【場所別】車のアーシングの効果とやり方|ケーブル/デメリット
更新日:2024年09月29日
場所別車のアーシングの効果
車にアーシングを付けるとどんな効果があるのでしょうか。今回は取り付けた場所別の効果についてご紹介していきます。
車にはバッテリーが積まれており、エンジンの駆動を利用した発電機によってバッテリーに蓄電されています。そのバッテリーにはプラス端子とマイナス端子がありますが、車のボディーが金属である特性をいかして、バッテリーのマイナス端子を車のボディーに取り付けています。こうすることで、車のどこの場所でもマイナスを取り出すことができます。
車のアースと家庭用電化製品のアースとでは意味合いが違います。家電のアースは、過電流や漏電などを地面に逃がすのが目的です。車は地面に接地している部分がタイヤ4本でしかもゴムですから電気を通しません。アースを電気的に限定した意味で解釈すれば、接地させることを意味します。そこで車の場合は車体にマイナスを接地させる事でアースと呼んでいます。
エンジン
くるまのエンジンルームにアーシングすると華やかになってドレスアップ効果もあります。その方法は、エンジンルーム内のバッテリーにターミナルを付けて、そこからそれぞれにアース線を分岐させて取り付けていきます。
ガソリンエンジンはスパークプラグを使っており、ここにダイレクトにマイナス線が取り付けられれば、スパークの火花が安定して燃費向上や出力アップにつながります。
古い車は、純正で装着されているアース線のターミナルの取り付け部分が錆びたりホコリが溜まり電気抵抗が生まれています。そこで適切な場所にアーシングを行う事で、効果が得られるようになります。
エアコン
エアコンを使うとコンプレッサーが回りますが、このコンプレッサーはエンジン駆動からベルトを介して回していますから、エアコンのスイッチを入れるとエンジン出力を奪われる事になります。
特に古い車にアーシングをすれば、エンジンがスムーズに回るようになりエアコンをつけても新車時のようにアイドルアップしてエンジンの負荷が軽減されるでしょう。
オーディオ
アーシングをするとオーディオに雑音が消えてクリアになります。また取り付け方法によっては逆に雑音が入る事もあります。
オーディオは配線に非常に左右される機器ですから、アーシングを適切な箇所に適切な太さのケーブルで行えば、良くなる可能性のほうが高くなります。
もしアーシングを行い雑音が入るようでしたら、繋いだアーシングのケーブルを一つ一つ外して確認をします。アーシングをすることで電位差が生じ、雑音が発生することが考えられるからです。電気は非常に奥が深く難しいので、元の状態より悪くなった場合は、新しくつけた物を外して様子を見ることが重要です。
ヘッドライト
車のアーシングは、ボディーを通してバッテリーに戻していた電気を直接バッテリーに電気を戻すことです。アースを多く取ることによりバッテリー・エンジン・ボディの電位変動をより安定させ電気の整流化を促し、効率よく電気を流す事がその役目です。
アーシングすれば、安定した電気がライトにも流れるので、今までより安定したライト点灯ができます。特に後付けでHIDを取り付けた車両は、バラストのマイナス端子を直接バッテリーにつなぐことで、安定した点灯と明るさが得られます。
車のアーシングのやり方・方法・ポイント
車にアーシングをする場合、一番簡単なのがアーシングキットを買って取り付ける方法でしょう。車種別に設定されているアーシングケーブルも売られていますから、買ってきてすぐに取り付けられるでしょう。
アーシングはまず純正のアースケーブルを強化する目的で取り付けましょう。特に年式が古い車は、純正のアースケーブルが経年劣化しているので、新しくアーシングを施せば効果があります。
主に追加する場所は、バッテリーからボディーに取り付けてある純正のアースケーブルに新しい―アーシングのケーブルを追加する事と、エンジンに取り付けてある純正ケーブルの強化として、エンジンブロックに新しくアーシングします。
アーシングを取り付けたからと言って、古いアースケーブルを取り外す必要はありません。むしろ取り付けたアーシングに不備があった場合に備えて取り付けておくことが大事でしょう。
キット
アーシングのキットは、色々なカラーの商品が売られており、エンジンルーム内のドレスアップに一役買います。しかし車を整備工場などに出す時に一言伝えておく必要があるでしょう。それは、一般的に車のアース線は黒色なのでカラフルな色が付いていると、プラス線と勘違いしてショートさせてしまう可能性があるからです。
アーシングの種類には銅線のものや銀線のものが売られていますが、車の配線は銅線で行われていますから、銀線を付けても効果は変わりませんので高い銀線を買う必要は無いでしょう。
車のアーシングは効果なしなのか
アーシング効果には賛否両論が今でもあります。それは実際に取り付けて効果が得られない人がいるからなのでしょう。
現代の車は、アーシングをしてもほとんど変わらないでしょう。それは昔の車に比べて純正のアースがしっかりしている事が理由になります。しかしアース線も経年劣化しますし、端子に錆の発生もあるでしょう。そうなると電気の流れが悪くなりますから、アーシングは効果があります。
アーシングは新車に着けてもほとんど意味はありませんが、古い車に取り付けるとセルモーターが元気に回わるようになったり、エンジンの吹けがよくなります。これはパワーアップしたのではなく本来の性能を取り戻したことによる体感でしょう。
車のアーシングのデメリット
車にアーシングをしてデメリットとなることはないでしょう。それは取り付けが非常にシンプルで、マイナス端子からボディーやエンジンにしっかりと取り付けるだけだからです。
しかしエンジンルームは熱を発しますから、ラジエーターや、エキゾーストマニホールドなどの熱源の近くに配線すると溶けてしまい、最悪は火災の原因にもなりますから注意が必要です。
車のアーシングケーブルの自作方法
車にアーシングを自作して取り付ける場合、写真のようなキットを購入する方法もあります。その他にはターミナルやアース線を購入して取り付ける方法もありますが、アース線を選ぶ際に注意する点があります。
アース線の中にある銅線は太い物より細くて数が多いアース線を購入しましょう。その理由は、電気は銅線の表面を流れていくからです。細い銅線で数が多い方が表面積が大きくなりますから、電気抵抗も少なく多くの電気を流すことができます。
アーシング用工具
アーシングを自作する際に、カー用品店で売られている電工ペンチでは圧着力が足りずに、綺麗にカシメることができません。そこで写真のような圧着ペンチが有効になります。このような工具を使えば既定の力で圧着でき、完全に圧着が完了するまで口が開かないロック機構がついています。
車のアーシング
なのは、バッテリーマイナス端子にターミナルを設けて、アース線を束ねることができるキットです。1本ずつバラバラだと、マイナス端子に取り付けるのに非常に大変になります。
アーシングは純正で装着されているボディーやエンジンとバッテリーが繋がっているアース線を交換する、もしくはバイパスさせることが特に古い車では効果があります。
アーシングは手軽にできるメンテナンス
アーシングは、非常に手軽にできるチューニングパーツでしょう。効果的に取り付けるには、取り付ける面を綺麗に清掃して錆があれば取り除くことです。また新車より古い車のほうがその効果は実感できるでしょう。
いまだに賛否両論あるアーシングですが、自動車メーカーでもオプション品として設定があるということは効果があるからでしょう。新しく配線引き直すことは車のメンテナンスにもなります。取り付ける場所を変えて工夫してみるのも面白いでしょう。
初回公開日:2018年01月01日
記載されている内容は2018年01月01日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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