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ロシア製の自動車|メーカー・タイプ・車種・特徴

更新日:2024年08月02日

外車といえばヨーロッパやアメリカからの輸入車を想像するでしょう。しかし古くてごつい車が好きという方、ロシアの車に興味はありませんか。「走るシーラカンス」とまで言われるロシアの車、日本ではあまり有名ではありませんが、ヨーロッパではマニアが多い車です。

ロシア製の自動車|メーカー・タイプ・車種・特徴

ロシアの自動車メーカー

AVTOVAZ(アフトワズ)

1966年にフィアットとの協力のもと工場を構えたロシア最大の自動車メーカーです。現在では日産・ルノーの傘下で生産・販売を行っている会社です。国内向けにはVASやジグリなどのブランドで販売を行ってきましたが、2008年に経営不振に陥り2014年には日産・ルノーグループの傘下に入りました。

現在ではロシアを代表するブランド「LADA(ラーダ)」を展開しています。

UAZ(ワズ)

UAZは第二次世界大戦時、主に軍用トラックの製造用に旧ソ連が作った会社です。現在でも基本的なデザインはそのままにトラック・バンの製造・販売を行っています。

現在では自社の自動車のほか、いすゞの小型トラック(ELFなど)の生産も行っています。日本では岩本モータースという会社が正規ディーラーとして契約を結び、ロシアからバンの輸入を行っています。

このほかにも

このほかのロシアの自動車メーカは「GAZ(ガズ)」「Kamaz(カマズ)」「SeAZ(セアズ)」「TagAZ(タガズ)」などです。皆さんの想像以上にロシアにはいろいろな自動車メーカーがあります。

ロシア車・のあるタイプ

四駆

ロシアの車を少なからず知っている方は「ロシアの車」と聞くと武骨でいかにも80年代以前のデザインの車を想像するでしょう。しかしそれも昔の話です。現在はとても近代的なSUVも販売されています。

有名なのはニーヴァの「ラーダ」という車です。見た目も高級感があるSUVで四駆です。数年前のモーターショーでは、このラーダの次世代モデルにあたる「XRAY」も発表されました。もともと雪や不整地などの走行が多いロシアではこのような四駆の車の開発も活発です。

バン

ロシア車のすごいところは、現在でもソ連時代のデザインの車が生産されていることです。代表的なのがUAZの「3909」という車です。こちらの車はすでに50年以上同じデザインで生産されています。何度かモデルチェンジがされている「3909」は日本向けの特別仕様車です。電子制御式2.7L・4気筒のDOHCエンジンを搭載し、出力は112馬力といった車となっています。

「3909」は、一部のマニアから非常に評価の高い車です。しかし、現在は自動車排出ガス規制をクリアできないために日本国内での新車販売はされていません。

SUV

ロシアはトヨタや日産などの大手の進出が進んでおり、各メーカーの主力輸出車であるセダン車がです。しかしロシアでは、セダン車よりもSUVの開発が急速に進んでおり、デザイン、性能の面でも世界レベルに進んできています。先ほども紹介したラーダや「パトリオット」などもあり、レパートリーにも富んでいます。

ロシア車が他国の車と比べほとんど遜色がないレベルに追いついてきているため、ロシア車が珍しくなくなる日も遠くないでしょう。ロシアでSUVの開発が急速に進んでいる背景には、ロシア国内のセダン車などは海外からの輸入車が多く、SUVなどの開発に遅れることで輸入車に飲まれてしまうということがあります。

ロシア車の車種

NIVA(ラーダ・4x4)

日本車ではスズキ・エスクードクラスの車です。車自体の開発コンセプトはエスクードと変わらず、もともとはオフロードというよりSUVレベルの計画でした。しかし、走破性や武骨なデザインなどから一時的にマニアに爆発的なが出た車です。

ラーダブランド発足の1977年から販売されおり、いまだにほぼ変わらぬデザインのまま販売されています。またデザインは異なりますが、米・シボレーにシボレー・ニーヴァとしてもOEMされています。

ラーダ

ラーダはアフトヴァースの主力ブランドで、1970年代後半から現在まで続く有名ブランドです。

ラーダ・2105

こちらの車、どこかで見たことはありませんか。知る人ぞ知る、アニメ作品「ウサビッチ」にロシアのパトカーとして登場する車です。1979年に発表され、1980年に製造開始、2010年まで販売されていた車種です。小型車に見えますが、実際はカローラと同じクラスでエンジンの年代にもよりますが1.5L前後です。

アニメのようにきびきびとは走りませんが、ロシアを代表するセダン車で2105以外にも同シリーズのレパートリーがありました。

XRAY(エクスレイ)

ラーダブランドで数少ないコンセプトカーとして発表されたXRAYは、トヨタ・C-HRクラスのSUVです。2012年のモスクワモーターショーで発表され、ロシア車では珍しくデザイン性に富んだ車です。

UAZ(ワズ)

バン

UAZを代表するバンです。何年前のデザインだと感じるでしょうが、この車は現在でもUAZの主力商品です。現在では販売されていませんが、トラックのモデルもありました。

もともとは1956年にソ連軍の要望で開発、生産された車でロシア初のキャブオーバーバン・トラック(ボンネットがなく、乗るところ「キャブ」がエンジンの上にある車)です。仕様が変更されたことによって現在では2.7Lの電子制御式エンジンが搭載されています。

一時期、日本にも輸入されていましたが、現在では自動車排出ガス規制の関係で輸入されていません。

ジープ

UAZが設立された当初から生産されているのがこちらのジープです。こちらもバンと同じく、初期のモデルとデザインに大きな変更はされていないのが特徴です。本来はソ連軍の軍用車両で一般に市場に出回っているのは、仕様をオンロードに変更されたモデルです。全車が四輪駆動、走破性もよく、の車です。

Patriot(パトリオット)

パトリオットは、2005年に発売されUAZの中では唯一、乗用車として販売されている車です。
三菱・パジェロに近い車で2.6L前後のエンジンを搭載したSUVです。四輪駆動のほか、FRのモデルもあり、走破性もそこそこといったの車です。

ロシア車の特徴

値段

最近のロシア車の多くは日本円に換算すると500万円ほどからと、かなり高いです。それに比べ伝統的なモデルでは値段は300万円を切るほどです。ロシアでは実用性を最優先にし、デザインは娯楽というイメージがあり、デザインに優れた最近のモデルは高級車という扱いになります。

ロシア車の知名度が低いのは値段の高さにもあり、ロシア国内でも輸入車が多く走っているというのが現状です。

エンブレム

ロシアメーカーのエンブレムは、日本のものと異なりデザインが複雑なものが多いです。日本ではメーカーの名前などに由来することが多いですが、ロシアではメーカーの名前の起源をもとにデザインされることが多いです。

アフトヴァズのエンブレムは、ヴァイキングの帆船がテーマにデザインされています。

エンジン

最近のモデルのロシア車の搭載エンジンは小さいものが多いですが、伝統的なモデルの車は大排気量のエンジンが使われています。UAZのバンは、2.7Lの電子制御エンジンを搭載しているにもかかわらず、最高出力は112馬力程度とかなり低いです。

またこういった車は、日本はもちろん欧州でも環境基準をクリアできないため、国外に出ることはあまりありません。

タイヤ・ホイール

ロシア車のホイールは、全体的に二極化しています。

伝統的なモデルは、ホイールキャップもなく鉄製のホイールがむき出しになっているのに対し、最近のモデルはほぼすべてがアルミホイールです。日本ではアルミホイールかホイールキャップかを選べることが多いですが、ロシアでは一部の車しか選べないようになっています。

最近のモデルは、タイヤも薄いタイヤを用いることが増えました。

ハンドル

ロシア車のハンドルは、他のメーカーの車に酷似したデザインのものが多いです。また少し前の車になるとデザインは極端にシンプルになり、80年代の日本車と同じようなデザインになります。ロシアの車に対する価値観の変化がうかがえます。

評価

ロシア国内ではまだしも、ロシア車の国外での評価はまずまずといったところです。最近のモデルは、デザインや性能面で他のメーカと同水準か少し下になるので、そういった点でははあまりないです。

伝統的なモデルは現在のものと違い、ロシア独特のデザイン、頑丈さ、走破性など、色々な点で評価されており国内でも国外でも安定したがあります。

マニアからの評価が高いロシア車

日本では法規制が厳しいため見かけませんが、ロシア車のマニアは一定数います。ロシア車は日本で販売されていないため、わざわざロシアから輸入して乗る人もいるほどです。

ロシアの車を「走るシーラカンス」と呼ぶ人がいます。これは、つい最近まで30年以上前のデザインのままの車が売られていたということです。ロシアの車の最大の魅力は、車好きだけではなく、レトロなものが好きなマニアなどに幅広くがあることでしょう。

いつか趣味の車に乗ってみたい方、ぜひともロシアにも魅力いっぱいの車があるということを覚えておいてください。

初回公開日:2017年10月20日

記載されている内容は2017年10月20日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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