりも安く維持費を抑えたい」という場合、それは必ずしもガソリン代だけとは限りません。それは上記のオイル代はもちろん、あるいはメンテナンス代等もガソリンモデルと比べてディーゼルモデルは割高になる傾向があります。

そしてディーゼルエンジン最大のデメリットが「静粛性」です。昨今はかなりの改善がみられるとはいえ、まだまだディーゼルエンジンはガソリンエンジンにくらべて騒音が大きいのが現状です。

ハイエースのオーナーはロングドライブをされる方もおおいため、快適なドライブを行おうとした場合、残念ながら静粛性も重要な問題です。これは維持費以外の要素ですが、一つ検討に値する要素といえます。

ディーゼルエンジンの魅力はパワーにあり

しかし、それでもなお、ディーゼルエンジンの特徴である「力強い走り」は大いに魅力であるといえます。大量の荷物を積んで走るトラック同様、ハイエースのオーナーの方も多くが大量の荷物を積んで走られることが想定される以上、やはりパワーがあるということは大きなメリットといえるでしょう。

したがって、たくさん荷物を積んだ状態でも力強い走りが可能なディーゼルエンジンはハイエースオーナーにとって「優先事項の高い内容」といえるわけです。

維持費の安い5ナンバーモデル

ちなみにハイエースには3ナンバーと5ナンバーのモデルが存在します。

一般的な乗用車タイプとしては3ナンバーのハイエースワゴン(2700cc、ガソリンモデル)ですが、その他にも5ナンバーモデルのハイエースバン(2000cc、ガソリンモデル、3000cc、ディーゼルモデル)が存在します。

5ナンバーモデルはいわゆる「商用車」と呼ばれるタイプで、主にビジネスユースを目的としたものです。このモデルには2000ccの設定があり、2700ccに比べて自動車税が安くなります。

2000ccモデル(排気量1.5L超~2L以下):39,500円
2700ccモデル(排気量2.5L超~3L以下):51,000円
3000ccディーゼルモデル(排気量2.5L超~3L以下):51,000円

維持費を最優先にした場合、この5ナンバーモデルは大いに検討の余地があります。パワー不足などの不安はあるものの、それでも自動車税が大幅にダウンすることで維持費が安くなるという点は大いに魅力だといえます。

5ナンバーを選ぶもう一つのメリット

さらに5ナンバーを選ぶメリットはもう一つあります。5ナンバーモデルは3ナンバーよりも一回り小さく、運転がしやすいのが特徴です。

「ハイエースを買いたいけれどもちょっと大きすぎる」という人にとって、この5ナンバーモデルは非常に魅力的な選択肢だといえるでしょう。

ハイエースのオーナーとして維持費を安く抑えたいという方は多いでしょうが、その他にも車庫入れが苦手であったり、あるいは駐車場のスペースに制限がある方にとって5ナンバーモデルの選択は大いに魅力的でしょう。

ワイド(グランドキャビン)は維持費がかかる?

ハイエースにはロングボディモデル(グランドキャビン)が存在します。結論から申し上げますと、標準ボディーと税制上による維持費の違いはありません。またカタログ上の燃費も数値上、ほとんど差はありません。

ただグランドキャビンは積載量が増えるため、標準ボディよりも荷物を多く積めてしまうのでそれが燃費悪化の原因となることは十分考えられます。

また全長が長くなるため(※標準ボディ4,840mmに対してグランドキャビンは5,380mm)駐車スペースの選択肢が狭められることがあります。その結果、駐車場代が割高になり、結果として維持費が高くつくことは有り得ます。

これは言い換えれば「用途をしっかりと確認した上で購入する必要がある」ということです。

例えば駐車スペースがきちんと確保出来ていたり、あるいは走行距離がそれほど多くない場合、極端に維持費が割高となるというわけではありません。むしろそれ以上にワイドボディーの特徴であり、かつハイエースオーナーの多くが期待するであろう「たくさん荷物を詰める」恩恵を受けるメリットがより大きいともいえるでしょう。

コミューターは維持費がかかる?

さらにもう一つ、ハイエースのワイド版として、14人乗車が可能なモデル「コミューター」が存在します。標準モデル、あるいはグランドキャビンは10人までですが、コミューターは14人まで乗車が可能です。

ちなみに維持費はグランドキャビンと基本的に差はありません。すなわち「一般的なハイエースとほぼ変わらない」のです。維持費に加え、普通の乗用車に近い感覚で大勢の人を運べるというメリットは非常に魅力的であります。

「マイクロバスの購入を検討しているが、維持費が割高なのと、乗員として想定しているのは10人程度」という場合、これは大いに検討すべき車両です。

コミューターは中型免許で運転できる?

なお、コミューターを運転するにあたり、普通免許もしくは中型8t限定免許(旧普通免許)では運転することが出来ません。運転するためには、下記のいずれかが必要となります。

・中型免許(限定解除)
・大型免許

業務等においても中型8t限定免許でマイクロバスを運転できるものと勘違いして運転されている方がたまにいらっしゃいますが、観光地でレンタカーを利用する場合等も注意が必要です。

8ナンバー(キャンピングカー)登録のメリットは?

ハイエースを購入される方の中には8ナンバー、即ちキャンピングカー登録をされる方もいらっしゃるかもしれません。また中古車両等で、最初から8ナンバー登録されているハイエースを購入されるかたもいらっしゃるでしょう。

8ナンバー登録を行った場合、自動車税は20%の減税となります。
・3ナンバー:10,2000円/51,000円×24ヶ月分
・8ナンバー:91,600円/40,800円×24ヶ月分

年間約5000円安くなる計算です。キャンピングカーの登録や改造を検討されていらっしゃる方はもちろんですが、中古車両を購入される場合、維持費の観点から敢えてキャンピングカーを購入するというのも選択肢の一つでしょう。

ハイエースの維持費が安くなる選び方

ハイエースは商用車がベースのため、「営業車」として登録する、いわゆる「1ナンバー(4ナンバー)」登録という方法が存在します。登録をご検討されていらっしゃる方のために、ご紹介していきます。

1ナンバー(4ナンバー)登録で維持費が安くなる?

一般的な方法として、ハイエースの維持費を安く抑える場合、

・自動車税を安く抑える:2Lモデルのバンを選択する
・燃費を安く抑える:ディーゼルモデルを選択する

この2つの方法があります。そして、さらに維持費を安くする方法として、1ナンバー(または4ナンバー)登録という方法があります。

1ナンバー(4ナンバー)とは?

3ナンバー(5ナンバー)が乗用車(マイカー)であるのに対し、1ナンバーは「営業車」としての登録です。1ナンバーは「3ナンバーの営業車」であるのに対し、4ナンバーは「5ナンバーの営業車」です。

メリットとしては自動車税と重量税が安くなることが挙げられます。一方、デメリットとしては保険料が高くなることです。そして車検が2年ごとから1年後とに変更となります。

維持費用の比較自賠責保険自動車税重量税検査印紙代
3または5ナンバー25,830円 / 24か月10,2000円 / 51,000円×2年分32,800~41,000円1,800円
1ナンバー23,970円 / 12か月16,000円16,400円1,800円
4ナンバー17,350円 / 12か月16,000円 / 12か月12,300~16,400円1,800円

※3ナンバー(5ナンバー)の自賠責保険及び自動車税は24ヶ月を1/2で算出したものとする。

年間あたりで算出致しますと、

・3ナンバー登録:1年分:81,215~85,315円、2年分:162,430~170,630円
・1ナンバー登録:1年分:58,170、2年分:116,340円
・4ナンバー登録:1年分:47,450~51550円、2年分:94,900~103,100円

維持費はかなり安くなるように見えます。ただ、この登録のデメリットとして2つあります。

・車検が2年ごとから1年ごとに変更
・保険料が割高になり、かつ等級の継承等が認められない

このような問題が挙げられます。

ハイエースの保険料は高い?

ハイエースは車両保険料率ほ他のミニバンに比べて高いです。一般的に他のミニバンが4~5に設定されているのに対し、ハイエースは6に設定されていることが多いのですが、原因として考えられるのが盗難の多さです。

この保険料率を下げる方法として「加入者の等級」及び「運転者年齢条件割引」の適用があるのですが、営業車登録をしてしまった場合、これらの条件を承継することが出来ないというデメリットがあります。

ただ、代理店契約の場合はこれらの承継が認められる場合もあります。しかしこの場合は手数料が発生するため、いずれにせよ料金がかかってしまうケースが想定されます。

ナンバー区分を変更した場合
・車検が1年ごとに変更となる
・保険料が割高となる
・代理店契約による場合、等級の継承が可能となる場合も、手数料がかかる

登録の際にはこれらの条件を比較した上でトータルの維持費が安くなるかどうかを事前に調べておく必要があります。

とっても便利なハイエース

ハイエースは防犯や燃費等に気を付ければ、とても便利で乗りやすい車です。

しかし、くれぐれも盗難には注意してください。車両が盗難被害に遭った場合、保険はおりても戻ってこないものがあります。

例えば使い慣れたアウトドア用品や家族との思い出の品等は保証の対象外です。そのような「貴重品」は可能な限り、車に入れたままにしておかないことが重要です。

みなさん、安全・安心にハイエースを乗ってみてください。

初回公開日:2017年08月23日

記載されている内容は2017年08月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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