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スズキジムニーの燃費はどれくらい?燃費向上方法とは?

更新日:2024年02月23日

スズキジムニーは軽自動車ながら本格的な4WDとして非常に人気の高いモデルです。その一方で「軽自動車なのに燃費が悪い」といった声も聞かれます。実際にどれくらいの燃費なのでしょうか?またジムニーの燃費を向上させる方法についてもお伝えしていきます。

スズキジムニーの燃費はどれくらい?燃費向上方法とは?

スズキジムニーの燃費はどれくらい?

優れたオフロードの走行性能で知られ、多くの愛好家を持つことで知られるスズキジムニーですが、ジムニーの走行性能の良さについて異論を唱える方はまずいないでしょう。そして軽自動車ならではの維持費の安さも魅力の一つです。

しかしその一方、多くの方がジムニーに対して不安に思われているのが燃費です。実はジムニーという車は軽自動車の中では決して燃費が良いとはいえません。標準的な平均燃費は概ね10km/L程度です。これは最新のコンパクトカー、あるいはハイブリッド車などと比べても「分が悪い」燃費といえます。本記事ではいくつかのジムニーの燃費について検証してみます。

ランドベンチャー

ジムニーにはいくつかのグレードが存在します。XG(ベーシックグレード)、XC(装備の充実した、いわゆるハイグレード)があり、XGをベースにしたグレードである特別仕様車としてランドベンチャーが存在します。

ランドベンチャーは特別仕様車なのでベースグレードにはない特別装備というものが存在します。JB23型ですとCDプレイヤーやルームランプなどがありますが、やはり最も重要な装備といえばルーフレールです。アウトドアなどで荷物を多く積む機会の多いジムニーオーナーにとって、この装備は欠かせない装備だといえます。なお、上級グレードであるXCではルーフレールが標準装備となります

JA11

いわゆる「旧型モデル」です。もともとジムニーは燃費が良くない上に、さらに古いモデルということもあり、残念ながら燃費はさらに下がってしまいます。10km/L程度でも燃費は良い方だといえるでしょう。「軽自動車なのにそんなに燃費が悪いのか?」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、古い車であるということと、オフロードで酷使されていることを考えるとこれでもまだ良い方だといえます。

しかも旧型モデルはパーツが古いままであったり、メンテナンスが行き届いていないことが多く、オフロードで酷使されていた状態ですとさらに燃費が悪化するケースもあります。その場合燃費としては6~7km/L程度で、軽自動車の燃費としては異例ともいうくらい悪い燃費です。しかし旧車であるということに加え、コンディションが悪い状態ですと、このくらいの燃費は決して特別なものではありません。

JB23

JB23型はジムニーの現行モデルです。基本的にジムニーはほとんどモデルチェンジがされていない車です。最も古いJB23型と最新型では実に18年で、約20年の開きがあります(2017年現在)。したがって一口に現行型ジムニーといっても、JA11からフルモデルチェンジ直後のモデルと、最新モデルとは状態にかなりの違いがあります。それは当然、燃費の差にも少なからず影響を与える事となります。

JB23型ジムニーの目標燃費は10km/L+α

最新型ですとカタログ上では14.8km/L(JB23型)となっています。ちなみにこれはあくまでカタログ上の燃費なので、実際には10km+αだと概ね良好な燃費だといえるでしょう。ただ、ジムニーオーナーの中には15km/Lを超える燃費をマークしている方もいらっしゃいます。

とはいえ、軽自動車の燃費としてこれは決して優れた燃費とはいえません。前述のようにハイブリッド車全盛の時代で、軽自動車以外であっても20km/L以上、カタログ燃費では30km/Lと記載されているケースも珍しくありません。10~15km/Lですとジムニーのこの燃費はむしろ「燃費の悪い」部類に入るといっても過言ではありません。とりわけこれが軽自動車となりますと、完全に「(燃費は二の次の)趣味の車」としての分類になってしまいます。

ワイルドウインド

ワイルドウインドはジムニーの特別仕様車の中でも冬季発売のモデルです。ゲレンデなどの使用を想定したシートヒーターを運転席および助手席に採用している他、撥水加工シートが使用されているのが特徴です。また、ウインタースポーツのニーズに応え、ベースキャリアが標準装備となっています。そして特別仕様車には「標準装備」ともいえるCDプレイヤーが付けられてるなど、各種充実の装備が特徴です。

基本的に燃費は他のジムニーのモデルと変わるところはありません。しかしベースキャリアを設置していることにより、荷物をかなり多く積んで使用するケースが多くと見られるため、実際よりも燃費が悪化するケースが多いことが想定されるでしょう。

クロスアドベンチャー

ジムニーの特別仕様車にはランドベンチャー、ワイルドウインド。そしてこのクロスアドベンチャーが存在します。ランドベンチャーは春季用の特別仕様車、ワイルドウインドは冬季用の特別仕様車であるのに対し、クロスアドベンチャーは40周年記念モデルとしての位置づけです。

クロスアドベンチャーの大きな特徴として挙げられるのがシートです。カプロンソフトのシートが使用されており、これは撥水機能に加え、臭いがつきにくいのが特徴です。さらに蒸れにくいという特徴もあり、ジムニーの特別仕様モデルとしては夏季使用という位置づけであることが伺われます。

スズキジムニーの燃費向上方法

荷物を積み過ぎない

ミニバンやSUVなどの、いわゆる「アウトドア仕様」の自動車オーナーの方々に多い傾向ですが、日頃からアウトドアに使用するような荷物を必要以上に積んで運転するのは燃費にマイナスとなります。必要でないときは可能な限り荷物をおろしておきましょう。ドライバーが思った以上に総重量が重くなっているケースが多いです。

ジムニーオーナーの方の多くはレジャー使用という目的で購入されていらっしゃる方が多いです。したがって車内に積む道具もかなり重たい道具が多かったりします。また、ジムニー自体が車の構造上、積載量が少ないということもあり、車の上にルーフボックスを設置して追加スペースに荷物を積むという方もいらっしゃいますが、これを普段から行っておりますと燃費の悪化につながります。

古いジムニーの燃費向上はメンテナンスが鍵

最も初期型のジムニー、すなわちJA11型ともなると20年以上も前のモデルとなります。したがって基本性能の古さによる燃費の悪さは仕方ないとしても、パーツの劣化やメンテナンスが行き届いていない場合も燃費悪化の原因となります。言い換えればこのような場合ですと工夫次第で改善点が可能だといえます。

基本的にジムニーは人気車種ですので、専門店も数多く存在します。実際にジムニーの購入にあたって専門店での購入を検討されていらっしゃる方、あるいは実際にジムニー専門店で購入された方も多いでしょう。したがってそのようなショップでメンテナンスの方向性についてアドバイスを伺うのも一つの方法です。これによって燃費を向上させることは決して不可能なことではありません。

「過積載」のデメリットは思った以上に大きい

ジムニーに限らず必要以上に荷物を積み過ぎる、いわゆる「過積載」の状態で運転している場合、そのデメリットは単に燃費の悪化だけではありません。まず第一ブレーキの利きが悪くなります。その結果、制動距離が伸びてしまうおそれがあります。

その次に、ルーフレールなどに積載物を多く載せることで車高が高くなり過ぎた結果、挙動が安定しなくなります。とりわけ高速走行時には注意が必要です。そして最悪なのが、ブレーキパッドの消耗です。ブレーキパッドの交換は思わぬ出費を招くことにもなりかねません。結果として非常に効率の悪い運転となってしまいますし、何より「軽自動車で、維持費の安い」というジムニーのメリットが活かせないことになります。

さらにこんな危険も

ブレーキパッドを消耗した状態で過積載という事体が重なってしまいますと、緊急時に急ブレーキを踏んでも思ったように停止することができずに重大な事故につながるおそれもあります。当然ですが事故が起きてからでは取り返しがつきません。普段の街乗りの場合、こういった荷物は積まずに運転するのがジムニーの燃費向上の基本です。

スペアタイヤは外した方がよいか?

ジムニーのスペアタイヤの重さは概ね7kg程度です。確かにこれを外せば軽量化が可能で、軽量化をすれば理論上は燃費が向上します。ただ、スペアタイヤはあくまで「非常時に必要な装備」です。当然ですがタイヤがパンクした場合、スペアタイヤを装着する必要があります。

したがってジムニーの燃費だけに気をとられ、最低限の安全性をおろそかにすることはおすすめできません。スペアタイヤは決して余計な装備ではなく、「必ず装備しなければならない」装備といえます。緊急時、最低限の安全だけは確保しておきましょう。

ジムニーの燃費は環境に左右される?

ジムニーの燃費は「環境」に大きく左右されるといえます。一般的に、

・排気量が多い=燃費が悪い

・排気量が少ない=燃費が良い

このように考えてしまいますが、実はこれ以上に重要なのが「ジムニーを使用する環境」にあります。例えば高速道路であったり、あるいはスピードの出る道路(制限速度60km/h)の道路を日常的に走行する場合、排気量の少ない車よりも多い車を使った方が逆に燃費が良かったりすることがあります。

逆に狭い道や混雑した道を使っているため、平均速度が極端に遅い場合、排気量が少ない方が有利です。ジムニーの排気量は550cc(JA71型)~660cc(JB23型)、すなわち「最も排気量が少ない」車ですので、同じジムニーであっても速度の遅い場所で乗る機会が多い方ほど自ずと平均燃費が向上します。

ハイブリッド車より軽自動車の方が燃費がよい?

いわゆるハイブリッド車はアイドリング時、あるいは発信直後の加速時といった「燃費の悪い部分」ではガソリンエンジンが停止し、電気モーターの力で走る。そして一定の加速をして「省燃費」状態となった場合はガソリンを使用するのが基本です。したがって理論上はどのガソリン車よりも燃費はよくります。

しかし軽自動車くらいの小排気量車となると、ハイブリッド車よりもさらに燃費がよいケースも珍しくありません。

どんなケースで燃費が向上する?

・高速道路など、スピードの出る場所はあまり使わない。

・日常走行はあまりスピードを出さない。

・60km/hを大幅に下回る場所を走る機会が圧倒的に多い。

軽自動車にとってはこういった状況、あるいはそのような地域で乗ることが燃費向上にはプラスであり、場合によってはハイブリッド車を上回ることもあります。さすがにジムニーがハイブリッド車よりも好燃費というのは難しいですが、ジムニーも軽自動車である以上、この条件が好燃費の条件であるのは当然だといえます。

オフロードで乗られたジムニーは燃費が悪い?

多くのジムニーオーナーの方は、いわゆる「アウトドア仕様」を想定、それも単なる海や山といったものではなく、例えば林道などの「道なき道」といった本格的なオフロード使用を想定される方も少なくありません。オフロードの場合、アクセルやブレーキを必要以上に酷使します。例えばスタックした場合ですと、アクセルを「ベタ踏み」、「空ぶかし」といった動作を行うことは日常茶飯事です。

また、そういった場所へ街中から向かう場合、高速道路などを使用されるが多く、とりわけジムニーオーナーの方はそういった目的で高速走行をされるケースも多いのが特徴です。当然ですが軽自動車にとって高速道路は燃費が悪化する原因となります。これがジムニーの燃費が悪化する原因の一つだともいえます。

・他の軽自動車に比べ、高速道路を乗る機会が多い

・大型のSUVよりもむしろ、本格的なオフロードを通る機会が多い

上記の内容が、ジムニーの燃費が悪化してしまう原因だといえます。

ジムニーの主な燃費節約は街乗りで

とはいえ、そういった場所での走行性能を楽しむことがジムニーの楽しみの一つです。せっかくジムニーを購入したにもかかわらず、「燃費が悪化するから」あるいは「燃費を節約したいから」というのが目的でオフロードを走らない。あるいは燃費節約そのものが目的化してしまっては本末転倒です。

そういった場所で燃費が悪化するのは仕方ないとして、最も燃費を節約するのは「日頃の街乗り」です。この際に燃費を意識した運転を節約するのが一つ燃費節約のカギとなります。

エアコンによる燃費悪化の影響は大きい

真夏の最も暑くなる時期や時間、あるいは真冬の一番寒い時期は仕方ないとして、それ以外の時期に必要以上にエアコンを使うのは避けた方が無難です。

一般的に軽自動車はエアコンにパワーを食われやすいのですが、ジムニーは4WDの上に車体に重量があります(1000kg程度。ちなみに同社の代表的な軽自動車である約ワゴンRは800kg程度)。かつタイヤも他の軽自動車に比べて大きめのタイヤを履くため、重量によるパワーのロスが非常に大きいです。

したがってジムニーはエアコンにかなりパワーを食われてしまうという欠点があります。可能な限りエアコンを使用しないというのがベストです。もしくは温度設定は控えめにするべきでしょう。

燃費向上のため、アクセルワークは丁寧に

基本中の基本ですが急発進、いわゆる「アクセルベタ踏み」は避けるべきです。ジムニーオーナーの方でもとりわけATモデルの場合、ついやってしまう方が多いでしょうが、これは単に燃費を悪化させるのみならず、無駄に過給機を作動させてしまいます。過給機が作動すれば燃費悪化を助長させます。

ジムニーの場合、MTを選ばれる方も少なくないでしょう。MT車の場合、アクセルベタ踏みで急加速というケースはどちらかというと少ない(とうよりできない)でしょうが、いずれにせよ街乗りではスムースな加速を心掛けていく。極力、過給機を作動させないのが燃費向上のコツです。

プラグの劣化は燃費悪化の原因

プラグが劣化するとエンジンがかかりにくくなるだけでなく、プラグが燃焼しない結果、エンジンのシリンダー(気筒)が動かないという現象も発生します。例えば4気筒ですと4つのプラグが配置されているのですが、1つのプラグが劣化によって動かない場合、3つ、すなわち「3気筒エンジン」状態になってしまいます。これでは十分な出力を得る事ができない状態となってしまいます。

ジムニーの場合、直列3気筒ですので、仮に1気筒分のエンジンが使えないと2気筒となってしまいます。当然ですがこれは大幅な「パワーダウン」です。パワーは燃費と関係ないと思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、パワーが落ちてしまいますと、その分アクセルを余計に踏むこととなり、燃費の悪化につながります。

プラグの交換時期は?

古いタイプのスパークプラグですと2~30,000kmで寿命となってしまうケースが多かったのですが(軽自動車ですと10,000km程度のものも存在します)、現在使われているプラグであるイリジウムプラグですと100,000km程度持つといわれています。ただ、この場合でも必ずしも「10万キロ無交換」とは限らないため、交換のタイミングは常に確認しておいた方がよいでしょう。一般的に、

・運転している場合→加速時にもたつく

・点検時→電極が丸くなっている(新品だと尖っている)

このような場合は交換が必要だといえます。

ジムニーのオイル交換について

一般的にオイルの交換時期は3000km~5000kmです。ジムニーの場合も基本的にはこのサイクルで問題ありません。基本的に5000kmを過ぎた状態でオイルを交換しない状態でも走行自体は可能です。しかしそのような状態で走りますと「劣化したオイル」で走行する状態となります。

このような状態で走行を続けた場合、エンジンに余計な負荷がかかりますし、オイルの劣化も進んでいきます。車本体が動くからといってオイル交換をしない状態でいますと最悪の場合、オイルの機能を果たさなくなってしまい、その結果、車の故障にもなりかねません。

高価なオイルが燃費向上に有効とは限らない

ジムニーオーナーの方の中には「燃費向上のため、高いオイルを入れてみてはどうか?」と思っている方もいらっしゃるでしょう。しかし極端に言ってしまいますと「レース用のオイル」というのは車の加速力を飛躍的に向上させるものの、酸化が極端に早く、少なくとも燃費向上目的のオイルではありません。

いわゆる「スポーツカー向けのオイル」というものですと加速力の向上には非常に有効です。むろんジムニーオーナーの中にはこういった性能をアップさせたいという方もいらっしゃるでしょうが、こういったオイルは少なくとも燃費向上のためのオイルではありません。

もちろんジムニーにおすすめできるタイプのオイルとは言えません。極端な話、「安くてもそれなりに質のいいオイル」の方がジムニーとは相性がよかったりします。

高速走行が多い場合は鉱物油以外がおすすめ

とはいえ、安いオイルなら何でも良いのかというとそうとも限りません。ジムニーオーナーの中には比較的高速(60km/h以上)、あるいは高速道路を走る機会が多いという方もいらっしゃるでしょう。その場合、一般的に安いオイルとされる鉱物油(ミネラルオイル)よりもやや高いオイルである部分合成油を使用した方が燃費向上につながります。

オイル交換をしても燃費が改善しない場合とは?

オイル交換、それも比較的高価なオイルであったり、あるいは「燃費向上」を謳うオイルを入れたにもかかわらず却ってジムニーの燃費が改善しない、場合によってはむしろ悪化したというケースがあります。これはジムニーに合わないオイルとかというものよりもむしろスラッジ(油や錆が劣化し、タンク内に沈殿して溜まったもの)などが原因と考えられます。

新車時ですとエンジンタンク内はきれいな状態ですが、ある程度の走行距離となった場合、あるいは走行距離の長いジムニーを中古で購入した場合、エンジンタンクが汚れているため、これが原因で燃費の悪化ということになります。その状態を解決するためにエンジンタンクの掃除、すなわち「エンジンフラッシング」が必要となることがあります。

エンジンフラッシングとは?

長い距離(概ね50000km以上)を走っていると、燃費が悪化してくる傾向にあるのですが、原因の一つとして「エンジンの汚れ」というのが考えられます。エンジンオイルの交換などを定期的に行っているとしても、オイルに付着した汚れ(スラッジなど)が原因で燃費が悪化するケースというのが存在します(いわゆる「フリクションの増加」)。

これらの汚れ(不純物)を除去することでフリクション(抵抗)を減らし、エンジンの回転をスムースにすることをエンジンフラッシングといいます。もし仮に「ジムニーの燃費が新車時に比べて悪化してきた」あるいは「総経距離の長いジムニーを中古で買ったはいいが、明らかにカタログと燃費が違う」という場合、一度エンジンフラッシングを検討されてみてもよいでしょう。

無駄に過給機を作動させない

前述のアクセルワーク、あるいはシフトワークとも関連するのですが、基本的には「必要以上に過給機を作動させない」がポイントです。ジムニーは車の特性上、スポーツカーのように「レッドゾーンぎりぎりまで吹かす」といった方は多くないでしょう。しかし、それでも排気量の少ない車のため、思った以上に回転数を多く回してしまう傾向にあります。

しかしここはあくまでも基本に忠実に、一般的に燃費が最も優れている回転域ともいえる「2000回転」の領域をしっかりと守った運転を心掛けて行きましょう。早めのシフトチェンジ。そして高速域では早めに5速までシフトアップするのがポイントです。

過給機を使用した方が燃費がよくなる?

前述の内容と矛盾するようですが、例えば高速巡航など、ジムニーのパワーを最大限に活用する際には当然ですがターボのパワーを最大限に引き出す必要があります。

いわゆる「大排気量車」は高速道路では好燃費なのですが、ターボが利いている時のジムニーも同様で、無理にターボエンジンを利用しない「ダラダラとして加速」は逆に燃費を悪化させる原因にもなります。「メリハリの利いた運転」で燃費向上を目指していきましょう。

街乗りは4WDではなく2WDで。

ジムニーは基本的にフルタイム4WDではなくパートタイム4WDです。「重量が同じだから」「大事な時に忘れると嫌だから」といった理由で常に4WDに設定されていらっしゃる方も少なくありません。

しかしオンロードを普通に走る場合、2WDの方がジムニーの燃費向上には有効といえなす。とりわけ4WD-hというのは悪路走破専用ともいえるものなので、普段からこの設定にしたまま走るのは当然ジムニーの燃費は悪化します。多くの場合、街乗り(オンロード走行)が大半でしょう。したがって燃費向上のためには2WD走行メインであるのが好ましいといえます。

マフラー交換でジムニーの燃費アップ!

マフラー交換というとチューニング、すなわちパワーアップをする代わりに燃費は悪化するものと思われる方も少なくないでしょう。しかしマフラーも種類を選ぶことによって燃費向上を図ることが可能です。

マフラー交換によってジムニーの燃費を向上させる場合、必要な要素としては「軽い」というのが一つのポイントです。純正よりも軽いマフラーを選ぶことで軽量化を図る。そうすることで燃費向上につながっていきます。

マフラー交換でジムニーの加速をスムースに!

高性能なマフラーを装備することでジムニーの加速性能アップが見込めます。加速性能がアップすると燃費が悪化するようにも思われますが、スムースな加速を得ることで余計なアクセルを踏む機会が減るため、結果として燃費は向上します。

つい「マフラー交換をすると燃費が悪化する」と思われがちですが、これはマフラーを装着する際、大きな音を出す設定にしたため、アクセルを強く踏む傾向になってしまったり、あるいは大きな音を出すために燃費を無視したマフラーをとりつけてしまったり、といった、いわば「ミスマッチ」が原因で起こり得るケースです。燃費向上という目的をしっかりと持ったマフラー交換を行えば、燃費向上は特別難しい事ではありません。

ジムニーのタイヤの空気圧の最適値は?

標準的な空気圧は2.0程度で、ジムニーを点検・整備に出すとこの数値にされることが多いです。一般的に空気圧が高い方が燃費が向上します。また制動距離が短くなるというメリットもあります。

しかしジムニーの場合、1.4kgf・m~1.8kgf・mというのがいわゆる「基準圧」とされています。空気圧が低いメリットとしては転倒しにくくなること、そしてオフロードにおいてグリップ力を保持するなどがあります。ジムニーのオーナーの方々はオフロードに使用される方も多く、燃費よりもむしろそのような使用を想定された設定と考えられます。

空気圧が高いほど燃費にはよい?

ジムニーを日常走行、すなわちオンロードで使用する場合、この1~2割程度空気圧を高めにしても特に問題はありません。2.0程度でも特に問題はなく、オーナーの中には2.4~3.0程度まで空気圧を上げている方もいらっしゃいます。

ただし空気圧を上げ過ぎるとタイヤの破裂(バースト)の危険性がありますので、極端に空気圧を上げるのは慎むべきでしょう。また空気圧を上げることで乗り心地が硬くなるため、腰に負担がかかるというデメリットもあります。

街乗り時のジムニーの空気圧は「やや高め」で

ジムニーの「基準圧」とされる、1.4kgf・m~1.8kgf・mは、街乗りからオフロードまでをひととおり想定した「平均的な空気圧」です。したがって街乗りに特化した場合であったり、あるいはオフロードに特化した場合であればそれに応じて空気圧を調整する必要があります。

多くのジムニーオーナーの方は普段は街乗りで利用しています。したがって空気圧はやや高めに、すなわち2.0程度が街乗りに適した空気圧の範囲だといえるでしょう。実際にジムニーでオフロード走行を行う場合は、オフロードに入る前に空気圧を減らうことで特に問題はありません。

ジムニーに適したタイヤの種類は?

通常の車ですとタイヤの種類にこだわる方はそれほど多くはないでしょう。しかしジムニーオーナーの方の場合、オフロード走行を意識してタイヤにこだわる方も非常に多いのが特徴です。これはオフロードでの走行性能にはプラスである一方、残念ながら燃費にはマイナスとなることが多いです。

一般的に4WD車(SUV車)はオールテレーンタイヤと呼ばれるタイヤを装着するケースが大半です。これに対し、オフロード走行に適したタイヤをマッドテレーンタイヤといいます。さらに、オンロード走行に適しているのがハイウェイテレーンタイヤです。これはオフロードよりも街乗りを重視した、いわゆる「クロスオーバー」あるいは「ライトクロカン」と呼ばれるタイプの車種に多く使われます。

普段の街乗りはハイウェイテレーンタイヤで

ハイウェイテレーンタイヤは高速性能、静粛性、そして何よりも燃費に最も貢献する種類にタイヤです。また価格帯も最も安いのが特徴です。普段の街乗りで、オフロードあるいは遠出などを予定していない場合はこのハイウェイテレーンタイヤを使用しておくことが最も経済的だといえるでしょう。また、ジムニーの静粛性や快適性を向上させることができるというメリットもあります。

スタッドレスタイヤは「冬季限定」で。

「(雪が降ったときに)交換が面倒だから」、「まだ溝が残っているから」、「雪道以外でも役に立つかも」といった理由で、ついスタッドレスタイヤを「履きっ放し」で運転をされているジムニーオーナーの方は少なくありません。しかし基本的にスタッドレスタイヤは「冬季限定」です。もっと言ってしまいますと「雪道限定」のタイヤです。したがってスタッドレスタイヤで通常の道路を走っていると、

・通常のタイヤよりもグリップ力が低い

・通常のタイヤに比べ、道路を傷める

といったデメリットがあります。

グリップ力が低いと・・・

グリップ力が低いと当然、制動力が落ちます。前述のとおり安全性の問題に加え、ブレーキパッドの消耗が早くなります。さらに大量の荷物を積んでいる場合、制動力が大幅に落ちてしまいますので、非常に危険な状態です。

またスタッドレスタイヤを履いた状態で通常の道路を走る場合、基本的には「道路を傷める」ことになります。車にはダメージはないものの、道路にダメージを与える行為はあまりよいものではありません。

リフトアップした場合でもタイヤは燃費重視で

ジムニーのカスタマイズにリフトアップというのがあります。ドレスアップ的なものもありますが、一番のメリットは「オフロード性能の向上」です。タイヤの隙間を大きくし、大きめのタイヤを履くことによってオフロードの走行性能を向上させるのが目的です。

この場合、単純に重量増による燃費の悪化もあるのですが、それに加えてオフロード用のタイヤを装着したままによる「タイヤによる燃費の悪化」というものがあります。当然ですがこのような場合でもオンロード走行がメインの時は燃費のよりタイヤ、すなわち前述のハイウェイテレーンタイヤを装着しておくことが望ましいといえるでしょう。

スズキジムニーにおすすめの燃費計紹介

ジムニーオーナーの中には燃料計のトラブルに悩まされていらっしゃる方が少なくありません。とりわけ古いモデルになるほど、そういった悩みを抱えていらっしゃるケースが多いです。

「満タンにしたのに満タンに表示されない」、「突然ガソリンメーターが減る」、「エンジンをかけたら突然メーターが上昇した」といった不具合に悩まされているケースは少なくないのですが、解決法の一つとしては燃料計の後付けというのが考えられます。

ガソリンの残量を測定する「フロート」とは?

燃料計を紹介する前に、通常の燃料計の仕組みを説明します。「燃料計があるのに後付けで装備するメリットがあるのか?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は燃費を知る上でこれは大いに重要です。一般的にガソリンの残量は「フロート」と呼ばれる装置を利用して測定されます。

浴槽の上に何かが浮かんでいるのをイメージしてみてください(写真の場合、アヒルのおもちゃですが)。水位が高ければ高い位置に浮かんでおりますし、低ければ低い位置に浮いている。すなわち「アヒルが浮いている位置が高い=ガソリンの残量が多い」となり、逆に「アヒルが浮いている位置が低い=ガソリンの残量が少ない」ということになります。

フロートによる測定のデメリットとは?

一見すると正確に測定ができるようにも思えます。しかしこの測定方法には一つ問題があります。それは何かといいますと「ガソリンタンクが真四角とは限らない」ということです。写真の浴槽を見るとわかるのですが、ユニットバスにしても必ずしも長方形とは限りません。台形で、下に行くほど容積が小さくなる形状のものが存在します。

これを燃料タンクに置き換えた場合どうなるかと言いますと、「ガソリンが減れば減る程、減るスピードが速くなっていく」ということです。例えば上の写真の浴槽の栓を抜いたとします。上半分の容積が30L、下半分の容積が20Lの場合どうでしょうか?単純に計算して下半分のお湯は、上半分よりも1.5倍のスピードでなくなるという計算になります。これが「半分辺りから突然ガソリンメーターの減りが早くなった」カラクリです。

プロテックの自動車用精密燃料計はおすすめ

このデメリットを解消するための方法が「後付けの燃料計」です。基本的に後付けの場合、「水位」よりも容積による計算で測定されるため、例えば半分くらいの位置にあるからといって必ずしも残量が半分といった表示はされません。

一方、後付けの燃料系を使用した場合ですと例えば50Lの内、半分の位置に来た時点でタンクの形状から残りのガソリンが20Lだとした場合、正確に(残量が)20Lと表現されます。リアルタイムでガソリンの減りが表示されるため「気付いたら突然ガソリンが亡くなっていた」、「故障ではないのか?」といったトラブルに見舞われることも大幅に減少します。

快適なジムニーライフを!

ジムニーオーナーの方の中には山間部で生活をされていらっしゃるため、生活の道具としてジムニーを購入されたという方も中にはいらっしゃるかもしれません。しかし趣味の車として購入された場合、基本的には「舗装された道路」を走るのが基本です。この場合、オンロードを走る際の基本事項。すなわち、

・タイヤの空気圧は高めに

・普段のオンロード走行は2WDで

・余計な荷物は積まない

・急発進、急加速は行わない

・スタッドレスタイヤは必要な時以外、装着しない

こういった基本が非常に大事です。ジムニーが軽自動車であるということと、またオフロードで使用することを想定していることから、こういった「基本」をつい忘れた状態で普段、乗り回しているというジムニーオーナーの方が意外と多いのではないでしょうか?

実はその基本をしっかりと徹底しただけでもジムニーの燃費向上を図ることが十分可能です。「当たり前のことを当たり前に」。できることを見直して快適なジムニーライフを送ってください。

初回公開日:2017年10月30日

記載されている内容は2017年10月30日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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