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空冷ポルシェの専門店の選び方・魅力と高騰の理由・維持費の目安

更新日:2024年06月30日

昨今言われている空冷ポルシェの高騰。一時期よりは過熱ぶりも一段落した感はありますが、それでも以前より高値なのは言うまでもありません。この高騰は何時まで続くのか。そしていずれ値崩れは起こしてくるのか。今回は空冷ポルシェの今後について解説していきます。

空冷ポルシェの専門店の選び方・魅力と高騰の理由・維持費の目安

空冷ポルシェの魅力

ポルシェはカーマニアの心を掴んで離さない独特の雰囲気を持った車で、一度そのハンドルを握ったら、圧倒的な加速とハンドリングで虜になること間違いないでしょう。

そのポルシェのなかでも空冷ポルシェは現在でもが衰えません。空冷ポルシェの魅力は何といってもシャープなレスポンスとエンジンサウンドでしょう。エンジンが軽量なので乗り心地も良く、ハンドリングも優れています。またコンパクトなボディーで美しいデザインも魅力の一つになっています。

空冷ポルシェ専門店の選び方

空冷ポルシェを選ぶ時に重要な事は個体です。この個体は国産車のような中古車と違い、非常に差があります。安く展示してある空冷ポルシェは必ず問題が山積です。

ポルシェの販売経路には、正規輸入車、新車平行輸入車、中古平行輸入車とに分かれます。この中で避けたいのは中古平行輸入車。中古平行輸入車だけは、海外で登録され実際に使用されていたので車歴が不明の場合が多いからです。

そして空冷ポルシェを買うときに選ぶ専門店は、数多く回る事です。同じ年式、グレードでも個体による差が激しく、販売経路も違うことがあるのでそれを見極めるためにも何か所か専門店を回りましょう。

専門店と謳いながら整備がロクにできない店舗もあるので、店舗で実際に整備が行われるのかも確認しておきたいところです。通常の中古車の流通では、車を業者が仕入れてほぼそのままの状態で店頭に並びますから空冷ポルシェ選びは店舗選びが重要になります。

空冷ポルシェが高騰している理由

ここ数年で空冷ポルシェの価格が急騰したのは周知の事実となりました。ポルシェ911カレラRSは、964RSも993RSも非常にがあり、当時の正規新車価格より価格が高くなる現象が起きています。

特に空冷ポルシェでも限定モデルは高額で取引をされていますが、以前と変わってきたのは、空冷ポルシェであればなんでもOKではなくなってきた事です。空冷ポルシェの中にはモディファイしてある車種も多く存在しますが、そういった改造を加えた車種より、よりオリジナルな状態の車にが集まっています。

相場が上がり始めたきっかけは、2012年あたりで海外オークションにおいてナナサンカレラ(1973年カレラRS2.7)が高額で落札された報道が出てからです。その後2013年にポルシェ911誕生から50周年を迎えてから、限定車やターボ車の価格が高騰し始め、その勢いが空冷ポルシェにまで波及するようになりました。

海外と日本

海外で最初に高騰し始めた空冷ポルシェですが、日本に程度のよい空冷ポルシェがあることが海外のバイヤーに知れ渡り、日本での買い占めが始まりました。日本でのポルシェは程度が良いうえに、記録簿などで素性もしっかりしているからこそ需要があります。

実際に数多くの空冷ポルシェは海を渡り海外に嫁いでしまいました。しかし2017年終わりごろから、海外からの問い合わせは少なくなってきているのが現状ですから、今の価格高騰は高値止まりといってよいでしょう。

この空冷ポルシェは日本だけの高騰ではなく海外が発端で始まった高騰で、世界中に波及していますが、現状では高値安定とみる中古車相場のプロの見方が多いです。

投資対象としての希少価値

希少価値が出てくると欲しくなるのが人の心理で、程度の良い空冷ポルシェを巡り、さまざまな思惑がでてきます。しかしポルシェのようなマニアックな車を購入しようと考える人はほんの一握りにすぎません。

世界ではクラッシックカーブームがトレンドであり、ポルシェの本国ドイツではクラッシックカーを保護する優遇税制があります。この優遇制度が空冷ポルシェを現物投資の対象へと変えてしまいました。

空冷ポルシェを買いたい人がいれば価格は高くなりますが、在庫が無ければプレミアが付きもっと高くなります。しかし空冷ポルシェを持っている人は手放さず、どうしても欲しい人はもっと価格を釣り上げます。この繰り返しで価格の高騰が起こっていますが実際は売買が成立しない架空取引による高騰です。

常識的に考えれば需要と供給が満たされれば価格はいずれ下がりますが、供給が極端に少ないので、今は価格は上がり続けています。

空冷ポルシェの中古の選び方

空冷ポルシェによっては、100万円や200万円の価格差があるのは今や当たり前となっています。今の空冷ポルシェの価格相場を確認にして、極端に安いポルシェには手を付けないことです。

自分の目当ての車が見つかり実際に車を目の前にすると、ついつい舞い上がってしまうものですが、一目惚れは禁物です。必ず心を鬼にして粗さがしをしてください。あばたのエクボではあとで痛い目を見ます。

注意したいのは店員の甘いささやきです。「今即決すれば〇万円値引きしますよ」といった言葉の裏にはその車に隠された秘密があります。特に契約書には売り手に有利なことが書いてあることがほとんどですから、直ぐに捺印せずに自宅でじっくり読む余裕を持つ事が大事でしょう。

空冷ポルシェの中古車相場

空冷ポルシェの価格が高止まりをしており、市場では993で500万円から1800万円の価格で販売されています。しかし価格応談が多いのも事実で、実売価格は1000万円近くが平均でしょう。

964に関してもほぼ同じような価格体で推移しており、車の状態を考えれば800万円近辺で購入できれば御の字です。やはり964も価格応談が多く、実際店舗に問い合わせないとわかりませんが、価格応談と出ている物件は、冷やかし防止や、通常より高い値段設定の事が多いので、本気に買う意思が無いと説明してもらえないでしょう。

空冷ポルシェの維持費

空冷ポルシェの年間維持費ですが、修理費は個体により変わってくるので何とも言えませんが、ポルシェは意外に壊れにくいと言われています。しかしそれは壊れれば非常に高くつくことの裏返しでもあります。

ポルシェの消耗品はいずれの部品も高額になるので、たとえ消耗品でも大きな出費は覚悟しなければならないでしょう。

一般的な使い方で、1年間かかる維持費はおよそ100万円ほどかかると言われています。そこには自動車税、任意保険料、年間1万キロ走ると仮定してのガソリン代を含みます。この金額は、通常の国産車に乗るよりはるかに高い維持費であることに間違いはないでしょう。

値上がり

空冷ポルシェの良質な個体は、これからも値段は上がっていくでしょう。良質な個体とは単に走行距離が少ないだけでなく、オリジナルコンディションを守って正当な整備を実施してきた車です。

993に関して言えば、新車で販売されてからすでに20年たってますから、世界中で現存する程度の良い個体は年々少なくなるのは確実です。このことから値上がりする事はあっても値下がりする確率は少ないでしょう。

値下がり

空冷ポルシェは相場がピークを迎えた感があります。といっても今までの狂気のような高騰が止まっているだけで程度の良い個体はいまだに高値を維持しています。

ピークを迎えた意味は、狂乱相場に乗じて程度の悪い個体の値段まで釣り上げられていたことです。走行距離やティプトロ車や改造されているポルシェがその状態に応じた値段に落ち着きを見せてきました。ただし数年前に比べれば高いのは事実です。

そこで安く機関に問題が無い個体を探すにはオリジナルにこだわらにという前提条件が付きますが、色替えしたポルシェを探すと良いでしょう。通常の同じ走行距離や車の程度で比べれば割安で購入できます。

空冷ポルシェ

空冷ポルシェは腕の良い整備士のもとで、メンテナンスを行っていれば壊れる事が少ない非常に素晴らしいエンスー車です。しかし実際走行させるとなれば、901型や930型は始動させるのにもテクニックがいる非常に気難しい車です。

最近ポルシェやフェラーリは免許取りたての若い女の人でさえ簡単に乗り回すことができます。しかし空冷ポルシェの最終型993型の生産が終了したのが1997年なので、すでに20年以上たっていることからわかるように、今では軽自動車にもついているような運転支援システムなどついていません。

空冷ポルシェを購入する場合、好みがあるのは言うまでもありませんが、比較的運転がしやすく、安定的に壊れにくいモデルについて詳しくご紹介します。

993

993型は1993年に登場した空冷最終モデルです。デザインは964のイメージを引き継ぐものの、ヘッドライトは寝かされて1963年から続いた911ルックに一区切りつけたモデルでしょう。

エンジンは空冷フラット6で排気量3600㏄と先代と同じですが、出力は先代より22psアップの272psとなりました。1995年には3746ccで300psと、よりパワフルなカレラRSも登場し、加えて4輪駆動のカレラ4も登場しました。日本仕様のエンジンは、カレラ4とカレラRSは同じです。頂点に位置するのはターボで最高出力は408psを誇りました。

1996年に高出力と低燃費を実現するために、バリオラムとよばれる可変吸気システムが採用され、カレラで最高出力は13psアップして285psとなりました。

993型はクラッシカルでありながら走らせると動力性能は一級品であり普段使いもできる素晴らしい車です。

964

964型ポルシェは1989年から1993年まで販売されました。911独特のカエル顔を持つ最後のモデルで、今でも非常にがあります。

ハイパワー時代に対応すべく4WDシステムを911で初搭載したカレラ4を初期モデルから投入しました。ポルシェも快適性を充実さるティプトロ二クスを導入しましたが、その頃日本ではR32GTRが登場し、NA3.6Lのカレラ4でもそれほど突出した存在ではありませんでした。

しかし速いだけのハイパフォーマンスカーと違い、この964型はその落ち着いた雰囲気が大人っぽさを身にまとい、他の車と一線を画していたのは間違いないでしょう。それは先代から受け継がれたデザインが古さを感じさせない特別なオーラを放っていたからでしょう。

ボディーは国産車の5ナンバークラスですから取り回しも楽でしかも1000回転も回せばどこからでも加速するフィーリングは今でも素晴らしいの一言です。

空冷ポルシェ買うな今でしょう

空冷ポルシェの魅力とその高騰の理由について解説してきました。今現在も高値を維持し続ける空冷ポルシェ達ですが、程度の良い個体は値上がりする事はあっても値下がりすることは考えづらいでしょう。

維持費の問題もありますが、ポルシェを選ぶ前に専門店選びから始めることで、良質な空冷ポルシェと巡り会えるでしょう。欲しいと感じた時が買い時です。時を逃せばきっと後悔するはずです。

初回公開日:2018年01月20日

記載されている内容は2018年01月20日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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