アテンザワゴンの燃費はどれくらい?・タイプ別燃費比較
更新日:2024年07月21日
マツダアテンザワゴンの燃費はどれくらい?
他社がハイブリッド車両の構成比率を高めるてくる中、ガソリンとディーゼル車を中心としたSKIACTIV技術を採用する車両で対抗するのがマツダです。
そのマツダが、さまざまハイテク技術と快適装備を満載したフラッグシップモデルがこのアテンザシリーズで、中でもアテンザワゴンは、高級輸入車並みの充実装備に、大きなラゲージルームを備え、オンからオフまでさまざまなシーンに対応してくれる高級ステーションワゴンです。
現行のアテンザワゴンは、SKYACTIV-D技術を搭載したクリーンディーゼルエンジンの採用で話題となりました。以下にモデルラインナップの燃費性能を中心に紹介します。
新型
2012年にフルモデルチェンジをして登場した現行のアテンザワゴンで、初代、2代目までの「アテンザスポーツワゴン」の名称は廃止され、この3代目現行モデルから「アテンザワゴン」となりました。
アテンザワゴンのエンジンのラインアップはガソリン2種類とディーゼル1種類の計3種類。
2.0LのガソリンモデルはSKYACTIV-G 2.0を、2.5LのガソリンモデルはSKYACTIV-G 2.5を搭載しています。いずれも燃料噴射装置は直噴化されています。
一方、日本では珍しくなったディーゼルエンジンモデルには、SKYACTIV-D 2.2を搭載し、直噴ターボのクリーンディーゼルエンジンとなっています。
アテンザワゴンのグレード展開は合計6グレードです。ガソリンエンジンは、2Lの「20S」、同じく2Lの 「20S PROACTIVE」、そして2.5Lは、「25S L package」です。すべてが2WDで6速ATと組み合わされます。
尚、このアテンザワゴンのシリーズに搭載される6速ATは、「6EC-AT」とカタログなどには記載されますが、SKYACTIV-DRIVEといわれるマツダのトランスミッション技術が採用されています。
そしてアテンザワゴンのクリーンディーゼルエンジンは、「XD」「XD PROACTIVE」「 XD L Package」の3つ。いずれも2WD/4WDから選択が可能な上、トランスミッションは6MT/6速ATから選択可能です。
中古
2002年に登場したアテンザスポーツワゴン(現行アテンザワゴンに相当するステーションワゴン)は、全てガソリンエンジンのラインナップです。2.0L,、2.3L、そして2.3Lターボが搭載され、2.3Lモデルには4WDモデルも設定されました。
やがて2008年にフルモデルチェンジして登場した2代目アテンザスポーツワゴンです。エンジンラインナップは、2.3Lに代わり、2.5Lが投入され、2.0Lと2.5Lの2本立てとなりました。2.5L搭載モデルのみ4WDの設定がありました。
マツダアテンザワゴンの燃費比較
アテンザワゴンには、話題のSKYACTIV-D技術を採用したクリーンディーゼルモデルと、SKYACTIV-G技術を採用したガソリンモデルがラインナップされています。どちらも効率のよい燃費性能を重視したエンジンですが、特にクリーンディーゼルモデルはパワーと燃費を両立したすばらしいものです。
ディーゼル
アテンザワゴンの効率のよいクリーンディーゼルエンジンは、6MT/6速AT、2WD/4WDの設定があり、組み合わせによって燃費性能も変わってきます。最も燃費性能の良い組み合わせは、2WD/6MT。JC08モード燃費は、22.2km/Lです。
逆に最も車重が重く、燃費の点で不利になってしまうのが、4WD/6速ATモデルの組み合わせですが、それでもJC08モード燃費は18.2km/Lとなっており、さまざまな充実装備で車両重量1630kgながら、十分な燃費性能を達成しています。
このアテンザワゴンのクリーンディーゼルモデルには、2WD/4WD、MT/ATのすべての設定が選択可能となっており、メーカーが最も力をいれているモデルであることがわかります。
ガソリン
アテンザワゴンのガソリンエンジンのモデルは、すべて2WD&6速ATの設定です。車両重量は全てのモデルラインナップの中で最も軽量で、1470~1480kgとなっています。i-stopと呼ばれるアイドリングストップ機能も搭載されており、JC08モード燃費は16.0~17.4km/Lとなっています。
回生用の蓄電システム「i-ELOOP」でも燃費向上
アテンザワゴンは、ハイブリッドカーではありませんが、アクセルをオフしたときの回転力で作られる回生エネルギー(電力)を、一時的に貯めて活用する仕組みを搭載しています。この仕組みがi-ELOOPです。
通常、電気を一時的に貯めるには、リチウムイオン電池などの2次電池を利用します。しかしながら、繰り返しの利用で電池が劣化してしまうため、メンテナンス性能が余り高くありません。
i-ELOOPでは、電池の代わりに大容量のキャパシタを利用します。これは大型の並行電極(コンデンサ)に電気を貯める仕組みのもので、繰り返しの利用にもほとんど性能劣化がありません。
通常の走行中に車が減速するときに、回生エネルギーとしてi-ELOOPに素早く電気が蓄えられます。この電力は、エアコンなどの電装品に供給され再利用されるわけですが、この間、供給電力が十分にまかなえる場合には、エンジンと直結した発電機を切り離すことができるようになっています。
この仕組みにより、発電機を回すための負荷を一時的ななくすことができ、エンジンによる燃料消費を抑制することができます。このi-ELOOPも、アテンザワゴンの燃費向上に貢献しています。
タイプ別マツダアテンザワゴンの燃費比較
マツダアテンザの燃費をタイプ別に紹介します。クリーンディーゼルモデルは2.2Lの1種類のみですが、ガソリンモデルには、2.0Lと2.5Lの2種類がラインナップされています。どちらも高圧縮比を直噴化によるきめ細かい燃料噴射で実現したSKYACTIV-G技術を採用し、効率のよいガソリンエンジンとなっています。
20S
アテンザワゴン20Sは、2WD/6速ATのみの設定となるもっともベーシックなモデルです。ラインナップ中、もっとも車重が軽く、アイドリングストップ機能も搭載しています。SKYACTIV技術によってさまざまな効率改善がなされてたエンジンにより、JC08モード燃費は17.4km/Lと、やや大柄な車両のガソリンモデルながら良好な燃費性能を達成しています。
25S
アテンザワゴン25Sは、20Sと同様に2WD/6速ATのみの設定です。20Sとの車重の増加を比較するとわずかに10kgですが、500ccの排気量の違いが作り出すパワーの差は大きく、20Sの114kW(155PS)に対し、25Sの138kW(188PS)と大幅に増強されています。
その分、燃費性能は若干控えめとなり、JC08モード燃費は17.4km/Lとなります。
マツダアテンザワゴンのモデルチェンジで燃費はどう変わる?
マツダがSKYACTIVの第2世代技術として開発を進めるのが、SKYACTIV-Xです。その中身は圧縮着火技術を採用したHCCIエンジンです。従来のガソリンエンジンは、スパークプラグによってシリンダー内の圧縮燃料を着火していましたが、このプラグを使わずに圧縮燃料を着火する仕組みとシームレスに切り替えながら利用することで、エンジン性能を大幅に向上させる技術です。
2017年8月8日のマツダの発表によりますと、この技術の採用は2019年からの導入を予定しています。この技術によるトルクの向上は、SKYACTIV-Gに比べて全域で10%以上、最大で30%に及びます。
また、ガソリンエンジンの燃費性能は、同じく現行のSKYACTIV-Gに比較して、最大20%~30%の改善。低燃費領域が非常に広いエンジンの特性を利用することで、ギア比の選択の幅が拡大されることから、走りと燃費を両立することができます。
これにより、従来の2.0L、2.5Lモデルの燃費は、クリーンディーゼルエンジン並みの向上が期待されます。
この発表に基づきますと、アテンザワゴンのモデルチェンジで、このSKYACTIV-Xが搭載されるのは、2019年以降ということになります。
独自路線で高い燃費性能を達成するマツダ・アテンザワゴン
他社がハイブリッド路線で燃費競争をリードする中、クリーンディーゼルをはじめとする独自の技術革新で燃費向上を図っているマツダですが、そのフラッグシップとなるアテンザワゴンには、クリーンディーゼルが搭載されており、充実装備と高燃費を両立しています。
そしてアテンザワゴンのガソリンモデルは、クリーンディーゼルには及ばないものの、さまざまな最新のSKYACTIV技術が採用されており、ガソリンモデルとしては十分な燃費性能を発揮します。ディーゼルよりもガソリンエンジンが好みの方は、アテンザワゴンの20Sと20S。気軽にアテンザの世界を体験できるモデルとなっています。
さらに将来注目のSKYACTIV-Xでは、ガソリンエンジンの大幅なトルク向上と高い燃費性能が期待されており、今後のマツダはクリーンディーゼルだけでなく、ガソリンエンジンからも目が離せません。
初回公開日:2017年10月05日
記載されている内容は2017年10月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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