プリウスは本当に燃費がいい?実燃費をチェックしよう
更新日:2024年08月06日
プリウスってどんな車?
プリウスはトヨタが製造、開発している電気とガソリンの両方で走る車です。トヨタの主力車種の一つで、その特徴の一つとして燃費の良さがあります。
また年々プリウスは改良されており、走りと燃費が良くなっているので、常に進化している車です。
そんなプリウスはどのような車なのか、そしてどれくらいの実燃費なのかを見ていきましょう。
世界初の量産ハイブリッド専用車
電気とガソリンで走る車は昔から開発されておりました。アウディやVWといったドイツメーカーが開発をしていましたが、販売までは至りませんでした。
しかし、トヨタが20年以上研究を続けてきた結果、1997年にプリウスの販売が開始されました。このことは偉業とも言われ、タイトル通り世界初の量産ハイブリッド車がこのプリウスなのです。
リーマンショック後の大ヒット
まだ記憶として新しいリーマンショックの影響でプリウスは非常に良く売れました。
リーマンショックとは低所得者や移民向けの住宅ローンで、「サブプライムローン」と言われているものです。このサブプライムローンが原因でリーマン・ブラザーズは倒産してしまい、株価が荒れ、世界大恐慌となってしまいました。
そんな状況でプリウスは非常に良く売れた車です。理由はシンプルで燃費が良いからです。経済が停滞し、不景気になり市民のお財布の紐が固くなりました。
当時は原油価格が異常に高騰していて、レギュラーガソリンでもリッターあたり160円台と非常に高値でしたが、リーマンショック後に一気に下落し、106円台まで落ちました。
そのため、不景気でお財布の紐が固くなりましたが、ガソリンの原油価格も下がったため、プリウスは少ない燃料で良く走る、だから出費も少なくて済む、という仕組みでプリウスが売れたのです。
現行プリウスのカタログ燃費
メーカーが出しているプリウスの燃費は、JC08モードで40.8km/Lです。プリウスはグレードによって燃費が変わりますので、40.8km/LはEグレードで、E以外のグレードになりますと、37.2km/Lになります。
セダンとしてこの燃費は驚異的で、世界最高水準のエネルギー変換率と言えます。
しかしメーカーが出している「JC08モード」というのが少し厄介で、実は日常的に使う燃費と乖離が発生します。そこで新しく登場したのがWLTCモードというものです。次の項で詳しく説明します。
WLTCモードとは
結論から言いますと、WLTCモードは実燃費に近い燃費表示になります。WLTCモードとは世界基準の燃費計測方式で、日常的に使う燃費に近い数値になります。
先ほど出てきたJC08モードでの燃費は、日常的な車の使い方をしない燃費の計測方法です。
JC08モードの実燃費は2〜3割ほど落ちると言われております。なので例えば、JC08モードで10km/Lの場合は、本当の燃費は7〜8km/Lと計算することができます。
日本ではまだこのWLTCモードで計測されている車種は少なく、ごく一部の車だけになります。しかし、国土交通省はこのWLTCモードの表示を義務化したので、今後、出てくる車はこのWLTCモードで表記されるようになります。
現行プリウスの実燃費がわかるサイト
JC08モードでは実燃費がわかりずらいのと、JC08モードから20〜30%落ちた燃費といってもあまりピンときません。またドライバーの運転の仕方や環境によって燃費は左右されるものです。
そこで、より具体的な燃費がわかるサイトを二つご紹介します。
プリウス以外にも多数の実燃費情報を載せているサイトで、実際のユーザーがその車の燃費の情報を載せておりますので、非常に役に立つサイトです。
1:e燃費
一つ目はe燃費というサイトです。このサイトは燃費の情報に特化しており、自分の車種の燃費の情報を入力して燃費の管理ができたり、自分の地域のガソリンスタンドの情報など、燃費の情報以外にも車に乗っている人との情報共有が可能なサイトです。
車種別に実燃費のグラフが表示され、見てすぐに情報がわかることや、その車種の口コミも掲載されており、夏などはクーラーを使いますから燃費が落ちてしまうなど、季節によっての燃費情報もしっかりと載せているので、非常にわかりやすいサイトです。
2:みんカラ
こちらのサイトは燃費以外にも、車の整備の情報や車の改造などの情報が満載のサイトになります。また車のパーツの情報なども載せているので、自分の車をカスタマイズするための情報共有という場所でものあるサイトです。
e燃費よりもSNSのような感覚で、自分の愛車をサイトに載せて「いいね!」などの機能もあるため、車に乗って楽しんでいる人と共有できるサイトです。
プリウスの燃費を向上させる方法
プリウスの燃費を向上させる方法がいくつかあります。これは特別な方法ではなく、日常の中で問題なくできることなので誰でもできます。
またこの方法は他の車でも実践可能なことなので、是非試してみてください。
1:「急」が付く操作はしない
この「急」の付く操作とは主に、急ブレーキ、急発進、急ハンドルです。
急ブレーキをしますと、走っていたエネルギーを消すことになりますから、またアクセルを踏みエネルギーを使うことになります。車は一定の速度で走る方が燃費が良いので、速度にムラがあると、それだけでも燃費が悪くなってしまいます。
急発進も一緒で、一気に加速をするとガソリンを大量に消費しますから、燃費が悪くなります。
急ハンドルは車の挙動が大きくなりますので、減速や発進の繰り返しになりますので、同じように燃費が悪くなってしまいます。
2:エアコンは控えめに
エアコンはコンプレッサーを使うため、コンプレッサーを動かすにはどうしてもエンジンの力を借りなくてはいけません。
特に夏場はクーラーを使いますから、空気を冷やすためコンプレッサーを回しますので、エンジンの回転数が若干上がり、燃費が悪くなります。
もちろん、熱中症に気をつける範疇での話ですが、エアコンを使うと燃費が悪くなるということです。
3:走行モードを変える
プリウスには四つの走行モードがあります。「ノーマルモード」「パワーモード」「エコモード」「EVモード」があります。
この中で燃費良く走れる順番は、EVモード→エコモード→ノーマルモード→パワーモード、となります。
EVモードは電気で走るので、ガソリンを一切使わないので燃費に影響はされません。エコモードは極力電池で走り、エンジンは回りますが、基本バッテリーの充電のためにエンジンが動くので燃費にさほど影響を与えません。
パワーモードはエンジンとモーターの出力が上がるため、やはりガソリンを使うので燃費が悪くなってしまいます。
4:定期的にタイヤを変える
車は四つのタイヤに支えられており、車を動かすためにはタイヤにそのエネルギーを伝えなくてはいけません。そのためタイヤは非常に重要な部分で、車の性能を一身に担っている部分でもあります。
タイヤをある程度溝が減ってきたら新品に変えたり、定期的にタイヤの空気圧を調整するなどしましょう。
5:燃費良く走ることを心掛ける
実はこれが一番有効な手段です。自分自身が「燃費良く走る」と心掛けるだけでも、急が付くことはしなくなりますし、緩やかで流れるような運転をすることができます。
プリウスは元々の燃費が非常に良いので、ドライバー自身が燃費の良い走りを心掛けるだけでも燃費は良くなりますので、まずは意識を変えてみることを始めてみましょう。
プリウスのライバル車種
プリウスは圧倒的な燃費の良さがありますが、トヨタのプリウス以外にも燃費の良い車があります。各メーカー技術を駆使して、燃費が良く、そしてより環境に良い車を開発しております。
同じくガソリンを使い、電気で走る車をピックアップしたので見ていきましょう。
日産 ノート e-POWER
この車はエンジンが搭載されているのですが、実は発電をするためのエンジンで動力としては機能しないエンジンです。
プリウスはエンジンも電気も両方で走りますが、ノートe-POWERはエンジンで発電し、バッテリーに充電してモーターで走る仕組みです。なので使うガソリンは発電分だけなので、リッターあたり37.2km/Lと高い燃費性能を誇っています。
三菱アウトランダーPHEV
PHEVとは充電器を使って車の充電ができる車のことです。このアウトランダーPHEVの燃費はWLTCモードで16.4km/Lですが、バッテリーのみで同じくでWLTCモード57.6km走ります。
プリウスは電気で走る距離は2〜5km程しか走れませんが、アウトランダーPHEVは57.6kmも電池で走ることができます。なのでガソリンを一滴も使わずに普段使いで車に乗ることができます。
またエンジンが動力と充電にもなので、パワフルかつ静粛性のある走りが特徴です。
ハイブリッド車に乗ってエコに取り組もう
今回紹介したプリウスもそうですし、トヨタ以外のハイブリッド車も年々性能が上がってきています。その筆頭がプリウスであって、ハイブリッドの先駆け的な存在です。
プリウスもそうですが、環境に良い車はエコカー減税といった税金の免除も受けられますし、車種によっては次の自動車税なども免税となることもあります。
環境に良い車という面で一番反映されているは、燃費が良い車、ということで一つの指標になっております。
プリウス非常に燃費の良い車なので、燃費や環境性能が良い車と言えるでしょう。
初回公開日:2018年11月22日
記載されている内容は2018年11月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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