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自転車のクランク交換費用/方法/効果・工具紹介

更新日:2024年09月30日

自転車のクランク交換と聞くと、ハードルの高いメンテナンスのように思われがちです。でも実際にやってみると、案外簡単に行えます。ここでは自転車のクランクを交換する作業手順や、必要な工具、交換に要する費用について紹介しています。

自転車のクランク交換費用/方法/効果・工具紹介

自転車のクランクの交換

自転車のクランクを外すというのは、一見難しそうですが、やってみるとそうでもありません。これができると脱ビギナーという気がして、嬉しくなってきます。メンテナンスの第一歩といえるだけに、しっかりとマスターしたい整備です。

費用

クランク交換の部品代、すなわちクランクの価格は、まさにピンからキリまでという言葉がぴったりというぐらい価格に差があります。

まずクランクとひと口に言っても、左右同じものではなく右側のクランクにはチェーンを回すためのスプロケットがついています。通常は左右セットで売られていますが、高級なモデルではまれに片側ずつ販売されているものもあります。

いわゆるママチャリなどに使用する汎用品のクランクであれば2,000円程度で手に入りますが、素材にこだわったロードバイク用などですと、数万円のものも珍しくはありません。

方法

クランク外しの方法ですが、自転車の種類によって微妙な違いがあります。ここで一例をご紹介しますが、基本的な部分は大きくは変わりません。ご自分の自転車に合わせて応用していただければ、それほど難しい作業ではありません。

①チェーンをスプロケットから外す

チェーンを引っ張るようにしてスプロケットから外し、クランクの内側にチェーンを落とします。

②クランクのキャップを外す

クランクの軸のボルトを保護しているキャップをはずします。手でもはずせますが、外しにくい場合は、薄いマイナスドライバーを隙間にさしこんで外します。

③クランクのボルトを外す

8㎜のアーレンキーを使い、クランクのボルトを外します。

④クランク抜きを挿入する

クランク抜き(コッタレス抜きとも言う)のシャフトを引っ込めた状態で、クランクに挿入します。

⑤クランク抜きを締め込む

モンキーレンチを時計方向に回し、クランク抜き(コッタレス抜き)のシャフトを締め込んでいきます。するとクランクが外側にずれ始め、やがてスッポリと抜けます。左右とも同じ方法でクランクを外します。

⑥クランクシャフトの清掃・グリスアップ

パーツクリーナーをクランクシャフトにかけ、ウエスで拭きとって汚れを落とします。その後、クランクシャフトにグリスを塗りこみます。これは脱着をスムーズにしたり、音鳴りを防ぐためです。

⑦クランクシャフトをはめる

交換用のクランクをシャフトにはめます。右クランクをはめるときは、左クランクと非対称の位置にするのを忘れないでください。

⑧ボルトを締め込む

ボルトのネジ山にも軽くグリスを塗っておきます。クランクをはめるときは、クランク抜きは使いません。ボルトをアーレンキーで締め込んでいくと、クランクはしっかりとシャフトに固定されます。

以上でクランクの交換作業は終了です、

クランク抜き不要のクランクもある?

クランクの中には、クランク抜きを必要としないクランクもあります。それがシマノの「ワンキーレリーズ」とスギノの「オーテックス」です。これらのクランクは6㎜のアーレンキー1本で取り外しができるようになっています。ですが、これらは特殊な例で、ほとんどのクランクは上で説明したような手順で外すのが一般的です。

効果

自分でパーツを組んでいくロードバイクなどは別として、一般に売られている自転車のクランクは、平均的な体格に合わせたものがあらかじめつけられています。ですがその自転車に乗る人の身長や足の長さは千差万別です。体格に合わないクランク長でのペダリングは膝や腰を痛める原因にもなります。自分の体格に合ったクランクへの交換により、スムーズなペダリングを実現できます。

工賃

自転車のクランう交換といっても、専用工具が必要ではあるものの、それさえ持っていれば作業的にはさほど難しいものではありません。ですが自転車屋に作業を頼んだ場合の工賃には、かなり開きがあります。

安いところでは片方で1,000円ぐらいから、高いところでは3,000円ぐらいしたりします。クランクの部品自体をそのお店で購入すれば、若干安くなる傾向はありますが、もし頻繁に交換を行うのであれば、自分で工具をそろえて交換する方か賢いといえるでしょう。

メリット

自転車のクランク交換によって得られるメリットには、どんなものがあるのでしょうか。

クランクの価格は前述したようにピンからキリまであります。この価格差はすなわち素材の違いでもあります。高い価格のクランクはそれだけ良い素材でできており、その分だけ自転車自体の軽量化や剛性のアップに貢献してくれます。

回転系の軽量化は、ペダリング時の軽さとして実感できます。また剛性のアップは、力強くペダリングする際に、力が逃げる感覚の低減に役立ちます。

自転車のクランク交換の工具紹介

自転車のクランク交換に必要な工具にはどのようなものがあるでしょうか。なかには専用工具なしで、ありあわせの工具で交換してしまうツワモノもいますが、やはり作業の手間や自転車やパーツのためにも専用の工具で行うほうが賢明です。ここでは、そんなクランク交換に必要な工具について紹介します。

8㎜アーレンキー

KTC(ケーテーシー) ボールポイント L型 ロング六角棒レンチ セット HL259SP

いわゆる6角レンチといわれるものです。自転車のメンテナンスでは多用される工具ですので、セットでそろえましょう。一方の先端がボールポイントになっているタイプは、強いトルクはかえられませんが、斜めの状態で回すことができるので狭い場所での作業に威力を発揮します。

車・バイク用の工具はひと揃えあり、そこそこの整備はできるのですが、
自転車整備にはこれを持っていなければ話にならず購入。
こんなに力が入れやすいとは思いませんでした。
KTCなので安心です。
黒いホルダーは開閉でき、レンチが横にずらっと並んだ状態になります。

出典: https://www.amazon.co.jp/KTC-%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%86%... |

クランク抜き(コッタレス抜き)

シマノ コッタレスクランク専用工具

クランク軸に挿入し、シャフトを締め込むことでクランクを外す専用工具です。ベアリングプーラーなどで代用する人もいますが、やはりこちらを使った方が圧倒的に楽にはずせます。

クランク根元の14mm二面のナットをはずすだけならほかの工具でもできますが、その後、がっちりはまっているクランクを、反対側の押し出し棒でじりじりと押し出してはずすという役目があり、ひとつあると便利ではあります。
しかし、出番はその時だけ・・・
自分でいじる人にはあると便利。
使わない人は一生使わない。
そんな工具も世の中にはあるのです。

出典: https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B7%E3%83%9E%E3%83%8E-%E3%... |

モンキーレンチ

KENOH モンキーレンチ 300mm

クランク抜きのシャフトを締め込むのに使用します。オールマイティに使える工具ですが、ボルトの幅にしっかりと合わせて使わないと、ボルトの角を傷めてしまうので注意が必要です。

ホームセンターでこのサイズを買うとけっこうな値段です。
とても安くてお買い得感がありました。

出典: https://www.amazon.co.jp/KENOH-24043-%E3%83%A2%E3%83%B3%E... |

その他に必要なものは?

一般的な自転車整備に必要な軍手やウエスは必要です。またクランクシャフトなどの汚れを落とすためのパーツクリーナーも用意しましょう。クランク交換時にシャフトに塗るグリスも必要です。クランクシャフトは雨などの水分にさらされる部分ですので、水に流れにくい自転車専用のグリスを使用してください。

ママチャリのクランク交換方法

ママチャリのクランク交換の方法も、基本的には前述した方法た大差はありません。異なるのは2点のみです。ではママチャリ特有の交換方法について説明していきます。

ママチャリ特有の交換方法①

クランクのキャップを外した後、クランクのボルトを外すのは変わりません。ただしこのボルトの固定方法が、ママチャリの場合はアーレンキーではなく、ボックスレンチで外すタイプになっています。サイズは自転車によって違いますが、二面角が14㎜のものがもっとも一般的です。

ママチャリ特有の交換方法②

左クランクの交換方法は、ママチャリも他の自転車も変わりません。でも右側のクランクを外すには、ママチャリの場合チェーンカバーをはずす必要があります。といっても大きなチェーンカバー全部を外す必要はありません。

多くの場合、メンテナンスを容易にするために、クランクの外周のみをビスで止めて外せるようになっています。右クランクの交換の際は、このカバーを外して行います。

自転車専門店サイクルあさひでのクランク交換の工賃はいくら?

サイクルベースあさひで自転車のクランク交換を行った場合、工賃は片側で1,080円となっています。すなわちほとんどの場合、両側を交換するので、その工賃は2,160円になります。

サイクルベースあさひには、「サイクルメイト」という自転車総合保証サービスがあります。加入料金を払ってこのサイクルメイトに入会すると、出張修理引取り・お届けサービスを受けられるほか、修理代金・部品代金ともに10%の割引を受けることができます。

クランク交換はメンテナンスの基本

自転車のクランク交換について紹介してきましが、いかがだでしたか。子どもの頃から、クランクというものは自転車と一体となっており、外すのは容易でないというイメージがあります。確かにクランク抜きなどの専用工具を必要としますが、実際にやってみると思いのほか簡単に交換できることに気づくはずです。

自転車メンテの基本ともいうべきクランク外しに、ぜひ一度チャレンジしてみてください。

初回公開日:2017年11月09日

記載されている内容は2017年11月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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