ホンダS660の実燃費はどれくらい?・他車燃費比較
更新日:2024年07月20日
ホンダS660の実燃費はどれくらい?
S660ってどんな車?
S660は、2015年4月発売の水冷直列3気筒エンジンをミッドシップに配置した、2シーターオープンカーです。ホンダらしい攻撃的で所有感くすぐるホビー感に溢れたスタイリングに、今年6月には上質感をさらに高めた「ブルーノレザーエディション」を発売し、国産軽スポーツのトレンドセッターとしてS660は唯一無二の存在感を放っています。
S660のカタログ燃費を見てみましょう
走りを楽しむスポーツカーといえど燃費はやはり気になるところです。特に毎日の通勤に利用する場合はなおさらでしょう。昨今スポーツカーにおいても燃費性能はメーカーの技術水準の重要な指標であり、2015年発売のホンダS660にも期待が集まります。
S660にはトランスミッション別にCVTと6MTの2つの方式が用意されています。カタログ数値で比べてみるとCVT24.2km/lに対して6MT21.2km/lと、CVTが6MTより3km/lほど勝っています。カタログ数値のJC08モード燃費ではCVT>MTの図式が一般的で、これはスポーツカーのS660であっても同様です。
S660のCVTと6MT、市街地で燃費がいいのは?
それでは実燃費はどうでしょうか。S660ユーザーのリアルな声をまとめると市街地の走行ではCVT16~18km/lに対して6MT17~23km/lと6MTが概ね低燃費という結果が出ています。
マニュアル方式はシフトロスやエンジン回転数に対してギアが合っていないなどドライバーの運転技術によって燃費に差が生じやすく、実燃費においてはS660に限らず他のトランスミッションに比べ概ね勝るのは必然とも言えます。
S660のCVTと6MT、高速道路での燃費はどうなの?
一般的に市街地に比べてストップ&ゴーの少ない高速道路では燃費は向上します。ギアチェンジによる回転数のロスが少なく燃費効率が良いからです。それではS660も同様でしょうか。
レビューや口コミを総合すると高速道路においてはCVT22~24km/lに対して6MT21~25km/lという結果が出ています。市街地ではCVT16~18km/lに対して6MT17~23km/lという結果でしたから、どちらの方式も燃費は向上しているのがわかります。ここでも6MTが僅差で勝りましたが、実は燃費向上率はCVTに軍配が上がっているのも興味深いところです。
ホンダS660とダイハツコペン、燃費がいいのは?
コペンってどんな車?
コペンは2014年6月発売の2代目で、S660同様に水冷直列3気筒エンジンをフロントに配置した2シーターオープンカーです。骨格そのものに剛性を持たせる新技術「D-Frame」を採用したことで外装の着せ替えも可能にするなどデザイン性にもこだわっています。スタイリングからは「かっこいい」S660に対して「かわいい」コペンという印象です。
S660とコペン、カタログ燃費はどうなの?
設計思想もキャラクターも異なる両車ですが、同じ軽自動車の2シーターオープンカーとして比較検討されることも少なくないです。カタログ数値で見ていくとS660のCVT24.2km/l、6MT21.2km/lに対して、コペンはCVT25.2km/l、5MT22.2km/lとミッション方式にかかわらずコペンの方が僅差で勝っています。コペンもターボ搭載車としては優秀な燃費性能に仕上がっていると言えます。
S660とコペン、市街地で燃費がいいのは?
S660の実燃費は市街地走行でCVT16~18km/l、6MT17~23km/lという結果でした。それに対するコペンの実燃費はどうでしょうか。レビューやユーザー口コミを総合するとCVT15~18km/l、5MT14~22km/lという結果でした。
CVTに関しては両車ともアイドリングストップが搭載され(S660ではデフォルトモード時に作動)、特に信号の多い市街地で実燃費向上に貢献しているものの、JC08モードを採用するカタログ数値との開きは致し方ないところですね。結果としては市街地においての燃費は両車引き分けでしょう。
S660とコペン、高速道路での燃費はどうなの?
S660の実燃費は高速道路でCVT22~24km/l、6MT21~25km/lという結果でした。それに対するコペンのレビューやユーザー口コミを総合すると、CVT19~26km/l、5MT20~27km/lでした。一般的に高速道路における燃費においては6MTに比べてハイギアード設定のCVTが勝ることが多いのですが、両車とも両ミッションの差は僅かで実感としてはほぼ違いはないに等しいでしょう。結果としては高速道路においての燃費はこちらも両車引き分けです。
ホンダS660とマツダ ロードスター、燃費がいいのは?
ロードスターってどんな車?
ロードスターは、 2015年5月発売の4代目、直列4気筒をフロントに配置した1,500ccの2シーターオープンカーです。2016年12月には2,000ccのハードトップモデル「ロードスターRF」をラインナップに加え、国内外でライトウェイトスポーツのを牽引しています。スタイリングは「かっこいい」S660に対して「粋な」ロードスターという印象です。
S660とロードスター、カタログ燃費はどうなの?
設計思想も購入ターゲットも似通った両車、ロードスターはS660のいわば真打ちのような存在です。このスポーティ志向の強い両車を比較検討する際、意外と燃費は見落とされがちなのではないでしょうか。
カタログ数値で見ていくとS660のCVT24.2km/l、6MT21.2km/lに対して、ロードスターは6速AT18.6km/l、6MT17.2km/lの表記です。軽自動車のS660と3ナンバーのロードスターですからこの燃費差は妥当ですが、排気量に対する燃費効率という点ではロードスターもなかなかのものです。
※ロードスターはi-ELOOP+i-stop(アイドリングストップ)装着車を参考にしています。
S660とロードスター、市街地で燃費がいいのは?
S660の実燃費は市街地走行でCVT16~18km/l、6MT17~23km/lという結果でした。それに対するロードスターの実燃費はどうでしょうか。レビューやユーザー口コミを総合すると6AT10~14km/l、6MT12~15km/lという結果でした。車重や排気量の違いから考えるとロードスターの燃費性能も優秀ですが、結果としては当然サイズ優位のS660に軍配が上がります。
S660とロードスター、高速道路での燃費はどうなの?
S660の実燃費は高速道路でCVT22~24km/l、6MT21~25km/lという結果でした。それに対するロードスターのレビューやユーザー口コミを総合すると、6AT15~21km/l、6MT16~20km/lでした。こちらもS660に軍配が上がり、総合的な燃費性能に関してはS660一択という結果となりました。
またオープンカーに関しては空気抵抗が抑えられるクローズ時はオープン時に比べて燃費は向上し、特に高速走行時は5%程度の燃費向上が見込まれています。
結局、S660は買いなのか?
30km/lオーバーも珍しくない昨今の軽自動車の燃費事情から言えば、CVTにせよ6MTにせよS660の燃費は決して良いとは言えないのも確かです。これはS660が実用性と引き換えに走りの楽しさにこだわった証でもありますが、スポーツカーとして見たときのS660の燃費性能は非常に優秀と言えます。
そのうえでCVTと6MTの燃費性能に甲乙つけるのなら、ドライバーの運転技術に頼らず誰が運転しても平均して燃費をキープできるCVTをお勧めします。前述しましたがデフォルトモードにおいては、車両停止時にアイドリングストップが働くなど燃費向上に配慮した設計になっています。
またSPORTモードではアイドリングストップは解除され、よりレーシーな走りとクイックな加速感でドライバーを楽しませてくれます。更にS660はスポーツカーとしては珍しくガソリンはハイオクでなくレギュラーなので長期に渡って経済的です。このため、走りは抜群でお財布にも優しい、S660は最高の相棒になるでしょう。
初回公開日:2017年10月05日
記載されている内容は2017年10月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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