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マツダアクセラの燃費は悪い?燃費比較・燃費向上方法

更新日:2024年07月21日

マツダアクセラは、2003年に登場した5ドアハッチバック・セダンをラインナップする車両です。かつて大ヒットした「ファミリア」の後継車として、現在ものモデルです。アクセラの現行車両のラインナップと過去のモデルを紹介しながら、その燃費性能について紹介します。

マツダアクセラの燃費は悪い?燃費比較・燃費向上方法

マツダアクセラの燃費は悪い?

マツダ・アクセラは2003年にデビュー、かつて大ヒットしたハッチバックカー「ファミリア」欧州では「マツダ323」として親しまれたモデルの後継車として製造販売されています。現行車は、マツダの最新の車両デザインが施され、流れるような美しいラインのボディが特徴です。今回は、マツダアクセラの過去から現在のモデルについて、燃費性能を中心に解説します。

新型

現行マツダアクセラは、ボディ形状が2つあります。アクセラSPORTSが5ドアハッチバック、アクセラHYBRIDとアクセラSEDANは、4ドアセダンのボディ形状です。SPORTS/SEDAN共に、クリーンディーゼルモデルとガソリンモデルの設定がありますが、ハイブリッド車はSEDANのみの設定となります。

中古

現在中古市場には、初代~現行までの3代に渡るアクセラが出回っています。日本でもとても使いやすい5ドアハッチバックとセダンスタイルですから、新旧問わずのモデルです。どの世代から何が搭載されてきたかも含め、それぞれの世代の特徴を紹介します。

初代アクセラ(BK型)

初代アクセラ(BK型)は2003年に発売され、ボディタイプは現在と同じ、4ドアセダンと5ドアハッチバックとなっています。 1.5/2.0/2.3のガソリンエンジンが搭載されました。このクラスで2.3Lというのは、現在では排気量が大きすぎる印象を受けますが、当時としては余裕を持った走行をできるモデルとして設定されました。

現行の2.2Lのクリーンディーゼル・ターボと比べると、最大トルクは半分程度しか出ませんが、最高出力は同程度です。

初代アクセラ燃費(2003年~2009年)
1.5L 15F MT/AT: 17.4/16.6 km/L(10・15モード燃費)
2.0L 20C AT: 13.8 km/L(10・15モード燃費)
2.3L 23S MT/AT: 12.8/12.2 km/L (10・15モード燃費)

2代目アクセラ(BL型)

マツダは、アクセラのフルモデルチェンジを2009年に実施し、2代目(BL型)を発売しました。フロントマスクも一新されましたが、セダン&ハッチバックの構成はそのまま、エンジンラインナップは、1.5/2.0となりました。

■i-stopとCVT

このモデルからマツダのアイドリングストップ機構であるi-stopが搭載され、一気に公称燃費性能が向上しました。JC08モード燃費と10・15モード燃費の切り替えの時期のためわかりにくいのですが、10・15モード同士で比較することでその性能向上の度合いがわかります。

特に2.0LのATモデルで比較すると15%以上の改善が見られます。また、1.5LモデルにはCVTが組み合わされたモデルが登場しました。こちらのモデルにはアイドリングストップ機構が搭載されていませんが、CVTによりおおよそ5%程度燃費が改善されています。

2代目アクセラ燃費(2009年~2013年)
1.5L 15C CVT: 15.6km/L(JC08モード燃費)/18.4km/L(10・15モード燃費)
2.0L 20C AT: 14.8km/L(JC08モード燃費)/16.4km/L(10・15モード燃費)
2.0L 20E AT/4WD: 11.2km/L(JC08モード燃費)/11.6km/L(10・15モード燃費)

■2.0LガソリンエンジンがSKYACTIVに
さらにアクセラは、2011年にマツダのSKYACTIV技術を採用したSKYACTIV-G 2.0エンジンを搭載、2.0Lエンジンを刷新しました。アイドリングストップ機構で燃費を向上させた初期モデルからさらに進化し、燃料の直噴化による精密なコントロールと、SKYACTIV DRIVEと呼ばれる新型のATも採用することで、大幅に燃費性能が改善されました。

既存のグレードである1.5Lモデルおよび2.0Lの4WDモデルは、エンジンはそのまま、小変更のみで継続販売されました。

2.0 20E スカイアクティブ AT 17.6km/L(JC08モード燃費)20.0km/L(10・15モード燃費)

3代目(現行)アクセラ

現行アクセラの解説は、本記事のモデル別解説で紹介していますので、ここでは3代目に至る変更点を中心に紹介します。

1)「SKYACTIV-BODY」と「SKYACTIV-CHASSIS」の採用

高剛性と衝突安全性を高いレベルに追及したSKYACTIV-BODY技術と、ハンドリング性能の向上や、軽量化を追求した足回りを実現するSKYACTIV-CHASSIS技術を採用しました。これによって3代目からアクセラの基本性能が大幅に改善されています。

2)「SKYACTIV-G 1.5」を採用

これまで2.0Lモデルのみに採用されていたSKYACTIV-G技術を1.5Lエンジンにも採用しました。マツダが得意とする高圧縮比(13)の直噴エンジンです。これにより1.5Lモデルにおいても、燃費性能が大きく改善されました。

3)クリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 2.2」搭載車をスポーツに設定

クリーンディーゼルエンジンが新たに設定されました。マツダはこの2.2Lのクリーンディーゼルエンジンをアテンザ、CX-5にも採用していますが、やや小型であるアクセラにも搭載しました。低圧縮比の直噴ターボエンジンで、42.8kgf・mの強大なトルクを2000回転で引き出していますので、扱いやすいのはもちろん、停車状態から法定速度までの加速が非常にスムーズで、あっという間です。

4)「SKYACTIV-MT」を後期型から採用

マニュアルトランスミッションの全車に、手首の返しだけでシフト操作ができる6速MT「SKYACTIV-MT」を搭載。エンストしてしまったときに、3秒以内にクラッチペダルを踏み直すと、エンジンを再始動できる機構を備えています。

5)i-ELOOPを搭載

「SKYACTIV-G 2.0」および「SKYACTIV-D 2.2」搭載車には、エネルギー回生システム「i-ELOOP」を搭載しました。マツダ独自のキャパシタを利用した蓄電システムを採用しているため、バッテリー劣化がほとんどなく、回生エネルギーの保存と供給が可能です。回収したエネルギーをエアコンなどの電装系に利用するときに、オルタネーターを休止させてエンジン負荷を低減させることで、燃費の改善にも貢献します。

6)「i-ACTIVSENSE」の採用

マツダのセーフティセンシング技術であるi-ACTIVSENSEが搭載されました。アドバンストSCBS(アドバンスド・スマート・シティ・ブレーキ・サポート)は全車に標準、プリクラッシュセーフティシステムとして自動ブレーキ機能を提供しています。また、最近問題となっているAT車のペダル踏み間違いに対しては、AT誤発進抑制制御機能を前・後両方向に対応させています。

7) 2016年7月の改良で、スポーツは「SKYACTIV-G 2.0」搭載車が廃止

3代目で、5ドアハッチバックのみに残されていた2.0Lガソリンモデルが廃止となりました。これにより2.0Lエンジンを搭載するモデルは、ハイブリッドモデルのみとなりました

8)クリーン ディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 1.5」搭載車が新設

2.2Lのクリーンディーゼルエンジンでは、ボディの割に大き目の印象がありましたが、1.5Lのクリーンディーゼル搭載車も登場しました。2.2よりも軽量化が可能なため、燃費性能も2.2Lモデルを上回り、車両サイズに合ったバランスの良い組み合わせとなりました。

タイプ別マツダアクセラの燃費比較

今度はボディタイプ別に燃費性能を比較していきます。マツダアクセラには初代より5ドアハッチバックのアクセラスポーツとセダンのアクセラがあります。

スポーツ20S・15S

アクセラ5ドアハッチバックモデルであるスポーツには、1.5Lのガソリンエンジンの上位グレードとして15Sというグレードがあります。2013年のフルモデルチェンジから、現行まで継続販売されているモデルです。

6EC-ATおよび6MTの2WDモデル、そして6EC-ATの4WDモデルが設定されています。従来のモデルでは、ATよりもMT車の方が燃費がよいのが普通だったのですが、最近のモデルでは立場が逆転している場合もあり、アクセラも同様、AT車の効率の良さが際立っています。

アクセラスポーツ 15S 2WD AT(6EC-AT): 20.4km/L(JC08モード燃費)
アクセラスポーツ 15S 2WD MT(6MT): 19.2km/L(JC08モード燃費)
アクセラスポーツ 15S 4WD AT(6EC-AT): 17.8km/L(JC08モード燃費)

20Sは2016年の改良で廃止となってしまいましたが、これまでのラインナップで主力の1つとなっていたモデルです。1.5Lモデルと比較しますと若干燃費性能は劣りますが、パワーは十分です。

アクセラスポーツ 20S 2WD AT(6EC-AT): 19.0km/L(JC08モード燃費)
アクセラスポーツ 20S 2WD MT(6MT): 17.8km/L(JC08モード燃費)

セダン

セダンについても、まずはスポーツと同じ15Sグレードについて比較してみます。基本的には燃費性能はほぼ同じですが、15S 2WDのAT車で比較してみますと、スポーツの車両重量が1280kgなのに対し、セダンは1270Kgとわずかに軽量で、燃費性能は0.2km/Lだけ向上しています。

そしてセダンのもう一つの特徴はハイブリッドモデルの設定があることです。エンジンはマツダの2.0Lのガソリンエンジンを搭載していますが、トランスミッションをはじめとするハイブリッドの技術には、トヨタの技術を利用しており30.8km/Lと高い燃費性能を達成しています。
 
アクセラ(セダン) 15S 2WD AT(6EC-AT): 20.6km/L(JC08モード燃費)
アクセラ(セダン) 15S 2WD MT(6MT): 19.2km/L(JC08モード燃費)
アクセラ(セダン) 15S 4WD AT(6EC-AT): 17.8km/L(JC08モード燃費)
アクセラ(セダン)HYBRID 2WD CVT: 30.8km/L(JC08モード燃費)

マツダアクセラ燃費比較

この章では、マツダアクセラの搭載エンジン種別ごとに燃費性能を比較していきます。クリーンディーゼル・ガソリン・ハイブリッドとさまざまなエンジンを選択できるのがこのアクセラの特徴です。

ディーゼル

アテンザには、マツダが得意とするクリーンディーゼルターボの技術を搭載した、SKYACTIV-D 1.5/2.2エンジンを搭載するモデルがあります。2.2Lのモデルは、マツダのフラッグシップカーであるアテンザにも採用されているSKYACTIV-D 2.2です。CX-5にも搭載されており、マツダが最も力を入れる主力エンジンの1つです。

わずか2000回転で42.8kgf・mのトルクを発生するエンジンです。このエンジンに搭載モデルであるアクセラスポーツ XD Proactiveは、1440kgとアクセラの中ではやや重量が重くなってしまっています。

しかしながら、そのボディを駆動するには十分過ぎるトルク性能を持っており、出力に余裕のあるグレードです。 展開されるグレードは、2.2XD Proactive, 2.2XD L packageで、 2WD/4WDが設定されます。 L package以外は6EC-ATのみの設定となります。

一方、1.5Lのクリーンディーゼルも投入され、アクセラのボディにとってはバランスのいい排気量のエンジンとなりました。車両重量は1360kgに抑えられており、2.2Lよりも高い燃費性能を達成しています。展開されるグレードは、アクセラスポーツ 1.5XD proactive, 1.5XD L package 1.5XDの3種類で、 2WDで6EC-ATのみの設定です。

SPORTS/SEDAN: JC08モード燃費
2.2L クリーンディーゼル 2WD 6EC-AT: 19.6km/L
2.2L クリーンディーゼル 4WD 6EC-AT: 18.0km/L
2.2L クリーンディーゼル 4WD 6MT: 19.6km/L
1.5L クリーンディーゼル 2WD 6EC-AT: 21.6km/L

ハイブリット

アクセラ(セダン)のみに設定されているハイブリッドモデルのグレードは、HYBRID-S Proactive, HYBRID-S L package, HYBRID-Cの3つが設定されています。

すでに単独での設定がなくなってしまった2.0Lのガソリンエンジンと、ハイブリットモーターが組み合わされたシステムで、変速機にはECVT(電気式無段階変速機)が採用されています。トヨタとマツダがハイブリッドシステムの技術ライセンス供与に合意したことにより、マツダでも電気式無段階変速機をはじめとするトヨタのハイブリッド技術が使われています。

アクセラ(セダン)HYBRID: JC08モード燃費
2WD ECVT: 27.0~30.8km/L

ガソリン

アクセラSPORTS/アクセラSEDANの双方に1.5Lのガソリンエンジンが採用されており、グレードはそれぞれ1.5S Proactive, 1.5S L Package, 1.5L, 1.5C の4グレード展開となっています。それぞれ2WD/4WDおよび6MT/6EC-ATの設定があります。(ただし4WDモデルは、6EC-ATのみの設定です。)

SPORTS/SEDAN: JC08モード燃費
2WD 6MT/6EC-AT: 19.2km/L / 20.4~20.6km/L
4WD 6EC-AT: 17.8km/L

マツダアクセラ燃費向上方法

新型マツダアクセラの燃費向上に貢献していえるさまざま技術について解説し、実際の運転での実燃費を良くするポイントについても紹介します。

SKYACTIVE-D

マツダが、ディーゼルエンジンの基本性能を1つ1つ見直しながら改良してきた技術を結集したSKYACTIV-D、コモンレール方式の圧縮燃料の直接噴射、低圧縮比を目標としたことにより、クリーンで燃費のよい性能を達成するとともに、エンジンの軽量化も行うことができました。2.2Lはマツダを代表する主力エンジン、1.5LのSKYACTIV-Dはやや小型の車両において抜群の燃費性能を発揮します。

SKYACTIVE-G

ガソリンエンジンの高圧縮比化を実現した直噴方式のエンジンです。2.0Lは廃止され1.5Lのみとなりました。ディーゼルのフィーリングを好まれない方には、こちらのモデルがです。従来型のガソリンエンジンと比較して大幅な燃費向上を達成しています。

ハイブリッド

単独のラインナップがなくなってしまった2.0Lエンジンですが、アクセラのハイブリッドシステムでは2.0Lのガソリンエンジンが搭載されています。前述のとおり、トヨタがこれまでプリウスなどで培ってきたハイブリッド技術を多く利用していますので、これまであまりハイブリッドモデルのラインナップがなかったマツダですが、非常に性能のよいハイブリッドシステムとなっています。

i-ELOOP

マツダ独自の回生エネルギーシステムで、大容量のキャパシターを利用しています。キャパシタは、大容量の平行電極に電気を貯めるだけの構造のため、バッテリーのような化学変化を伴いません。そのため耐久性も高く瞬時に電気を貯めることができます。このシステムによって貯められた電気を、エアコンなどの電装品に供給することで、エンジンに直結されたオルタネーターの発電を休止させることができるため、エンジンの負荷が減少して燃費の向上に貢献します

空力性能

アッパーボディ形状だけでなく、フロア下の空力特性もデザインされており、走行安定性を上げると共に、空気抵抗を減らして燃費性能にも貢献しています。

i-stop

車が信号待ちなどで停止したときに、即座にエンジンを停止させて無駄な燃料消費を抑制するシステムです。ガソリンエンジン車で約0.35秒、ディーゼルエンジン車で約0.40秒で再始動しますので、青信号での再発進でもたつくこともありません。

i-DM(インテリジェント・ドライブ・マスター)

車に搭載されたドライビングのティーチング・コーチング機能で、安全運転やエコ運転をマスターできる機能です。走りながら、燃費のよい運転を習熟していくことができます。

実際の運転による燃費向上方法

アクセラの燃費向上のポイントは、i-DMを利用したアクセル開度とブレーキワーク、そしてふらつきの無い的確なハンドリングの3つを習熟することにあります。

特にクリーンディーゼル車とハイブリッド車は、低回転域から大きなトルクを発生するチューニングになっています。ガソリン消費の少ない回転領域を使い、大きく踏み込まなくてもしっかりとスピードに乗ることができます。このような運転を普段から心がけることで、ランニングコストをさらに下げることができます。

3つのエンジンタイプで高い燃費性能と走行フィーリングを持つマツダアクセラ

マツダアクセラは、マツダの中でもめずらしく、ガソリン・ディーゼルに加えてハイブリッドを搭載したマルチな駆動システムをラインアップする車両です。どれも高い燃費性能と扱いやすいエンジン特性を持っていますが、ドライバーの好みでこれらのシステムを選ぶことができるのが、最大の特徴です。日本では非常に使いやすい5ドアハッチバックとセダンのラインナップもバランスがよく、万人に受けいられるモデルです。

初回公開日:2017年11月10日

記載されている内容は2017年11月10日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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