ホンダCR-Zの燃費は良い?悪い?|スーパーチャージャー搭載
更新日:2024年07月16日
ホンダCR-Zの燃費は良い?悪い?
常にとげのある車を世に生み出しているホンダが2010年に発売したハイブリットスポーツカー「CR-Z」。若者に受けるデザインとコンパクトながらきびきびとした走行性能。そして環境に配慮したハイブリットシステムを取り入れたCR-Zの燃費性能について詳しく見ていきます。
ハイブリットの良さを燃費に生かしきれているのか、はたまたスポーティー仕様であるがゆえに燃費が悪くなってしまっているのか検証していきます。若者の車離れに一石を投じたホンダの自信作であるCR-Zはデザインのみならず燃費面でも多いに期待できるものなのか気になる方は注目です。
CR-ZのMTモデルは燃費が良いのか?
CR-Zは世界初の「ハイブリットシステム搭載のMT車」であり、発売当初は世界的に注目されました。一般的にはMT車の方が燃費が良いといわれておりますが、カタログスペックを見るとJC08モードで「20.6km/L」となっております。
スポーツカーの中でも燃費は高い方でありますが、CVT車では「23km/L」となっているため、一概にMT車が燃費が良い訳ではないと言えます。CVT車の場合は無茶な運転をしない限りカタログ燃費と近い燃費性能を誇り、一方のMT車であれば運転手次第の燃費となります。
走り方次第では燃費性能は向上します
ただし通常のMT車とCR-Zの異なる点は「エンストしにくい」という点になります。もちろんMT車なのでクラッチを使ってギアを入れていきますのでエンストするリスクはありますが、モーターを活用するためエンストしにくい仕様となっているのが特徴です。
従って通常のガソリンに比べて丁寧なギアチェンジを心がけていれば、ブレーキ等で生まれる回生エネルギーを友好的に活用できるCR-ZのMT車の方が実燃費として良くなる可能性が高まります。
ハイブリット車の中でCR-Zの燃費はいいのか?
ハイブリットスポーツカーのCR-Zですが、2017年現在に発売されているハイブリットカーの燃費と比べて見ますと少し見劣りがしてしまいます。JC08モードで比較すると、ホンダが発売している「フィット」は「36.4km/L」、「アコード」で「31.6km/L」となっており、発売から時間が経っているとは言え、燃費だけでは劣っていることがお分かりでしょう。
コンパクトスポーツカーにおけるCR-Zの燃費はどう?
コンパクトスポーツカーとしても位置づけられているCR-Zですが、ハイブリットカーという壁を取っ払って燃費性能を比較してみたところ、トヨタ自動車の「レクサス・RCハイブリット」の「23.2km/L」に次ぐ燃費性能を誇っており、新車で300万円弱のCR-Zの燃費性能とコストパフォーマンスを考えれば、スポーツカー随一の燃費性能を誇るといっても過言ではありません。
スーパーチャージャー搭載のホンダCR-Zの燃費は?
ホンダが世界に誇るスペシャルエンジン「i-VTECエンジン」の1.5L にハイブリットシステム「Honda IMAシステム」を備えたCR-Zは、ノーマルでも2.0Lエンジン以上のパワーを有していますが、より走行性能を高めるために「スーパーチャージャー」を装着すると燃費にどれほどの影響を与えるのか検証していきます。
スーパーチャージャー搭載でCR-Zの燃費は約10%減
CR-Zのスーパーチャージャー搭載は純正では対応しておらずチューンアップが必要となります。仮にスーパーチャージャーを搭載するとV6エンジンのような性能を誇るくらいに走行性能を引き上げることができるため、CR-Zユーザーでも改造されている方が多いです。
ただし、ノーマルに比べて少々エンジン周りに負担をかけてしまうため、燃費性能は平均で10%ほど引き下げてしまいます。いくらハイブリット車とは言えどもエンジン周りの改造は燃費向上には繋がりにくいのが現実です。
CR-Zはスポーツカーの中でも優等生?
スポーツカーをチューンする方が多い中、一般的なスポーツカーは「ハイオクガソリン専用」であることが多いのが現実です。従ってスポーツカー乗りはガソリン代も結構な金額になってしまうことが不可避です。
しかしながらCR-Zのようなハイブリット車の場合「レギュラーガソリン」で問題ないため、スポーツカー乗りからすれば、ガソリン代が一番安い車の一つであると言えましょう。スポーツカーと燃費はどうも両立しないところがありますが、その双方のいいとこ取りした車が「CR-Z」であるといっても過言ではありません。
マフラーを変えると燃費が悪くなるの?
走りにこだわる方はマフラーのチューンを行いますが、CR-Zも例外ではありません。実際マフラーを交換すると燃費が悪くなるといわれておりますが、CR-Zの燃費も悪くなってしまうのか検証していきます。
マフラーサイズによるが基本燃費は悪くなる
CR-Zに限らず、マフラー交換によって燃費は悪くなることが大半です。理由はエンジンの回転数が増えるため燃料消費が多くなるからです。マフラー交換であると基本「大きい」マフラーにする方が多く、それ伴い燃料消費が増えることに繋がります。
純正マフラーはこれらのバランスを考えたサイズにしておりますので、そこを変えるという行動は決して燃費にいい影響は与えません。ただCR-Zはハイブリット車ですので、マフラー交換をしてもEVモードなどと上手に付き合えば燃費性能をそこまで落とすことなく乗ることができるでしょう。
ECONモードと燃費は関係する?
ホンダ独自の燃費システム「ECONモード」を搭載しているCR-Zですが、果たして燃費はどう変わるのでしょうか。実際にONとOFFではどのように変わるのかをみていきます。
高速はOFFで一般道はONが良い?
ECONモードはエンジンのコンピューターシステムを管理するプログラムで、過度なエンジンの回転率の吹き上がり等を防いでくれるシステムを供えております。一般道では発進と停車が多くあるためその分燃料を食ってしまいがちですが、ECONモードによってその制御を最適にしてくれます。
従って高速のようにクルーズ走行ができる場合はOFFでも問題なく、逆に一般道の場合はONで問題ないでしょう。燃費を考えないのであればOFFにしておいても問題はありませんが、ハイブリット車のメリットを利用するためにはONにしておきましょう。
ECONモードはエンジン保護のため?
CR-Zの場合、エンジンの回転数が高回転仕様のためにある程度の「ストッパー」必要です。その一助がECONモードであり、ホンダとしてもECONモードONによる燃費計測を行っております。乗り方は人それぞれですが、燃費を考えれば「ON」走行をします。
CR-Zは燃費とコスパに優れたスポーツカーである
CR-Zは世界的に見てもコスパが良く、燃費性能に優れたスポーツカーであるといえるでしょう。2017年に製造終了になってしまいましたが、若者を中心に中古車のは高いです。世界初のハイブリット搭載のMT車を世に出していくなどホンダの期待を背負った車であるCR-Zはコンパクトスポーツカー市場ではまだまだ一目おかれる存在でい続けるでしょう。
ただし、走りをより求めるのであれば多少燃費を犠牲にして改造するのも良いでしょう。MT車とCVT車は乗り方の好みによりますが、燃費が良いのはCVT車ですのでです。
CR-ZのMT車は意外と穴場か?
現状ではMT車のハイブリット仕様の車はCR-Zくらいであり、且つMT車のエンストもハイブリットのメリットを活用して起こしにくくなっているというメリットがあります。中古車市場ではCR-Zの価格もお求め安くなっているので、セカンドカーや週末にしか乗らないけど走りを楽しみたいという方には非常にできる一台と言えるでしょう。
走りと燃費とフォルムの三者が成り立ったハイスペックカーであるCR-Zは、車好きにはたまらないコスパに優れた車といっても過言ではありません。スポーツカーの先入観を覆した一台がこのCR-Zなのです。
初回公開日:2017年10月08日
記載されている内容は2017年10月08日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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