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軽自動車のユーザー車検のやり方と流れ・手順・費用と計算方法

更新日:2024年08月01日

軽自動車オーナーにとっても、車検費用は大きな負担です。そんな車検費用を安く抑える方法として、ユーザー車検のが高まっています。一見ハードルが高そうですが、その方法は意外なほど簡単です。ここでは軽自動車のユーザー車検についてわかりやすく解説しています。

軽自動車のユーザー車検のやり方と流れ・手順・費用と計算方法

軽自動車のユーザー車検のやり方と流れ・手順

クルマを所有していると、避けて通れないのが車検です。小さな軽自動車といえども、その費用はかなりの出費を強いられます。そんな車検費用を安く抑える方法としてなのが、ユーザー車検です。もし車をいじるのが好きで、日ごろからある程度メンテナンスを自分で行っているのであれば、そんなに難しい知識は必要ありません。

ここでは軽自動車のユーザー車検について、その方法や費用について解説しています。

予約など軽自動車のユーザー車検の費用・料金

ユーザー車検の予約の方法

まず押さえておきたいのが、普通車と軽自動車では車検をする場所が異なるということです。普通車の車検は、国土交通省が各地に設置している陸運支局で行います。一方、軽自動車の車検は、軽自動車検査協会で受けることになります。そしてユーザー車検の予約の方法も、普通車と軽自動車では若干違うのです。

普通車のユーザー車検の予約はインターネットのみとなっており、国土交通省のホームページから各陸運支局のページに行き、予約を行います。

軽自動車のユーザー車検の予約は、インターネットおよび電話での予約も可能です。インターネットの場合は、軽自動車検査協会の「軽自動車検査予約システム」から行います。また電話の場合は、軽自動車検査協会の各支所に直接電話をして行います。

予算はどれくらいかかる?

業者に車検を頼んだ場合、税金などの法定費用の他に、手数料や点検整備料などがかかります。ユーザー車検の場合は、この後半の部分を自分で行うことになります。したがってユーザー車検の場合、基本的に料金はこの法定費用だけで済むのです。法定費用の内訳は以下のとおりです。

●自賠責保険料
●自動車重量税
●印紙代

ユーザー車検の場合、かかる費用はこれだけになります。ただし自分で整備を行った場合、光軸(ヘッドライトの向き)などが合わなかったり、アライメントの調整不足などで不合格となる場合があるでしょう。これを避けるため、光軸やサイドスリップなどの車検で良く見られる項目を検査してもらえるテスター屋というものが存在します。

どうしても一発合格したい場合は、あらかじめこのテスター屋に持ち込むこともできますが、一度不合格となった後で、テスター屋を利用するのも一つの手です。料金は3,000円から5,000円が相場です。

この他、初めてだと戸惑いやすいユーザー車検の申請書類を、代わりに記入してくれる代書屋というものも存在します。この代書屋に依頼すれば、有料で面倒な書類の記入を行ってくれます。相場は1,000円から2,000円程度のところが一般的です。

もちろん車検場で見本を見ながら自分で記入することも十分可能ですし、わからない部分は係の人に聞けばちゃんと教えてくれます。

税金や手数料の計算方法は?

軽自動車のユーザー車検の際にかかる費用の計算方法です。

●自賠責保険料

自動車やバイクを運転する時に、法律で加入することが義務付けられているいわゆる強制保険です。軽自動車の場合、次回の車検までの24カ月分加入しなくてはいけませんので25,070円になります。直接車検場で加入することもできますし、あらかじめ近所の自動車屋など代理店となっているところで加入することも可能です。

●自動車重量税

自動車の重さによってかかる税金で、車検時には毎回支払う必要があります。登録からの年数や、エコカーかそれ以外かによって税額が異なりますので、以下の表を参考に計算してください。

エコカーの場合

最初の車検2回目以降の車検
0円5,000円

上記のとおり、エコカーの場合は初回の車検は無料で、2回目以降の車検では5,000円かかります。

エコカー以外の場合

右以外13年経過18年経過
6,600円8,200円8,800円

上の表のとおり、エコカー以外の場合は13年経過で8,200円、18年経過で8,800円、右以外6,600円となります。

●印紙代

車検のラインに軽自動車を通すための手数料で、印紙を購入して支払います。料金はユーザー車検の場合は持ち込み料金が適用されますので、1,400円です。

●その他

通常、軽自動車をユーザー車検に通すための費用はこれらの法定費用を合わせた金額です。もし上で書いたテスター屋や代書屋を頼むのであれば、その金額が上乗せされます。また整備の段階で交換する、オイルや部品の費用は当然かかります。

車検場におけるユーザー車検の手順

では、いよいよ軽自動車のユーザー車検の具体的な手順について説明していきます。

①検査の予約確認

軽自動車検査協会についたら、まずユーザー車検の専用窓口に行き、そこで予約の確認を行います。予約時に発行された予約番号を忘れずに持って行ってください。

②申請書の記入

窓口で「継続検査申請書」と「軽自動車検査票」をもらい記入します。検査場の記入用の机のあたりに、書き方の見本があります。継続検査用の見本を頼りに、漏れなく記入しましょう。申請書類には鉛筆で記入しなくてはいけない欄と、ボールペンで記入する欄があります。見本の指示に従って、間違えないように記入してください。

ここからはたくさんの書類を持って移動することになります。クリアファイルやバインダーを持参し、それに挟んで持ち歩くと、紛失を防ぐことができます。

③申請書類の確認

記入した書類と、持参した必要書類を窓口に提出します。ここで車検に必要な書類が、すべてそろっているかを確認します。もし書類が1つでも足りないと、車検を受けることができません。後で説明する必要書類を、すべて漏れなく準備しましょう。

④検査手数料の収納

関係団体窓口で、軽自動車重量税、検査手数料の払い込みを行いましょう。書類を窓口に提出すると、必要な印紙代を係の人が教えてくれます。多くの場合、お金を払うと、係の人がその場で印紙を書類に貼り付けてくれます。

⑤書類の最終確認

すべての書類を持って、再びユーザー車検の窓口へ行きましょう。ここで再度、書類がそろっているか、手数料や税金の収納が終わり、印紙が貼られているかを確認します。すべて完了すると、検査コースに入って良いことを告げられます。

⑥いよいよ検査コースへ

ついに検査コースに入ります。コースは事前に下見をすることが許されています。もし初めてのユーザー車検で不安がある場合は、あらかじめ検査コースを見て、どんな検査が行われるのか見ておくことのがです。

下見が終わったら、いよいよ車に乗り込み検査コースに入ります。すでにコースには他の車が列を作っているはずですので、その最後尾に並びます。最初は要領が分からなくても、前の車の様子を見ていれば、なんとなく雰囲気がつかめるはずです。検査コースは地域によって多少順番が異なりますが、主に次の順序で進みます。

1.外観検査

検査員の指示に従い、ウインカー、ハザード、ブレーキランプ、前照灯、ワイパー、ウォッシャーを操作します。またボンネットを開けるよう言われ、車体番号、原動機番号が車検証と合っているかを確認します。

2.排出ガス検査および記録

プローブをマフラーに差し込んで検査します。わからなければ、検査員にやり方を尋ねましょう。検査が終わったら、記録紙を機械に差し込んで記録を行います。

3.サイドスリップ検査

フロントタイヤの横滑り量を測り、直進安定性を確認します。

4.スピードメーター、ヘッドライト、ブレーキの検査

実際の速度と、速度表示機器との誤差の確認を行います。続いてヘッドライトの光軸のズレがないかを検査しましょう。またブレーキが正常に作動するか、片効きしていなかを確認します。

5.記録

ここまでの検査項目について、合格か不合格かを記録しましょう。機械に記録紙を差し込むと、自動的に記録されます。

6.下回り検査

クルマの下回りに、異常がないかを確認します。

7.退場

検査に合格か不合格かを告げられます。不合格の場合は不備のあった箇所を指摘され、コースを退場しましょう。不備があった場合、その箇所を直せば、当日にあと2回受検することができます。

8.車検証の交付

すべての検査に合格すると、書類を再び窓口に提出します。しばらく待つと、新しい車検証と、車検ステッカーが交付されます。クルマに戻り、ステッカーをフロントウィンドウに貼り付けると、軽自動車のユーザー車検の完了です。

軽自動車のユーザー車検に必要な書類

自分で完璧に整備した軽自動車をいよいよ車検場に持ち込みます。この際に必要な書類にはどんなものがあるのでしょうか。ここでは軽自動車のユーザー車検に必要となる書類について、解説していきます。

整備記録簿について

整備記録簿というのは、車検の際に必要な整備項目をすべて点検済みであることを示すチェックリストのようなものです。軽自動車検査協会や陸運支局のホームページなどで、ユーザー車検の際に必要な書類を確認すると、かならずこの整備記録簿が書かれています。

この整備記録簿の用紙は整備振興会などで購入することもできますし、インターネットで「整備記録簿」と検索すると、PDFファイルなどでダウンロード可能です。

整備記録簿は、車検の前に事前に記入しておくものですが、実は無くても車検を通すことは可能です。ユーザー車検の申請時に「後整備です」と一言告げれば、備考欄に「整備記録簿なし」と記入されて、そのまま車検を受けることができます。

これはあくまで、事前に行っておくべき整備を後で行うことができるという措置ですので、ユーザー車検合格後に自分できっちりと整備は行いましょう。

ユーザー車検に必要な書類は7つ

①車検証

自動車が車検に適合していることを示す書類で、いわば車の身分証明書のようなものです。公道を走行する車両には、必ず必要です。

②自動車損害賠償責任保険証明書

上でも説明している自賠責保険、いわゆる強制保険の証明書です。今回の車検満了日まで補償する古い証明書と、次回の車検満了日まで補償する新しい証明書の新旧2枚必要です。

③軽自動車納税証明書(継続検査用)

軽自動車税を納税していることを証明する書類です。軽自動車税は市区町村で課税されていますので、もし紛失した場合は、市区町村で再交付を受けてください。

④自動車検査票

ユーザー車検で、軽自動車を検査協会に持ち込んで検査を受ける場合に必要です。軽自動車検査協会で入手します。

⑤自動車重量税納付書

自動車重量税印紙販売窓口で自分の軽自動車の重量税額に相当する金額の印紙を購入し、重量税納付書に貼り付けましょう。車検証を出せば、窓口の人が必要な税額の印紙代を教えてくれます。

⑥継続検査申請書

軽自動車検査協会の窓口で入手します。窓口に書き方の見本があります。ユーザー車検の場合は継続審査用の見本に従って、必要事項を記入しましょう。

⑦整備記録簿

上で説明した点検の記録簿です。ネットからもダウンロード可能です。無ければ後整備であることを告げ、車検後に整備を行います。

軽自動車のユーザー車検時の持ち物

軽自動車を持ち込んでユーザー車検を受ける際の持ち物です。まずは上で挙げた必要書類を忘れないようにしてください。その他に必要なものとしては、重量税や検査手数料の払い込みに必要な印紙代です。

また申請用紙には、印鑑を押す欄がいくつかありますので、忘れずに持っていきましょう。ただし印鑑に関しては、代理人が受けるのでなければ署名でも差支えはありません。

インターネットでユーザー車検を予約した場合は、予約番号を書いたメモなども必要です。また、検査場では申請書や証明書など、たくさんの書類を持って移動する必要があります。紛失を防ぐために、クリアファイルやバインダーを持っていくのがです。

その他にユーザー車検ならではの、必要なものがあります。検査のラインには1回の申請につき、再検査を2回まで受けられます。つまり初回の検査と合わせると3回のチャンスがあります。もし不合格となった箇所が軽微なものであれば、工具を使ってその場で直せる場合があります。

基本的な工具であるプラス・マイナスドライバー、メガネレンチ、プライヤーぐらいを持っていけば、何かと役に立ちます。

軽自動車のユーザー車検は代理で受けられるのか

例えば友人の名義の軽自動車を車検場に持ち込み、ユーザー車検を受けることができるのか、という問題について解説していきます。

結論から言いますと、ユーザー車検は代理人が受けても、何ら問題はありません。それではその方法です。

代理人が車検を受けるというと、まず思い浮かぶのが委任状です。軽自動車のユーザー車検の委任状が必要となるのは、以下の場合となっています。

①改造によって用途・サイズ・重量が変更になった場合
②ナンバープレートの破損などで変更があった場合
③車検証の紛失により第三者が再発行手続きをする場合

つまり、単にユーザー車検を代理人が行う場合には、委任状は必要ではありません。自動車検査票の受検者の氏名を書く欄、および継続検査申請書の受検者の欄に代理人の氏名を記入すれば受験可能です。この際に、代理人の印鑑も必要になりますので、印鑑を忘れないようにしましょう。

意外なほどカンタンな軽自動車のユーザー車検

軽自動車のユーザー車検について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。実際に検査場に行くと、事務服を着てすっかり慣れた感じの自動車会社のOLさんや、油で汚れたツナギを着たメカニック風の人たちが忙しげに歩いていて、最初は圧倒されるに違いありません。

しかしユーザー車検を受けに来た慣れない人たちに対して、窓口の係員や車検ラインの検査員は意外に親切に教えてくれますので、心配はいりません。

あなたも予算節約ができて、おまけに自分の軽自動車への愛着を深めることもできるユーザー車検に、ぜひ一度チャレンジしてみてください。

初回公開日:2017年10月26日

記載されている内容は2017年10月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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