エンジンスワップにかかる費用・車検と付け方|マジェスティ
更新日:2024年09月22日
エンジンスワップで自分だけの車を手に入れる!
車のカスタムといえばさまざまなやり方がありますが、ある意味で究極といえるのがエンジンスワップです。エンジンスワップとは、元からある車のエンジンを丸ごとほかの車のエンジンに載せ替えてしまうことです。
車のカスタムにおいてはエンジン交換が最も手っ取り早く確実は性能向上に繋がりますので、主に現状よりも性能を上げたいときにスペックが高いエンジン、あるいは排気量の大きなエンジンなどに載せ替えます。これがエンジンスワップです。
何十年も前の車、いわゆる旧車やレトロカーのカスタムでもエンジンスワップは当たり前の手法です。ここでは旧車から比較的新しい車まで、エンジンスワップをしたいときのやり方や、法的な問題点を紹介していきます。
エンジンスワップは車検に通る?
エンジンスワップで気になるのが、載せ替え後にちゃんと車検に通るのかどうか、要するに法的に認められるのかどうかです。エンジンはいつか寿命が来ます。そのときにエンジンスワップを行うこともあり、車検が通らないとフレームやシャーシが使えるのに廃棄することになってしまいます。
そうなると困る人もいるので、車検が通らないということはありません。比較的簡単なのは、同じメーカー、同じ車種のエンジンにエンジンスワップすることです。この場合は簡単に車検を通せます。
一方でパワーアップのためなどにまったく違うエンジンに載せ替えると、そのままで車検が通ることは100%ありません。そのため、エンジンスワップをしたときは改造申請の審査を受けて構造変更申請を承認してもらいます。そうすれば、エンジンスワップが公認となり、公道走行も可能になります。
エンジンスワップにかかる費用はどれくらい?
エンジンスワップにかかる費用は、まず工賃とエンジン本体の価格になります。
工賃は、実質的には10万円から20万円程度とされます。特に同じメーカー、同じ車種のエンジンであれば、載せ替えることは整備士には難しいことではありません。
問題は、まったく違うタイプのエンジンに載せ替えることです。この場合、先の構造変更の申請をしたほどですから、フレームやシャーシ、エンジンにちょっとした改造なども必要になります。そのため、型式によって工賃はだいぶ変わってくることでしょう。
エンジンそのものは、特にチューンナップしているようなものではなく、中古であれば100万円以下で買うことができます。チューンナップしているレースエンジンや、メーカーが特別販売する新品になりますと、100万円から200万円はするといわれています。
これらがエンジンスワップにかかる費用になっています。
車種別・メーカー別のエンジンスワップの方法
それではエンジンスワップする際の方法や、知っておくべきことはないか、メーカー別に見てみましょう。この場合は旧車ではなく、比較的新しい車の話になりますが、エンジンスワップをしたいオーナーなどはぜひ参考にしてみてください。
ホンダ車では?
ホンダの車両はコンパクトで、ベースとしてもあまり高くないことからレース用の車両として、アマチュアからプロまで、たくさんのレーサーに利用されています。そんな事情もあって、ホンダの車は比較的頻繁にエンジンスワップが行われています。
ホンダといえばVTECエンジンがあり、パワーもありつつ、全体的にコンパクトであることから載せ替えがしやすく、エンジンスワップに最適です。ホンダ車へのエンジンスワップもできますし、他メーカーの車への載せ替えも可能なエンジンになっています。
日産GTRはどうだろう
日産だけでなく、世界に誇るスーパーカーといえばやはりGTRです。歴代GTRのエンジンは高性能で、最近も世界で大となっているR35のエンジンなどは高出力で注目されます。
R35などはどちらかというと、R35にエンジンスワップするよりは、R35のエンジンをほかの車種にエンジンスワップするケースが多いように見受けられます。スープラや86などトヨタ車に載せ替えた話などもよく耳にします。
かつてはハコスカやケンメリといったR35の先祖がいましたが、今でもです。しかし、何十年も経っているためにエンジンがだめになってしまうことも多く、新型エンジンに載せ替えていることもよくあります。専門のカスタムビルダーもいるほどで、エンジンスワップが当たり前の世界も存在しています。
トヨタ車でやってみたい!
トヨタでエンジンスワップをよくする車種といえば、やはりトヨタの最強スポーツカーであるスープラ、あるいはドリフトの漫画で再注目され新モデルも出た86(ハチロク)、日本初の市販ミッドシップカーのMR2など、速く走るための車種が多いです。
トヨタ車の場合は幅広くエンジンスワップが行われていて、外国車のエンジンへと交換する場合もあります。トヨタ車も海外ではのスポーツカーですから、外国のカスタムビルダーは日本製エンジンよりも入手しやすい外国メーカーのものへとエンジンスワップしています。
三菱ならなにができるか
三菱の車でエンジンスワップというと、例えばランエボといったスポーツカーの名前も確かに聞きます。三菱の車はどうしても日本国内ではGTRやトヨタ、ホンダには霞んでしまいますが、海外では熱狂的な三菱ファンも少なくありません。
それから、三菱は海外ではピックアップトラックやデリカなどのバンタイプもがあります。東南アジアなどでは長く車を使うことが当たり前で、同時に古くなったときにエンジンスワップを行うこともよくあります。
マツダRX7なら
マツダといえばRX7などに搭載されたロータリーエンジンがマニアには注目されます。同時にこのエンジンがマツダの個性でもありますので、エンジンスワップの場合もマツダの車種に他社のエンジンを載せることはあまり聞かず、逆にロータリーエンジンを他社の車にエンジンスワップしたものはたまに見かけます。
外国メーカーの車種にマツダのエンジンを載せ替えるなどもあり、マニアックなエンジンスワップが楽しめるメーカーです。
外国車はエンジンスワップが可能?
外国車でもエンジンスワップは頻繁です。むしろ、車検などの厳しさが格段に緩い海外の方がエンジンスワップが盛んといってもいいでしょう。
特にアメリカはエンジンスワップが当たり前のような国です。大昔の車、例えばホットロッドといった車には、外観こそ昔のままを残しつつ、エンジンは現在のものというケースも多いです。
日本のエンジンもですので、中古エンジンも多く、エンジンスワップは最早文化のひとつでもあります。
マジェスティなどバイクでも
バイクのエンジンスワップは車よりも用意で頻繁に行われています。
特に馬力アップを見込んで排気量を上げるためにエンジンスワップをするケースが多いです。ボアアップという排気筒を大きくする改造もありますが、耐久性などを考慮すれば、エンジンスワップの方が手っ取り早いです。
また、日本の場合、50ccでは原付扱いですが、エンジンスワップで排気量をアップして申請すれば、小型あるいは中型にすることもでき、免許区分も変わってきます。厄介ですが、それほどおもしろく、奥が深い世界でもあります。
エンジンスワップはおもしろい!
エンジンスワップを知っている人は決して少なくないでしょう。ですが、日本の場合は申請や車検など、さまざまなハードルをクリアしなければならないため、面倒だという思いが先に来てしまいます。
しかし、専門の業者もいて、しっかりと任せることができれば、合法的にエンジンスワップを行うことは決して難しいことではありません。
同時に、ほかの人があまりやらないということは、エンジンスワップをするだけでもかなり個性的なカスタムができたということにもなります。オンリーワンの自分だけのカスタムカーを保有することができるという寸法です。
そういったこともあり、エンジンスワップはいろいろな意味でおもしろみがあり、オーナーの独占欲や所有欲をしっかりと満たしてくれることは間違いありません。
初回公開日:2018年04月04日
記載されている内容は2018年04月04日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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