車で音楽をかける方法|アプリ/音楽プレイヤーの種類と選び方
更新日:2024年06月14日
車で音楽を聴く方法
車で音楽を聴く方法として、カーオーディオやカーナビを取り付けて使用します。そこで、カーオーディオにはどんな種類の製品があるかを購入する前に知っておくと、購入後、後悔せずにすみます。
本記事では、「車で音楽を聴く」ことをメインに、様々な製品をご紹介します。なぜ、「車で音楽を聴くこと」に焦点を当てるのか?「カーナビ」は紹介しないのか?と思われた方もいるでしょう。しかしカーナビに関しては近年、車用の据え付けカーナビを使わず、スマートホンのカーナビアプリを利用する人が増えてきているからです。
スマートホンのカーナビなら、いつも地図が最新で、道路の渋滞情報や駐車場などの位置もわかるアプリも豊富になったのでカーナビを買わなくなってきているからです。これらのことから、本記事では主にカーオーディオに焦点を絞ります。
カーオーディオのサイズは2種類!
一般の車用のカーオーディオの大きさは、規格としてだいたい決まっていて、大きく2種類に分けられます。
主にカーナビなど7インチ程度の大画面の機器の大きさが2DINです。そして、カーオーディオ専用に多いのが、2DINの半分の高さのコンパクトな1DINのサイズです。
この1DINと2DINのどちらを選べば良いかは、とにかく安くという方は小さいサイズの1DINのカーオーディオを、そして車の運転中に再生中の楽曲のタイトルやアルバム名、ミュージシャン名を知りたい時には、大画面の2DINのサイズのカーオーディオを選ぶと良いでしょう。
車で音楽を聴くのに一番安上がりな方法
さっそくですが、車で音楽を聴くのに一番安上がりな方法があります。それは、スマートホンのスピーカーで音楽を流す方法です。
現在、ガラケーと呼ばれているかつての携帯電話機は、「より小さく、より軽く」を目指していたので、スピーカーも必要最小限の性能しかありませんでした。
しかし、スマートホン時代の現在、画面が大きい端末が好まれていて、寸法的に高性能なスピーカーを搭載する余裕ができたので、かなり高音質な音を出すものも増えてきています。例えば外出した時に、スマートホンの音を出しても良い環境では、スマートホンで音楽を聴く機会もあるでしょう。また、もしかしたら自宅でもスマートホンの本体で音楽を流している人もいるかもしれません。
しかし、どうせなら自家用車の中では、できる限り高音質で音楽を聴きたい方がほとんどでしょう。そこで、これから車で音楽を聴く方法をいくつかご紹介していきます。
iPhoneを使う
まず初めは、現在日本で一番使われているスマートホンのiPhoneを使用している方に向けて、iPhone内の音楽を車内で聴く方法を説明します。
日本では、iPhoneのシェアが大きいので、ほとんどの車メーカーのカーオーディオがiPhoneに対応しています。しかし、ほとんどのiPhone対応のカーオーディオは、LightningケーブルにiPhoneを接続して使うようになっています。
しかし、これが問題点です。何が問題かというと、カーオーディオは見た目の重視から、カーオーディオの本体表面には、Lightningケーブルを繋げるようにはなっていません。主に、車内のグローブボックス(助手席側ダッシュボード内にある収納ボックスのこと)内にあるLightningケーブルに繋ぐようになっています。ここで、例えば家の近くにあるコンビニを車で往復する10分程度の短時間でも、音楽を聴こうとしたら、いちいちグローブボックス内のLightningケーブルにスマートホンを抜き差ししないといけないことが問題なのです。
でも、比較的最近のカーオーディオは、この面倒な作業から解放されるものもあるので、安心してください。それはもう少し後で解説します。
CarPlay
あなたは「CarPlay」という用語を聞いたことがあるでしょうか?おそらく、iPhoneの製造会社、アップル社の製品にかなり詳しくないと知らない用語だと思います。
このCarPlayとは、どういうものか?それは、iPhoneをカーオーディオのLightningケーブルに繋ぐと、iPhone内の音楽を操作して聴けたり、iPhone内のマップ機能を利用してカーオーディオの大画面にカーナビを表示する特殊なカーオーディオのことです。
ここで「特殊な」というのは、CarPlay対応カーオーディオは2DINの大画面を装備していますが、カーナビ機能は内蔵されていません。なので、iPhoneをつながないとカーナビ機能が利用できないのです。
また、このCarPlayに対応したカーオーディオ製品は日本では少なく、車メーカー純正品の中にはごくわずかあるのみ。後付けのカーオーディオでは、国内ではパイオニアのみしか製造・販売していません。
また、つい最近、アルパインというカーオーディオメーカーがLightningケーブル接続なしのワイヤレスでiPhoneをつなぐことができる製品を米国で発売しました。もしかしたら、そのうち日本でも販売するようになるかもしれません。
CarPlayでの注意点
CarPlay製品を購入するか迷っている方にアドバイスすると、まずいちいちグローブボックス内のLightningケーブルに接続しないと音楽が聴けなかったり、カーナビもアップル純正のマップアプリしか使えない。アプリの数が最少限しかなく、自由に追加できない。など、まだ問題点が多いことです。
なので、もう少し様子を見てから購入した方が良いでしょう。
Androidを使う
日本ではiPhone使用者が多いですが、スマートホンではAndroidも増えてきています。ですが、Android端末は様々なメーカーが作っていて、iPhoneにおけるCarPlay対応機器のように、車メーカーは全てのAndroid端末に対応したカーオーディオを販売するのが難しいのが難点でした。
しかし、Android開発元のGoogleも、CarPlayのようなものを発表しています。それが「Android Auto」です。
Android Auto
Android Autoと名付けられていますが、基本的にはCarPlayと似た製品になります。YouTubeにAndroid AutoのPR動画がありますので、それを見ていただければ、なんとなくわかると思います。
このAndroid Autoですが、まだ出来立ての機能なので、これから対応機器が増えていくと思います。現在は情報も少なく、上のリンク先の動画が詳しく説明しているので、詳細は省きます。
USBを使う
ほんの数年前までは、スマートホンをカーオーディオやカーナビに繋ぐには、USBケーブルなどのケーブルが必須でした。
このケーブルで繋ぐ。車でのちょっとした外出ではいちいち抜き差ししなければならず、面倒でしたが利点もあります。それはケーブル経由で充電できることです。なので、バッテリーの残量を気にせずに使えます。
その点、スマートホンのカーナビを使っている方は、カーチャージャー(シガーソケットから電力を取り出す機器のこと)を接続して充電しないとバッテリーがどんどん減っていきます。つまり、結局短時間のドライブなら充電ケーブルは必要ないですが、長距離の移動ではUSBケーブルを繋ぐのと同じ状況になります。
Bluetoothを使う
そして、USBケーブル接続の面倒な作業から解放される技術が登場しました。それが「Bluetooth」です。
ITに詳しくなくても、最近ではスマートホンをワイヤレスでスピーカーやヘッドホン・イヤホンに繋いで音楽を聴く方法としてBluetoothの技術を使ったオーディオ製品が普及しているので、どこかでBluetoothという用語を聞いたことがあると思います。
そして、ここ数年に販売しているカーオーディオには、このBluetoothでスマートホンと接続し、音楽が聞ける製品がどんどん増えています。標準装備と言っても良いくらいです。
このBluetooth対応のカーオーディオを車につければ、いちいちケーブルを抜き差しせずに音楽を聴くことができます。ただ、長時間のドライブでは、スマートホンのバッテリー残量がどんどん減っていくので、カーチャージャーを接続して充電しないといけないのが欠点です。しかし、短時間の運転ならケーブルの抜き差しから解放されます。
AUXに接続して使う
カーオーディオでスマートホンの音楽を聴く方法の一つに、AUX接続があります。
このAUX接続という用語。聞いたことがない方もいるかもしれません。オーディオ・ビジュアル製品に詳しい方は知っているでしょう。
このAUX接続。簡単に説明するとスマートホンのヘッドホン端子とカーオーディオのイヤホン入力端子を接続する方法です。上に画像を載せておきます。
USBやBluetoothがまだなかった頃には、このAUX端子を装備したカーオーディオもありましたが、USB接続やBluetooth接続が普及した現在では、あまり見かけなくなった方法です。今後も増えることはないと思われます。
FMトランスミッターを使う
スマートホンやUSB、Bluetoothの技術がまだなかった頃、ウォークマンなどの音楽プレーヤーからの音を車のカーオーディオで再生するために利用されていたのが、FMトランスミッターです。
上の製品画像を見てもらえるとわかると思いますが、音楽プレーヤーのイヤホン端子に接続し音楽を再生すると、FMラジオの電波が発生し、そのFM電波をカーラジオで聴くことで、音楽プレーヤーの音を聴くことができる製品です。音質がFM放送並みの高音質だったので、USBやBluetoothがなかった時代に使用されていました。
しかし、この製品の唯一の欠点は、FMラジオ放送を受信しない空きの周波数を使用して音楽を聴けれるのですが、長距離移動をすると、例えば東京では放送に使われていない周波数でも大阪では使われていた場合、ラジオ放送と混信するので周波数設定を変更しないといけないことです。
ウォークマン
かつては携帯音楽プレーヤーの雄だったウォークマンですが、現在はスマートホンにその座を明け渡してしまいました。
そのウォークマンですが、こちらもBluetooth対応の製品が増えてきているので、Bluetooth対応のカーオーディオを車に搭載すれば、ワイヤレスで聴くことができます。また、ソニーは「ハイレゾ」と呼ばれる高音質な音楽データをBluetoothで送れるLDACと呼ばれる技術も上位機種に装備しているので、将来このLDACに対応したカーオーディオが発売されれば、ワイヤレスで、さらにハイレゾ品質で音楽が聴けるようになるでしょう。
車で音楽を聴くのにアプリ
定額制音楽ストリーミングサービス
車で音楽を聴くのにアプリは、ここ1〜2年ほど、音楽業界で盛り上がっている、定額制音楽ストリーミング配信サービス(以下、ストリーミング配信)です。代表例が、Spotifyです。Spotifyは、日本では後発組ですが、海外では先発組です。
そのほかのストリーミング配信では、Apple MusicやLINE MUSIC、AWA、Google Play Musicなどが主なサービスです。
では、どのサービスを選べばよいか迷いますが、海外ミュージシャンの楽曲はどこも似たようなものです。大きな違いは、邦楽ミュージシャンの楽曲の数です。なので、どこも無料の体験期間が1ヶ月程度あるので、申し込んでみて自分の好きなミュージシャンの曲がどれくらいあるか確かめて、その中から気に入ったサービスを選ぶのがよいでしょう。
radiko
次に車で音楽を聴くのにアプリは「radiko」です。
「ラジオなら今のカーオーディオでも聴けるよ!」と思うかもしれませんが、radikoは1ヶ月¥350(税抜)払うと日本全国のラジオ(NHKを除く)が聴けます。さらに、最近「タイムフリー」という機能が加わり、過去1週間のラジオ放送が遡って聴けます(ただし、3時間で自動的に聴けなくなります)。
SMART USEN
車で音楽を聴くのにアプリは、店舗などでのBGMでおなじみのUSENが提供しているアプリです。1か月、約¥500で音楽が聴き放題です。ただ、先ほど紹介したストリーミング配信と違う点は、好きな時に好きな曲が聴けないことです。
しかし、様々なジャンルの曲が揃っているので、BGMなど聞き流しに向いています。なので、ドライブの時などに最適です。
車の音楽プレイヤーの種類と選び方
ここからは、車で音楽を聴くのに最適なカーオーディオをご紹介していきます。カーオーディオの種類としては、大きく分けて、サイズが1DINと2DINの2種類です。また、スマートホンと簡単に接続できるBluetooth対応の機種を主に紹介します。
1DIN
まず、大画面はいらない方や、なるべく安いもの、シンプルなものが希望の方に1DINサイズ・カーオーディオはケンウッド・U400BMSです。USBやBluetooth接続ができ、さらにFLACという高音質音楽データ再生にも対応しています。またワイドFMにも対応しています(ワイドFMとは、AM放送をFM電波に変えて放送しているものです。)。価格も¥11000を切っています。
2DIN
2DINサイズのカーオーディオでなのが、ケンウッド・DDX6170BTです。こちらもBluetooth接続に対応し、またUSB、AUX、ワイドFM対応の7インチ画面搭載機です。価格も¥27000弱です。
スマホ時代の到来でカーオーディオ機器の方がが出るかも!
以上、車で音楽を聴く方法の紹介をしてきました。
ほとんどの方がスマートホンを所有し、スマートホンのカーナビアプリを使用するようになりつつある現在。かつては憧れの車の装備品だったカーナビ専用機を購入する人も減っていくと思われます。なぜなら、高価なカーナビ専用機も購入後、時間が経つと地図データが古くなる欠点があり、高価なカーナビ専用機を購入するよりも、そのお金で高機能なスマートホンを購入した方がお得だからです。
そんなスマートホン時代には、カーナビの陰に隠れて目立たなかった、カーオーディオ専用機が再び脚光を浴びるのでは。
そして、ハイレゾなどの高音質ブームで「車の中でも高音質な音楽が聴きたい!」という、「カーオーディオの復権」という新しい時代が来そうです。
初回公開日:2017年08月04日
記載されている内容は2017年08月04日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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