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最速の軽自動車|メーカー別/年代別・ターボの最速

更新日:2024年08月05日

自動車に共通する基本性能は「走る」「曲がる」「止まる」です。でも直線を速く「走る」性能は、ドライバの運転技術よりも、車の性能に大きく依存します。そこで、これまでに市販されたメーカー純正の軽自動車だけをカタログスペックだけで独自視点で最速ランク付けを行いました。

最速の軽自動車|メーカー別/年代別・ターボの最速

メーカー別、現行軽自動車の直線性能、最速

太ってしまった現行軽自動車たち

日本の軽自動車、660㏄以下の現行規格に改正されたのが、今からおよそ27年前の1990年。速さを求めて「最速」を目指していた中、バブル経済がはじけ、さらに1998年10月の改正で軽自動車にも普通自動車と同様の安全基準が適用された結果、全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2.0m以下にボディはサイズアップして、軽自動車は重くなりました。

それでも最速の軽自動車は?

見渡す限り現行軽自動車のエンジンパワーは、どのメーカーも最高64馬力で「最速」という言葉は消滅したのか「どんぐりの背比べ」状態です。「同じパワー(馬力)でも自動車重量が軽い方が速い」という基準で選んだ14車種で「最速の軽自動車」ランク付けをしてみました。

最速を決める数値は、車の持つパワー(馬力)をその車重(kg)で割った、1kg当たりの車の持つ馬力(馬力/kg)です。そして、加速に必要な最高トルク値(kgf・m)の二つです。では最速軽自動車結果をご覧下さい。

「最速」第14位 三菱/ekスペースカスタムT(CVT、FF駆動)

ラリーで世界に名を響かせる「三菱自動車」のekシリーズにラインナップされたekスペースカスタムTは、DOHCインタークーラーターボチャージャーを搭載し、64馬力/950kg=最高0.067馬力/kg(6000rpm)、最高トルク10.0kgf・m(3000rpm)です。

他にも電気軽自動車のアイミーブはクラス最高峰のトルク16.3kgf・mを持つ軽自動車ですが、バッテリーを積んだ1070kgという車重で最速ランク外です。

「最速」第13位 日産/デイズ・ライダー(HウェイスターGターボ、CVT/FF駆動)

歴史に名を刻むスカイラインGTRの製造メーカー「技術の日産」が手掛ける軽自動車デイズは、64馬力/880kg=最高0.072馬力/kg(6000rpm)、最高トルク10.0kgf・m(3000rpm)です。トランスミッションもMT選択が無く、三菱のekスペースカスタムTと同じく肩を並べてDOHCインタークーラーターボを搭載していますが車重はデイズが70kgも軽いです。

「最速」第12位 ダイハツ/コペンローブまたはセロ(CVT/FF駆動)

これまでのコペン外観デザインを一新したローブ(写真上)ですが、CVT車種はMT仕様よりも20kgも車重が重く、64馬力/870kg=最高0.073馬力/kg(6400rpm)、最高トルク9.4kgf・m(3200rpm)です。オシャレなオープンスポーツながら、しっかりとした剛性を保つモノコックボディですが、手、足、身体全体の五感で車の操作を感じたいなら5MTでしょう。

「最速」第10位(2車種同位) スバル/ステラ(CVT/FF駆動)とダイハツ/コペンローブまたはセロ(5MT/FF駆動)

三菱のランエボと並んで、インプレッサSTiの4WD車ラリー競技で数々の栄光を手にするスバルが手掛ける軽自動車/ステラは、64馬力/850kg=最高0.075馬力/kg(6400rpm)、最高トルク9.4kgf・m(3200rpm)です。一方、ダイハツのオシャレな個性派オープンのコペン(写真はセロ)も5MTなら、全くの同スペックです。

双方の違いは前者のCVT(オートマ)か、後者の5MT(マニュアル)か、前者の経済性移動空間か、後者の「遊び心満載」の個性派かでしょう。

「最速」第9位 ホンダ/N-ONE ターボ(CVT/FF駆動)

ホンダのNシリーズでも個性的なフォルムのN-ONEターボは、64馬力/850kg=最高0.075馬力/kg(6000rpm)、最高トルク10.6kgf・m(2600rpm)です。他よりも低回転で最高トルクを発揮する、1歩先を行く軽自動車です。

「最速」第8位 ダイハツ/キャスト アクティバGターボSAⅢ(CVT/FF駆動)

ダイハツのキャストシリーズのターボ車種で、64馬力/840kg=最高0.076馬力/kg(6400rpm)、最高トルク9.4kgf・m(3200rpm)です。RV系軽自動車としては最速でしょう。

「最速」第7位 ダイハツ/ムーブXターボSAⅢ(CVT/FF駆動)

ダイハツが手掛ける軽自動車のワゴンタイプ/ムーブシリーズのターボ車種で、64馬力/830kg=最高0.077馬力/kg(6000rpm)、最高トルク9.5kgf・m(3200rpm)です。

スズキのワゴンRと同様、ファミリー層にの軽自動車ですが、DOHCターボエンジン搭載のクラス最高峰64馬力と、バランスの取れた車重で、安定したを誇るダイハツの、抜かり無い仕上がりの軽自動車です。

「最速」第6位 ホンダ/S660(6MT、MR駆動)

ホンダスポーツの血統とも言えるミッドシップエンジンのNSXを彷彿とさせるS660は、64馬力/830kg=最高0.077馬力/kg(6000rpm)、最高トルク10.6kgf・m(2600rpm)です。当時26歳のホンダの若き社員が開発の中心となったことで大きな話題を呼びました。

オープンカーでミッドシップ(MR)という新しい「軽スポーツカー」の息吹と、どこか家電製品化していた自動車業界に「遊び心」を呼び戻してくれました。その真価は「ミッドシップだからこそ高速で曲がれる」車重バランス特性を網羅する魅力の1台で、コーナーならば最速かも知れません。

「最速」第5位 ダイハツ/ソニカ(CVT、FF駆動)

2006年~2009年にかけて販売されたダイハツのターボ車種で、64馬力/820kg=最高0.078馬力/kg(6000rpm)、最高トルク10.5kgf・m(3000rpm)です。SONIC(速さ)をコンセプトとした軽自動車でしたが、ダイハツの思惑とは裏腹に販売台数が伸びず、最速で生産終了へと追いやられてしまった、ある意味「伝説的」な軽自動車だと言えます。

「最速」第4位 スズキ/ワゴンR スティングレーハイブリッドT(CVT/FF駆動)

スズキのブランドとも言えるワゴンRのハイブリットターボで、64馬力/800kg=最高0.080馬力/kg(6000rpm)、最高トルク10.0kgf・m(3000rpm)です。速くてパワフルなワゴンRに燃費の良さが際立ちます。

「最速」第3位 スズキ/アルトターボRS(5AGS/FF駆動)

速さをコンセプトとしながらも、税込み価格129万3840円という低価格を提示して、64馬力/670kg=最高0.095馬力/kg(7000rpm)、最高トルク10.0kgf・m(3000rpm)です。抜群の「軽さ」を武器として、鍛え抜かれた「アルト」の名を継承するこの軽自動車は、純粋に「速い軽自動車」と言えます。

また、MT構造でありながらオートマのような感覚で操作できるコンピュータ制御の5AGSも魅力でしょう。

「最速」第2位 スズキ/アルトワークス(5MT、FF駆動)

「アルトワークス」という小さな軽自動車が与えてくれた「速さ」の証は、64馬力/670kg=最高0.095馬力/kg(7000rpm)、最高トルク10.2kgf・m(3000rpm)です。第3位のターボRSを洗練して、「走り」に「こだわり抜いた」軽自動車でトルクはさらに増しています。

5AGSの他、純粋に5MTという選択も可能で、自動車の「走る楽しみ」を忘れてしまった我々に「MT自動車を操る楽しみ」を投げかけるアルトワークスです。そのこだわりは「FF」「FR」「MR」といった駆動方式も凌駕するのかは、乗った本人でしかわからない領域なのでしょう。

「最速」第1位 ケータハムセブン160(イギリス)5MT/FR駆動

英国ケータハム社がリリースする自動車で、同国で純粋に最速を目指したロータスを連想させる車体は、80馬力/490kg=最高0.163馬力/kg(7000rpm)、最高トルク10.9kgf・m(3400rpm)です。軽自動車と普通車自動車の「しがらみ」を恐れる日本メーカーの「自主規制」である64馬力のルールを真っ向から「型破り」しています。

ケータハムセブン160の排気量はわずか658㏄で、全長3.1m、全幅1.47m、全高1.09mなのでまぎれもない軽自動車です。660㏄の小さなエンジンで80馬力のエンジンパワーと、490kgの軽車重は「破天荒」という言葉がピッタリで、399万6000円という販売価格も「型破り」です。

わずか6.9秒で時速100kmに到達できる軽自動車で、660ccエンジンの常識を超えたインパクトと、純粋に「最速」を求める「自由」と「車好き」というフォルムが伝わる、堂々1位の最速軽自動車です。

近い未来の最速軽自動車は?

軽自動車だけど型破りな80馬力と、ユニークでコンパクトなボディのケータハムセブン160は「最速」というフォルムをまとった真に最速の軽自動車ですが、次世代の最速軽自動車は電気自動車にヒントがありそうです。

日産ノートeパワーはハイブリッド車ですが、駆動系は100%モーターの電気自動車で、アクセルオンからターボラグ無く強烈な加速を発揮して、一度乗れば誰もが「最速」を予感します。

電気自動車が最速軽自動車を予感させる理由とは?

進化しているとはいえバッテリー性能こそはネックですが、従来の重い金属製で高温ガス燃焼を有するガソリンエンジンに比べて、電気自動車の方が「軽い」というだけでなく、ガソリン排気量規制からも外れる上に異次元の加速パワーを発揮します。

「軽さ」と「パワー」という二つの能力を合わせ持つ電気自動車は、軽自動車のサイズ制限によって、より軽くて速い「最速の自動車」を作りやすい環境にあると感じます。いずれにせよ「最速」なる自動車の追求は、結果的に高効率で低燃費な自動車の実現に繋がっています。次世代の最速軽自動車は普通車よりも速いかも知れません。

初回公開日:2017年10月29日

記載されている内容は2017年10月29日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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