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坂道発進のコツと補助装置・エンストとした場合

更新日:2024年01月25日

坂道発進と聞くと嫌なイメージをもつ方も多いことでしょう。確かにMT車での坂道発進には少しのコツが必要です。慣れるまでにはエンストしてしまったり。ずり落ちて後退してしまうこともあります。ですが、こちらの内容をご覧頂ければ、コツを掴みやすくなります。

坂道発進のコツと補助装置・エンストとした場合

坂道発進にはコツがあるの?

公道ではいろいろな道路があります。大きなカーブや小さなカーブ、大きな坂や小さな坂などさまざまです。

一般的には真っ直ぐで広い道路が走りやすいドライバーが多いですが、どうしても走りにくい道路を通過しなければいけない状況もあります。特に、上り坂の頂上に信号があり、坂の途中で停車して信号を待っている状態からの発進は難しいです。

車両の形式によっては、難なく通行できますが、難しい操作を必要とする車両もあります。坂道発進でずり落ちてしまったり、エンストしてしまったり、バイクでは転倒してしまうケースもあります。

つまり、坂道発進にはコツが必要です。教習所で習った時もエンストを繰り返してしまう方が多かったのではないでしょうか。

また、頻繁に坂道を通行しない方も、たまに坂道発進をする場合のお役に立つ内容ばかりですので、ぜひご覧いただき、安全運転と併せてスムーズに坂道を通行しましょう。

停止位置を意識すれば簡単なの?

あらかじめ、坂道を通過することがわかり、坂道発進をする場合は停止位置を意識することで、簡単に発進することができます。

一番先頭で信号待ちをする場合、なるべく平坦な箇所を探して停止しましょう。急な坂道では難しいですが、稀に坂道でも勾配の変化がある道路があります。

そういった道路では、極力平坦になっている箇所で停止すれば、一般の道路と同じような感覚で坂道発進も難なくできます。

そのため、まずは道路全体を把握する必要があります。たとえば、マンホールがあったり、工事した跡で凹凸が激しい箇所で停車することは控えましょう。

思うようにタイヤが食い込まず、スリップしてしまうことがあり大変危険です。そのためには、上り坂に侵入したら、徐行しながら平坦な箇所を探し、なるべくそういった場所で停車することが一番スムーズな発進ができるコツです。

ATは操作性が高いので安心!

ATの車であれば、坂道での発進は難しくありません。ギアさえ「D」に入っていれば、何も操作しなくてもずり落ちてしまうことはありません。

ですので、AT車であればどんな急な坂道でも平常の道路と同じように停止して構いません。そして、信号が青に変わり次第アクセルを踏めばスムーズに坂道発進が可能です。

ですので、どうしても運転が恐かったり、坂道発進に自信がない場合はAT車に乗ることをいたします。

操作性も良く、エンストすることもありません。足では、アクセルとブレーキのペダルを操作するのみの簡単な車両です。

難しい操作が必要な車両では焦って困惑してしまい、交通事故の危険性もあります。特に交差点内や坂道ではそうした事故が起きる可能性が非常に高くなります。

AT限定の免許もありますので、費用も安く時間も短縮して取得が可能です。ぜひ、便利なAT車に乗ってみてください。

MTはコツが必要なの?

MT車はAT車とは異なり、シフトチェンジを手動で行いながら走行するアナログ形式の車両です。そのため、坂道では特にコツが必要です。

まず、坂道に侵入して停車する際に、クラッチとブレーキをしっかりと踏みます。これで坂道の途中でも車両が停止します。

この後に、まずギアを1速に入れて信号が青に変わるのを待ちます。青に変わったら、アクセルを踏み込むと同時にクラッチを離します。これで、ギアが繋がればそのままアクセルワークで前進できます。

この時に間違っても、どちらか一方のペダルのみを操作しないことが大きなコツの1つです。クラッチだけを踏み込んでも前進しませんし、アクセルだけを踏み込んでも空ぶかしをするだけです。

あくまでも、両者バランスよく扱う必要があります。一気に操作しようとぜず、徐々にペダルの操作をしていく必要がありますので、それが最大のコツと言えます。

後続車との距離を確認すれば安全なの?

MT車両で一番恐ろしいのが、坂道でのずり落ちです。これは、ATではありえませんが、MTでは起こり得ます。操作のミスをすればエンストしたり、後方へずり落ちたりする可能性がある車両です。

坂道発進をする際、ギアがニュートラルのままですとずり落ちてしまいますので、ブレーキも併用しながらギアチェンジをしましょう。

仮に後続車が接近して停車している場合、ずり落ちてぶつかってしまう事故も起きています。こうなるとぶつけた側が逆走という違反となり、免許点数の減点と罰金を納めることとなります。

MT車は操作性が楽しい反面で坂道発進時では、こうしたトラブルも生じます。慣れるには、やはり先のようなコツを知った上で練習をすることが最善です。

車両の通行が少ない坂道があれば、空いている時間帯に坂道発進の練習をしたり、ドライビングスクールで習うことでコツを掴みやすく、スムーズな坂道発進ができるようになります。

坂道発進は補助装置があればさらに簡単にできる!

MT車で坂道発進を行う場合、半クラッチ操作が必要ですが、普通車に比べて車両重量や積載量の重い大型車では普通車以上に車両後退してしまう可能性が高くなります。

そこで安全面を考慮し、運転手の運転補助を図るために1990年代に補助装置が開発されました。

構造はブレーキに電磁弁を追加して、空気ブレーキ・油圧ブレーキのいずれでも問わず容易に装備できることから、日本国内では多くのバスや最大積載量2tクラス以上の大きなトラックに標準されたり、オプションで設置できるようになっています。

また2000年代からは普通車にも「オートパーキング」・「ヒルスタートアシスト」などの補助装置が装備されはじめました。

急な坂道ではパワー不足で後退してしまうため、そうした欠点を補うものとしても装備されていますので装置です。標準装備の車両を購入するか、費用が必要ですが後付けできるケースもあります。

坂道発進でエンストしたらどうすればいいの?

MT車で坂道発進をする際、エンストしてしまう可能性がとても高い車両です。ですが、その対処法もありますので、落ち着いて操作すれば難なく坂道をクリアできます。

・速やかにクラッチとアクセルのペダルを踏み込む
・ギアが1速に入っているかの確認を行う

これができれば、難なくエンストした状態から復帰できます。坂道では後方へずり落ちてしまうことが何よりも一番危険です。ですが、エンストしてしまっても、落ち着いて操作を1つずつ行えば容易に坂道発進ができます。

坂道での発進で鉄則としては、
・ギアが1速であること
・クラッチとアクセルのバランスを確認しながら発進すること

これらのコツが掴めれば、難しい操作はありません。緊急時には、ブレーキを多用して後方車両へ接触しないように心がけましょう。

ニュートラルに戻すと発進しやすいの?

MT車ですと、稀にギアが入りづらい車両があります。坂道発進でエンストしてしまい、焦ってシフトを無理やり操作して1速に入れようとしても入りません。

こういった時は、一旦ニュートラルに戻すとやりやすいです。1速の位置で強引にシフトを操作しても機構上ギアチェンジはされません。

まずはニュートラルにしっかりと戻し、改めてゆっくりと1速に入れることでギアが入りやすくなります。これは、停車中の車両によくある機構上の問題ですので故障ではありません。

ただ、あまりにもシフト操作が鈍感ですとミッションオイルの劣化が考えらます。オイル交換をしてみると格段と操作性が上がることがあります。

坂道ではスムーズなシフトチェンジが最善ですので、もしオイル交換をしばらくしていないと感じていたら、この機会にぜひミッションオイルの交換を検討してみてください。

1速に入れておくと発進しやすいの?

坂道発進をスムーズにするコツは、発進時のクラッチとアクセルワークです。速やかに発進できるように、坂道で停車したらクラッチを踏みながら、ギアを1速に入れて停車することも良い方法です。

これにより、発進する時はクラッチとアクセルの操作をするだけです。ですが、一瞬での操作が求められる重要なポイントでもあります。

なぜなら、ブレーキから足を離しますので、その瞬間は車両が後退します。そのために瞬時のフットワークが必要です。

ギアを1速に入れておくことで、余計な操作が減りますので、とてもスムーズな発進が可能となります。

バイクで坂道発進をするにはコツがいるの?

バイクで坂道発進をする場合、車とは操作方法が異なります。バイクでは、両手と両足の各レバーとペダルを使って操作します。

坂道で発進する際には半クラッチという操作が重要です。半クラッチとは、その名のとおり半分のクラッチを使う操作法です。

半クラッチができればエンストしないの?

クラッチとはエンジンの動力を繋いだり、切ったりする役目を持つ機構です。半クラッチとは、その動力を半分繋いでいる状態です。

つまり、坂道で使えば車体が後退することがなく、前進することもない丁度動力が相殺されている状態になります。

バイクでは半クラッチという操作は坂道発進のみならず、いかなる場合でも多様することになります。

微細な力での操作が必要です。繋ぎすぎてしまえばエンストしますし、繋がらなければずり落ちてしまいます。

やはり、練習をすることでコツが身体にしみ込んできますので、車両が少ない大きな道路で練習することをいたします。

フットブレーキを使えば後退しないの?

バイクで坂道発進をする際、重要なのがブレーキです。ブレーキをしていなければ当然ながら車体が後退します。

バイクの場合は、フロントブレーキとリアブレーキの操作法が異なります。坂道発進時には主にリアブレーキを使います。

リアブレーキは右足で操作する車両が多いです。ですので、右足を上手に駆使して、半クラッチを試してみましょう。

これでずり落ちることはありません。フロントブレーキを使うことでも停止できますが、この後のスロットルワークに影響をしますので、やはりリアブレーキを使うことが最善です。

アクセルワークで快適な発進ができる!

そして、一番重要な操作がアクセルワークです。先のように、半クラッチとリアブレーキを使いながら、アクセルを回すことで坂道発進となります。

クラッチが半分繋がり、リアブレーキも適度に効いている状態でアクセルを回せば用意にバイクが前進します。

この時、一気にアクセルを開けるのは良くありません。半クラッチとバランスをとるように徐々にアクセルを開けていきます。つまり、どの操作も平均的なバランスがとれていないとスムーズな坂道発進ができません。

タコメーターが付いているバイクであれば、どれほどのアクセル開度で前進するかの検討が付けられますので目安となるでしょう。

そして、無事に坂道発進ができたなら、速やかにリアブレーキを解除しましょう。あとは、クラッチを完全に繋ぎ、アクセルを回して前進するのみです。

体重移動で坂道を通過できる!

バイクでの坂道発進に慣れない頃は、エンストしてしまったり、後退して恐い思いを体験することもあります。

そうした場合、いくらコツを理解していても坂道発進は難しいでしょう。この時は、体重移動で車体を支える方法があります。

ブレーキは使わず、両足で車体を支えます。そして、平坦な道路と同じようにクラッチを繋いでアクセルワークを使い発進します。

車体が重いバイクですと苦労しますが、慣れてしまえば大型バイクでも両足を使った体重移動で車体を支えることができます。

こういった時のためにも、バイク用のブーツを履いていれば、なおさら力が要りません。ですので、女性でも重いバイクを支えることができます。

どうしてもいろいろな操作に困惑してしまい、いつもエンストしたり、坂道発進がギクシャクしてしまう場合、こうした力技もありますので、頭の片隅に置いておけば便利なことがあります。

音の変化でも判断できるの?

坂道発進は、クラッチとアクセルの加減で発進できることがご理解いただけたことでしょう。手や足の感覚だけではなく、音で判別する方法もあります。

エンジンの動力は摩擦を生じることで音が変わります。たとえば、クラッチを切ってギアを
1速に入れ、徐々にクラッチを繋いでいくと半分ほど繋がった時点で音が変わります。これは、クラッチ板という複数あるプレート同士が摩擦を生じはじめることで音が変わります。

ですので、どうしても手足の感覚のみで坂道発進ができない場合、こうした音で判断する方法がです。音が変わった時点で、今度はアクセルを開ければ前進します。

坂道発進とエンジンの回転数の関係性とは?

エンジンは1分間に数千回転もの速さで回転しています。坂道発進をする際は、どうしても回転数を上げておかなければ後退したり、エンストしてしまいます。

タコメーターがアイドリングで1,500回転を差していれば、坂道発進時には2,000~2,500回転まで回転数を上げましょう。

これにより、クラッチが完全に繋がっていなくても車両が前進します。とてもスムーズな発進ができますので、「アクセルワークの重要性」がご理解いただけたことでしょう。

行先を見る目線が大事!

坂道発進をする際、恐怖心からどうしても手先や足先ばかりを見てしまうケースが多いです。ただ、一番大事なことは前方の行先を見ることです。

これで、手先と足先への神経が過敏となり、集中力が高まります。その上、クラッチが繋がった時の音も感じやすくなりますので運転方法です。

車両に乗る際、行先を見ながら操作する方が各段にスムーズな操作ができます。やはり、身体全体を使って行うのが車両の運転と言えます。

トラックで坂道発進するときのコツとは?

大きなトラックで坂道発進をする場合、しかも車両がMT車であれば、やはり少しのコツが必要です。

大きな車両での坂道発進は、クラッチの繋ぎ方が上手にいかないとエンストしたり空ぶかしをしてしまうことがあります。

音で判断する方法も慣れるまで、わかりにくい方もいますので、別途サイドブレーキを使った発進方法があります。

MT車ならではのやり方ですが、いろいろな坂道発進の方法を知っておけば、いざという時でも多様な選択肢ができますので利便性も高まります。

それでは、ご紹介して参りましょう。

サイドブレーキを使えばスムーズな発進ができるの?

坂道で信号が青に変わったら、まずサイドブレーキを引きます。これで、車体は後退せずに済みます。

その後、半クラッチをしながらアクセルを踏み込み、音が変わるポイントがあるので、そこで足の操作を止めます。

そして、サイドブレーキを解除すれば、トラックは発進することも後退することもなくなります。この状態になったら、アクセルを使って前進しましょう。そして、クラッチペダルからは足を離します。

これにより、スムーズな前進が可能となり、大きなトラックでも難なく坂道発進ができます。初めてトラックの運転をして坂道発進を行う場合、ぜひ参考にしてみてください。きっと、スムーズで安全な発進ができることでしょう。

MT車は乗りこなせると安全・快適で楽しい車両!

MT車両で行う坂道発進を敬遠する方は多いです。後続車が接近している場合はなおさらです。

仮に坂道で事故を起こしてしまえば、他者へも大きな損害を与えてしまいかねません。MT車での操作は特にコツが必要ですので、どうしても慣れない場合は遠回りをするという方法もあります。

ですが、せっかくMT車に乗っているのであれば、坂道をスムーズに走行するのも操作の醍醐味です。

これを機会に、MT車やバイクでの坂道発進のコツを身に付けて、安全で快適な走行を満喫しましょう。

初回公開日:2018年01月27日

記載されている内容は2018年01月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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