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【メーカー別】ブレーキフルードの交換時期|4年/色/プリウス

更新日:2024年10月24日

ブレーキフルードの定期交換はしていますか。ブレーキフルードは交換時期があります。しっかり守らなければ、ブレーキが効かなくなる恐れがあります。今回はブレーキオイルの交換時期をメーカー別やタイプ別など多角的に詳しくご紹介します。

【メーカー別】ブレーキフルードの交換時期|4年/色/プリウス

ブレーキフルードとは

ブレーキフルードと聞いて、なぜフルードという名前なのか気になる人も多いのではないでしょうか。他の呼び名でブレーキ液とか、ブレーキオイルという人もいます。車に使われているオイル類で、潤滑に使われているものを、オイルと呼び、圧力をかけて使用するものをフルードと呼びます。

車は1トンを超える重さがありますから、その重たい物体を止めるためには自転車などに使われているブレーキワイヤーでは、車を止めることができません。そこでオイルの圧力を使い車を止めます。

圧力をかけるだけなら水でも良い気がしますが、水だとブレーキを掛けた時の摩擦熱で沸騰してしまうので、沸点の高いブレーキフルードを使用しています。しかし長く使うとブレーキフルードは水を吸水する性質があり、性能が低下してきますから定期交換が必要となります。

ブレーキフルードの種類

ブレーキフルードには、沸点の違う種類のオイルが販売されています。この沸点の温度の違いを「DOT」と呼んでいます。

一般に販売されているブレーキフルードには「DOT3」「DOT4」があります。後ろに書かれている数字の数が上がれば沸点は上がっていきます。レースでは「DOT5」が使用されていますが、吸湿性が非常に高く1レースのみの使い捨てですから、一般車に使用すると交換時期が異常に早くなり不向きといえるでしょう。

現在の一般車には、「DOT3」が使用され、高性能なスポーツカーには「DOT4」が使われていますが、日本の道路交通法の範囲内で使用するのであれば「DOT3」で十分です。

メーカー別ブレーキフルードの交換時期

ブレーキフルードの交換時期を調べるには、ブレーキフルードのリザーバータンクを見て判断するのが良いでしょう。ブレーキフルードは吸湿性があるので、一度新品のブレーキフルードを開けてしまうと空気中の水分を吸って劣化します。

水分を吸ったブレーキフルードは、ブレーキを多用した時にフルード内の水分が沸騰して空気の泡ができてしまいます。するとブレーキを踏んでも空気の泡が圧力を分散させてブレーキフルードが圧力を伝えられなくなりブレーキが効かなくなります。

例え走行距離が少なくてブレーキフルードの汚れもあまり見られなくてもブレーキオイルはメーカーで指定した交換時期に従い交換をする必要があります。

トヨタ

トヨタではブレーキフルードの交換時期を車検ごとに指定しています。新車からは3年、その後は2年ごとの交換です。しかし、使用状況によりもっと早くブレーキフルードが汚れてしまった場合は、もっと早く交換をすることになります。

チェックポイントとしては、ブレーキフルードのリザーバータンク内が黒っぽい色をしていたり、2、3年以上交換していない場合はブレーキフルードを交換をしたほうがよいでしょう。

ブレーキオイルの劣化は、下り坂でブレーキが効かなくなる恐れがありますので、定期的な交換が必要になります。

レクサス

レクサスといえど特別なブレーキフルードを使っている訳ではありません。交換時期は新車から3年、次回からは車検ごとが推奨されます。ブレーキフルードのリザーバータンクにはカバーがかけてあり、一部分からしかブレーキフルードの状態が見えないので、注意してみる必要があります。

ハイブリット車のブレーキオイル交換には専用のスキャンツールが必要になり、今までのようにフットブレーキを踏んでブレーキフルードを交換する手順ではできません。ディーラーやスキャンツールをもっている整備工場に相談をしましょう。

ホンダ

ホンダではブレーキフルード交換時期は新車から3年で1回目の交換をし、以後2回目以降は2年に1回のブレーキフルードの交換を推奨しています。ブレーキフルードは吸湿性が高いので、年月とともに使用しなくても劣化が進みます。またホンダの純正ブレーキフルードは車種・型式により適用が異なりますから、取扱説明書を確認してください。

劣化の進んだブレーキフルードを使い続けると、ペーパーロックを起こす危険性があります。長期間ブレーキフルードを使い続けると、ブレーキのゴム部品に悪影響を与えますので、適切な交換時期を守ることが重要です。

日産

日産ではブレーキフルードの交換時期を車検ごととしています。新車からは3年、以後は2年に1回の交換が望ましいでしょう。

ブレーキフルードの交換時期が近づくと、ほとんど無色のブレーキフルードの色も、茶色く変色してきますから、色の変化も交換の目安となるでしょう。

BMW

BMWはディスプレイ上にブレーキフードの交換時期を知らせる機能があります。ディスプレイに「SERVICE」の文字が表示され、サービス時期の表示で「ブレーキ液」のマークが黄色もしくは赤色になった時。もしくは、コントロールディスプレイの「ブレーキ液」のシンボルマークが黄色もしくは赤色になった時が交換時期となります。

この他、最長2年で交換を推奨していますので、ディスプレイの表示が無くても2年に1回はブレーキフルードの交換をしましょう。

メルセデス

メルセデスベンツでは1万キロから2万キロの走行、または、1年から2年ごとの交換を推奨しています。SBC(センソトロニック・ブレーキ・コントロール)を搭載しているSLクラス(R230)、Eクラス(W211)、CLSクラス(W219)は、センソトロニックが、ブレーキペダルの踏み込み加減を感知して、電子制御でブレーキングします。

ブレーキフルードの交換を怠るとSBCの性能が発揮されません。適正な交換時期を守り交換することをおススメします。また、メルセデスケアを利用すれば初回の車検時にブレーキフルード交換は無料で行ってもらえます。

タイプ別ブレーキフルードの交換時期

走行するステージによりブレーキフルードの種類も違うので、交換時期も変わってきます。一般道路でも街乗りをメインに走行する人と、高速道路をメインに走行する人とでは、ブレーキフルードの劣化すルスピードが違いますし、一般道路でも山道と市街地ではブレーキフルードの劣化が変わってきます。

一般道路を走るだけの人は良いですが、サーキットでスポーツ走行を頻繁にする方は使用しているブレーキフルードもより沸点の高いものに変えていれば、交換時期は早くなるでしょう。

サーキット

サーキット走行では、ブレーキを酷使するのでブレーキの温度が上がりその熱がブレーキフルードに伝わる事で、熱害による劣化が著しいでしょう。

サーキットを走行するには、沸点の高い「DOT4」や「DOT5.1」を使用する事を勧めます。これらのブレーキフルードは沸点が高いのでハードブレーキングしてもペーパーロックが起きにくいので、安心してブレーキを踏むことができます。しかしンその反面、吸湿性が「DOT3」より高くなるので、交換時期は早めとなります。

交換時期については、走行の仕方で変わってくるので一概には言えませんが、GTRで専用のブレーキフルードでサーキット走行すれば、5,000kmごとの交換を推奨しています。

ブレーキフルードの交換時期の目安

一般道路でも市街地しか走行しない人と峠道を毎日走り通勤する人とでは、ブレーキフルードの交換時期は変わってきます。

市街地ではブレーキの温度も上がらないのでブレーキフルードは熱害をそれほど受けずにすむので、「DOT3」を使用していれば2年ごとの交換で問題はありません。しかし走行距離が年に2万キロ以上走行する場合は、1年ごとの交換が安心でしょう。

峠道を毎日走行する方は、下り坂のブレーキングでブレーキオイルはかなりの熱害にさらされます。そこで交換時期は1年に1回行ったほうが安全といえるでしょう。下り坂でペーパーロックが起きれば大事故に繋がりますから、定期点検を行い早めの交換が良いでしょう。

4年ごとで大丈夫?

ブレーキフルードの寿命は一般的に2年から4年と言われています。車にほとんど乗ることも無く、スポーツ走行もしなければ、4年に1回の交換でも問題ありません。しかしブレーキはドライバーだけでなく同乗者の命を守るために必要な装置ですから、車検ごとの交換がよいでしょう。

車種別ブレーキフルードの交換時期

ブレーキフルードの交換時期は基本的に車種ごとでの違いはありません。使われているブレーキフルードの規格の違いで、交換時期は変わってきますし、車の使用環境や使用方法で交換時期が大きく変わります。

しかし原付など排気量250㏄未満の車両にはブレーキフルード交換が義務付けられていないために、日々の点検を怠ると劣化に気が付かない事があります。排気量が小さい車両であってもブレーキフルードは重要なことには変わりありませんので、持ち主の日頃にメンテナンスが重要になります。

プリウス

プリウスのブレーキは車両の制動時の運動エネルギーを回収する機能を備えた、回生ブレーキとなっています。しかし回生ブレーキだけでは必要な制動力が得られないので、油圧ブレーキと回生ブレーキを協調させ必要な制動力を得られるように構成しています。

ドライバーがブレーキを踏むと、ブレーキの踏み込みに合わせて回生ブレーキを制動力の範囲内で最大限かけます。足りない分は油圧ブレーキを併用させて補うようにしているので、通常のブレーキフルードより熱害は少ないと言えるでしょう。

一度封を開けたブレーキフルードの交換時期が4年と考えると最低でも4年で交換する事をお薦めします。

ブレーキフルードの交換時期の見分け方

車を中古で買った場合、以前乗っていた人がいつブレーキフルードを交換したのかを調べるには、整備記録簿を見ればすぐにわかります。整備記録簿を頼りに最後に交換した年月とその時の走行距離を参考に、次回のブレーキフルード交換時期を計算することができます。

中古車の中には整備記録簿が無い車両も数多く存在します。整備記録簿が無い車両はブレ―キフルードのリザーバータンクを覗き込み、茶色に変色しているようでしたら交換時期と考えてよいでしょう。

ブレーキフルードの新品の色は、薄い黄色をしていることがほとんどです。長く使っていると、茶色く変色し、そのまま交換せずに使用し続ければ黒くなってくるでしょう。

適正な交換時期でも薄黄色のブレーキフルード場合もありますが、年数と共に走行距離が少なくてもブレーキフルードは劣化しますので、交換時期を守ることが安全につながります。

ブレーキフルードの中には色付きも販売されており、主にバイクに使用されています。グリーンやレッドなどカラフルなブレーキフルードはバイクのカスタマイズとしてがあります。

ブレーキフルードを定期的に点検しましょう

ブレーキフルードには交換時期がある事をご紹介してきました。車はブレーキを踏めば止まることが当たり前なので、ブレーキフルードを交換せずにいると安全に止まらなくなることなど、想像もできないことでしょう。

ブレーキフルードは劣化しやすいオイルですから、最低でも1か月に1回はボンネットを開けてブレーキフルードの色や量の確認をしましょう。ディーラーや整備工場では車検時にブレーキフルードの交換を薦めてくることが多いです。それは次回の車検や点検までにブレーキフルードの性能が著しく低下する恐れがあるからです。

格安車検ではブレーキフルードの交換は勧めてきません。ブレーキフルードが劣化していても車検に合格できるからです。コストを抑える事ばかり先になり、安全をないがしろにすることは非常に危険ですから、適正な交換時期を守り安全なカーライフを送りましょう。

初回公開日:2018年03月09日

記載されている内容は2018年03月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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