日産キャラバンの燃費はどれくらい?燃費比較・燃費向上方法
更新日:2024年07月25日
日産キャラバンとはどんな車?
キャラバンとは、日産自動車が販売しているミドルクラスの商用バンです。現行型のボディはロングボディ、スーパーロングボディ、幅は標準幅、ワイド幅、ルーフの高さは標準ルーフ、ハイルーフ、後部ドアの形状で4ドア、5ドア、フロア形状は低床、平床、エンジンはガソリン、ディーゼル、定員は3人~14人、ミッションは5AT、5MT等と使用されています。
なた、業種・用途・積載物等で選んでもらえるように様々なバリエーションが用意されています。その用途により、4ナンバー(小型貨物)、1ナンバー(普通貨物)、3ナンバー(普通乗用)、2ナンバー(マイクロバス)が付くようになっています。
コーチ
コーチとは、自動車を分類する際の呼び方です。商用車において荷台に屋根がついた車をバンと呼び、主に荷物を運ぶことを想定された車です。なかでも、荷物の代わりに人を運ぶことを想定した車をコーチと呼びます。
似たようなもので1BOXで大人数乗りの車は、ワゴンと呼ばれることが多いですが、コーチよりもワゴンの方がより乗用車的なつくりになっていることが多いです。商用車がベースのキャラバンではワゴンではなくコーチと呼ばれていましたが、現行モデルではワゴンで統一されています。
4WD
働く車日産キャラバンは、北は北海道から南は沖縄まで全国くまなく活躍の場を広げていけるように様々なバリエーションを用意しています。仕事で走るわけですから、どんな過酷な場所にも平気で行ける機動性と、重たい荷物も運べるタフなボディが必要です。中でも冬に雪が多い地域では4WDは必需品です。
そのような要望に応えて、キャラバンにも4WD車が設定されています。現行モデルでは4WDのシステムで重くなったボディでも力不足にならないよう、4WD全車に2.5Lディーゼルターボエンジンが搭載されています。一般的に2WD車よりも4WD車の方が4輪を駆動させるための装置が増えるため重量が嵩むため、燃費が悪いという傾向があります。
キャラバンにおいても同一グレードで比較すると、12.2㎞/L(2WD)と11.6㎞/L(4WD)というように2WDの方がよくなっています。(バンDX 3/6人乗りロングボディ標準ルーフ5ドアディーゼル5ATにおいて比較)
ディーゼル
キャラバンには、力強いディーゼルエンジンが用意されています。このディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べると、燃費が良いエンジンとなっています。車両重量が乗用車に比べて重く、また重量物を積み込んで走ることが多いキャラバンですので、低速走行時に最大トルクを発揮するディーゼルエンジンとの相性がいいです。
現行キャラバン E26型エンジン諸元
エンジン型式:YD25DDi DOHC水冷直列4気筒
総排気量:2.488L
最高出力:129ps/3200rpm
最大トルク:36.3kg・m/1400-2000rpm
燃費:12.2㎞/L(バンDX 2WD ロングボディ標準ルーフ、5ドア、3/6人乗り5AT)
ガソリン
ガソリンエンジンは2L と2.5Lの2タイプのエンジンが用意されています。2Lエンジンは4ナンバー車、2.5Lは1ナンバー車と3ナンバー車、2ナンバー車に用意されています。
エンジン型式:QR20DE DOHC水冷直列4気筒
総排気量:1.998L
最高出力:130ps/5600rpm
最大トルク:18.1kg・m/4400rpm
燃費:9.9㎞/L(バンDX 2WD ロングボディ標準ルーフ、5ドア、3/6人乗り5AT)
エンジン型式:QR25DE DOHC水冷直列4気筒
総排気量:2.488L
最高出力:147ps/5600rpm
最大トルク:21.7kg・m/4400rpm
燃費:9.1㎞/L(バンDX 2WD スーパーロングボディハイルーフ、5ドア、3/6人乗り5AT)
ハイブリッド
現在の車社会の中で燃費を伸ばすのに有効な手段の一つが、ハイブリッドエンジンの搭載です。これは、内燃機エンジンとモーターの組み合わせで最も効率が良く燃費が伸びるようにしているエンジンです。残念ながら、日産キャラバンにはハイブリッドエンジンの設定はありません。
シルクロード
シルクロードとは、歴代キャラバンに設定されていたコーチモデルの上級グレードです。E23がたで特別仕様車として登場しており、商用車の色が濃いキャラバンですが、このグレードは内装も乗用車的な装飾で仕立ててあり、仕事に遊びに両方に使えるという車です。
E23
さて、日産キャラバンの燃費はどれくらいでしょうか。まず、カタログ燃費値を見ていきましょう。キャラバンには、様々なバリエーションがありますので、代表的な車種で見てみます。
・バン、ロングボディ、2WD、DX、3/6人乗り、5ドア、5AT
ガソリン:9.9m/L
ディーゼル:12.2㎞/L
・バン、ロングボディ、4WD、DX、3/6人乗り、5ドア、5AT
ディーゼル:11.6㎞/L
・ワゴン、ロングボディ、2WD、DX、10人乗り、4ドア、5AT
ガソリン:9.1㎞/L
マイクロバス、スーパーロングボディ、ワイド幅、ハイルーフ、2WD、14人乗り、4ドア、5AT
・ガソリン:8.6㎞/L
・ディーゼル:11.2㎞/L
E23は2代目キャラバンの通称型式名です。販売期間は、1980年から1986年の間です。初代キャラバンからキープコンセプトのモデルチェンジで、コーチには2.0Lガソリンエンジンと2.2Lのディーゼルエンジン、バンには1.6L、2.0Lガソリンエンジンと2.2Lディーゼルエンジンが搭載されました。
モデルサイクル中に様々な改良が入り、最終型には1.8L、2.0Lガソリン、2.0Lディーゼルターボエンジンが積まれています。
E24
E24は、3代目キャラバンの通称型式名です。E24型キャラバンは1986年から2001年まで販売されました。このモデルでも、全モデル同様にバンとコーチがラインナップに設定されています。しかし、1997年にキャラバンエルグランド・ホーミーエルグランド(後にエルグランドに統一)が新発売になるとコーチグレードが徐々に縮小され、1999年にコーチが廃止になっています。
E25
4代目キャラバンとしてモデルチェンジしたE25型は、2001年から2012年の11年間販売されました。このモデルから前面衝突安全基準を満たすため、フロントにクラッシャブルゾーンが設けられました。そのため、全長が伸び、以前のモデルのロングボディサイズが、実質の標準ボディとなりました。
ボディ長は、ロングボディとスーパーロングボディの2種類です。エンジンは、2.0Lと2.4Lのガソリンと3.0Lのディーゼルエンジンのラインナップとなっています。また、2003年に8人乗りコーチのシルクロードが8年ぶりに復活しています。
日産キャラバンの燃費はどれくらい?
実際のキャラバンの燃費はどのくらいなのでしょうか。まずはカタログ燃費値をみてみましょう。
・バン、DX、ロングボディ、標準幅、標準ルーフ、3/6人乗り、5ドア、2,000ccガソリン、2WD、5AT:(JC08モード燃料消費率)9.9㎞/L
燃費計測サイト e燃費では
出典: https://e-nenpi.com/enenpi/cartype/11135 |
日産 NV350キャラバン/キャラバン DX・プレミアムGX・ライダー 2000cc(VR2E26)AT FR
平均燃費:7.71km/L
・バン、DX、ロングボディ、標準幅、標準ルーフ、3/6人乗り、5ドア、2,500ccディーゼル、2WD、5AT:(JC08モード燃料消費率)12.2㎞/L
燃費計測サイト e燃費では
出典: https://e-nenpi.com/enenpi/cartype/12736 |
日産 NV350キャラバン/キャラバン (ディーゼル) ロングボディ(DX・プレミアムGX・ライダー) 2500cc(VW2E26)AT FR ターボ
平均燃費:10.60km/L
カタログ燃費値と実際のユーザーが使用した際の燃費とは、約2割程度のかい離がありますが、ディーゼルエンジン搭載車に関しては、平均的に10㎞/L程度の燃費を記録しています。1t近い車両重量と重量のある仕事道具を積んで走っていると考えると、非常に優秀な燃費であると言えます。
日産キャラバンとトヨタハイエースの燃費を比較してみよう
日産キャラバンのライバルであるトヨタハイエースは、1967年に発売になったトヨタのキャブオーバータイプの商用車です。国内のシェアは、ほぼこの2車種で占められていて、日産キャラバンの唯一最大のライバルになっています。比較検討する際には、様々な要素が選択肢としてありますが、今回はその中の大事な要素である燃費について比べてみましょう。
日産キャラバン 2WD DX ロングボディ、標準ルーフ、3/6人乗り、5ドア 積載量1,200kg
・ディーゼルエンジン:<車両重量1,910kg>燃費12.2㎞/L
・ガソリンエンジン:<車両重量1,750kg>燃費10.0㎞/L
トヨタハイエース 2WD DX 標準ボディ、標準ルーフ、3/6人乗り、5ドア 積載量1,250kg
・ディーゼルエンジン:<車両重量1,830kg>燃費14.0㎞/L
・ガソリンエンジン:<車両重量1,870kg>燃費11.0㎞/L
日産キャラバンの燃費を向上方法って?
燃費を伸ばすにはその仕組みを理解し、いくつかの対策を講じることが大事です。自動車を走らせるためには、燃料を燃焼しエンジンを回すことが必要になってきます。燃費を伸ばすということは、その燃料の消費量を減らしていくということです。
・荒っぽいアクセルワークをしない。
例えば、発進時にアクセルをグッと踏み込むと燃料消費が多くなります。渋滞時等は、アクセルのオンオフが多くなり燃費が伸びません。また、前の車との車間距離を取って運転した方が、アクセル操作も減り燃料の節約になります。
下り坂においては、エンジンブレーキを有効に使いましょう。エンジンブレーキがかかっている時は、エンジン回転数は上がっていますが、実際は燃料カットされており、燃料を消費していません。なので、なるべくエンジンブレーキを多用した方が低燃費につながります。
・まめに車のメンテナンスをする。
タイヤの空気圧が低いと転がり抵抗が増え、燃費が悪くなります。こまめに空気圧を調整しましょう。エンジンオイルが汚れていたり、エアフィルターが汚れているとエンジンがスムーズに回らずに、アクセルを踏み込む量が増えがちになりますので、定期的に交換しましょう。
・荷物を減らす。
車の重量が増えると、その分アクセルを踏み込む量が増えますので、少しでも軽くした方が燃費が伸びます。キャラバンは仕事で使う車なので道具が多く積まれがちですが、まめに積み替えてボディを軽くした方が低燃費なります。
商用車としてどちらを選ぶ?
日本のお仕事を支えている車、日産キャラバンの歴史とグレードのバリエーション、燃費の向上方法とライバル、トヨタハイエースとの燃費の比較をしてみました。お仕事で使用するミドルクラスの商用車としては実質この2車種が選択肢となりますが、どちらの車も魅力があります。是非ご検討の参考にしてみてください。
初回公開日:2017年09月30日
記載されている内容は2017年09月30日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。