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トヨタアルテッツァの燃費は悪い?燃費向上方法とは

更新日:2024年07月21日

トヨタアルテッツァの燃費に関する記事です。20世紀最後に発売されたコンパクトスポーツセダンであるアルテッツァは、当時の先進的な技術を盛り込んだ名車の1つです。今では珍しいFR駆動で中古車市場でですが、現在では見劣りする燃費について対応方法を説明します。

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トヨタアルテッツァの燃費は悪い?

1998年発売開始のトヨタアルテッツァですが、FR駆動のコンパクトスポーツセダンとして、今もの車です。初代のモノは19年経過しているものもありますが、中古車市場では取引が続いています。そんなアルテッツァのモデルと燃費について詳しくお話します。

中古

アルテッツァは1998年にコンパクトボディのFRセダンとして、また、欧州Dセグメント車の対向車種として、トヨタネッツ店より販売されました。初期モデルとしては、2L・4気筒のVVT-i付きエンジンを搭載するRS200と160馬力のハイメカツインカム6気筒2Lを搭載したAS200の2種類です。

燃料はAS200がレギュラーガソリン、RS200がハイオクガソリンとなっています。また、カタログ値の燃費は、両モデル共に、AT車が11.0km/l MT車が11.6km/lとなっており、新車当時の実燃費は、10km/l弱程度だと予想されます。

このアルテッツァは、日本でのレクサスの展開と共に、2005年に販売終了となりました。しかし、コンパクトFRセダンという貴重なモデルのため、現在でもは高く、中古車の販売は途切れることなく続いています。

発売開始から19年経つ現在の車体の燃費は、もちろん車体状態、走行条件にもよりますが、街中での走行の場合には7km/l前後、高速道路の走行では10km/l前後の実燃費となっています。

現代の低燃費車種と比較すると決して燃費の良い車ではありません。ただし、ハイブリッド車が世に登場する前の車種ですし、当時のガソリン価格(実売)がレギュラー78円、ハイオク89円というようなスタンドがあった事を考えると、決して悪い数字とはいえないと考えられます。

アルテッツァジータ AS200

アルテッツァジータは、アルテッツァに遅れること3年、アルテッツァのワゴンモデルとして発売されました。クーペの軽快さとワゴンの機能性を融合した先進モデルとしての位置付けを確立しました。

搭載されたエンジンは、VVT-iを備えたDOHCのみで、3L(2JZ-GE型)と2L(1G-FE型)の2種類となっており、それぞれのカタログ値の燃費は、2L・1G-FE型はMT車、AT車共に11.4km/l。3L・2JZ-GE型は5速AT車が9.8km/lで4速AT車が8.0km/lとなっています。実燃費は7km/l〜9km/l前後だと考えられます。

燃料は、2L(1G-FE型)を搭載したAS200はレギュラーガソリン、3L(2JZ-GE型)を搭載したAS300はハイオクガソリンとなっています。

アルテッツァジータの車体サイズは、全長こそ105mm長くなっていますが、ホイールベースは共通、車重に関しては20kg増にとどまっている為、基本的な燃費については大差はありません。当時のスポーティセダンのワゴンタイプとしては、決して悪い数字ではありません。

発売から15年以上経った現在でも、車体状況にもよりますが、街中での走行の場合には7km/l前後、高速道路の走行では10km/l前後の実燃費となっています。もちろん、最新の低燃費車種と比較すれば、大きく見劣りしますが、運転する楽しさとトレードオフの関係になりますので、数字上の燃費だけの判断ではない価値があります。

RS200

アルテッツァのなかで、2L直列4気筒搭載のスポーツ仕様モデルがRS200です。一番の特徴は、6速MTが設定されている点でコンパクトスポーツセダンのアルテッツァを象徴するモデルとなっています。

燃費については、同一モデルのAT設定車と比較すると、カタログ値で0.6km/lの低燃費となっていますが、MT車であり低回転でのトルク不足も重なって、2速、3速での高回転高加速を使用する場合が多くなるのは致し方ない点ではありますが、実燃費は街中走行では7km/l台になることが多くなります。

中古車市場でもの高いモデルですが、メンテナンスを怠らず利用している際には、燃費が悪化する事はなく、19年モノのRS200においても、実燃費、街中7km/l、高速・長距離走行なら11km/l前後の数値を実現する事ができます。

ワゴン

アルテッツァの特徴のひとつに、ワゴンタイプモデルがラインアップされている点です。そのモデルこそが、アルテッツァジータであり、その語源はジータ=「小旅行」から命名されており、コンパクトスポーツワゴンアルテッツァでの、ロングドライブを楽しむジータ(小旅行)ということになります。

当時のステーションワゴンブームに対応したモデルだと思われますが、ボディサイズはアルテッツァのフレームを利用し、コンパクトスポーツのテイストを引き継いでいます。一方、グレードは、2Lモデル、3Lモデルの2種類が用意されており、スポーツテイストと共に、小旅行を目的とした機能性モデルといえます。

燃費については、カタログ値で8.0km/l~11.4km/lとなっています。アルテッツァシリーズの中で、ジータにのみ直列6気筒3LエンジンモデルAS300が用意されており、そのモデルに関しては、8.0km/lに留まる数値となっています。

中古車市場においては、アルテッツァジータも見受けられますが、セダンタイプと比較するとという面では劣る状況になっています。ただし、車体自体は内外装共に豪華な仕様となっていますので、根強いがあり、まだまだ現役で活躍しています。

中古車の燃費という点では、車体の状況、走行条件にもよりますが、6km/l~9km/l前後の実燃費を記録しています。

トヨタアルテッツァの燃費向上方法

ガソリンの値上がり、省燃費車の対応といった現代の環境を踏まえて、アルテッツァ、アルテッツァジータの燃費を向上する方法を説明します。

まずは、効率よくガソリンを燃焼させる方法として、スーパーチャージャーやターボ装置の装着による燃費向上方法です。どちらも標準車には付属していない装置ですが、後付け装置による機能強化ができます。

そのうえで、スポーツタイプに重要なアクセルワークについても説明します。

スーパーチャージャー

スーパーチャージャーとは、もともとは航空機のエンジン燃焼効率を上げる為、機械式の過給器です。

上空の酸素の薄い場所で、航空機のエンジンの燃焼能力を高める為に開発されたものです。仕組みはエンジンと連動し、エンジンから生まれた動力をベルト等で過給器に伝え、その動力でコンプレッサー(圧縮機)を作動させことにより、空気を圧縮させて高気圧を発生させて、それを再びエンジンに送るというものです。

この仕組みを自動車に応用し、クランクシャフトや電動モーターでコンプレッサーが作動します。この仕組みでは、エンジンの回転とのタイムラグがなく、加圧された空気がエンジンに送り込まれる為、エンジンに爆発的な力を与える事ができます。

スーパーチャージャーにより、車は低回転域でも力を発揮する事ができるのです。この仕組みは1980年代~1990年代発売の車に多く見られましたが、そこには欠点もありました。それは、高回転域でのパワーロスやコスト面での問題点です。現代の国産車ではごくわずかの車種にしか搭載されていません。

こうしたスーパーチャージャーですが、アルテッツァに搭載できる製品も発売されています。代表的なのがトムス製のスーパーチャージャーです。トムス製なので相性は抜群ですが、取り付けには専門店での作業が必要です。

しかし、取り付ける事で効果はあります。スーパーチャージャー搭載車では低中速域での出力が向上し、街乗りでは10%前後の燃費改善が期待できます。また、高速走行では約5%の改善が期待できます。

ターボ

ターボチャージャーとは、まさに過給機の意味で、エンジンのシリンダーに圧縮した空気を強制的に送り込み、エンジンの排気量を上回るパワーを引き出す機構です。

ターボチャージャーは、エンジンから出る排気ガスを取り込み、タービン(羽根)に送り込みます。送り込まれた排気ガスがコンプレッサー(風車・圧縮機)を回転させ、空気を圧縮してエンジンに送り込むことができます。これにより高圧縮の空気を爆発させ、高出力を得る事ができます。

機構から明らかですが、ターボチャージャーでは、車からの排気が十分でないと、タービンが回らず、十分に力を発揮できません。これをターボラグといいます。こうした弱点から、当初はスーパーチャージャー搭載車が増加しました。しかし、その後の技術革新によってその欠点も改善され、現在はターボチャージャー中心となっています。

もともとは、エンジンの出力アップが、その目的でしたが、最近ではエンジンのダウンサイジングによる燃費向上の目的で使われています。こうした技術は、欧州発信でエンジン自体の排気量を減らし、その分をターボチャージャーで出力をカバーします。これにより低燃費エンジンを実現しているのです。

同様に、アルテッツァにおいても、ターボチャージャーの搭載により、低い回転数で高出力を発揮できるようになり、運転の仕方によって燃費向上を実現する事ができます。街乗りでは15%前後の燃費改善が期待できます。また、高速走行では約5%の改善が期待できます。

アクセルワーク

アルテッツァの弱点の一つに、中低速域での吹き上がりの悪さがあります。エンジンバルブの特性なのか、出だしにもたつく感があります。そのため、ついついアクセルを踏み込んでしまうのですが、それが燃費を悪化させる原因のひとつになります。

確かに、出だしはもたつきますが、MT車でいえば、1速は無理をせず、2速で3000回転以降ぐっと伸びるので、そこで加速します。その後は、ショートシフトで4速ないし5速で定速走行すれば、街中の走りでも燃費を稼ぐことができます。

燃費向上!アルテッツァでスポーティに快適ドライブを

20世紀最後の名車でありコンパクトスポーツセダンの代表アルテッツァだけあって、その走りはパワフルであると共に、高い運動性能を誇っています。一方で、ガソリン単価の安い時代に設計されている為、現代の車に比べると燃費の悪さが気になります。

そんなアルテッツァを購入し、楽しく運転する為にも、燃費の向上が必要になります。まずは、どんなモデルを選ぶか。MT設定のあるRS200など、燃費の良いモデルを選ぶと共に、MTの特性を活かして、アルテッツァが苦手な低速域をいかに克服するかが課題です。後付けでターボチャージャーを搭載することで、出力アップと共に燃費改善も狙う事ができます。

ともあれ、かつての名車を手に入れて運転を楽しむ為に、燃費向上を実現いただければ幸いです。

初回公開日:2017年09月21日

記載されている内容は2017年09月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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