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スクールゾーンの標識の意味と夏休み・土日・許可証のもらい方

更新日:2024年10月17日

スクールゾーンは学校に通う子供たちのために設置される特別区域です。そのエリアを走行するドライバーは、定められた規制を守る義務があります。本記事では、スクールゾーンの意味や設置の仕方、スクールゾーンを走行するための許可証の取得について見ていきます。

スクールゾーンの標識の意味と夏休み・土日・許可証のもらい方

スクールゾーンの標識の意味とは?

黄色地に通学する2人の子供が黒色で描かれた標識が建てられた道路のことを、「スクールゾーン」と呼んでいます。

スクールゾーンが設けられた理由は、交通事故から子供たちを守ることです。1972年から運用が開始され、今でも全国の道路でスクールゾーンの設置が強化されています。道路に色を付けたり、横断歩道やカーブミラーを新設したり、歩道を拡張したりするなどさまざまな取り組みがなされています。

また多くのスクールゾーンでは、車の通行規制が引かれています。指定された時間帯(子供たちの登下校の時間帯など)は車の走行が禁止される場合もありますし、車の通行は可能でも一方通行や速度に規制がかかっている場合もあります。各道路によって状況が異なるため、それぞれの状況に合わせた規制が引かれています。

スクールゾーンはすぐわかる!

その道路がスクールゾーンであるかどうかは、標識などで確認することができます。前述のように、ひし形の黄色いプレートに黒で子供2人が歩く姿が描かれている道路標識が一般的ですが、ほかにも道路にグリーンなどの色を付けてスクールゾーンと記載されているものや、車両用の防護柵などが設置されている場合もあります。さらにスクールゾーンの標識に加え、「歩行者専用」標識や「一方通行」標識などの道路交通法の規制表示が設置されています。

スクールゾーンってどこに作られるの?

スクールゾーンを設置するには条件があります。それは、小学校を中心として半径約500メートルの範囲にある通学路です。多くの子供たちが毎日通学する道路を中心にスクールゾーンの設置が促進されています。

また自治体や市町村によっては、幼稚園や保育園の近くにもスクールゾーンを設置することがあります。スクールゾーンが設置された通学路では、一方通行や速度規制、登下校の時間帯の車両通行禁止などの安全対策が講じられます。

スクールゾーンを申請するには?

スクールゾーンを設置するためには、道路管理者などその道路に関係するさまざまな人々や組織との綿密な話し合いが必要となります。道路沿いには個人宅のほかにも、商店や会社などがありますので、スクールゾーンを設置することによる影響や適性などさまざまな要素を考慮に入れなければなりません。

何回も議論が交わされ、その道路の管理者と道路を使用する人々との間で意見がまとまったなら、管轄の警察署に申し出て警察署から県の公安委員会に申請してもらいます。公安委員会はスクールゾーンの設置がふさわしいかについて協議し、スクールゾーンの設置を行うことになります。

夏休みでも適用されるの?

夏休みなど子供たちが長期の休みに入っている場合には、スクールゾーンでの規制は適用されないのでしょうか。実は、長期の休みであってもスクールゾーンの規制は有効です。ドライバーとしては少し腑に落ちない面もあるでしょう。

しかし、長期の休みには登校日などが数日あったり、学校のプールなどに行くためにスクールゾーンを歩いたりする子供たちもいます。また集団で歩く登下校時と違い、一人で歩く子供たちも多くいます。

そもそもスクールゾーンが設置されているということは、近隣にたくさんの子供たちが住んでいるということですので、ドライバーはその点を考慮に入れて、規制を守ることによって子供たちの安全に寄与したいものです。

土日でも適用されるの?

では、土・日・祝日などのお休みにスクールゾーンを走行する場合には、規制が適用されるのでしょうか。

通常土・日・祝日にそのスクールゾーンを自由に走行して良い場合には、スクールゾーンの標識の下などにその旨(土・日・祝日を除くなど)が書かれた補助標識が設置されているはずです。もしその補助標識が見当たらない場合には、期間にかかわらず一年中規制が適用されると判断できるでしょう。

ドライブ中にスクールゾーンの標識のある道路にでくわしたなら、何かの補助標識が添えられていないかをよく確認しましょう。

スクールゾーンに自宅がある場合は?

自宅のある道路がスクールゾーンに指定されてしまう場合があるでしょう。その場合には法律の適用から外れるのでしょうか。残念ながらそれはありません。

ですから、スクールゾーンに自宅がある場合には、スクールゾーンの通行許可証を申請して、それを車のふさわしい場所におかなければなりません。スクールゾーンの設置には、近隣の子供たちの安全への理解が不可欠といえるでしょう。

スクールゾーンの違反点数は何点?

前述のように、スクールゾーンには一方通行や速度規制、登下校の時間帯の車両通行禁止などの規制が引かれています。スクールゾーンの設置された道路に関しては、各都道府県の公安委員会の決定する道路交通法の規制が適用されることとなります。

例えば、登下校の時間帯に車両の通行が禁止となっている場合には、スクールゾーンが歩行者専用道路という扱いになります。法律では、歩行者専用道路を通行しても良いのは、通行許可証を受けた車と、救急車や消防などの緊急車両、さらには道路を維持するための工事車両などに限られています。

したがって、ドライバーが禁止されている時間帯に車を走行させると、道路交通法違反が適用されることとなります。道路交通法では、歩行者専用道路を通行した場合には、3か月以下の懲役または5万円以下の罰金となります。実際の罰則は、普通車で反則金7,000円と違反点数2点となっています。ぜひ注意しましょう

スクールゾーンの特別扱いはあるの?

スクールゾーンで決められた時間帯の通行が禁止されている場合、特別な許可を得た車両のみ通行することができる場合があります。それはどのような場合でしょうか。道路交通法によると、やむを得ず通行禁止の道路を通行できる条件を次のように定めています。

●車庫,空き地その他の当該車両を通常保管するための場所に出入りするため,車両の通行を禁止されている道路またはその部分を通行しなければならない場合

●身体の障害のある者を車両の通行を禁止されている道路またはその部分を通行して輸送すべき相当の事情がある場合

●条件-2に掲げるもののほか、貨物の集配その他の公安委員会が定める事情があるため車両の通行を禁止されている道路またはその部分を通行しなければならない場合

通行許可書の取り方は?

では、そうしたやむを得ない事情のある車は何かの手続きが必要なのでしょうか。その場合は通行許可証を発行してもらうことによって、規制の適用を免れることができます。

では通行許可証はどのようにして手に入れられるのでしょうか。通行許可を得るには、スクールゾーンを管轄する警察署に出向く必要があります。こちらで申請を行いますが、現在では多くの警察署で電子申請手続きをするようになってきています。

必要書類はこちら!

電子申請手続きに必要となる書類がいくつかあります。

まず必要なのが「通行経路略図」です。警察署の「電子申請用添付地図図面作成サービス」を利用すると、使用する道路の場所の位置図をpngファイルとして作成できるようになっていますので、この出来上がったファイルを申請書に添付します。

次に必要なのが通行理由を証明するものまたはその写しです。仕事上の契約書や納品書などの写しをスキャナーなどによって電子化し、そのデーターを申請書作成画面で添付します。その際、スクールゾーンの道路沿いに会社がありそこに通勤をする場合などは、会社の代表者の証明書を添付します。

さらに必要なのが通行車両の車検証です。これもスキャナーなどで電子化したデーターを申請書作成画面で添付します。

最後に通行車両を運転するドライバーの免許証の写しです。これもスキャナーなどで電子化したデーターを申請書作成画面に添付します。

申請するときの注意点もある!

通行許可証の申請をする際にいくつかの注意点があります。もしスクールゾーンが2つ以上の警察署管内にまたがる場合には、主に使用する場所、もしくは出発地に当てはまる警察署に申請を出すようにします。

また通行許可を得たい期間については、必要最小限の期間と必要最小限の時間帯で申請することとなります。通行許可証の有効期間は最大で3年となりますが、一時的な場合については最大で6か月とされています。

さらに通行許可証は車1台につき1枚となりますので、複数台通行する場合はそれぞれの車について申請しなければなりません。

そして許可を受けたい日については、申請日より5日以上先の日を指定することとなります。ただし、土・日・祝日などの公官庁が休みの日を除いた日にちとなっています。

通行許可書を受け取るときに必要なものとは?

出来上がった通行許可証を警察署で受け取る際に必要なものがいくつかあります。まず申請先の警察署から受信した連絡票を印刷したものを持参します。また受取人の印鑑が必要となります。さらに受取人の身分証明書も必要となります。これらを忘れると通行許可書を受け取れませんので必ず持参するようにしましょう。

通行許可書はどのように管理したらいいの?

許可が下りると「通行禁止道路通行許可証」と、通行禁止道路通行許可車と書かれた標章の2点が交付されます。

通行禁止道路通行許可証は、スクールゾーンを通行禁止時間に走行する際、車に備え付けておかねばなりません。標章については、許可されたスクールゾーンを走行する際、車の前面に掲示しなければなりません。

通行許可証と標章には主にその車を運転するドライバーの名前が記載されるのですが、それ以外のドライバーが運転する場合でも申請書に記載したやむを得ない理由に該当する場合には許可が適用されることになっています。

あくまでもその車に対する通行許可証ですので、他の車に使用しないようにしましょう。

スクールゾーンは特に注意!

ここまで、スクールゾーンの意味や設置の仕方、規制に違反した場合の罰則や通行許可の申請方法などについて細かく解説してきました。

道路はさまざまな人々が利用しています。しかし、交通弱者である子供たちのことを考えると、やはり子供たちの安全を最優先に考えてあげることが、大人としてまたドライバーとして重要なことではないでしょうか。

特にドライバーは、スクールゾーンの規制をしっかりと守り、たとえ通行許可証を持っていても、運転には細心の注意を払うことが必要でしょう。子供たちの事故ゼロを目指し、安全運転でいきましょう。

初回公開日:2018年01月13日

記載されている内容は2018年01月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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