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キューバの車事情|アメ車クラシックカー・費用・運転・画像等

更新日:2024年07月31日

今回はキューバの車事情について紹介しています。キューバと言えば、知る人ぞ知る「ビンテージもの」の車の宝庫ですが、どうしてそのようなことになったのか、アメリカとの関係性が大きいため、そのあたりも含めてキューバの歴史的背景と共に紹介します。

キューバの車事情|アメ車クラシックカー・費用・運転・画像等

キューバはアメ車クラシックカーの宝庫!キューバの車事情

キューバと聞いて「アメリカンクラシックカー」が思い浮かぶ人は、かなりの車好きの方でしょう。実際、日本からすると、カリブ海に浮かぶ最大の島キューバは縁遠い存在だと思う方も多いでしょう。

しかし、キューバは先ほども紹介した通り、アメ車クラシックカーの「宝庫」となっており、今まさにキューバ市民には、古き良きアメリカンな車が数多く乗られています。そんなキューバという国ですがそもそもどんな国なのかというと、つい最近まで国交を断絶しており、現在は社会主義国として存在している国になります。

そして、長きに渡って外の国々との情報交換を行っていなかったために、キューバは日本からすると「60年以上も発展せずにきた国」といった見方が出来ます。だからこそ、今世界ではあまり乗られていないアメ車クラシックカーが乗られているのでしょう。

輸入について

ある意味、神秘的な状況を作り出した珍しい国キューバですが、50年に渡る対米禁輸措置を行い、キューバの自動車市場はまさしく「50年」の間凍り付いていた状態です。そのため、その間アメリカ車の輸入は一切行われず、50年以上前のアメ車クラシックカーが未だにキューバでは使われていたということです。

そんな輸入制限がきっかけとなって、世界でも類を見ない「ビンテージ車の天国」として、もはやキューバの象徴となっていますが、最近ではその輸入制限も撤廃され、1950年製の「フォード車」「シボレー」「ボンティアック」などが数を減らしているということでした。

また、それによって販売も徐々に自由化されてきているため、現在残っているクラシックカーも全体として数が減ってくることが考えられます。

輸出について

キューバは自動車の売買に関してある法律を定めていて、アジアやヨーロッパを除いた国々との売買を、キューバ革命(1959年)以前に製造された車だけということにしています。こんな変わった法律によって、まさしくキューバにはビンテージものの「アメ車クラシックカー」が数多く残っているというわけです。

そして、アメリカとの国交回復が徐々に行われてきていることを考えると、今後のキューバのクラシックカーの行方は、「世界中の市場」へと飛び出していく可能性が高いです。しかし、キューバは「古きを大切にする」カルチャーがあるため、経済統制が解除された昨今であっても、敢えて古い車に乗り続けるといったことも多いと考えられています。

50年ものアメリカとの国交断絶の理由は?

ここまで、アメリカとキューバは長い間国交を断絶していたということを紹介しましたが、何故そのような状況になったのか、ここからさらに紹介していきます。地図上で見ると分かりますが、アメリカとキューバはかなり近い距離にありまさしく目と鼻の先です。

20世紀初頭までは、アメリカとキューバは距離も近く政治的な関係性も強いということから、関係は良好でした。その時、キューバ独立を支援したのも他ならぬアメリカです。しかし、同時にキューバはアメリカ無しでは成り立たないほどに「アメリカへの依存度」が高まっていました。

これにより、多くの富をキューバの米国企業群が所有し、バティスタという独裁政権の下マフィアの横行、強盗、麻薬、売春など、まさしくスラム街の様相を持つ国となりました。

キューバがアメリカを拒否した理由

そして、そんなバティスタ独裁政権の下、そんな状況を翻すべくゲリラが巻き起こり、キューバ革命が行われバティスタは国外に逃亡、翌年にカストロ政権が樹立することで社会主義国となりました。

そもそも、この問題の大きな原因はアメリカがキューバを「利益搾取」の場所として利用してしまったことになります。そのため、キューバ全体の貧富の差は解消されず、米国企業と独裁政権の政府が私腹を肥やす結果となり、キューバ革命がおこりました。

つまり、アメリカの「キューバ私有化」がきっかけとなったために、キューバの経済状況は腐敗しキューバとアメリカの関係は悪化し、アメリカからの経済統制によって最終的にはキューバとアメリカの「国交断絶」が交わされました。

古き良きキューバの車

キューバにとって車は非常に象徴的な「文化」の一つとなっているため、クラシックカーのような「古い」車も、街を見ればあたり一面に見かけることが出来ます。もちろん、アメリカ車の多くは、クラシックカーと呼ばれるように、キューバでは1950年代の旧式のものがほとんどです。また、ソビエト車も走っていたり、様々な車が走っています。

キューバではヒッチハイクなども日常的に行われていて、まさしく車との親和性の高さが伺えます。キューバの車はクラシックカーであることが多いですが、キューバの人々は、修理をしながら長い間使ってきています。

経済封鎖されてきた分、修理のための部品もあまりないため、ボディはアメ車でも、中身はソ連車の部品であったりすることもあります。エンジンやトランスミッションが入れ替わっていることもあるようです。

キューバの車の費用に関して

「キューバの車を日本に輸入したい」と考える方も多いですが、実はキューバの法律を考えるとあまり現実的ではありません。そのため、どうしてもキューバの車に興味があるという方は、アメリカからキューバの車を輸入するといったことが考えられます。以下では、そうしたキューバの車の費用に関することを紹介します。

キューバの車の売買は?

売買に関してですが、日本にキューバの車を卸して売買する場合、キューバ以外のルートから車を輸出する必要があります。南米からのルートがありますが、日本に来る場合、パナマ運河を船でぐるっと回ってくるルートになるため、ある方では「40万」程度かかったということです。

アメリカのネバダ州などから買い付けるといった情報もありますが、やはりキューバからではなくアメリカからの入手の方が可能性としては高いことが分かりました。また、売買の際は、輸送費のことも考えておかないと、かなりその分がかさんでしまうため注意が必要でしょう。

キューバへのチャーター便は?

キューバへの欧州各国へのチャーター便は多く用意されていますが、日本でもいくつかチャーター便があります。「JAL」では関西から飛び立ち、17時間強のフライトを経て、キューバの首都ハバナ空港へと向かうチャーターが飛んでいます。

修理費用は?

キューバに行くと、街中や道路の真ん中などを「故障」で止まっている車を見かけます。キューバではよくある光景の一つとなっていますが、修理部品も少ないキューバでは、エンジン周りの部品などは自己調達で、見た目はアメリカ車でも、「ふたを開けてみたら別物」なんてことも珍しくありません。

そのため、改めて輸出入を行うのであれば、新しい部品への交換などの修理についても考えておく必要があるでしょう。

ハバナの車事情は?

ハバナでは、2003年から数十年前のアメリカ車がレンタカーとして利用されていますが、海外の新車が購入できる今となっても、新車を購入する方は少数です。そのため首都ハバナでは、クラシックカーを未だに多く見かけますが、新車を購入しない理由としては、その車両価格の高さが要因しています。

社会主義国として、社会保障に関しては恵まれているキューバですが、貧しい国柄外国の車を変えるほどの賃金を得ていません。そのため、庶民派未だに古い車を修理して、長きにわたり愛用しているということです。

キューバの車を運転する際の注意点は?

先ほどから紹介している通り、キューバの車は見た目はアメリカンクラシックカーといったデザインでありながら、中身の部品は別物であるといったことは日常茶飯事です。そのため、キューバの車に乗ることがもしあれば、そのあたりのことを踏まえ修理費用がかかるといったことは考える必要があるでしょう。

キューバの車の画像

キューバは本当に「ビンテージ天国」だった!

ここまで紹介してきた通り、かなり独特な歴史的背景を経てきたキューバですが、車市場の実態はまさしく「ビンテージ天国」にふさわしいものでした。車好きの方が最後に行きつくと言われるキューバですが、実際は、古い車をコツコツと少ない部品で修理して乗られてきたことが分かります。

もほやクラシックカーが、キューバという国のカルチャーとまでなっているとは意外でしたが、キューバの国柄を考えるとキューバ国内では、これからも長く「クラシックな車」が愛用されていくことでしょう。

初回公開日:2017年10月11日

記載されている内容は2017年10月11日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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