自転車ハンドルの交換方法/値段・グリップ/ステムの交換方法
更新日:2024年08月10日
自転車ハンドルの交換方法
「ハンドルが壊れてしまった」「放置していた自転車をまた使いたいが、ハンドルが劣化している」「ハンドルのタイプを変えてみたい」など自転車のハンドルを交換する理由は人それぞれですが、気になるところは誰でも同じです。自力でやるなら必要な工具は何か、交換はどうすればいいのか、そしてお金はどれほどかかるのか、です。
ここでは、「工具」「方法」「値段」についてそれぞれ解説していきます。やり方は自転車の種類によって異なりますので、ご自身がお使いになっている自転車の種類に合わせて記事を読んでください。
必要な工具
まずはハンドル交換に必要な工具です。自転車のタイプやハンドルのタイプにより例外はありますが、基本的に「カッターナイフ」「六角レンチ」「マイナスドライバー」「プラスドライバー」さえあれば十分です。
ご自身の自転車を見れば分かるはずですが、自転車のあちこちを固定する部分には、「六角形の穴が開いたネジ」「マイナスドライバー用のネジ」「プラスドライバー用のネジ」が使われています。
ハンドル交換にあたってそれらのネジを緩めていく場面が多々ありますので、「六角レンチ」「マイナスドライバー」「プラスドライバー」を揃えておきましょう。
※六角形の穴が開いたネジがある場合は「六角レンチ」を使いますが、見当たらない場合は必要ありません。「カッターナイフ」は、グリップ(ハンドルの握る部分)を取り外す際に使います。
ハンドル交換の方法(ママチャリ・子供自転車)
全体の流れは
1.グリップを外す
2.ブレーキを外す
3.シフターを外す
4.ベルやライトを外す
5.ハンドルを外す
6.新品のハンドルを付ける
7.「1~4」で外したものを戻す
となります。
1.グリップを外す
まずはグリップを取り除かなくてはなりません。グリップは基本的にはめ込んであるだけなので、ドライバーやレンチは不要です。しかし経年劣化で癒着して取れなくなっていることが多いので、カッターナイフで取り除きましょう。
ちくわを切り開くように縦に切り込みを入れ、切り込みにマイナスドライバー等を差し込むと、スムーズに取り除くことができるでしょう。
2.ブレーキを外す
次にブレーキレバーを取り外します。
ブレーキレバーはネジでハンドルに固定されていますので、ドライバーを使って緩めましょう。
ハンドルに巻き付くような形の締め付け部品で固定されていますので、その部分についたネジを緩めれば、ハンドルから抜くように取り外すことが出来ます。
万が一さび付いて外せないような場合は、「556」といった潤滑剤を使うのもアリです。
※ただしその場合は「7」の手順でブレーキを戻す前に潤滑剤をよくふき取ること!
そうしないと、自転車の使用中にブレーキレバーがずれる可能性があります。
3.シフターを外す
「シフターって何?」と思われた方もいるでしょう。シフターとは、ギアの重さを変える部分です。捻ったりレバーを押し込むことで、ペダルを漕ぐときの重さが変わるものです。
このパーツもブレーキと同じように固定されていますが、六角レンチで取り外すネジが使われていることが多いです。やり方はブレーキレバーと同じですので、先ほどのように取り外しましょう。
4.ベルやライトを外す
ベルやライトをつけている場合は、それらも取り外します。やり方はブレーキレバーと同じです。ドライバーを使ってネジを緩め、ハンドルから抜いてください。
5.ハンドルを外す
いよいよハンドルです。ハンドルは、前輪から伸びる柱に固定されています。ブレーキレバーと同じく、固定には巻き付くような締め付け部品が使われています。ネジ穴が見当たらない場合は、座る位置とは反対側を探しましょう。この部分は六角レンチが必要になる場合が多いですが、お使いの自転車に合わせて工具を選んでください。
ネジを緩めて引き抜けば、ハンドルの取り外しは完了です。
6.新品のハンドルを付ける
それでは早速、新品のハンドルを付けていきましょう。基本的には外したときと同じことを、逆順序で行います。ただし、いくつか注意点があります。
「きちんとハンドルが真ん中に来ているか」「ハンドルの角度は握りやすくなっているか」
この2つです。
大抵のハンドルには、真ん中に目印がつけられています。それを見ながら、きちんと真ん中に来るようにしましょう。
難しいのは2つ目で、これは実際に乗ってみなければわかりません。ハンドルを一気に固定せず、力をかければ回る程度にネジを締め付けて、実際にサドルにまたがって調整するのが一番でしょう。角度が悪いと、肩が凝ったり疲れやすくなったり、不便になってしまいます。自分に一番しっくりくる角度を探して、何度も調整を繰り返しましょう。
7.「1~4」で外したものを戻す
グリップ→ブレーキ→シフター→ベルやライト、という順番で取り外したので、今度は逆にベルやライト→シフター→ブレーキ→グリップ、という順番で取り付けていきます。
これらもハンドルと同様、使いやすい角度・位置になるように調整するといいでしょう。特にブレーキの角度は重要で、間違って取り付けると力が入りにくくなり、いざという時にブレーキを作動させづらくなることも考えられます。慎重に調整して取り付けましょう。
さて、最後に取り付けるグリップですが、これがなかなか曲者です。そのままはめようとしても思うように入らないことが多いので、内側を水で濡らしましょう。こうすることで、少しスムーズに入るようになります。
※「556」の使用は厳禁です。自転車の使用中にグリップが回るようになってしまうことがあり、大変危険です。
ハンドル交換の方法(折り畳み自転車)
折り畳み自転車のハンドルは、多くの場合は溶接されていたり、特殊な部品で固定されていたりします。専用の工具が必要になることが多く、自力での交換は難しいでしょう。下手をすると折り畳み機構が壊れてしまうこともあります。
また、どうにかハンドルを取り外せたとしても、替えのハンドルが流通していることはほとんどありません。ショップにお願いするのが一番でしょう。
ハンドル交換にかかる値段
まず工具についてですが、工具は100円ショップで入手することができます。もちろん、長く使うつもりであればきちんとしたものを買うべきですが、ハンドル交換程度であれば、100円ショップで十分です。すべて揃えてもせいぜい500円ほどでしょう。
新品のグリップは、500円~1500円で手に入れることができます。安いものでは300円前後の物もありますが、雨でぬれるとべたつくだとか、色移りするなど、安物買いの銭失いになる可能性もあります。慎重に選んで損はありません。
新品のハンドルは、1500円~3000円で購入できます。こちらも、低価格低品質なものを選ぶより、しっかりしたものを選ぶに越したことはないでしょう。素材やコーティングで価格帯が変わってきますが、ママチャリや子供自転車であれば基本的にそこまでこだわらなくても問題ありません。
コスパを追求すれば、2500円前後で交換ができるということです。しかしながら、品質も気にするのであれば6000円ほどになるでしょう。
あさひでの自転車ハンドルの交換費用はいくら?
自転車ショップとしてかなり有名な「あさひ」。もちろん、修理やメンテナンス、部品交換などもできます。他の自転車ショップよりも工賃が安く、それでいてスタッフの技術力は高いため、人気があるショップです。
さて、ハンドル交換にかかる費用を公式の工賃表から調べた結果ですが、「交換先のハンドルをどうするかで左右される」といったところでした。あさひの扱うハンドルは1000円~数万円と幅広く、このハンドル代が工賃に加算されます。
交換自体は1000円前後でやってくださるので、ハンドルも安いものを選べば、2000円ほどで交換していただけます。自力で交換する場合は工具を揃えなければならず、しかも安物の工具で作業することになります。(低品質の工具を使用すると、ネジを壊してしまう危険性もあります)
ショップに頼めば、スタッフの高品質な工具で交換作業をしてもらえますので、そちらの方が良いでしょう。
自転車のステムの交換方法
「ステム」という単語が分からない方も多いでしょう。ステムというのは、自転車の前輪辺りから伸びる柱と、ハンドルの間にある架け橋の部分です。ハンドルともフレームとも違う、独立した部品です。
さて、ステムの交換方法ですが、ママチャリ、子供自転車での交換は、自力では難しいとされています。本格的に自転車を趣味とする人たちが乗る「ロードバイク」などとは違い、ママチャリや子供自転車はステムやその他の規格がばらばらで、交換しやすいようにはできていません。
また、自力での交換を想定していないためか、そもそも入手すらしにくい部品です。買ったはいいが自分の自転車に使えず交換できない、といったことになりやすいため、交換するのであれば自転車ショップにお願いするのがいいでしょう。
結局のところハンドル交換はどうすればいいの?
必要なお金、時間、作業を考えると、ハンドル交換は自転車ショップにお願いするのがよいでしょう。もちろん自力で交換することもできますが、やはりプロの技術力を頼ったほうが、確実で安心です。
たかが自転車、されど自転車。日常的に使う自転車は、意識されることはありませんが、命を預けて乗るものです。きちんとした工具、知識、技術を持ったプロフェッショナルでない人がいじってしまうと、重大な事故につながる恐れもあります。
自転車ショップは、案外身近にたくさんあります。皆様のご近所にも、探してみると何軒か見つかるはずです。そういった場所にいるプロに、お任せするのが安心でしょう。
または、これを機に自転車を趣味にするという選択肢もあります。車やバイクと比べれば購入費も維持費もそこまで高くありませんし、手軽に乗り回せるのが自転車です。(もちろん、ハイエンドの自転車には100万円を超えるものもあります)
新しく趣味を始めてみるのも良いでしょう。
初回公開日:2017年10月20日
記載されている内容は2017年10月20日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。