バイクのオービス対策方法と捕まった時の対処法|通知
更新日:2024年11月07日
知っていると得するオービスの基礎知識
オービスとは?
オービス(自動速度違反取締装置)とは、道路を走行する車両の速度違反を自動的に記録・取り締まるスピード測定器のことです。一般道、高速道路に設置されており、各道路に設定されている制限速度に対して、速度超過した車両を対象に取り締まりを行います。
オービスが設置されている道路には、1キロ以上手前に(速度自動取締機設置路線)と書かれた看板が設置されています。
オービスの種類
オービスは、大きく分けてH・L・LH・R・移動式・新型オービスの6種類あります。
H(Hシステム)
レーダーで速度を測定し、カメラで撮影するタイプで白い大きなレーダーが特徴です。レーダー、カメラ共に道路上に設置されています。
L(ループコイル式)
路面に埋め込んだループコイルセンサーの上を走行する事で速度を測定し、路側に設置してあるカメラで撮影するタイプです。
LH(LHシステム)
ループコイル式と同様、路面に埋め込まれたループコイルで速度を測定し、道路上に設置されているカメラで撮影するタイプです。見た目はNシステムに似ています。
R(レーダー式)
レーダーで速度を測定し、カメラで撮影するタイプで、レーダーは道路上に設置されていてカメラは路側に設置されています。
移動式オービス
ワゴン車やパトカーを路肩に駐車し、その車内から測定と撮影を行うタイプ、計測は、レーダー式と光電管式のものがあります。
新型オービス
人が運搬でき、三脚で設置する小型オービストラックと、移動して設置する中型オービス仮固定式の中型オービスの2種類に分けられますが、従来のオービスとは違い、見た目はコンパクトになり、設置コストがかからず高性能なのが特徴です。測定方法は、レーダー式か、レーザースキャン式があり全てカメラと一体型になっています。
何キロ速度超過でオービスは光るの?
「取り締まり対象となる速度超過って何キロオーバーから」と疑問に思われる方も多いでしょう。一般道でよく行われている速度違反の取り締まり(ネズミ捕り)は、制限速度を10キロ以上速度超過した車両を対象に行われています。しかし、10キロオーバーから必ず捕まる訳ではなく、場所や警察の方針により設定速度は異なります。
オービスによる速度違反の取り締りは、一般道だと制限速度より30キロ超過高速道路だと40キロ超過で撮影されます。ただし、全てのオービスが同じ設定速度とは限りませんので、速度を出し過ぎないよう運転することが大切です。
補足として、一般道で30キロ〜50キロ未満の速度超過、高速道路で40キロ〜50キロ未満の速度超過の場合は違反点数が6点になります。一般道、高速道路共に50キロ以上の速度超過は違反点数が12点になります。免許停止のラインが通常6点〜になるので、オービスを光らせた場合は基本免許停止処分になります。
また、6点〜の違反は赤切符が切られ、略式裁判を受けることになります。罰金もケースにより異なりますが、6万円〜10万円と高額になります。
Nシステムとオービスの違い
Nシステムの正式名称は(自動車ナンバー読み取り装置)といい、主に犯罪捜査のために使われます。運転席、助手席に乗っている人の顔やナンバープレートを撮影し、車両追跡を行うことが目的とされています。見た目はLHシステムと似てますが、Nシステムには速度を計測する装置が搭載されてないため、速度違反だとしても取り締まることはできません。
基本道路上に設置されていて、カメラが並んでいるのが特徴です。最近では、信号機などに小型の物が設置されていて近くで見ないと識別できません。追跡する車両のナンバーが分かっていれば、どこへ行こうとNシステムの監視の目からは逃れることはできません。
バイクでオービスを光らせた場合の対処方法
バイクで道路を走行中に、スピードを出し過ぎてピカッとオービスが光った場合の対処は、正直に言うと出頭通知書が届かないことを祈るしかありません。ただし、オービスに撮影されたから必ず出頭通知書が届くわけではありません。オービスによる速度違反の検挙数は、全体のわずか3%しかありません。
オービスで撮影した対象を検挙するには、対象を特定するために顔・ナンバープレートが鮮明に写っているなどの条件が必要になります。よって、検挙率の低いオービスでの取り締まりにおいて、バイクの検挙率はさらに低くなると考えられます。
通知書はいつ届くの?
オービスを光らせた場合は、通常2日〜2ヶ月後に出頭通知書が届くことが多いです。半年以上経ってから届くことも稀にあります。
通知書が届くのに時間差がある理由
出頭通知書を送るためには、違反者を特定する必要があります。特定するのに時間がかかれば、その分通知書が届くのも遅くなります。違反者が自分の車両で速度違反をして、撮影したオービスがデジタル式の場合は、データーが直接警察に送られるので、特定に要する時間が短くなり2、3日で通知書が届きます。
違反者が他人名義の車両で速度違反した場合は、誰が運転をしていたのか捜査が必要になり特定に要する時間が長くなります。撮影したオービスがフィルム式の場合も、フィルムを回収してから特定の作業に入りますので要する時間が長くなります。その時の状況に応じて処理されていきますので、自然と通知書が届くのに時間差が生じてきます。
1年経っても通知書が届かない場合は、証拠不十分で通知書が発行されていませんので安心してください。
オービスを光らしてもバイクは捕まらない?
バイクは、ナンバープレートが後方にしか付いてないので、オービスに撮影されても検挙されにくいのが現状です。また、ヘルメットを被っているので、顔が認識しにくいのも要因になっています。実際、バイクで走行中にオービスに撮影されたけど、出頭通知書が届かなかったと多くの意見があります。
しかし、バイクならオービスに撮影されても大丈夫とたかをくくってはいけません。バイクでも検挙された実例が無いわけではありません。同じ場所でスピード違反を繰り返している、わざとピースをしたりなど挑発的な態度をとる、制限速度を50キロ以上オーバーしてるなどの危険運転や警察の面子に関わると判断された場合には、警察も黙ってはいません。
本気で捜査に乗り出されたら、ほぼ100%検挙されることを忘れてはいけません。一度、出頭通知書が届かなかったから次も大丈夫と思うのではなく、次からは速度超過しないように気を付けようと思うことが大切です。悪質なドライバーを放置するほど日本の警察は優しくありません。
オービスはバイクを検知する事ができるのか?
オービスは、バイクでも検知できます。自転車でも検知は可能です。レーダーを用いるタイプ、ループコイルを用いるタイプとオービスには数機種ありますが、機種に関係なく全ての車両(車、バイク、自転車)を検知し、速度を計測することができます。バイクは、検知されないと思い込んでいる方がいらっしゃいましたらそれは大きな間違いです。
後方撮影できるオービスが存在する
後方撮影できるオービスは、首都高速道路と九州自動車道の一部にのみ設置されています。前方から撮影した後、後方から撮影する2連続ループコイル式オービスになります。後方にナンバープレートがあるバイク対策に設置されたと考えられますが、設置箇所が増えていない現状から実用的ではなく、今後も増える情報はありません。
実際、バイクの検挙率が増えていれば普及するのが必然です。
バイクで出かける前にできるオービス対策!
バイクでお出かけをする前に、オービスに対する知識や対策を知っておけば、速度超過で出頭通知書が届くことを防ぐことができます。しかし、制限速度を守り運転をすることが一番安全で、捕まるリスクも無いということを忘れないでください。
フルフェイスは命を守るだけじゃない
オービスで撮影した写真を証拠に検挙するには、車でもバイクでも対象者を特定することが必要になるため、フルフェイスを被ることで顔の特定は難しくなります。フルフェイスは、頭部を守るだけではなく顔の特定を防ぐことができ、一石二鳥です。
ただし、クリアシールドタイプのフルフェイスは顔が丸見えなので注意が必要です。できればミラーシールドタイプのフルフェイスを選ぶことをお勧めします。
スマートフォンアプリの活用
スマートフォン用のアプリで、最新のオービスと交通取り締まりポイントを音声でドライバーに知らせてくれるアプリがあります。バイクでもBluetoothを使えば、スマートフォンを見なくても大丈夫なので、走行しながらアプリを活用できます。事前にオービスや交通取り締まりポイントを知ることができれば安心できます。
アプリも無料で配信しているものがあります。安全ドライブのために活用してください。
バイク専用レーダー探知機の活用
オービス、パトカー、ネズミ捕りなどを探知してドライバーに教えてくれるレーダー探知機があります。バイクに設置できてBluetooth対応の物がありますので、そちらを活用してください。最新式のレーダー探知機は、新型の移動式オービスに対応している物もあるので、今から購入を考えている方は最新の物を購入すると間違いないです。
ETCに潜む危険
バイク乗りもETCの普及により、利用される方が増えてきていますが、ETCには思わぬ落とし穴が存在します。ETCは、無人レーンなので監視カメラが必ず設置されており、ETCカードには自分の個人情報が載っています。
バイクは、オービスに撮影されても確かに検挙されにくいですが、ETCを通過した時の監視カメラの映像、ETCカードの個人情報と照合すれば、フルフェイスで顔の認識ができなかったとしても、バイクの所有者の特定は容易にできるようになりました。この事から、ETCが普及する以前に比べて、バイクも検挙される可能性が上がったと考えるべきでしょう。
一般道を走行する時の注意点
一般道は、高速道路に比べて制限速度が頻繁に変わる路線も多く、バイクは車に比べて追い越しや側方通過がしやすく、気付かないうちにスピードが出ていたなんてことは、よくある話です。最近では、新型の小型移動式オービスの普及により、知らない間に撮影され身に覚えのない出頭通知書が後日家に届く可能性が高くなってます。
オービスの設置路線には、事前告知の警告看板設置が必須とされていますが、新型の小型移動式オービスは事前告知なしに運用されていることがあります。そもそも、事前告知の警告看板を設置する理由は、オービスで撮影した写真を速度違反の証拠として採用するためには、撮影の「事前告知」と「速度違反の瞬間の撮影」の二つの条件が必要とされているからです。
しかし、この条件は過去の裁判の判例に基づくもので、法律で定められている訳ではありません。この事から、オービスを設置するのに事前告知をする必要はないとも言えます。時速60キロ制限から、30キロ制限に変わる道路も少なくはありません。そんな所に新型の小型移動式オービスを設置されたらもうお手上げです。
スマートフォンアプリやレーダー探知機を駆使したとしても、100%の保証がされている訳ではありません。
制限速度を守って楽しいバイクライフを送りましょう。
オービスやネズミ捕りの対策をすることは、余裕を持って運転ができるので、とても良いことです。しかし、一番は制限速度を守って安全運転をするにこしたことはありません。バイクは、車に比べ事故をした時の死亡率も上がります。くれぐれもスピードの出し過ぎにはご注意ください。今回ご紹介した対策を上手に活用して、楽しいバイクライフを送ってください。
初回公開日:2017年10月30日
記載されている内容は2017年10月30日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。