ライトウェイトスポーツは安いのか・メーカー・車一覧・最速
更新日:2024年11月03日
ライトウェイトスポーツは安いのか
軽量、小型のスポーツカーを称してライトウェイトスポーツと呼ばれています。このライトウェイトスポーツには、正確な定義は存在していません。
しかし、ある程度の基準があるのも事実です。価格も全般的に安い傾向にあるのも特徴です。このエコカー全盛の時代にスポーツカーを探すのも大変ですが、中古車なら国内、海外と目を向けると実にたくさんの車種が存在しています。
ライトウェイトスポーツは先にも書いたように、小型軽量であるが故にエンジンも2000㏄以下の自然吸気エンジンとなり、車両装備も軽量を保つため必要最低限となっており、結果的に価格面で比較的安価で供給されていることが多いです。
ライトウェイトスポーツとは?
ライトウェイトスポーツと呼ぶ場合、一定の法則があります。車体重量が軽量(1t程度かそれ以下)であり、エンジン排気量が2L以下の自然吸気エンジンです。ドライバーが運転していて楽しいと感じる車を総じて呼びますが、これも絶対的な条件ではありません。
スポーツカーに明確な定義がないように、ライトウェイトスポーツもクーペやセダンと言った車の形状や、FRやFFと言った駆動方式、またはエンジン出力や最高速度のような絶対的性能により規定されるものでもありません。また、ライトウェイト「スポーツ」と呼ばれていても、それがスポーツカーである必要もありません。
ライトウェイトスポーツは、車の速さや快適さよりも運転が楽しい車であることが、最も重要な条件で、ドライバーの感性などにより定義される範囲が大きく、明確な定義が人それぞれ違うために、完全に明確な定義はできません。
ライトウェイトスポーツカーのメーカー
ライトウェイトスポーツを製造販売してるメーカーはどこでしょうか。かつてはエントリーモデルがその役割を担うことが多く、入門モデルとして位置づけられたのがライトウェイトスポーツです。昨今は本当にエコ車ブームで存在が少なくなりました。
国産ではホンダとトヨタが牽引してきた過去があり、海外ではロータスが有名です。ロータスは今でもライトウェイトスポーツにこだわった車両を販売しています。
日産
日産のスポーツカーと言えば筆頭はGT-Rです。かつてはスカイラインGT-Rと銘打って長きに渡り日本のスポーツカーを牽引し、世界相手のレースシーンでも活躍して来ました。GT-Rはライトウェイトスポーツのカテゴリーに属していませんが、その技術を生かして多くのライトウェイトスポーツを世の中に送り出して来ました。
日産ではサニーやブルーバード、マーチと言ったライトウェイトスポーツカーが、過去に存在していました。今は廃盤となり中古車市場でもその姿は見かけなくなっています。その後、送り出したシルビアがFRスポーツとして大ヒットしました。
トヨタ
日本を代表する自動車メーカーであるトヨタ。世界進出に向けてレクサスを展開し高級車販売も成功しています。昨今のエコ車ブームを作り出し、ハイブリッド車を牽引するメーカーですが、スポーツカーも数多く世の中に送り出しています。レースでは日産とライバル関係にあり、また同じく世界を相手に戦って来た同士でもあります。
トヨタを代表するスポーツカーは幾つかの種類がありますが、かつてはスープラでした。ライトウェイトスポーツも種類が多く、AE86で有名なレビンにトレノ、スターレットやMR2と言った具合にたくさんの車種が存在していました。
エコ車ブームになり、ライトウェイトスポーツの姿がトヨタから消えて久しいですが、ハイブリッド車としてのスポーツ色の濃いモデルを販売したり、最近のトヨタはモータースポーツにも積極的に進出し、再びスポーツカーを新ジャンルGRとして製造することを発表しています。
ホンダ
2輪車、4輪車を製造販売するホンダ。社風としてトヨタや日産とは違い一種独特感がありライトウェイトスポーツの雄としてきたホンダです。2輪車製造で得たエンジンなどの技術を生かして作られる小排気量エンジンは定評があり、タイプRの名称でサーキットでの走行も視野に入れた車種も存在しました。
今はエコ車が主流になり、そのライトウェイトスポーツは姿を消し、ミニバンを主力車種として販売、最近ではNシリーズとして軽自動車でも販売数で日本でになっていますが、レースでは世界最高峰レースであるF1に参戦し、アイルトン・セナなど世界的レーサーを作り出しました。一時期、レースシーンから撤退しましたが、近年、再びF1に参戦しています。
市販車でも往年のタイプRを復活させ、ハイブリッドスポーツ車などを販売、ライトウェイトスポーツ復活の兆しを見せています。
スズキ
2輪車と4輪車を製造販売するスズキ。4輪車の主力販売を当初から軽自動車と小型車に注力し軽自動車では長年、販売数首位を誇っていました。小型車がメインの4輪部門ではライトウェイトスポーツとしてカルタスが存在しており、ラリーなどのモータースポーツシーンで活躍しています。
他メーカーのOEM供給に関しても積極的で、世界進出に向けGMなど海外大手企業と提携することも積極的に行っています。日本では軽自動車と2輪で強いイメージを持たれやすいスズキですが、今でもライトウェイトスポーツ車種であるスイフトなどを販売しており、を得ています。
マツダ
ロータリーエンジンで名を馳せたマツダ。排ガス規制で残念ながら、その姿を消したロータリーエンジンですが、その後もクリーンディーゼルなどを開発、他社とは違う観点での自動車作りに定評があります。
ライトウェイトスポーツとしては、その販売台数累計世界ででギネス記録も確立したロードスターが存在しており、現在でも新車購入できる数少ないライトウェイトスポーツカーを持っています。
アオシマ
日本の模型会社である青島文化教材社。アオシマのブランドで自動車、艦船、航空機などのプラモデルを製造販売しています。「創造のアオシマ」をキャッチコピーに同業他社には無い独創的な模型作りを行っているのが特徴です。
さまざまなジャンルのプラモデルを製造するアオシマですが、かつては製造工程による金型技術の低迷で不評を得た時期もありましたが、その後は技術回復を見せ今でも精力的にプラモデルの研究製造するメーカーとなっています。
アオシマの販売する自動車シリーズでは現車モデルが多彩ですが、アニメに登場するモデルも多数販売しており、特に峠などの走り屋モデルは改造した車両をモデル化していたのでを得ていました。
ライトウェイトスポーツカーの車の種類
ライトウェイトスポーツとは、具体的にどのような車種を言うのでしょうか。その基準は何処にあるのでしょうか。車にはオープンスタイル、クーペ、セダン、ハッチバックなどのスタイリング形式、FF、FR,4WDなどの駆動方式、排気量、過給機の有無など千万別の種類があります。
その定義こそ存在しないライトウェイトスポーツですが、実際に呼ばれていた車種を見ることで、その基準の意味合いが深まるはずです。海外、国内に広がる多種多様なライトウェイトスポーツを調べてみましょう。
外車
【アリエル・アトム】
究極のライトウェイトスポーツと呼ばれる車。そのスタイルはまるで公道を走るフォーミュラーです。車重わずか500㎏の車体にV8エンジンを搭載し、0-100km加速はわずか1.1秒と言う俊足です。もはや公道を走るレーシングカーです。
【フォード「フォーカスRS]】
最高出力350hp、最大トルク48.4kgm。4輪駆動のホットハッチ、新型フォーカスRS2.3リッターの4気筒ターボエンジンは、排気量1リッターあたり152hpを絞り出し直列4気筒「エコブースト」エンジンには、最大ブースト圧が23.2psiとなる新開発の低慣性ツインスクロール・ターボチャージャーを採用しています。
他にも大型インタークーラー、低抵抗インテーク・マニホールド、高効率エキゾースト・システムなどが装備されています。
国産
【ホンダ「シビック」】
日本のライトウィエトスポーツの代表と言われるシビック。FFスポーツの時代を作り出した。1200㏄から始まったエンジンは年代ごとにアップし、最終的に2000㏄まで拡大。2010年に国内では販売終了するも、米国では根強いで生産が続き、昨年、日本市場でも復活。ホットバージョンのタイプRも同時に復活しています。
【トヨタ「86」】
2012年にトヨタとスバルが共同開発したライトウェイトスポーツ。走る楽しさを追及した「直感ハンドリングFR」のコンセプトを実現するために、小型・軽量・低重心・低慣性を特長として企画・開発された小型スポーツカーで、水平対向4気筒DOHCはキビキビとしたレスポンスで好評を得ています。
トヨタAE86
発売から35年が経過しても、いまだにの衰えない異色のFRライトウェイトスポーツ車です。そのの高さから、先述したトヨタ86と言うネーミングを使用して新型車を発売するほどです。
1983年にトヨタが販売したライトウェイトスポーツ車。発売当時、ターボによる高出力化、あるいは軽自動車〜リッターカー程度の小型車では、FF(前輪駆動)となる中で、従来のレビン・トレノと同じ自然吸気の1.6 Lエンジンと後輪駆動(FR)の組み合わせ、下手なターボ仕様車よりスポーツ指向とも言え、チューニング志向の強い層の支持を受け、その後のが続く理由になっていきました。
アルファロメオ
イタリアに本社を置く自動車メーカー。レース界では競合の高性能自動車メーカーとして名を馳せた経緯を持つ屈指のスポーツカーメーカー。アルファーの名称で親しまれています。
ジュリア
1950年代に初代を発表、小型軽量な車体に高性能DOHCエンジンを搭載、ライトウェイトスポーツそのままの姿から年代ごとに進化している。現行モデルは2015年に発売された同じくジュリアですが、その姿は4ドアセダンとなる。日本では2017年10月より販売開始されています。
4C
2013年に発売されたアルファロメオ初のミッドシップ量産車です。排気量1800㏄ターボエンジンを搭載し最高出力240PSを誇ります。特に注目するのはその車重でフルカーボンモノコックで作られる車体は乾燥重量で895㎏と軽量であり、その運動性はライトウェイトスポーツとして完成の域に達しています。
エリーゼ
ロータス・カーズ社が発売するライトウェイトスポーツ車です。その車両形状はロードスター型が特徴となっています。シャーシはアルミ合金製で作られ軽量高剛性を誇り、外装はFRP製で作られ軽量な車体に仕上がっています。
かつてはローバー社製のエンジンを搭載していましたが、2004年から排ガス規制に伴い、トヨタ製のエンジンをミッドシップに搭載しており、その軽量な車体にマッチするよう仕上がっていて燃費の向上にも貢献しています。
ライトウェイトスポーツカーの最速の速度
ライトウェイトスポーツの最高速度は一体どのくらいなのでしょうか。日本の場合は180km/hでリミッターが作動するので比較しにくいのですが、海外ではどうでしょうか。
調べて行くとライトウェイトスポーツのカテゴリーでも本格的なスポーツカーから、スポーツモデルと呼ばれるものなど幅が広いことが解ります。例えば先述のアリエル・アトムなどはその例でしょう。
オープンの車体に2名乗り、トランクは無く、走ることにのみウエイトを置き利便性は皆無です。因みにアトムのV8エンジン搭載モデルの最高速は322kmと公表されており、数あるライトウェイトスポーツの中で最高速をマークしています。
国産も負けていません、リミッターを無視すればホンダが昨年、販売したシビックタイプRですがFF世界最速を目指して開発された車両です、その最高速は270kmと公表されています。
ライトウェイトスポーツカーは楽しいのか
運転していて楽しい車をスポーツカーと呼びますが、このライトウェイトスポーツカーは、その軽量な車重からクイックな動きに車が追従するので、カーブが楽しいです。また、小排気量なので持てるパワーを使いこなして走ることができるのが魅力です。ライトウェイトスポーツには定義はありませんが、運転が楽しいことは絶対条件です。
大きな排気量のエンジンを搭載して大パワーで直線だけが速い車よりも。クイックな操縦性能を駆使し、持つポテンシャルを最大限に発揮させて走行する方が楽しいでしょう。素直なハンドリングはドライバーにとってこの上ない喜びとなるでしょう。逆説的に考えると、運転が楽しい車はライトウェイトスポーツカーとは呼ばれません。
ライトウェイトスポーツの魅力
ライトウェイトスポーツには、本格スポーツカーモデルとファミリーカーをスポーツ志向にしたものなど種類は多々存在します。そのどちらも絶対的な速さや、快適性を求めるのではなく運転がいかに楽しめるかを求めています。
ライトウェイトスポーツと呼ばれるには、運転が楽しいことは絶対条件でしょう。また本格的なスポーツカーなどのジャンルと比較すると低価格指向ですからコストパフォーマンスは高いです。
いずれにしても、車は整備などのメンテナンスや燃費など、車両本体以外にもたくさんの費用が掛かりますが、ライトウェイトスポーツは本格的なスポーツカーなどと比較しても全般的に経費は低めになるのも魅力です。
スポーツカー入門としても敷居が低く、初心者でも無理なく楽しめる車両も多く、また玄人好みの「考えて走る」シーンも多いので(パワーの使い方など)マニア心をくすぐる車です。
初回公開日:2018年01月31日
記載されている内容は2018年01月31日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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