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デフオイルの交換の時期・交換する効果と粘度・費用の目安

更新日:2024年11月14日

デブオイルは、耳慣れない言葉です。実は、車軸のギア部分に注入してあるオイルの事なんです。エンジンオイルのように、短い周期で定期的に交換するものではないので、あまり馴染みがありません。本記事では、デフオイルの交換時期や費用など詳しくご紹介します。

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デフオイルの交換時期

デフオイルと言っても、よくご存知でない方がほとんどでしょう。まず、デフオイルとはどんなものなのか、交換する方法と時期についてもご紹介しましょう。

デフオイルってなに

デフオイルとは、デファレンシャルに充填されているオイルの事です。デファレンシャルは、車の車軸にある重要な部分です。車がカーブを曲がる時に、内側の車輪と外側の車輪の回転差を調整して、車がスムーズに曲がれるように調整する機能を持っています。

デファレンシャルは、車の前輪か後輪に一つ装備されています。四輪駆動車だけは、前後に2つ装備しています。この、デファレンシャルを支障なく動かすための潤滑油がデフオイルなんです。

デフオイルの交換時期

デフオイルの交換時期は、一般的には2年または5万km走行毎が目安とされています。しかし、平常で山道などカーブが多い場所を走行する場合は、早めの交換が必要となります。デフオイルは、エンジンオイルなどと同じで、古くなり酸化してしまうと車の燃費が悪くなったり、走行のトラブルになったり重大な事故を引き起こす恐れがあります。

一番注意が必要なのは、中古車で購入した場合で、デフオイルが劣化している可能性があります。特にその場合には、メンテナンスを徹底しましょう。

デフオイルの交換方法

デフオイルの交換方法は、五つの手順があります。手順を詳しくご紹介しましょう。

道具を揃える

デフオイルを交換するには、五つの道具を準備しましょう。

[車体を持ち上げるジャッキ]
[廃油容器]
[オイルポンプ]
[ヘキサゴンレンチ] ドレン注入プラグを開ける道具
[車種に適合するデフオイル]

車のデフオイルを温める

デフオイルを交換する前に、デフオイルを約10分程度車を走行して温めましょう。デフオイルは、通常では粘度が高いため、低温では交換が難しいからです。

特に、寒い時期はデフオイルも温まりにくいため慎重に温めましょう。

ジャッキアップする

デフオイルが温まったら、車体をジャッキアップしましょう。作業しやすい高さまで上げましょう。上げ終わったら、リジットラックなどで車体を固定します。

注入プラグを開ける

専用のヘキサゴンレンチで、注入プラグを開けます。漏れがないように、かなりきつく締めてありますので、注意して作業して下さい。

デフオイルを抜く、注入

ドレンプラグを開けて、オイルを抜きます。注入プラグと同じで、きつく締めてあるので気をつけて開けましょう。オイルが完全に抜けたら、プラグを締めた後オイルポンプを使って新しいオイルを注入します。注入口から、オイルが溢れてきたら注入完了です。

デフオイルを交換する効果

デフオイルを交換した後の効果は、具体的にはなかなか感じられないでしょう。しかし、車が曲がるための重要な役割を果たすパーツなので、専門的に見るとそれなりの効果があります。その部分を解説しましょう。

ギアの異音、破損防止効果

デフ内部の歯車は、高い圧力で押さえつけられています。この高い圧力に耐えて、デフを保護するためには、高い粘度が必要とされています。ですから、デフオイルが古くなると粘度が落ち、歯車の磨耗や破損、ベアリングからの異音が発生する場合があります。

デフオイルの交換により、粘度を保つ事ができるので、これらの症状を防止できます。

デフの発熱、発火防止効果

デフ内部の歯車は、歯当たりや左右の差動時に、デフオイルはへたり、発熱します。新しいうちは、へたりが少ないため大きな発熱にはなりませんが、古くなると発熱が極端に大きくなってしまします。その結果、最悪の場合は、発火することもあります。

最近の車で、フルタイム4wdの場合は、前後にデフが装備されていますので、特にメンテナンスが必要となります。

デフオイルの粘度

カーショップなどのオイル売り場に行くと、エンジンオイルとは違うデフオイルが並んでいて、さっぱり分かりません。この章では、デフの潤滑に欠かせないデフオイルについて、ご紹介しましょう。

デフオイルとエンジンオイルの違い

エンジンオイルとは、ご存知のとおりエンジン内部を循環しながら、金属の摩擦を減らして内部の洗浄も行っています。一方で、デフオイルはデファレンシャル内部のギアの潤滑やギヤの噛み合わせ摩擦を減らす役目があります。

特にギヤは、大きな力が加わる部分なので、オイルの粘度は高い製品が使用されます。対してエンジンオイルは、大きな力が加わらないためオイル粘度は低い製品が選ばれます。

デフオイルの分類

デフオイルは、オイルの粘度と負荷の度合いによる用途別に分類されています。それぞれの分類の詳細を解説しましょう。

オイル粘度による分類

デフオイルの粘度の規格は、SAE分類と言う分け方で規定されています。これは、オイルの粘度を分類するのに使用されます。

例えば、70w-80の表示がされていたら、左側のwがついて数字は冬場の外気温を表す数値、右側は、夏場の対応外気温を示す数値です。ただし、数字がそのまま気温ではありません。数値が小さいほどオイル粘度は低く、大きいほど粘度は高くなります。

負荷度合いによる分類

デフオイルなどのギヤーオイルは、「API規格」と呼ばれる負荷度合いによる用途別の分類があります。使用用途によって、GL-1からGL-6の6段階に分けられています。下記の一覧表をご覧下さい。

API分類使用箇所
GL-1自動車では使用されない
GL-2特殊な場合のみ使用
GL-3トランスミッション、ステアリング、負荷の低いディファレンシャルギヤー
GL-4過酷な条件で使用のトランスミッション、ステアリング、デファレンシャルギアー
GL-5GL-4よりも過酷な条件で使用するディファレンシャルギヤー
GL-6GL-5よりも過酷な条件で使用するディファレンシャルギヤー

デフオイルの交換の工賃・費用の目安

あなたの車は、定期点検をされていますか。されていれば、点検時にディーラーよりデフオイルの交換時期のアドバイスをされるはずです。しかし、定期点検をあまり実施していない方はディーラーと接する機会も少ないので、忘れてしまう事も多いでしょう。

この章では、デフオイルの交換時期、工賃、費用などを詳しくご紹介しましょう。

交換時期

デフオイルを交換する時期は、メーカーによりバラツキがありますが、おおよそ2万kmに達した時点が目安となっています。しかし、現状ではこの目安で交換している人は多くありません。一般的には、5万kmぐらいで交換している人がほとんどです。

構造的には、5万kmぐらいで十分大丈夫ではありますが、不安な方は、2万km超えたあたりから考えてみても良いでしょう。参考ですが、スポーツ走行を頻繁にされる方は1万km程度で交換するのが良いでしょう。

工賃や費用

デフオイル交換の工賃や費用はどれくらい必要なんでしょうか。不安になる方も多いのではないでしょうか。意外に、安価で済むので少々驚きました。それでは、詳しくご説明しましょう。

デフオイル代

デフオイルは、エンジンオイルと比べると割高になっています。1Lで、大体2,000円くらいです。一般車は、どの車種でも1L程度ですが、大型トラックなどは4Lくらい必要です。また、4輪駆動車は前後にデフが搭載されていますので、2L程度必要となります。

工賃、費用

デフオイルの交換工賃は、大体どこのディーラーも1デフで2,000円となっています。もちろん、2デフの車は、4,000円となります。オイル代と工賃を合わせて、費用となります。おおまかな費用は、次のとおりです。

[乗用車]
デフオイル代 2,000円
工賃     2,000円
費用     4,000円
[トラック]
デフオイル代 8,000円
工賃     2,000円
費用     10,000円

漏れ

デフオイルのオイル漏れが見つかった場合は、速やかにディーラーにて確認をしなければなりません。デフのオイル漏れのほとんどが、デフケースの結合部や内部ギヤ結合部からオイル漏れを起こす事が多く、どれもパッキンの劣化が原因である事が多くなっています。

この事象の場合は、デフを車体から降ろして修理する方法が取られます。この場合の費用は、工賃とオイル代含めて50,000円程度かかります。もしデフのオイル漏れがパッキンの劣化ではなく、デフ自体の破損などであった場合はかなりの出費を覚悟しなければなりません。

デフオイルの劣化の症状

デフオイルが劣化すると、いろんな症状が発生します。初期の頃は、気をつけていなとわからない程度の症状ですが、さらに悪化すると最終的に破損する場合があります。発生する症状についてご紹介しましょう。

異音が発生

走行中に、座席下の車輪付近からゴロ、ゴロという異音が発生することがあります。これは、デフオイルの劣化によるデフ内のギヤの擦れる音の場合がほとんどです。

劣化し始めの頃は、異音が出たり出なかったりしますので、気付かないことも多いでしょう。そのため、劣化の状態をそのままにして、大きな破損になる場合も少なくありません。異音の発生を、デフオイル交換の目安にするのではなく、2年または50000km毎の交換を目指しましょう。

デフが破損する

デフからの、異音発生の状態が長く続くと、デフが破損することもあります。破損時の最初の症状は、左右の駆動を伝えるギアが噛み合わないため、今までの異音とは異なった「ゴツン」といった異音に変わります。この音は消えることなありません。

次に、デフ内部には、リンクギヤー、ピニオンギヤー、サイドギヤーの3つのギアで構成されていますが、どれかのギヤが破損すると、カーブでかなり曲がりにくいような現象が発生します。こうなると、デフの破損が濃厚となって、交換をするしかありません。交換費用は、工賃込みで15万円程度となります。

デフオイル

デフオイルは、品質も価格もさまざまな商品が販売されています。ご自分の車の装備や車種、用途によって、決められるのが一番でしょう。オイルの選択が難しい場合は、ディーラーや販売店でアドバイスをいただくのが一番でしょう。この章では、今のオイルをご紹介しましょう。

4wd、LSD車のデフオイル

デフオイルには、オイル粘度や使用用途でさまざまな種類が販売されていますが、4wd車やLSD車は機能上、専用のオイルを使用される事をお勧めします。

これらは、一般車よりもギヤー部分にかなりの負荷がかかります。そのため、一般のギヤーオイルより粘度がさらに強く、耐高温、耐摩耗性がよりいっそう高い事が要求されるからです。ディーラーでの交換であれば、専用オイルを勧められるので安心ですが、ご自分で交換される場合は必ず販売店に相談をしましょう。

CASTROL ギヤオイル 80W-90

100年以上の車軸油開発経験があるCastrolの製品です。Castrolの厳選された製品の中で、ギヤオイル80w-90は、お客さまから大好評を得ています。

この製品は、トランスミッションとデフと兼用で使えるオイルです。耐摩耗性が良く、ギヤをしっかりと保護し高温時の安定性も優れています。デフオイルとして使用するには、1L缶が便利です。

Castrolなので、信頼がおけますし、デフギヤがスムーズに動いてる感じを受けています。交換後、特に問題はありません。Castrolが、こんな値段でかえるなんて感動です。

出典: https://www.amazon.co.jp/CASTROL-%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%83... |

TAKUMI ギヤオイル 80W-90

TAKUMIオイルはモータースポーツレースを通じて、製品開発を続けてきた実績ある会社のギヤオイルです。ギヤオイル以外にも、さまざまなオイルを手掛けています。ギヤオイル80w-90は、トランスミッションとギヤオイル兼用で使用できます。

このオイルは、本格的なスポーツ走行に特に適しているオイルですので、特にスポーツカーにはベストマッチです。デフオイルとしての使用に便利な1L缶です。

100%化学合成油で、この値段は驚異的に安く感動です。デフの動きが鋭くなり、ギヤのノイズ音がまったく消えて満足しています。リミットスリップデフ装着車にも充分使えます。

出典: https://www.amazon.co.jp/TAKUMI%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%B... |

トラスト GReddy 85W-140

トラスト社は、レース用のパーツを製造する専門の会社として発足しました。その過程で、オイルの製造を手掛けるようになりました。この、GReddyギヤオイル85w140は、高い極圧性や耐久性を持ち、デフの性能を十分に発揮させます。また、過酷な条件下においても優れた油膜保持性能を発揮します。

ストリートからサーキットなどのスポーツ走行までに万能なギヤオイルです。

オイル交換後、デフの効きが最高になりました。安いし、性能も申し分ないし始めて買いましたが、気に入りました。是非、お勧めします。

出典: https://www.amazon.co.jp/%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%8... |

4wd

クスコが販売しているLSD,や4wd用80w-140オイルです。このオイルは、高度水素化精製法で作られている完全化学合成油なので、不純物がまったく混入していません。

そのため、高い潤滑油膜によって、潤滑性能に優れ、低温から高温までの粘度変化が少なく、耐熱性も高く高温でも、安定した性能を発揮します。純度が非常に高く、激しい熱変化にも劣化しにくくなっています。そのため、4wd車には、最適なオイルとなっています。

4wdのFRのデフに使用しています。印象としては、快適性と運動性を両立できる性能をもっているオイルです。とても満足しています。

出典: https://www.amazon.co.jp/%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%82%B3-CUSC... |

デフオイルの添加剤

デフオイルもエンジンオイルと同じで、添加剤を注入することによりオイルの性能を充分発揮できるようになります。この章では、添加剤の性能と選び方、オイルまでご紹介しましょう。

エンジンオイルとデフオイルの違い

デフオイルは、エンジンオイルのように高温にさらされるものではありませんが、エンジンオイルでは考えられないような高い圧力に常にさらされています。そのため、質の良くないオイルを使うと、走行に支障をきたして最悪は、デフ破損という結果に陥ってしまいます。

デフオイル添加剤に求められる性能

デフオイルの添加剤には、高い圧力に耐える性能、ギヤーの摩擦を減少させる性能などが基本的に要求されます。しかし、市街地を専用に走行する車の場合は、あまりに摩擦の減少させる性能を良くすると、ギヤーの動きがスムーズではなくなります。つまり、車の用途により添加剤を選択することが最適な方法でしょう。

添加剤の選び方

それでは、どの添加剤を選ぶのがベストでしょう。デフオイル自体が、すでにバランス良く配合されていますので、性能にプラスしてどんな性能になるかを考えて見ましょう。

そこで、添加剤に求める機能としては、油幕切れに対する機能と劣化を防ぐ機能の2点です。また、リミットスリップデフが装着された車は、一般のデフよりさらに高温になったりします。そのため、さらに高温のも耐えられる専用のオイルを選ぶ事になります。

添加剤

添加剤に求められる性能と、選び方いかがでしたか。それでは、現在の添加剤、添加剤をご紹介しましょう。

ACDelco デフオイル添加剤

ACDelcoは、世界中で使われている自動車部品ブランドです。製品は、バッテリをはじめブレーキやフィルター、オイル添加剤などです。歯車の磨耗低減や振動、騒音の防止させる性能に優れています。

ワコーズMG5-T添加剤

ワコーズMG5-T添加剤は、ミッションとデフ専用の添加剤で、耐摩耗性、耐荷重機能向上させ歯車の磨耗、破損を防止します。この添加剤は、ギヤーオイルを一段グレードアップする性能を誇っています。ギヤーオイルの10%の添加剤の量を注入します。

愛車4WDのリアデフに使用。多少ぽきぽき音がなるようになっていますが、音が小さくなることを期待しています。今のところ多少良くなったかな?という程度です。

出典: https://www.amazon.co.jp/MG5-T-%E3%83%9E%E3%82%B8%E3%83%8... |

SUMICO モリオートギヤ添加剤

潤滑油専門の会社「住鉱潤滑油」製造のギャーオイル添加剤です。SUMICOモリオートギヤは、ベースオイルに酸化防止剤や潤滑油添加剤を配合し、歯車の破損を防止し振動、騒音、発熱を低減する。歯車寿命延長と給油間隔延長効果があります。

愛車のデフ、ミッションオイルに添加しました。他の商品と比較したわけではありませんが注入パイプもついていて使いやすかったです。気になっている走行ノイズが若干小さくなったような気がします。

出典: https://www.amazon.co.jp/SUMICO-%E3%83%A2%E3%83%AA%E3%82%... |

デフオイルのメンテナンスをしよう

デフオイルの交換時期、交換の効果、費用などをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。ご自分で交換される方やディーラーに依頼する方などおられますが、できればディーラーでの交換をします。実は、交換に際してプロの知識を必要とする部分が多くあるからです。

もし、ご自分で実施される場合はジャッキアップなど、安全に充分留意して行って下さい。ディーラーに依頼される場合も、オイルの種類や添加剤など十分に打ち合わせを行ってからにして下さい。

デフオイルの交換は、エンジンオイルのように頻繁に行うものではないため、つい忘れがちになります。ディーラーの整備担当者より指摘がないときは、こちらから相談してみるのも良いでしょう。

初回公開日:2018年03月01日

記載されている内容は2018年03月01日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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