車にスピーカー|低音/重低音/音質など
更新日:2024年08月25日
車のスピーカー
低音
低音をしっかりスピーカーから出すためには、まずカーオーディオに音質を調整する機能(イコライザー)が付いている必要があります。重低音にするためにはちょっとした工夫が必要でCDからの音楽信号(ソース)をそのまま再生させているだけでは、ただの大音量での再生になってしまいます。
しかし、カーオーディオアンプに装着されているイコライザー機能を使うと、CDからの音質を好みの音質へと調整する事ができます。低音をしっかりと出したい時にはイコライザーで「LOW」を調整しましょう。
重低音
重低音が出る迫力満点のカーステレオでドライブを堪能するのは、ステレオにこだわっているオーナーなら一度は楽しみたいドライブの方法のひとつでしょう。この項目では純正交換タイプのスピーカーユニットの中から、しっかりとした重低音を楽しむ事ができるモデルを紹介します。
Clarion(クラリオン) SRT1033 10cmマルチアキシャル3WAYスピーカー SRT1033
クラリオンは純正カーパーツを多数OEM製造している会社でもあるだけ、クオリティの高い品質を持っている製品をリリースしています。車メーカーに最初から装着されている純正パーツと比較をすると、一般向けというよりどちらかというと派手目でスタイリッシュな印象を得る事ができるモデルが揃っています。このSRT1033はコーン直径10cmの中に、ツイーター、ミッドレンジ、ウーファーを含む3WAYを装備しています。軽自動車やコンパクトカーなどでもしっかりとした張りのある低音感を楽しむ事ができるモデルとなっています。
ケンウッド(KENWOOD) 17cmカスタムフィットスピーカー KFC-RS173
大型カスタムフィットスピーカーとしては、コーン部分全体がゴールドカラーとなっているスタイルが特徴のケンウッドのKFC-RS173です。ケンウッドは派手というよりも、スタイリッシュ路線で落ち着いた印象を受けるカーオーディオ製品を多数ラインナップしており、世代を問わずを集めているモデルとなっています。
KFC-RS173の特徴としては、大型コーン+ツイーターの配備により、解像度の高いしっかりとした音像を楽しむ事ができるモデルです。乗用車から外車などにもフィットする事ができる、高級感のあるデザインで、長距離ドライブの際にも耳馴染みの良いオーディオを堪能する事ができます。
音質
音質に関しては、できれば実際にカー用品店のオーディオコーナーで試聴するのがです。直感で音の好みを体感しながら、自分に合ったスピーカーを選択する事ができます。個々のスピーカーは、スピーカー自体の素材やドライバーユニット(電気信号を振動へと変換させる装置)の構造によっても変化します。
価格が良い製品にはコストがかけられているため、良質な素材が活用されています。現在では初期不良を除いて故障する製品は少なく、リーズナブルな価格帯で販売されている製品でも長期間10年以上活用することができる製品が一般的です。故障が少ないパーツだけに、長く使えるものをしっかり選んでおきましょう。
取り付け・交換方法
フロント・リア・ウーファー・ツイーターのスピーカーを装着可能
車内の左右、前後、高低といった音の位置を自由に変えて、自分の好みの音場を作る事ができるのがカーオーディオチューンの魅力のひとつでもあります。前後左右はともかく、「高低」というのは耳慣れないかもしれませんが、一般的にはツイーター部分を高く設置し、そしてミドルレンジやウーファーユニットはフロア付近に設置するチューンナップが一般的です。ダッシュボード部分や、車内上部サンバイザー付近にはツイーターを配置し、左右のドア部分にはミドルレンジ、そしてシート下のフロア部分にはウーファーを配置します。
このような配置へと設定する事で、例えばロックの場合はバスドラムが下部より聞こえて、シンバルやハイハットが上部より聞こえるようにでき、音像が整ったステレオ安定感のある音楽鑑賞が可能です。車内の適度な反響も加わり、大音量で音楽を聞けばあたかもライブ会場のような臨場感を楽しむ事ができます。
配置場所は?
一般的な乗用車タイプのセダンの場合、フロント、リアにそれぞれ2箇所ずつ、そして追加用のツイーターをフロントへ2つ、ウーファーをシート下やリアへ配置するのが一般的です。ウーファーを設置する時には専用パワーアンプを設置して低音の大出力を楽しんでいるオーナーもいます。
単に機材をたくさん設置すれば良い音になるという訳ではないので、自分の好みに応じてオリジナルなセッティングを楽しみながらチューンナップしましょう。なお、パワーアンプやスーパーウーファーは電力をたくさん消費するユニットなので、バッテリー上がりには十分注意したいものです。万が一のバッテリー上がりを防ぐためにも、もし車に高出力スーパーウーファーを積載する時には、バッテリーにも余裕のあるユニットを選んで配置するようにしましょう。
なお、バッテリーに関しては別記事にも基礎知識やメンテナンス方法について紹介していますので、バッテリーについて詳しく知りたい方は下記リンクについてもチェックしてみてください。
純正スピーカーを取り外す時の注意点
新車時に標準で搭載されていた純正スピーカーを取り外す時の注意点としては、まず車内の電装設備の一部でもあるためバッテリーの電源を外してから作業を行なう事が基本です。現在のカーオーディオはエンジンオフにしていてもオーディオアンプには時計やメモリ維持のために微量の電流が導通している製品がほとんどです。微量とはいえ、電気が流れている時にいきなり部品を交換してしまうとアンプや電装部品の故障にも繋がる可能性があるので、作業前にはスピーカーからケーブルが外されているかを確認して作業するようにしましょう。
オーディオユニットの位置を確認
車に配置されているオーディオユニットの各位置については、詳しくはカーオーディオメーカーのカタログにも紹介されているため参照してみてください。取り外しを行うには車の内装剥がしのために必要なリムーバーやマイナスドライバーが便利です。内装剥がしの作業を行う際にはくれぐれも内装を傷付けてしまわないように注意しながら行いましょう。マイナスドライバーで内装を剥がす時には、念のため布を巻いて、内装にキズがついてしまわないように作業しましょう。車のプラスチックには一度キズが付いてしまうと隠すために手間が掛かってしまうため注意が必要です。
一般的には軽自動車のフロントスピーカーはフロントガラス下のダッシュボード部分に、そして乗用車の場合はドア手前の足元部分に配置されています。リアは軽自動車の場合トランクドアの両脇か後部座席脇、乗用車の場合にリアガラス下の後部座席の後ろ側に設置されています。車種によって違いがあるため、詳しくはカーオーディオメーカーのカタログをチェックしてみてください。
スピーカー振動やノイズを防ぎ、音漏れを防止するデッドニングチューン
近年ではオーディオチューンの意識がさらに高まり、車内のオーディオパーツのがたつきを抑え、余計な音漏れを防ぐ「デッドニング」というメンテナンスが流行っています。具体的にはスピーカー設置の際にブラケットを装着して、車走行時のがたつきや振動からパーツを守ったり、ノイズを押さえるといった工夫をします。
また、音楽スタジオなどでも活用される音響専門のスポンジパーツを使って、スピーカーの背後の空間を埋め合わせ音漏れやがたつきを防ぐといったメンテナンス作業も併せて行います。デッドニング専用のシールテープも販売されており、ブランケットやスポンジパーツの間に挟んで固定することで、さらに機密性を高めた音場を車内で作る事ができます。
増設の仕方
スピーカーの設置位置の確認
DIYで交換する場合には、まずスピーカーの初期位置を確認しておきます。純正スピーカーが配備されている箇所を確認しなければ、交換する事ができないためです。スピーカーの設置位置を確認したら、取り外し方法についても調べておきましょう。
インターネットのDIYサイトなどで調べる事ができるほか、ディーラーで扱っているサービスマニュアルでも確認できます。純正スピーカーの多くはツイーター、ミッドレンジとウーファーを兼ねている汎用スピーカーである事が多いため、この作業でまずはミッドレンジスピーカーの位置を確認する事ができます。併せてツイーター、ウーファーの配置位置も確認しておき、電源をどこから引き出す事ができるかについても調べておきましょう。
スピーカーサイズが合わないと装着できないため注意!
最近ではカーオーディオメーカーも工夫していて、車種専用品ではなく、汎用スピーカーに上記画像の様なアタッチメントを付属させ、100種類を超える多様な車種にもフィッティングできるよう配慮された製品が登場しています。
ただし、軽自動車や外車など、特定の車種には専用品が使われている事が多く、またサイズもその車種に併せて使う必要があります。スピーカーハウジング(スピーカー配置の場所)と、サイズが合わなかったという事がないように注意しましょう。
オーディオ再生時には車の電力不足に配慮
車内でステレオを再生している時の電力は、フルパワーで再生するとかなりの消費電力を伴います。スピーカーは電気エネルギーを音エネルギーに変えているため、大きな音を出そうと思えば思うほど電力消費も激しくなります。消費電力が心配な時には、高性能バッテリーを活用してみましょう。純正のバッテリーは、そもそもクルマのエンジン機能を快適に作動させるために装着されている部品でもあるため、チューンナップされたオーディオをフルパワーで稼働させるには若干心細いかも知れません。
しかし高性能バッテリーなら、車内のオーディオで一度にたくさんの電流を消費したとしても余裕を持って対応する事ができます。バッテリー寿命を伸ばすようにするためにも、必ずエンジンをかけた状態でオーディオを稼働させるようにする事が大切です。
配線
多くの車では、配線が既に備わっているのが一般的
スピーカー配置の際には、当然スピーカー位置までの配線作業が必要になりますが、国産車の多くは、購入時から純正の配線ケーブルがミッドレンジスピーカーの設置位置まで取り回しされているのが一般的です。もちろんリアスピーカーの位置にも初期状態で配線されているため、スピーカーコードを購入する事なくスピーカーと接続する事が可能です。
ただし新規増設してツイーターやウーファーを設置する場合には、その位置までスピーカーコードや、必要に応じて電源ケーブルを伸ばしてスピーカーと接続する必要があります。
また、純正配線ではインパネ内部に純正カーオーディオ専用のハーネスが装着されているため、そのままの状態ではツイーターを拡張したり電源を取り出したり、サードパーティー製のカーオーディオコンポを追加したりといった事はできません。
こうした理由から、純正品以外のオーディオ製品を活用する際には、カーオーディオコンポと併せて、その車種に応じた「装着ブランケット」と「フィッティングパーツ」、「拡張用ハーネス」を購入するのが必須です。ブランケットなどは大型カー用品店にて取り扱っているため、購入の際には自動車検査証のコピーを持参して相談してみましょう。
接点部分の接触不良やがたつきはNG!
DIY作業で意外と見落としがちの部分が「金属接点部分の導通不良」です。金属接点部分を増設したり追加したりする場合にはケーブル皮膜を適切にむき、端子部品をプライヤーやペンチ、ワイヤストリッパーなどでしっかりとカシメます。できればワイヤストリッパーを購入しておくと、皮膜向き、カッター、電工ペンチもセットで活用できるため便利です。DIYでのオーディオ以外にも、車内の配線修理、オリジナルアーシングケーブル作成にも使用することができるため、1本持っていて損はありません。
車の電装回路を調べる時はできれば目視だけでは無く、実際に金属接点に触れてみてがたつきがないかとか、しっかり結合されているかどうか調べます。念のため何度も接合し直して金属をこすり合わせ、サビや汚れ落としをしておくと接触不良を防ぐ事ができます。細かい部品同士で電気信号をやり取りしているため、ちょっとの錆付きが影響してしまい音が出なくなったり、あるいは車走行時の振動が影響してがたつきの原因になってしまう事もあるのです。
接点結合後はシリコンスプレーで防錆処置
金属接点同士を接続した後は、シリコンスプレーで防錆するか、ビニールカバー(シース)をかぶせて装着します。電工部品を扱う作業のため、パーツメーカーの公式ホームページやカタログなどを見て、事前に作業方法を確認してから作業するのが良いでしょう。
シリコンスプレーの皮膜で覆っておくと長期にわたって防錆効果を発揮するため、大切なオーディオパーツを長持ちさせたい時にはおまじないのつもりで作業しておきましょう。注意点としては、シリコン自体は絶縁元素であるため、金属接点同士をつなぎ合わせる前にシリコンスプレーしてしまわないように注意しましょう。接点の間にシリコンをスプレーすると、逆に音質劣化や接触不良の原因になってしまうからです。
接点同士の導通不良はコンタクトスプレーで対応
万が一装着済のパーツに接点の接触不良・導通不良が見られる時には、ホームセンターで販売されているコンタクトスプレーを使いましょう。コンタクトスプレーは金属部品の接点を復活させるスプレーで、接点復活スプレーという名称でも販売されている事があります。一度スプレーするだけで接点表面の汚れを綺麗に落として、良質な音質をキープさせる事ができる便利アイテムです。
車のスピーカーが鳴らないときの注意点
車のスピーカーが鳴らない時の原因
車のスピーカーが鳴らない時には、カーオーディオ機器の故障か、スピーカーユニット自体の故障、あるいはオーディオ回路の断線の可能性があります。どの部分に故障原因があるのか、原因のトラブルシューティングを1つずつはじめましょう。
故障・断線箇所を突き止める
一旦ハウジングからスピーカーを取り外し、スピーカーユニット自体に故障がないかを目視で確認しておきます。スピーカーユニットのコーン紙に破れや、湿気によるふやけ、汚れなどは無いかどうかを調べます。他にもスピーカードライバー(金属部品やマグネット)に破損や錆は発生していないかどうかチェックします。
スピーカーユニット自体に問題が無いなら、次は断線・接触不良と故障箇所を調べて行きます。一番手っ取り早いのはスピーカーユニットを取り外して、「端子間にプローブ(検電針)をあててテスターで直流抵抗をチェックしてみる」という方法です。
テスターで端子間の抵抗値を調べて、テスターのメーターに適正な数値ならスピーカーはOKです。数値はほとんどのスピーカーに記載されていますが、一般的に公称抵抗値は4Ω、8Ω、16Ωとなっており、この数値とテスターに表示されている数値がそれぞれ適合しているかを確認します。検査が終わったら、最後は端子間の金属接点に錆や汚れ等がないかチェックしてしっかりと結合し直し、シリコンスプレーで防錆します。
車内の電装部品故障はほとんど接触不良
ここで再生テストをしてみて、ステレオから音がきちんと再生されるならスピーカー接点の接触不良が原因だと考えられます。オーディオの不具合原因のほとんどは接点の接触不良で、車の振動や錆などで接触が悪くなってしまった場合が多いです。
しかし、やはり機械であればいつかは壊れてしまうという理由から部品の故障というケースも考えられます。将来にわたって気分良く使い続けためにも、念のためメンテナンスを兼ねたチェックも行っておくのが良いでしょう。最近の国産車に限っては、特に2000年以降から自動車部品の製造技術がとても高くなっていて、スイッチひとつひとつに至るまで高寿命で、かつ高い低故障率をキープし続ける優秀な製品が多数使われています。
こうした理由から、「湿気がひどい」、「ホコリがひどい」、「高温下にさらされ続けている」などという場所で保管し続けなければ、普通は新車納車後10年程度の間、ほとんどの電装部品を使い続ける事ができるようになっています。このような理由からも、まずは電装部品が故障した時にはスイッチや配線の接触不良から疑ってみるのがです。
初回公開日:2017年08月09日
記載されている内容は2017年08月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。