4A-Gシリーズとは?トヨタ・A型エンジン形式の違いを種類別に解説
更新日:2024年06月27日
4A-Gとは
車好きで話題になることが多い4A-Gですが、一体何のことなのか分からないという人も多いでしょう。ここでは、モータースポーツで大活躍してきた4A-Gについて初心者でも理解できるように詳しく紹介していきます。
4A-Gのことを最近知ったという人は、この記事をチェックして知識を深めていきましょう。
トヨタが単独開発したエンジン
4A-Gとは、トヨタが開発したスポーツツインカムに分類されるエンジンのことです。開発は、トヨタだけで行われたことでも有名です。それまでトヨタでは、2T-G系と呼ばれるエンジンが活躍していました。4A-Gは、その技術を受け継ぎさらに進化したエンジンです。
4A-Gは、登場以来数多くの多くのユーザーを満足させてきました。
生産期間
4A-Gは、 1983年4月から2002年6月まで製造されました。現在は生産は終了していますが、今なおファンがいるということでも有名です。初めて搭載された機種は、1983年5月彗星のごとく現れたAE86型カローラレビン/スプリンタートレノでした。
最後まで使われていたフォーミュラトヨタ・レーシングスクールでも、2013年に利用が終わっています。
4A-Gシリーズ
ここからは、さらに詳しく4A-Gシリーズについて紹介していきます。4A-Gは、製造されてきた期間の間にさらに進化を続けてきました。同じ4A-Gシリーズに分類されていても、特徴が大きくことなるものもあります。
4A-Gシリーズの歴史は、トヨタのエンジンの歴史を知ることに繋がります。車の歴史に興味がある人は、チェックしておきましょう。
AE86型「4A-GEU」
AE86型「4A-GEU」は、ショートストローク型エンジンです。ピストン径が、ストローク量よりも大きいという特徴を持っています。このタイプは、高出力エンジンとして評価されることが多かったエンジンです。
AE86型カローラレビンスプリンタートレノに搭載されていて、自然吸気エンジンとして大活躍しました。
AW11型「4A-GELU」
AW11型「4A-GELU」は、1984年6月に登場したエンジンです。この4A-Gシリーズは、AW11型MR2前期型で使われていました。MR2は、日本で初めて登場した量産型ミッドシップとして、大きな話題を集めた車種です。
中古車市場でも高いを誇る車なので、AW11型「4A-GELU」のファンも今なおいます。
AE92型「4A-GELU」
AE92型「4A-GELU」は、AE92型カローラレビンスプリンタートレノ前期に搭載されていた4A-Gシリーズです。1987年5月に登場して、大きな話題になりました。初めて登場した時のネット値では、馬力は120psでした。
この車は、キューニーという愛称で親しまれてバブル期の日本で大活躍していました。
AE92型「4A-GEU」
AE92型「4A-GEU」は、1989年に登場した4A-Gシリーズです。AE92型カローラレビン スプリンタートレノの後期のモデルに搭載されていました。使われていた燃料はレギュラーガソリンではなく、プレミアムガソリンでした。
馬力は140PSまでアップし、使い勝手も向上しました。このエンジンに憧れていた人も多かったです。
AE101型「4A-GE」
AE101型「4A-GE」は、AE101型カローラレビンに使われていて1991年に登場しました。燃料は、AE92型「4A-GEU」と同じくプレミアムガソリンでした。AE101型カローラレビンは、最高出力が160PSと大幅にアップしたことで知られています。
さらに、AE101型「4A-GE」は、20バルブであることも特徴的です。
AE111型「4A-GE」
AE111型「4A-GE」は、1995年に登場した4A-Gシリーズです。黒ヘッドという別名でよばれていました。AE111型「4A-GE」は、AE111型カローラレビンに使われていました。最高出力 は、165PSと向上しています。
以前のシリーズと比べて、トルクの改善と燃費の向上を目指して開発されました。
搭載車種
4A-Gシリーズが搭載されていたのは、トヨタ・カローラレビンが中心的でした。トヨタ・カローラレビンは、1,600ccクラスの小さ目のスポーツクーペとして広く知られていました。現在は、生産が終了しています。
その他は、コロナ/カリーナやセリカ、MR2、シボレー・ノヴァなどに搭載されていました。
トヨタ・A型エンジン形式の違い
ここからは、トヨタ・A型エンジン形式の違いについて詳しく紹介していきます。トヨタ・A型エンジン形式は、時代によって進化し続けてきました。トヨタ・A型エンジン形式は、1A系から8A系まであります。
トヨタA型エンジンは、水冷直列4気筒ガソリンエンジンという共通の特徴があります。日本市場に向けては、2002年に製造が終わっています。
1A系
1A系は、SOHC 8バルブシングルキャブレター酸化触媒TGP(乱流生成ポット)燃焼方式が採用されていました。初代ターセル/コルサなどに使われていました。これらの車は、エンジンが横ではなく縦に設置されていたという特徴があります。
前輪駆動車であるのにエンジンが縦型という珍しい形は、自動車ファンからも注目されていました。
2A系
2A系は、2A-Uと2A-LUに分類することができます。2A-Uは、SOHC 8バルブシングルキャブレター 触媒に分類することが可能です。一方で2A-LUは同じ種類ではありますが横向きに設置されました。
2A系は、それぞれ初代ターセル/コルサや5代目カローラ/スプリンターなどで採用されています。
3A系
3A系は、排気量が1.452Lと大きめです。採用されていたのは、4代目カローラ/スプリンターや初代スプリンターカリブ、4代目カローラレビン/スプリンタートレノなどでした。
多くの車種で使われてきたので、昔からトヨタファンという人は、このエンジンを使ってきた可能性が高いです。3A系の種類は、SOHC8バルブシングルキャブレター触媒です。
4A系
4A系も数多くの種類があり、広く使われてきたA型エンジン形式です。種類もSOHC8バルブシングルキャブレター触媒やSOHC 8バルブEFI エンジン、DOHC16バルブシングルキャブレターなどがあります。4A系は、横置きタイプもありました。
北米仕様だけで使われてきたタイプもあり、世界で愛用された形式と言えます。
5A系
5A系は、DOHC16バルブEFIハイメカツインカムという種類に分類できます。使われていた車は、スプリンターシエロXsやカローラシリーズです。排気量は、1.498Lでした。5A系も非常に多くのトヨタ車で採用されているので、利用していた人も多いでしょう。
6A系
6A系は、海外向けに作られていた車で採用されていました。種類としては、DOHC16バルブに分類されます。日本では、あまり馴染みの無いエンジンの形式と言えるでしょう。
7A系
7A系は、DOHC16バルブEFIハイメカツインカムという種類に分けることができます。1.762Lの排気量を誇り、車で走行することの楽しさを人々に提供してきました。初めて搭載されたのは、6代目カリーナです。
8A系
8A系も、海外市場に向けて作られたエンジン形式です。この形式は、DOHC16バルブEFIハイメカツインカムに分類することが可能です。夏利・ヴィータN3などに搭載されて、愛されてきました。
4A-Gシリーズに注目してみよう
今なおの高い4A-Gシリーズですが、中古車で今なお見かける場合もあります。見かけた場合は、エンジンなどをチェックしてみましょう。往年の名シリーズに思いをはせつつ、現在のトヨタ車の技術の歴史を感じてみましょう。
初回公開日:2019年03月07日
記載されている内容は2019年03月07日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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