スバルフォレスターの実燃費はどれくらい?燃費比較・燃費向上方法
更新日:2024年07月14日
スバルフォレスターの実燃費はどれくらい?
富士重工からスバル(SUBARU)へ車名を変更したことが記憶に新しいスバルから発売されているクロスオーバーSUVがフォレスターです。
フォレスターは、1997年に初代型が販売開始となり。現行型が4代目となります。初代と2代目は、クロスオーバーSUVといいながらも、乗用車寄りのエクステリアで、同じスバルの車種インプレッサとプラットフォームを共通にするだけあって、走りのよいクロスオーバーSUVでした。
フォレスターは、3代目から車高がより高くなり、見た目からもクロスオーバーSUVらしくなりました。クロスオーバーSUVのフォレスターはいったいどれくらいの実燃費なのでしょうか。現行型のグレード別の燃費や旧型の燃費などをご紹介します。
旧型フォレスターの燃費
まずは、フォレスターの歴代旧型モデルの燃費を見ていきましょう。
初代フォレスター
初代フォレスターは、1997年から2002年までのモデルです。SF系と呼ばれています。初代フォレスターが発売されたときは、スポーツカーであるインプレッサのSUV版として認識されるほど、他社のSUVとは一線を画すものでありました。
それもそのはず、SUVなのに最高出力250psのターボエンジンが搭載されていました。マ
ニュアル車の設定があるなど、やはり他社のSUVには無い孤高のモデルでした。フォレスターをフォレスターとして認識させるべく、クロスオーバーSUVなのに低い全高で、ワイドアンドローなSUVで一目でフォレスターと認識できます。
2000年には、スバルの誇るスポーツブランドのSTI(スバルテクニカインターナショナル)使用のフォレスターが登場しました。これは、グレードS/tbをベースに、エアロパーツを装備し車高を下げ、専用チューニングを施したものでした。
さて、肝心な初代フォレスターの燃費ですが、販売当時の燃費表記は、10・15モードとなっており、この10・15モードで10.2km/L~13.4km/Lの燃費となっています。エンジンは、2000㏄と2500㏄の設定がありました。初代モデルは、数回のマイナーチェンジを行っていますが、エンジンの変更がありませんので、燃費に大きな変動はありませんでした。
2代目フォレスター
続きまして、2代目フォレスターの燃費をご紹介します。2代目フォレスターは、2002年に登場し2007年まで販売されました。SG系と呼ばれるモデルです。
エクステリアはキープコンセプトですが、インプレッサほど大きくはありませんが、ボンネットに開けられたダクトが走りを否が応でも意識させます。エンジン出力は220psに抑えられ、街中での走りやすさが増しました。歴代フォレスターの中でもヒットしたモデルです。
このモデルの燃費は、10・15モードで10.0km/L~13.6km/Lの燃費となっています。エンジンは、新開発の水平対向エンジンでしたが、燃費は初代モデルとほぼ同じ水準となっています。
3代目フォレスター
3代目フォレスターは、2007年にフルモデルチェンジ後、2012年まで販売されました。SH系と呼ばれています。2代目フォレスターよりも車高が高くなり、見るからにクロスオーバーSUVとわかるルックスになりました。特に、サイドアンダーミラーが標準の装備になり、SUV感が増しました。
初代フォレスターが、全長4450㎜、全幅1735㎜、全高1532㎜であったのに対し、3代目フォレスターは、全長4560㎜、全幅1780㎜、全高1675㎜と全高がかなり高くなっています。最低地上高も高くなりました。この3代目はシャーシから一新させ、エンジンは、DOHC化された2000㏄のNAエンジンと水平対向ターボエンジンを搭載しました。
3代目フォレスターの燃費は、10・15モードで、9.8km/L~15.2km/Lの燃費と、初代2代目フォレスターと比べ、燃費が悪化したグレードと向上したグレードがあり、グレードによる色分けが明確になりました。
現行型4代目フォレスター
続きまして、現行型である4代目フォレスターを見てみましょう。現行型フォレスターは、2012年にフルモデルチェンジされました。SJ系と呼ばれるモデルです。エクステリアは、3代目を正常進化させたクロスオーバーSUVルックスとなっています。
このモデルのフォレスターから、2代目フォレスターや他のスバル車で採用されている、ターボ車についていたボンネットダクトが廃止されました。また、グレード名が他のスバル車同様の排気量の後ろに記号がつく表記に統一されました。この4代目フォレスターの燃費は、JC08モードで、13.2km/L~16.0km/Lの燃費となっています。
この燃費については、日本は永らく10・15モード燃費を採用してきました。これは、市街地で走行することを想定した10モードと、高速道路を走行することを想定した15モードの両方を加味して燃費を算出したものです。 2011年4月から、現在のJC08モードなり、カタログ値の燃費が、より実走行に近いものとなりました。
このことからわかりとおり、4代目フォレスターの燃費は、各段に向上しました。
歴代フォレスターの稀グレードの燃費
歴代フォレスターの稀グレードの燃費はどうでしょうか。
クロススポーツ
2代目フォレスターには、タウンユースを意識したモデルが追加となり、グレード名をCROSS SPORTS(クロススポーツ)としました。具体的には、全高が1550mmに抑えられていながら、最低地上高が170㎜あり、クロスオーバーSUVとしての高い走破性も確保されていました。ちなみに、その他のグレードの全高は1590㎜でした。
この全高1550㎜というのは、街中の立体駐車場に停められることを意味していて、SUVだと駐車場探しに困るという悩みが解消できるモデルの1つです。
この2代目フォレスターのクロススポーツの燃費ですが、通常のグレードと同じく、10・15モードで10.0km/L~13.6km/Lの燃費となっています。
Sエディション
2代目フォレスターと3代目フォレスターに設定されたSエディションをご紹介します。稀なグレードは2代目フォレスターに多いため、このSエディションは、あえて3代目フォレスターにスポットをあてます。
3代目フォレスターは、NAもターボも2.0ℓだけでしたが、なんとSエディションは、インプレッサのWRX STIという超スポーティモデルに搭載されているエンジンと同じ2.5ℓターボが搭載されました。このモデルに限り、トランスミッションは、5速ATとなりました。
本家のインプレッサには及ばないものの263psが生み出す圧倒的な加速は、SUVとは思えないほど強烈です。
エアブレイク
2006年、2代目フォレスターの特別仕様車として、AIRBREAK(エアブレイク)が追加となりました。このモデルは、SOHCエンジン搭載の2.0Xグレードをベースにして、大型ガラスサンルーフとHDDナビゲーションシステムを標準装備として、ファブリックと本革を組み合わせたシートや運転席がパワーシートになるなど、高級感を出しました。
このエアブレイクの燃費は、ベースグレードの2.0Xと同じ、10・15モードで13.0km/Lの燃費となっています。このように2代目フォレスターには、たくさんの特別なグレードが存在しました。さまざまな嗜好に対応できる幅広いグレードをもっていたことも大ヒットにつながりました。
中古
さて、フォレスターの中古車市場は、どのようになっていて、古いモデルの燃費は悪化しているのでしょうか?中古車を購入する際、同じスバルのレガシィアウトバックと購入を迷った方も多いのではないでしょうか。
初代から3代目フォレスターの燃費は、どのようになっているのでしょうか。まずは、初代フォレスターですが、実燃費報告は、8km/L~9km/L、2代目フォレスターは、9km/L~10km/L、3代目フォレスターが、9km/L~13km/Lとなっています。
新型
新型フォレスターには、SUVパフォーマンスとして3つの性能があります。①シンメトリカルAWD(スバルは四輪駆動を4WDとは言わず、AWDと呼びます。)でいつでもどこでも変わらないオールラウンドな走りを実現、②X-MODEで、走破性と安心感を高める制御システムがあり、③ディメンションとして、本格的な悪路走破性を実現しています。
それでは改めまして、現行型である新型フォレスターについて、エンジンやグレード別の燃費をご紹介します。
NA
現行型フォレスターには、2.0ℓの新世代BOXERエンジンが搭載されています。これは、SUBARU BOXERと名付けられ、他社にはない水平対向エンジンです。この新世代BOXERは、基本構造を見直し、アイドリングストップなどとあわせて、燃費性能を向上させました。
この現行型フォレスターに搭載されている新世代BOXERの燃費は、JC08モードで、16.0km/Lとなっています。6速マニュアルミッションの2.0i-Lというグレードのみ、このエンジンが搭載されながら、燃費はJC08モードで、13.4km/Lとなっています。
現行型フォレスターには、この新世代BOXERにリニアトロニックというトランスミッションが組み合わされており、燃費はよいままで気持ちの良い加速を実現しています。
XT
新型フォレスターのXTグレードは、歴代のターボモデルに与えられるグレードで、これを新型を踏襲しています。2.0ℓ直噴ターボ”DIT"&スポーツリニアトロニックが搭載されています。NAエンジンに比べて、よりパワフルでスポーティな走りが可能です。
トランスミッションのスポーツリニアトロニックは、アクセルが高開度になると、ステップ変速に切り替わる新制御を搭載し圧倒的な加速を実現します。このフォレスターXTグレードの燃費は、JC08モードで、13.2km/Lとなっています。
Smart Edition
現行型フォレスターには、Smart Editionというグレードがあります。2種類あり、S-Limited Smart Editionと2.0XT Eyesight Smart Editionです。Smart Editionの特別装備は、ダークメッキのフロントグリル、ブラックカラードドアミラー、シャークフィンアンテナ、アドバンスドセイフティパッケージです。
ここで、スバル独自の安全システムEyesight(アイサイト)について、ご紹介します。アイサイトは、運転支援システムのことで、現行型フォレスターには、Ver.3という進化版が装備されています。
アイサイトの機能は5つあり、①プリクラッシュブレーキ、②全車速追従機能付クルーズコントロール、③アクティブレーンキープ、④AT誤発進抑制制御&AT誤後進抑制制御、⑤警報&お知らせ機能となっています。スバルは、このアイサイトで、予防安全性能の評価で、最高ランクを獲得しています。このSmart Editionの燃費は、JC08モードで、16.0km/Lとなっています。
X-BREAK
現行フォレスターには、2.0i-L Eyesightの特別仕様車として、X-BREAKがあります。特別装備として、撥水ファブリックシート、本革巻シフトレバー、シフトブーツ、本革巻ステアリングホイール、シルバールーフレールなどがつきます。随所にオレンジステッチが施されているのが特徴です。
さらに、メーカー装着オプションのついたX-BREAKもあります。これは、先ほどの装備に加え、フロントフォグランプ、パワーシート、ルーフレールがシルバーからブラックに、そして、リアオーナメントがX-BREAKになります。シートやカーゴが撥水加工になっているため、濡れたままの荷物の積み込みが苦になりません。
このX-BREAKの燃費は、JC08モードで、16.0km/Lとなっています。
スバルの総合安全
スバルには、独自の総合安全思想があります。この思想は現行型フォレスターにも踏襲されていて、具体的な内容は、0次安全、走行安全、予防安全、衝突安全です。燃費で車を選ぶことも大事ですが、このような安全面が今後の日本車の1つの選択基準になりつつあります。
スバルフォレスターの燃費向上方法
現行型フォレスターのカタログ値であるJC08モードでの燃費は、16.0km/Lでした。このカタログ値が実燃費では、どのくらいになるのでしょうか。オーナーからの声を総合すると、10km/L~15km/Lという声は多く、この大きさのSUVとしては、まずまずでしょうか。
ただ、やはり燃費は少しでも良い方が良いです。新型フォレスターには、SI-DRIVEという機能があり、気分やシーンに合わせて走行性能を自在に選択できます。この機能の中に、燃費や環境に配慮した運転ができるインテリジェントモードがあります。
このインテリジェントモードは、エンジンの最高出力が下がるため、アクセルを踏んでも急激なエンジンパワーとはならず、燃費を意識した走りが可能になります。市街地走行などのいときは、特にアクセルを踏み込み必要がありませんので、このモードが適して、エコで低燃費となります。
フォレスターのインテリジェントモードを上手に活用しながら、急発進や急停止などのアクセルワークを減らすことによって、燃費の向上が期待できます。
スバルフォレスターの燃費計の使い方紹介
現行型フォレスターのマルチファンクションディスプレイには、瞬間燃費や平均燃費、航続可能距離などの燃費情報が表示されます。この表示によって、自分が現在エコ運転中なのかどうかが判断できます。
アクセルを踏み込んで走っていると、瞬間燃費や平均燃費が悪くなり、当然航続可能距離が短くなります。随時、データが更新されますので、現在の運転を見直せます。このような機能を活用することにより、燃費向上が可能となります。
スバルフォレスターとCX-5の燃費比較
ここからは、スバルフォレスターのライバル車であると燃費を比較してみましょう。大きさやキャラクター、価格などで購入時に迷う方が多い、マツダのCX-5を始め、各社のライバル車と燃費を徹底的に比較します。今回は国産車に絞ってご紹介します。
CX-5
まずは、マツダのCX-5です。このCX-5(シーエックスファイブ)は、マツダが2012年から販売しているクロスオーバーSUVです。マツダ自慢のSKYACTIVEエンジン、SKYACTIVEシャーシ、SKYACTIVEテクノロジーが搭載されています。
エンジンは、20ℓのSKYACTIVE-G2.0のガソリン車と2.2ℓのSKYACTIVE-D2.2のディーゼル車の設定があります。ガソリン車は、スバルフォレスターと同じ2.0ℓエンジンです。マツダは積極的にディーゼル車を展開しており、を博しています。さらに、CX-5は、2013年に、2.5ℓのSKYACTIVE-G2.5を追加しています。
さて、このCX-5の燃費をご紹介します。まずは、ガソリン車ですが、SKYACTIVE-G2.0の2WDが、JC08モードで、16.0km/Lの燃費、SKYACTIVE-G2.5の2WD車で14.8km/L、4WD車で14.6km/Lの燃費となっています。
次に、ディーゼル車ですが、SKYACTIVE-D2.2の2WD車で18.0km/L、4WD車で17.2km/L~17.6km/Lの燃費となっています。ガソリン車もディーゼル車も2WD車と4WDの燃費に大差がないというのは、すごいことです。
さて、スバルフォレスターとマツダCX-5の駆動方式とエンジンが同レベルのグレードで燃費を比較してみましょう。フォレスターはすべて2.0ℓのガソリン車でAWD(4WD)ですので、CX-5のSKYACTIVE-G2.0の4WDと比較したいのですが、2.0ℓには4WDの設定がありませんので、2WD車で比較します。
結果は、フォレスターの燃費が16.0km/L、CX-5の燃費も16.0km/Lとなっています。AWDであることを考慮すると、フォレスターの燃費が勝っています。
他のライバル車との燃費比較
ここからは、各社のライバル車と燃費を徹底的に比較します。今回は、国産車に絞って、ご紹介します。
SX4 S-CROSS
それでは、次に販売されたばかりのスズキSX4 S-CROSSの燃費をご紹介します。SX4は、2006年にスズキが販売を開始したクロスオーバーSUVです。このSX4をベースに2017年6月に販売されたのが、SX4 S-CROSSです。スズキは、クロスオーバーSUVではなく、SUVであると発表しています。
しかしながら、排気量や大きさなどは、スバルフォレスターと類似していますので、このSX4 S-CROSSの燃費を見てみましょう。
スズキSX4 S-CROSSは1.6ℓエンジンでガソリン車となっています。燃費は、JC08モードで、2WD車が16.2km/L、4WD車が15.2km/Lですので、フォレスターの2.0ℓAWDの16.0km/Lにはおよびません。
アウトランダー
次に三菱自動車が2005年から販売しているアウトランダーの燃費をご紹介します。このアウトランダーは、エアトレックの後継車として販売され、エアトレックより一回り大きくなり、ミドルサイズのクロスオーバーSUVです。
スバルフォレスターとは大きさが異なり、完全なライバル車ではありませんが、搭載されているエンジンに2.0ℓの設定がありますので、比較対象としました。
このアウトランダーの2.0ℓの燃費は、2WD車でガソリン車のみの設定となり、JC08モードで、16.0km/Lとなっています。フォレスターよりも大きさは大きいのですが、車重は、ほとんど変わらないことを考えると、フォレスターのAWDの方が若干燃費が優れています。
エクストレイル
次に、日産自動車が2000年から販売しているミドルサイズクロスオーバーSUVのエクストレイルをご紹介します。このエクストレイルは、北海道ですごく売れています。雪道の安定性が優れています。
こちらもアウトランダー同様にミドルサイズということで、フォレスターの直接ライバルではないですが、排気量が2.0ℓと同じですので、燃費を比較してみます。
日産エクストレイルの燃費は、2.0ℓのガソリン車の2WD車は、JC08モードで、16.4km/L、4WD車は、15.6km/L~16.0km/Lとなっています。エクストレイルには、ハイブリッド車の設定があり、こちらの2WD車は、20.8km/L、4WD車で20.0km/Lの燃費となっています。
ガソリン車の4WDで比較してみると、スバルフォレスターの燃費と同等です。
ハリアー
最後に、トヨタ自動車が1997年から販売しているクロスオーバーSUVのハリアーの燃費をご紹介します。このハリアーは、高級クロスオーバーSUVという新しいジャンルを開拓しました。乗用車からの乗り換えが多いことも特徴です。
さて、このハリアーの燃費ですが、2.0ℓのガソリン車の燃費は、JC08モードで、2WD車が16.0km/L、4WD車で14.8km/Lとなっています。また、ハリアーにはターボモデルがあり、こちらは、2.0ℓのターボ2WD車で13.0km/L、4WD車で12.8km/Lとなっています。
スバルフォレスターの燃費と比較してみると、4WD比較では、フォレスターが優れています。
スバルフォレスターの燃費
以上、スバルフォレスターの燃費をご紹介してきました。現行型フォレスターの燃費は、決してライバルと引けをとらないもので、優れた燃費を実現していることがわかります。乗用車と比べ、車重が重くAWD車というクロスオーバーSUVの弱点がありながら、乗用車と比べても大差ない燃費が実現できていることは、車選択を楽しくさせてくれます。
スバルの車は、インプレッサなどのラリーで活躍している車が多く、独自の水平対向BOXERエンジンは、国内では敵がいません。このようなスポーティさを兼ね備え、万全のスバル総合安全思想とアイサイト搭載による事故の軽減が図れるという悪いところがない自動車です。
ぜひBOXERエンジンを体験してみましょう。一度運転したら、あなたもスバリストになります。
初回公開日:2017年11月27日
記載されている内容は2017年11月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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