アルカンターラのシート・生地・素材の特徴と手入れの方法
更新日:2024年08月18日
アルカンターラのシートの特徴は?
アルカンターラとは、日本とイタリアが共同で開発した人造皮皮で、高級車の内装に多く使われています。車の内装に革を使う事で、高級感を出すことができ、外見に引けを取らない内装に仕上げることが可能です。
昔の高級車には、本革が使用されていましたが、最近ではアルカンターラが主流になるつつあります。本革には本革メリットがあり、アルカンターラにはアルカンターラのメリットがあります。
そのため、自分好みの質感や見た目に合う方を選ぶことが重要になります。そのためには、アルカンターラの特徴をしっかり把握して知識を蓄える必要があります。
アルカンターラは車の内装に使われることが多いため、内装のイメージを大きく変化させる力がありますが、資金も必要になり簡単に直すことができないので、慎重に行動することが大切です。
アルカンタラと呼ばれることもありますが、正しくはアンカンターラです。
人造皮革
人造皮革とは、本革に似せた素材であり、アルカンターラもこの人工皮革で作られています。
本革に似せたフェイクレザーには、アルカンターラの人工皮革の他に合成皮革が存在しています。見た目にも違いがありますが、性能や取り扱い方にも違いがあるので、理解しておくことが大切です。
人工皮革であるアルカンターラを合成皮革と勘違いしてしまい、そのとおりに手入れなどをしてしまうと劣化などの原因になる可能性もあるので注意が必要です。
素材は、ナイロンやポリエステル繊維を絡ませて、さらにポリウレタンで加工して不織布層に仕上げています。表面にもポリウレタンが使用されているので、加工しやすく天然革により似せるデザインにすることも可能です。
人工皮革は、より天然の革に似せるため、手の込んだ作り方をしています。そのため、人工皮革は、見た目では天然皮革と区別することができないほど完ぺきに仕上げられています。
合成皮革
人工皮革と見分けるために合成皮革の特徴も紹介します。
合成皮革の素材もナイロンとポリエステルを使用されていますが、作り方に違いがあります。人工皮革の場合は不織布層になっていますが、合成皮革の場合はポリウレタンが表面に加工されているだけです。合成皮革も、天然皮革に似せるために表面にシワを作ることで本革に似た見た目を表現しています。
しかし、見た目も触り心地にも天然皮革より違いがあるため、人工皮革より天然皮革に似せることができていません。そのかわりに人工皮革より安価で購入することができ、大量に生産することも可能です。
合成皮革の場合は、人工皮革よりグリップ力があるため、工場や土木の作業員に使われることが多いです。また、安価で作ることができ、作り方も複雑ではないのでさまざまな商品を合成皮革で作ることが可能で、幅広い分野で活躍しています。
高級感がある
本革は、さまざまな物に使用されていますが、どれも高級感を出すことができます。天然の革の場合は、見た目も高級感を出すこともできますが、同時に値段高いため、両方の意味で高級です。
アルカンターラは、革製品に似せた人工皮革なため、同じように高級感を出すことができます。合成皮革には出せない高級感を出せることがアルカンターラの大きな特徴でもあります。
天然革よりもアルカンターラの方が、値段が安いため車の内装に使われる場合には大きな費用の違いが表れます。内装の細部にもアルカンターラが使われることもありますが、一番使われる割合が高いのが座席シートです。
座席シートは、外からも簡単に見ることができるため、シートをアルカンターラにするだけで内装全体に高級感を漂わせることが可能です。
耐久性がある
アルカンターラは、天然の革よりも耐久性に優れています。この特徴は大きなメリットであり、車業界が採用している理由でもあります。
天然の革では、使用すればするほど摩擦によるダメージが蓄積されて表面が色あせたり、ボロボロになる可能性が高いです。普通に使っていても3年程度でダメージが外見にも表れてくるので、高級感を出すことはできません。
しかし、人工皮革のアルカンターラの場合は、天然の革よりも耐久性があるので、長い期間愛用することができます。アルカンターラも長年使用することでダメージを負いますが、天然の革より数倍長く使う事が可能です。
特に、シートに使われている革の部分が劣化しやすく、見た目も酷い状況になります。そのような場合は新しく取り替えることができますが、天然革の場合は費用掛かってしまいます。その点、アルカンターラの場合は比較的安く取り替えることができます。
通気性がある
天然革の場合は、高級感を出すことができ、内装をカッコ良く仕上げることが可能ですが、実用性はそこまで高くはありません。上記で説明したように耐久性も悪いですが、通気性もほとんどありません。
革の素材は、密集していて空気が流れることがほとんどありません。そのため、天然革は通気性が悪く、シートは蒸れてしまう場合も多いです。特に、夏場では蒸れる可能性が高く、比較的早い時期から冷房などの空調を整える必要があります。
しかし、アルカンターラの場合は、通気性にも優れているため、本革より蒸れに対するストレスを感じにくいです。
値段が高い
アルカンターラは天然革に比べれば安い値段ですが、普通のシートに比べてまだまだ値段が高いです。そのため、車が趣味の方や高級車に乗っている人ぐらいしか使用していません。
軽自動車にもアルカンターラのシートなどを使う事もできますが、軽自動車の場合は、外見にカッコよさを追及している車種が少ないため、アルカンターラが不釣り合いになる可能性があります。
高級車などに使われる可能性が高く、後でシートなどの素材を変えることはできますが、高級車の場合は、純正でアルカンターラが内装で使われていることもあります。
高級車はそもそも値段が普通の車よりも何倍も高いため、アルカンターラの値段も小さな違いと感じてしまい、そこまで高い商品だと感じにくい傾向があります。
アルカンターラの生地の特徴は?
アルカンターラは、合成皮革ではなく人工皮革で作られているため、生地の作り方にも違いが表れています。
素材は同じでも生地が違うだけで、性能や見た目に大きな違いがあります。また、スエードのような気持ちいい肌触りも再現できているので、触るだけでも癒されます。そのため、車のシートに使われている場合は、ドライバーが疲れにくく快適に運転することが可能です。
スエードとはアルカンターラに限らず、多くの革製品に使われています。スエードを作るためには、革を酸性の液体に漬け込み、その後ブラシなどを毛立たせることで完成します。
主に、服や靴の一部でも使われることが多く、人工皮革のアルカンターラでもスエードを再現しています。
使われている素材
アルカンターラの使われている素材は、天然革と比べたら大きな違いがあります。アルカンターラは人工物で、本革は天然ものなのでその違いが表れるのは同然の結果といえます。
アルカンターラの使われている素材は、上記でも説明したように、ナイロンとポリエステルの素材で作られています。またポリウレタンも使われており、より革に似たデザインをすることができます。
アルカンターラの手入れの方法は?
アルカンターラは、天然の革よりも耐久性はありますが、使えば使う程劣化してしまい、汚れてきてしまいます。
天然の革の場合にも最新の注意をして手入れをしないといけませんが、アルカンターラの場合も同じく丁寧に手入れすることが重要です。
アルカンターラは高級な素材ですが、手入れを怠っているとすぐに高級感は失われてしまい、本来の価値を出すことはできなくなります。綺麗な状態を維持すれば、高級感を漂わせることができますが、一度高級感がかけてしまうと、みっともない感じが出てしまいます。
手入れさえ正しい知識でしていれば長く愛用することは可能ですが、普通の素材を同じように扱ってしまうと取り返しのつかない状況になることもあるので注意が必要です。
また、アルカンターラは天然の物ではないので、手入れの仕方も粗くなる傾向がありますが、繊細な素材なため、本革と同じように丁寧に扱う事が必要です。
汚れた場合
アルカンターラが汚れてしまったら、掃除することで元の綺麗な状態にすることは可能ですが、正しい知識を身につけておく必要があります。
雑な掃除の仕方をしてしまうと、より状況が悪化してしまう可能性があります。そのため、手入れの仕方が分からない場合は無闇に手を付けないことも選択肢の一つです。
しかし、手入れ方法が分からないからといって長年放置し続けてしまうと、アルカンターラの本質を活かすことができません。
そのような場合は、整備会社などに車内清掃を頼むことで解決することができます。費用はかかってしまいますが、正しい知識を持っていスタッフが掃除してくれるので、安心して任せることができます。
整備会社にアルカンターラの手入れを任せることもできますが、汚れた度に車を整備会社まで持っていくのは手間がかかってしまい、できれば自分で掃除をすることがおすすめです。
必要な物
自分でアルカンターラを手入れする場合は、掃除道具を用意する必要があります。アルカンターラは特殊な素材なため、特別な掃除道具が必要と思われがちですが、タオルとバケツさえあれば簡単に綺麗にすることができます。
タオルも家庭に置かれている物で十分ですが、雑巾や布巾では、生臭い匂いが付いてしまう可能性があるので、比較的綺麗なタオルを用意することが重要です。
水洗いをする
アルカンターラの手入れの方法は、水洗いで綺麗にすることができます。革製品を水で洗う事はタブーと考えている人もいますが、アルカンターラの場合は、濡らしたタオルで軽くふき取るだけで汚れを落とすことができます。
ここで注意することは、冷たい水で拭くのではなくぬるま湯を使う事がポイントです。水で拭いてしまうと逆に素材にダメージを与えることになります。また、汚れも落ちにくく、力を込めて拭いてしまいがちになり、素材の表面を傷つける原因になります。
その点、ぬるま湯では、汚れも落ちやすく軽く拭くだけでも簡単に落とすことが可能です。また、ブラッシングをすることで、より新品のアルカンターラに近い状態にすることができます。ブラシの毛先も柔らかい物を使用することがポイントです。
注意すること
アルカンターラは繊細な素材で作られているため、手入れの仕方も正しくすることが必要です。上記で説明したぬるま湯を使う事もそうですが、その他にも正しく手入れする方法もあるので、その知識を身につけることでより長く愛用することができます。
アルカンターラは、車の内装に使えわれる割合が高く、シートはもちろんですが、ハンドルカバーやドアの内面などさまざまな場所に使用されています。簡単に取り外せる物もあれば、取り外しができない場合もあるので、その都度正しい手入れの仕方をする必要があります。
例えば、ハンドルカバーは簡単に取り外しができるため、洗濯機に入れてしまったり、バケツに入れでジャブジャブ洗ってしまいがちですが、劣化のスピードを速めてしまうので注意が必要です。
また、一週間に一度、軽めの手入れをすることで、酷い汚れが付きにくいのでより長く使用することが可能です。
アルカンターラの内装の特徴は?
アルカンターラを内装に使うだけで、一気に高級感を出すことができます。
アルカンターラが使われる割合が高いのは、座席シートです。シートは、全面アルカンターラが使用されるので、それなりの費用がかかってしまいますが、その分高級感を出すことが可能です。
しかし、シートだけをアルカンターラにしても違和感が出てしまう可能があるので、内装のざまざまな場所にアルカンターラを使用される場合が多いです。
上記でも説明したようにハンドルカバーももちろんですが、肘かけなどもアルカンターラにすることで、統一感が出て違和感なく高級感を出すことが可能です。
アルカンターラの耐久力
アルカンターラの特徴の一つである耐久力ですが、天然革と比べると数倍長く使用することができます。
天然革は、3年程度が交換の時期と言われていますが、アルカンターラは10年間使う事ができると言われています。。そのため、アルカンターラを使い古すまでに天然革の場合は、3回貼り替える必要が出てきてしまいます。3回も天然革を張り買えうと、大きな出費にもなるので、アルカンターラの耐久力は大きなメリットです。
アルカンターラのおすすめのシートカバーは?
アルカンターラのシートカバーにもさまざまな商品があり、色も違えば性能にも違いがあるので、選ぶ際にどれがいいのか分からない場合もあります。
数多くあるシートカバーの中でおすすめは、防水性が高く、燃えにくい性質があるシートです。このようなシートカバーならば、飲み物をこぼしてもすぐに拭きとることができ、煙草を落としても傷が残りにくいです。
アルカンターラで高級感を出そう
車の外見は、ホイールや塗装の仕方などさまざまアレンジすることでかっこいい雰囲気を出すことは可能ですが、内装に高級感を出すにはコツが必要になります。
その点、アルカンターラは内装に使うだけで簡単に高級感を出すことが可能です。費用は多少かかってしまいますが、満足のいく内装に仕上げることができます。ぜひアルカンターラを検討してみてはいかがでしょうか。
初回公開日:2018年05月02日
記載されている内容は2018年05月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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