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リヤカーの自作方法・おすすめのタイヤと注意点|折りたたみ

更新日:2024年03月11日

昔からリヤカーってありますが、実は日本独自の発明って知ってる方は少ないのではないでしょうか。一時代を築いたリヤカー全盛期は車文化が浸透するにつれ終息しかけましたが、ここ最近ではまた見直され盛り上がってきています。これからの時代、リヤカーはあなどれません。

リヤカーの自作方法・おすすめのタイヤと注意点|折りたたみ

リヤカーとは

リヤカーとは、金属製のパイプと空気入りタイヤで構成された2輪の荷車のことを言います。リヤカーが誕生したのは大正10年で、それ以前は木で造られた「大八車」と荷車が主流となっていました。

「大八車」はとても重量があり、引き心地も重く、故障すると熟練した職人しか直せなませんでした。そんな「大八車」と西洋の技術が合わさりできあがったのが、日本独自のリヤカーでした。

まだ庶民にとって車が高級品だった大正時代から、リヤカーは日本経済の発展に貢献し、個人商店を中心に庶民文化の大きな支えとなりました。

現在では、昔ながらのリヤカーの台数は少なくなってきていますが、リヤカーで移動しながら販売したり、畑仕事やスポーツ自転車でけん引ができるタイプなど、姿を変えてもまだ需要があります。

ではどのようなリヤカーがあるのか、いろいろな角度から紹介していきます。

リヤカーの種類

欧米では写真のような「ラジオフライヤー」に小さな子供を乗せてフリーマーケットに出かける文化が一般的に浸透しており、帰りは買った物を乗せて家に帰ります。人力で動かす荷車という点ではリヤカーの仲間です。ヨーロッパでは古くから「カーゴ」と呼ばれる、日本で言うリヤカー文化と大変よく似た文化がありますが、種類は日本より豊富です。

「カーゴバイク」とも呼ばれますが、自転車の前に荷台があるものや、オートバイのサイドカー荷台バージョン、後方をけん引するタイプより、前方に荷物や子供を乗せられて押し漕ぐ発想のタイプが多いのが特徴です。ペダルを漕ぐ力も楽そうですし、見た目もお洒落な感じがします。

日本でのリヤカーは、荷車タイプを基本に、改良を加えられたさまざまな飲食屋台や、町内消防から消防隊、自衛隊、最近では宅配業者の多くがリヤカー配達を促進しています。

日本独自ハイクオリティな人力車

人力で動く二輪車でけん引する発想は、リヤカーとよく似ています。大きな違いは衝撃を吸収する構造を持つこと、仕上げ方の豪華さです。

進化過程はリヤカーと一緒で純木製からや金属やゴムなど西洋の発想を取り入れて発展していきました。その後、日本での需要よりも、インドや中国などアジア諸国での需要が爆発的に高まった結果、現在でもアジアのあちこちで日本製の人力車が広く活躍しています。

リヤカーにおすすめのタイヤ

昔ながらのリヤカーと言えば、自転車のタイヤ、または、すこし大型になったものと相場は決まっていました。しかし最近ではいろんなタイヤがネット販売の普及などで自由自在に手に入ります。もっと機能的に優れたもの、見た目のカッコイイもの、ヨーロッパ的なおしゃれなもの、選びのが楽しいぐらい種類は豊富です。

機能的な部分から考えれば、最近ではリヤカー専用のノーパンクタイヤがおすすめです。ただし悪路にはクッション性が乏しいため、アスファルトの多い都会的な環境向きです。タイヤの太さや大きさですが、比例して値段が高くなり、押す力も重くなります。

しかし、悪路に強いのは太いタイヤで、最近では両方のいい所を合わせた、小さな車輪で太いタイヤなどが売られており見た目もカッコいいですが、用途によるでしょう。結局は普通の使用であれば、昔ながらの空気チューブ・リヤカー用タイヤはバランスがいいと言えます。

一輪車タイヤを流用

身近なホームセンターで手に入りやすいタイヤの一つとして、一輪車の替えタイヤを流用するのも方法の一つです。最大重量が明記してあるので、それに見合った荷台にするのがポイントです。

リヤカーの自作方法

リヤカーを本格的に自作するのであれば、骨組みになる鉄パイプの曲げや、酸素溶接またはアーク溶接技術が必要です。あまり溶接に自信がないのであれば鉄使用を車軸など必要最低限に抑えて、側や枠、ハンドルなどをすべて木製で組むのも、センス次第ではありますが、場合によっては、かなりお洒落に仕上がるでしょう。

自作のいいところは、用途に見合った理想の大きさ、機能にできる点と、好きなデザインにアレンジできる点、コストを予算内に抑えられる点など様々な利点があります。失敗しないようにするには技術に見合ったデザイン構想からです。いろんなパターンをネットなどで調べて完成形を具体的にイメージし、実際に絵に描いてみましょう。

必要な材料を拾い上げ、予算に合うか計算し、予算オーバーであれば違う方法や代替え材料を検討します。計算組み立て方の段取りをシミュレーションをして手順をメモしておくのが作業効率化のコツです。

溶接作業が難しい人へおすすめの製品

軽量物を積むだけの作業だけど、どうしても溶接は難しく、木工も耐久計算して構造イメージできない、けど安く自作したいという方にはホームセンターの一輪車を購入して土台を外してもよし、そのまま流用してもよし、アイデア次第でリヤカーに改良できる可能性はあります。

その他には、大手アウトドア・ブランドのバーレー社から、車輪と車軸が一体になった1輪車製品が販売されています。こういった車軸と車輪が一体となった既製品を使えば、大きさは限られてきますが、溶接技術は必要なく、そこそこの木工技術で頑丈なリヤカーが完成します。それをどう組み立てるかは、あなたの発想次第です。

用途に見合った耐久性のある構造が大事

何をリヤカーに積むのか、用途がそれぞれ違いますので、自作リヤカーの場合は主に積載する重量に見合った構造を計算して造らなければ、すぐに故障し役に立ちません。しかし素人の方は、なかなか耐久度などはわからない分野です。大工さんや鉄工所の方に知り合いが居れば良いですが、基本的には確認を兼ねて、自身でネットや本で調べましょう。

注意としては、かなりの重量物を積載し広い範囲で運搬するつもりであれば、公道上でのトラブルは交通の迷惑や、最悪の場合はさまざまな事故につながる要因になりますので、安易な自作は諦めた方が無難です。

自転車

自転車でけん引するタイプの荷車を、最近では「サイクルトレーラー」と言います。この分野はヨーロッパが先進国でしたが、国内でもドッペルギャンガー社から、かなりスタイリッシュでお洒落なトレーラーが販売されています。価格は2万円からですが、全体のデザインとスリムさ、カラーリングなどがスポーティーで思わず欲しくなります。

カッコイイ2輪タイプもありました。バーレー社で販売しているサイクルトレーラーは、フラットな小ぶりな荷台が自転車本体に対し、よく計算されたバランスでスタイリッシュです。昔ながらのリヤカーを頭にタオルを巻いたおっちゃんが、チャリンコでけん引する昭和なイメージとはだいぶ変わってきました。

家族と自転車で公園に行く時等に使っています。
他にもアウトドアで、車から荷物を運び出す時にも重宝してます。

出典: https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R258ERCTX4Y7... |

リヤカーの中古購入の注意点

中古リヤカーを購入する方には、さまざまな背景があります。しかし、すぐに壊れてしまっては困ります。そこで中古リヤカー購入の際の注意点ですが、使用頻度に比例する消耗部品で、タイヤや中のチューブ、ベアリングなどです。タイヤやチューブはゴムなので、使用していなくても経年劣化は進みます。

日焼けや、雨風により硬くなりヒビ割れし、弱くなったゴムは自然にパンクしている場合もあります。それに加え酷使されたリヤカーのタイヤであれば、ミゾは走った分だけ摩耗しており、やはりパンクを引き起こします。タイヤやチューブであれば自分で道具とノウハウを習得しパンク修理や新品と交換する方もいます。

自転車の修理よりコツと調整がいる世界なので、一発成功は難しく、簡単にはおすすめはできません。車軸のベアリングの摩耗は自己修理はもっと厄介です。使い込んだ中古リヤカーは最低でもこの3点がチェックポイントと覚えておきましょう。

おすすめの折りたたみのリヤカー

2万円台のミニサイズ折りたたみ式リヤカーです。アルミなので軽量化されており女性一人でも扱いやすいのがポイントです。これならガレージの片隅にあっても場所を取らず、使う時だけ簡単に組み立てることができます。ノーパンクタイヤなのでトラブルやメンテの手間も減ります。アウトドアから畑仕事まで大活躍します。

良いことづくしで手間いらずと思いがちですが、快適に長持ちさせる道具の扱い方として共通なことですが、折りたたみの各可動部分には潤滑を良くする機械油を、使わなくても半年に一回、良く使うのであれば小まめにさすよう心がけましょう。

役目を終えるぐらい使いこんでも、最終的に金属屋に持ち込めばアルミなので買い取ってくれるでしょう。

スノーピークのトルテュ ライトとインナーマットその他一式がちょうど収まりました。ミニバン(VWトゥーラン)の荷室にもギリ入るサイズです。他のレビューのもあるように、精度はあまりよくないですが、「ミニ」サイズだからか、あまり気になりません。ハラックス社の製品は大きすぎ、折りたたみのキャリーはなんか頼りないので、ファミリーキャンプにはちょうどいいのではないでしょうか。

出典: https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R15QO2G71O6C... |

お菓子販売におすすめのリヤカー

お菓子販売のリヤカーは、シックにお洒落だったり、印象がポップな方が目につきやすく、人が集まりやすい状況イメージは購買効果につながる重要な役割でもあります。リヤカー屋台自体が看板ですので、リヤカーデザインはイメージ戦略と考えた方がいいでしょう。

輸入リヤカーを購入したり、国内デザイナーに頼んだりすれば予算は上がりますが、それによって売り上げが伸びる可能性は大いにあります。ユニークなセンスのアイデアも有効でしょう。

下手に流行りを追って外したり、すぐ飽きられるよりは、はじめから根付いて飽きのこない純和風で攻めるのも手です。あとは、お菓子の美味しそうな「香り」が周りにたくさん漂うように屋台窓は多目に四方に、サーキュレーター・ファンをあえて付けるのも効果的でしょう。

リヤカーの値段の目安

リヤカーの値段は中古であれば、不用品扱いのものであれば下限はいくらでもあります。もちろん手を加えないと使えないジャンク品ですが、無料でいいから持って行ってという品もありますが、自分でいろいろできる人以外には、あまりおすすめはしません。

新品であれば、上は10万円前後までありますが、平均相場は2万円といったところです。ミニサイズだと5千円ぐらいから比較的に種類が豊富です。

ミニサイズリヤカーのバリエーション

縦1m×幅50cm程度のミニサイズリヤカーは、畑仕事や市場やホテル厨房から清掃と需要が多いので各メーカーから豊富なバリエーションが選べます。なかでもユニークなのは砂利や土、肥料などを積んで運べ、一気に降ろせるダンプ機能付きなどです。タイヤも土面をグングン走れるオフロード仕様の太いタイヤです。

このサイズはカートとも言われますが、荷を積んだまま階段を登れる驚きのカートを紹介しますと、原理は片方づつにタイヤ三つが正三角形・角にそれぞれついてトントンと階段を引っ張っていけます。ビールのまとめ買いなどをした時や引っ越しなどの時に役立ちそうです。

昔はすべてが特注だったリヤカー

昔ながらのリヤカーは、すべて特注が主流でした。と言っても庶民的な町工場の小さな鉄工所に直接頼んで造ってもらうというスタイルです。アルミではなく鉄製なので、重量もかなりありました。小学校や町内会にあったリヤカーは、そのタイプです。

現在では制作している鉄工所がだいぶ減り、屋台や移動販売の特注リヤカーとなると本体以外の設備装備は別業者に外注なので、15万円から100万円以上装備によってはかかってしまうでしょう。それでも店一軒を立ち上げるよりは、破格の値段と言えます。

屋台ラーメン屋本体だけの相場

本体だけであれば、13万円から完成品が購入可能です。周りに博多風にテーブルや長椅子を置けば8席の屋台になります。全国的に納入実績のある屋台専門の会社があり、特注も承っています。経験豊富な会社なので保健所の営業許可基準を満たした製作が売りですが、各都道府県で条例はバラバラなので住んでいる地域の行政に要確認です。

標準型リアカー屋台
販売価格138,000円(税別・送料別)
全長1,800×全幅790(mm)(8人掛け)

出典: http://www.ecocra.com/service/yatai/ |

その他キッチンカーなどはバリエーション豊富

ラーメン屋台の他に、天ぷら屋台やリヤカーではありませんが、軽トラックなどを改造した「キッチンカー」なども製作しています。公道では許可が下りない都道府県でも、各施設駐車場や公園内での営業は可能な地域もあります。本業での展開は、チェーン店に加盟すると上納金が発生するので、個人で調べて開業する人が増えています。

リヤカーの牽引の器具

さまざまなタイプの牽引器具が販売されています。自転車での牽引を想定した完成品のリヤカーは、牽引金具付きもあります。サドルや荷台に専用金具を締めると、リヤカーがロックできる形状をしており、右左折する時にストレスなく可動してくれる仕組みになっています。

レンタルリヤカーという選択

いくら折りたたみで場所を取らないといっても、たまにしか使わないリヤカーに2万円は勿体ないという人には便利な使う時だけのレンタルがあります。しかも東京、名古屋、大阪、主要都市はもちろん全国対応で配送可能です。アルミタイプの折りたたみ式リヤカーが、3日で6千円台からレンタルできます。
 
1800×800程度のサイズですから、コンパネ合板などがスッポリ入るサイズです。

3日間 6,480円 │ 追加1日 1,296円
1週間料金 12,960円  │ 2週間料金 19,440円
1ヶ月料金 25,920円 │ 追加一ヶ月 12,960円

出典: http://event21.co.jp/oth018_rearcar.htm |

昭和を支えたリヤカー製作こぼれ話

東京下町の南千住に工場を構える「ムラマツ車輌」さんは、戦後の昭和26年に創業し社員は現在6人の、昔ながらの町工場です。お客さん達の、無理難題を断らず昔も今も変わらぬスタイルで切り盛りした結果、広い東京江戸でも一番老舗のリヤカー業者であり、ただ一つのリヤカー屋さんです。

今までやったことない仕事は山ほどあったそうですが、自分の経験になり次から活かせるであろうという職人魂が、ここまで突き動かしてきたそうです。そんな一方で、お客さんとの交流や仕事すべてを楽しんでいるのが素敵です。

今でも毎月数十台の特注リヤカーが出荷されるそうですが、「使っているお客さんには、”頑丈で全然壊れないよ。ありがとう”と感謝され、それはそれで嬉しいが、壊れないと買ってくれないから」と笑います。一軒でもこんな職人さん達が東京に残っていることは、嬉しい文化遺産といえるでしょう。

シンプルだけに不滅のリヤカー

戦前、戦後と庶民がまだまだ貧しかった時代に爆発的に普及したリヤカーですが、近年は屋台の規制などが厳しくなってきました。しかし、まだまだそれ以外の販売業の方ではリヤカーは現役で、運送業などでは、むしろ見直されてきています。

渋滞の慢性化、規制、家賃の高騰などが加速し過ぎ、行詰まってしまった問題が現代社会にはあると言えます。そこで、このリヤカーという人力で動き、小回りもきき、折りたたみであれば場所も取らない、というアイテムは、この先の時代の救世主に各シーンでなり得る可能性を秘めています。

リヤカーを使った全く新しい商売など、ビジネスチャンスは発想次第かもしれません。

初回公開日:2018年05月23日

記載されている内容は2018年05月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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