ホンダインサイトの実燃費・燃費比較・燃費向上方法
更新日:2024年07月21日
ホンダインサイトとは?
ホンダ「インサイト」は1999年11月に発売されました。当時の世界最高水準の燃費を目指して開発されたインサイトは2人乗りの車であり、特殊な外眼のリアホイールスカートを採用するなど、徹底的な空気抵抗低減のためのデザインが施されました。そのような努力の結果、生まれた燃費は、量産ガソリン車としては世界最高の35km/L(10・15モード燃費)です。
2代目インサイトは2009年に発売されています。かつての2人乗り仕様は5人乗りに変更され、エクステリアもリアホイールスカートを撤廃しました。初代から続く燃費の良さは2代目でも健在であり、アイドリングを自動で行う「オートアイドルストップ」を始め、燃費向上のために「エコアシスト」が全車に標準装備されています。
現在では販売が終了しましたが、その燃費の良さでがある車種です。また、これまでに発売された全てのグレードにハイブリッドシステムが搭載された、非常に珍しい車種でもあります。
ホンダインサイトの実燃費はどれくらい?
最新標準モデルの燃費
インサイトの最新モデルは2013年5月モデルです。このモデルには2つのグレードがありますが、燃費はどちらも同じですので、標準グレードである「G」の燃費を見ていきましょう。詳細は下表のとおりです。
グレード | カタログ燃費(JC08モード燃費) | 実燃費 |
---|---|---|
G | 27.2km/L | 20.77km/L |
初代最新モデルの燃費
初代インサイトの最新モデルは2004年10月発売のモデルです。グレードは2種類あり、駆動方式が違うため燃費も若干異なります。
また、2004年時点のカタログ燃費は、まだJC08モード測定方法が無かったため、10・15モード測定方法に基づいて計算しています。この10・15モード測定方法に比べ、JC08モード測定方法で算出される燃費は1割程度低くなるとされています。詳細は下表のとおりです。
グレード | カタログ燃費(10・15モード燃費) | 実燃費 |
---|---|---|
ベースグレード(5MT) | 36.0km/L | 19.24km/L |
ベースグレード(CVT) | 32.0km/L | 16.94km/L |
初代最古モデルの燃費
最後は初代インサイトの最古モデルの燃費を見ていきましょう。発売されたのは1999年11月で、2つのグレードが発売されました。この2つの違いは駆動方式であるため、燃費も若干異なります。詳細は下表のとおりです。
グレード | カタログ燃費(10・15モード燃費) | 実燃費 |
---|---|---|
ベースグレード(5MT) | 35.0km/L | 18.94km/L |
ベースグレード(CVT) | 32.0km/L | 16.77km/L |
インサイトの実燃費まとめ
インサイトの3つのグレードを紹介してきましたが、この項ではその3つの燃費を比較していきます。
グレード | カタログ燃費 | 実燃費 |
---|---|---|
G(最新標準モデル) | 27.2km/L | 20.77km/L |
ベースグレード(初代最新モデル) | 36.0km/L | 19.24km/L |
ベースグレード(初代最古モデル) | 35.0km/L | 18.94km/L |
まずカタログ燃費についてですが、最新モデルのG以外は10・15モード測定方法で算出しているため、Gより高い数値となっています。実際は3車ともそれ程変わらない燃費となっています。
また、インサイトの実燃費についても同じことが言えるでしょう。驚くべきは初代インサイトの最古モデルで、1999年11月発売ですから、最新モデルから見ると14年前の車であるにも関わらず、現在でも十分通用する燃費を持っています。
ホンダインサイト高速道路での燃費はどのくらい?
上項ではインサイトのモデル毎の燃費を見てきましたが、この項ではその実燃費をさらに掘り下げていきます。実燃費は大きく2つに分かれます。「一般道」での実燃費と、「高速道路」での実燃費です。一般には高速道路の実燃費の方が一般道に比べて良いとされていますが、その差はどのくらいのものか、先程の3車の燃費を比較してみましょう。
グレード | 一般道の実燃費 | 高速道路の実燃費 | 平均 |
---|---|---|---|
G(最新標準モデル) | 16.19km/L | 25.35km/L | 20.77km/L |
ベースグレード(初代最新モデル) | 16.12km/L | 22.35km/L | 19.24km/L |
ベースグレード(初代最古モデル) | 15.54km/L | 22.33km/L | 18.94km/L |
上表のとおり、一般道と高速道路の実燃費にはかなりの差があることがわかります。なぜこのような差が生まれるかというと、一般道は高速道路に比べて、圧倒的に発進と停止の数が多いからです。
燃費は、エンジンにどれだけの負荷がかかるかで上下します。そして、車の動作のうち、エンジンに大きく負荷を与えるのが「発進」です。よって、発進動作が多い一般道の実燃費は高速道路の実燃費より悪くなります。
次に、インサイトの高速道路の実燃費を見ていくと、3車とも優秀な数字を残しています。普段運転する道路に高速道路が多いユーザーにとっては、かなりの燃費の良さを感じることが出来るでしょう。特に、最新標準モデルのGはカタログ燃費の値とそこまで差が無いため、非常に優秀であると言えます。
ホンダインサイトとトヨタプリウスの燃費を比較してみた!
インサイトの燃費についてはわかりましたが、次は他車種との比較を交えてインサイトの燃費の実力を測っていきます。今回の比較対象はトヨタ「プリウス」で、最新標準モデルの「E」を採用しました。インサイトの比較対象は最新標準モデルのGを採用します。詳細は下表のとおりです。
車種 | カタログ燃費(JC08モード燃費) | 実燃費 |
---|---|---|
インサイト | 27.2km/L | 20.77km/L |
プリウス | 40.8km/L | 24.71km/L |
結果は、プリウスがインサイトを大きく突き放す結果となりました。実燃費で約4km/Lともなるとかなりの差になります。
ホンダインサイトの燃費比較
上項でプリウスと比較した結果、インサイトはかなりの差をつけられました。そこで、現代におけるインサイトの燃費の実力がどれくらいなのかをさらに掘り下げるために、燃費最新との比較をしていきます。比較するは「ハイブリッド車燃費」の2017年版です。詳細は下表のとおりです。
車種 | カタログ燃費(JC08モード燃費) | 実燃費 |
---|---|---|
トヨタ「プリウス」 | 40.8km/L | 24.71km/L |
トヨタ「アクア」 | 38.0km/L | 23.21km/L |
ホンダ「フィット」 | 37.2km/L | 22.66km/L |
ホンダ「グレイス」 | 34.8km/L | 22.08km/L |
トヨタ「カローラアクシオ」 | 33.0km/L | 22.00km/L |
スズキ「ソリオ」 | 32.0km/L | 21.94km/L |
トヨタ「カローラフィールダー」 | 33.8km/L | 21.42km/L |
トヨタ「オーリス」 | 30.4km/L | 21.10km/L |
トヨタ「C-HR」 | 30.2km/L | 20.84km/L |
ホンダ「インサイト」 | 27.2km/L | 20.77km/L |
インサイトは第10位にランクインする結果となりました。燃費のエリート車とも言えるハイブリッド車のにランクインしているわけですから、インサイトの燃費は非常に優秀であると言えます。
また、先程比較したインサイトの初代モデルの2つに関しても、最新標準モデルのGとそれ程変わらない実力も持っているわけですから、インサイトの古いモデルの燃費も非常に優れていることがわかります。
ホンダインサイトの燃費向上方法
この項ではインサイトの燃費を向上させるための方法を、「運転方法」「メンテナンス」「グッズ」の3つの観点から紹介していきます。
運転方法でできる燃費向上方法とは?
ここでは2つの方法を紹介していきます。1つ目は「アクセルをゆっくり踏んで発進する」ことです。車の燃費を向上させるには、「エンジンかかる負荷をどれだけ減らすか」にかかっています。そして、運転中の動作でエンジンに大きく負荷をかけているのが「発進時」です。
発進時に消費するガソリンの量は、運転中に消費するガソリンのおよそ3割を占めます。これより多く消費する動作は「巡航時」のみで、およそ4割です。しかし、運転時間で見れば巡航時の方が明らかに多いため、短い時間でこれだけのガソリンを消費する発進動作が、いかにエンジンに負荷をかけているかがわかります。
発進時、特にエンジンに負荷をかけるのが「急発進」です。よって、発進時はアクセルペダルをゆっくり踏み、ゆっくり発進するように心掛けましょう。小さなことですが、市街地を運転するとなると極端に発進の回数が増えるため、効果は非常に大きくなります。
2つ目はブレーキです。減速時にフットブレーキではなくエンジンブレーキを使用すると、燃料カット機能が働き、エンジンへの燃料供給がストップします。そうなると単純にブレーキ時に燃料を消費しなくなるため、燃費が向上します。特に市街地では、発進動作と同様にブレーキ動作の数が極端に増えるため、大きな効果が望めます。
メンテナンスでできる燃費向上方法とは?
メンテナンスで大きな効果が望めるのは、「エンジンオイルとエレメントの定期的な交換」です。このエンジンオイルは、エンジンの負荷を減らす効果があるため、ダイレクトに燃費に直結します。また、エレメントはエンジンオイルの効果を維持するために必要です。
エンジンオイルはエンジンへの負荷を吸収しますが、そのダメージは非常に大きいものです。エレメントで効果を維持するとは言え、長くは持ちません。よって、定期的に交換をしないとエンジンオイルはその効果を失ってしまいます。そうなるとエンジンにかかる負荷は急激に増し、燃費は急激に悪化してしまうでしょう。
グッズでできる燃費向上方法とは?
現在燃費向上グッズは様々な商品が売られています。ガソリン添加剤やエンジンオイル添加剤、燃費向上パーツ等も販売されています。基本的に使い方が簡単なので、手軽に燃費向上を図ることが出来ます。今回は下記の商品をご紹介します。
フューエルワン(Wako’s F-1
ガソリン添加剤のワコーズ製「フューエルワン(Wako’s F-1)」です。使い方は簡単で、給油後にガソリンタンクに注入するだけです。
この商品の効果は、一言で言えば「エンジン内部の清掃」です。エンジンは長期間動作させると「デポジット」と呼ばれる燃えカスの塊が溜まっていくため、自身の燃費を悪化させてしまいます。このフューエルワンは、自身に含まれる洗浄剤でこのデポジットを取り除き、エンジンの燃費を改善させる働きがあります。
エンジンの稼働時間が多い程デポジットは溜まっていますので、走行距離が多い車などには効果が期待できるでしょう。反面、新車やそれ程走ってない車にはあまり効果はないと言えます。
インサイトの最大の魅力は燃費の良さ!
ここまでインサイトの燃費を様々な角度から見てきましたが、いかがだったでしょうか。インサイトは世界最高の燃費を実現するために作られた車で、その性能は最新モデルにも引き継がれています。販売が終了してから3年ほど経っているため、流石に現役の車種に比べると見劣りはしますが、それでも最新版のにランクインするほどの実力を持っています。
燃費を重視する方にはできる1台です。燃費のいいセダンタイプの車をお探しの方は、ぜひインサイトを選択肢の1つに加えてみてください。
初回公開日:2017年10月06日
記載されている内容は2017年10月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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