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【種類別】レンタカーの一日の保険料と必要性|事故/初心者

更新日:2023年10月11日

レンタカーの保険について加入を迷ったことはありませんか。事故にあわなかったらもったいないし、と思いますよね。では事故の際は実際いくらかかるのでしょうか。また保険に入ったからと言って必ずしも支払が0とは限りません。細かく保険について確認していきましょう。

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レンタカーの保険の仕組み

レンタカーを借りる際に任意の保険を追加するか必ず確認されますが詳しい内容をみなさんはご存知でしょうか。

無事故に越した事はありませんが、万が一の際に後悔しても遅いです。本当に必要な保険なのか、それはいくらするのか、補償内容を把握しておきましょう。せっかくお金をはらって加入しているのに実際には費用を請求された、という事もあり得ますので、何に対する保険なのか知っておく必要があります。

保険の内容はいくつかの要素に分解して考えることができます。レンタカー会社によって要素の組み合わせ方や保証される金額が違いますが、まずは1つ1つの内容を理解していきましょう。

標準補償内容(追加料金不要)

「対人補償」:他人を死傷させたとき:1名につき無制限(自賠責保険3,000万円を含む)
「対物補償」:他人の車や物に損害を与えたとき:1事故につき無制限(対物補償免責額5万円)
「車両補償」:レンタカーに損害を与えたとき:1事故につき時価(車両補償免責額5万円)
「人身傷害補償」:自身や同乗者が死傷したとき:1名につき3,000万円まで

任意で加入できる補償(保険ではない)

「ロードサービス」:バッテリージャンピング、スペアタイヤ交換、レッカー作業など
「免責額免除」:事故時の対物免責額(5万円)と車両補償免責額(5万円)の負担をレンタカー会社が補償
「ノンオペレーションチャージ補償」:事故を起こした際にレンタカー会社に支払う営業補償を免除

各社の1日の保険料

それではレンタカー会社各社はどのような組み合わせでいくらぐらいの追加料金が発生するのでしょうか

トヨタレンタカー


オプションの豊富さや、店内・車内の清潔度で口コミ1位なのがトヨタレンタカーです。レンタカーと言われて、まず最初にトヨタレンタカーを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

トヨタレンタカーでは標準補償とロードサービスが含まれた料金となっています。追加で補償の加入の有無を選択することができます。免責補償制度は1日1080~2160円で加入することができます。ノンオペレーションチャージ免除制度で免責補償とあわせて1620円で加入することができます。一般的なコンパクトカーで全て加入した場合1日1620円です。

ニッポンレンタカー

テレビCMでもよく見るニッポンレンタカー。知名度も高くおなじみのレンタカー会社です。メーカーに縛られることなく豊富な車種がそろっています。

ニッポンレンタカーではそれそれのクラスで安心コースと標準コースで別の料金が設定されています。一般的なコンパクトクラスだと安心コースは700円ほど高いです。

安心コースにはロードサービス、困ったときのフリーダイヤルでの案内、返却時間超過料金の減額、中途解約手数料の免除が含まれます。さらに追加で「CDW」と「ECO」に加入することができます。

「CDW」は免責補償制度で1日1080~2160円で加入することができます。「ECO」はノンオペレーションチャージ免除制度で1日432円で加入することができます。一般的なコンパクトカーで全て加入した場合1日2180円です。

オリックスレンタカー

オリックスレンタカーはコスパがいいレンタカーとして知られています。新しい車が比較的安い金額で借りることができます。

オリックスレンタカーは標準補償とロードサービスが含まれた料金となっています。追加で「CDW」と「RAP」に加入することができます。「CDW」は免責補償制度で1日1080~2160円で加入することができます。

「RAP」はノンオペレーションチャージ免除制度に加えて返却時間超過料金の減額、中途解約手数料の免除が含まれており1日648~1296円で加入することができます。一般的なコンパクトカーで全て加入した場合1日1728円です。

タイムズカーレンタル

駐車場やカーシェアリングでお馴染みのタイムズですが、レンタカーはあまり知られていません。ですが、オリコンで満足度1位をとるなど、着実に利用者が増えています。

タイムズカーレンタルでは標準補償コース、免責補償コース、安心補償コースの3種類があります。免責補償コースは、その名のとおり免責補償制度で1日1080~2160円で加入することができます。安心補償コースは、ノンオペレーションチャージ免除制度に加えてロードサービスが含まれます。一般的なコンパクトカーで全て加入した場合1日2160円です。

レンタカーの保険は必要なのか

レンタカーの保険は、結局のところ必要なのでしょうか。

レンタカーの任意保険は必要?

万が一事故にあった時のことを考えて後悔しない選択をしましょう。

自己負担額はいくら?

事故があった際にいくら費用が発生するのかを知った上で加入の要否を検討する必要があります。「大抵の人は標準で補償がついているんでしょ」と考えますが全額補償されるわけではありません。

これが「免責」と呼ばれるものです。損害が発生しても5万円までは保険会社が保険金を支払う必要がない、という規定があります。そのため最大5万円の自己負担が発生します。対人、対物、それぞれに免責額が設定されているので最大10万円の自己負担が発生します。

自分に非がないつもりでも費用が発生する

大きな事故を起こして10万で済むのなら安いと思う方もいるでしょう。ですが、飛び石でフロントガラスにひびが入ってしまった、など、避けようのない偶然もあります(その多くはスピードの出し過ぎが原因なのですが。)それでも5万円以下の修理代は自己負担です。

また駐車場などで当て逃げされたことに気付かないまま返却してしまった場合、警察の事故証明がないので保険の適用外となる場合があります。こういった費用を支払うのは納得がいかない、という方も多いのではないでしょうか。

免責補償制度に加入しよう

そこで免責補償制度への加入をします。発生した免責額についてレンタカー会社が保証をするため自己負担額は0ですよ、という保険です。1日1080円ですのでもしも事故にあった場合にはトータルで考えると自己負担額はぐんと減ります。

免責補償に加入すれば大丈夫?

では免責補償に加入すれば安心なのでしょうか。実は事故や故障の際には保険でカバーできる修理代の他に、レンタカー会社自体に支払わなければならないお金が発生します。それが「NOC」と呼ばれるものです。

レンタカー会社にとってクルマは商品です。修理に出している間そのクルマを他の人に貸し出すことができないため、営業補償として請求されるものです。

どんなに小さな傷でも2万円

各社設定金額は異なりますが、自走可能(走行して店舗に返却に行くことができる)で一律2万円、自走不能の場合は一律5万円というところがほとんどです、注意するのはNOCは一律料金だと言うことです。

どんなに小さな傷でも、目立つ大きな傷でも一律2万円です。マイカーだったら修理せず目を瞑るような小さな傷でもレンタカーでは修理が必要なため、2万円の弁償義務が発生します。

レンタカーをよく借りる人はお気づきでしょうか。貸出車両の多くには傷がついています。修理していないじゃないか、と文句を言いたくなる気持ちもわかります。しかしあくまで「商品に傷をつけた弁償金」と思うしかないです。

NOC免除制度に加入しよう

大抵の会社でNOC免除制度が用意されています。ニッポンレンタカーではECO、オリックスレンタカーではRAPと呼ばれており1日500〜1000円ほどで加入できます。免責補償に追加して加入の有無を選ぶことができ、どちらかだけ加入する、という選択も可能です。

タイムズカーレンタルでは免責補償に追加で1日1000円〜で安心補償コースにするとNOC免除となります。少し高く感じますが、3社ともトータルで1日2000円前後なのであまり大差はないでしょう。

結局のところ任意保険は必要なの?

1日2000円と聞くとなんだか二の足を踏んでしまいます。大抵の人は事故なく返却できますので無駄に感じる事もあります。結局のところ保険は必要なのでしょうか。普段からクルマを運転する機会が多く、旅行先などでレンタカーを借りる人ならば追加料金のない標準補償だけで良い方もいるでしょう。

ただし事故にあった際に最大で15万の負担金が発生します(対人・対物免責がそれぞれ5万円+営業補償5万円)。万が一起こった際にこの15万円を支払うことができるか、と言うところが問題です。

例えば大学生など安定した収入がない場合、あるいは貯金が15万円以下の場合、いきなり15万円のローンが発生したらかなり苦しい状況に追い込まれます。そう考えると1日2000円という保険はそれ以上の価値があります。

それでも費用は0ではない

会社によっても異なりますがフルカバーのに加入していても場合によっては費用が0円ではないケースがあります。例えばタイヤがパンクした際、スペアタイヤへの交換作業自体は「ロードサービス」が付帯している保険に加入することで免除されます。

しかしタイヤそのものの金額(実費)は借用人の負担となるケースもあります。安全運転を心がけるとともに、保険に入ったから何でも大丈夫、という訳ではないことも心にとめておきましょう。

店員の勧誘が怪しい

店員さんは保険を勧めてきますので、なんとなく高いものを買わされている気分になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし補償はレンタカー会社にとって必ずしも利益につながるものではありません。事故があった際に借用者が払う免責料金を負担する事になるからです。

事故があった際に説明されていない、と客と揉め事にならないために必ず案内をしているだけです。安心してください。

初心者向きの保険

初心者のためのセット、という保険は残念ながらありません。フルカバーで任意の補償コースに加入することをお勧めします。

初心者は絶対に加入すべき

当然ですが、初心者の方が事故の確率は高まります。特に旅行などで大人数が乗れる大きいクルマを借りれば尚更です。みんなで負担すれば大きな金額にはなりませんのでケチらずにフルカバーしておきましょう。

現実的には1日2000円を払えないのであれば、事故の際の20万円など到底払えるわけがありません。保険加入を渋るほどが予算がないのなら、クルマ以外の移動手段を探すことをします。

大学の生協や法人向けの福利厚生では、最初からフルカバーの保険が付帯しているものもあります。普通に借りるよりもお得なので、キャンペーンは必ずチェックする事をします。

加入には条件がある

例えばニッポンレンタカーでは免許取得1年以上である事、21歳以上である事、が加入条件としています。オリックスレンタカーやタイムズカーレンタルでは特に加入条件はもうけられていません。加入できるかどうかもレンタカーを選ぶ時に確認しておくと良いでしょう。

また、事故以外にもパンクの際のタイヤ交換など、ロードサービスが必要になるケースもあります。初心者にありがちなバッテリー上がりなども対応してもらえるので安心です。

レンタカーでの事故にあったら?

ではレンタカーに乗っていて事故にあったらどうしたら良いのでしょうか。

事故にあったらまずは各所に連絡を

まず始めに必ず警察に連絡しましょう。レンタカーでも自家用車でも同じです。事故証明がないと保険が適用されません。次に出発した店舗へ連絡します。レンタカー会社によっては専用のフリーダイヤルを設けている場合もあります。返却のタイミングでは遅く、保険適用外となる場合があります。

また、駐車場で当て逃げされた場合には必ずその場を動かずに警察へ連絡をしてください。防犯カメラに記録が残っていれば事故証明を取得することができます。

必ず出発前に加入を

レンタカーの任意保険への加入は貸出手続きより前までに申し出る必要があります。ちょっと走ってみてから「やっぱりこのクルマ大きいから保険つけておこうかなー」というのはできません。レンタカー会社からすれば、事故にあってから保険に入りたいと言われては困るからです。少しでも不明点があれば店員さんに確認して納得してから出発しましょう。

コンビニでは保険に入れません

最近はコンビニで1日保険に手軽に入る事ができるようになりました。ざっくり言うと友人やご両親など、自分が保険に入っていないクルマに乗る時に1日500円で加入することができる保険です。

レンタカーの保険を見たあとだとすごく安く感じますが、この保険はレンタカーは対象外なので間違えないようにご注意ください。この保険はレンタカーでは各社追加料金なしで入っている最低限の保険と同じラインです。わかりやすいよう保険と呼んでいますが、免責補償やNOC補償は、レンタカー会社との契約であり、保険ではないのでご注意ください。

海外のレンタカーの保険

では海外旅行でレンタカーを借りたいときはどのようにしたら良いでしょうか。実際に現地に行く前にレンタカーを予約し、その際に合わせて保険にも加入するのが良いでしょう。旅行代理店で加入する事ができます。現地で日本語以外の説明を受けても中々細かい内容までは理解するのが難しいからです。

海外で運転する際には国際運転免許の取得が必要です。国際免許取得の手続きには時間がかかりますので忘れないようにしましょう。また、日本とは違いマニュアルのクルマも多くありますので予約の際には注意が必要です。マニュアル免許を持っている方でも、左ハンドルでのシフトレバーの操作は慣れないので危険です。日本以上に保険への加入をします。

例えばアメリカでは?

アメリカではクルマで移動するのが主流ですからレンタカーが欲しくなります。観光地をたくさんまわりたい時には、自分のタイミングで移動できるのも便利です。ではアメリカでレンタカーを借りる時にはどんな保険が選べるのでしょうか。

日本でいう自賠責のような最低限の保険のみがレンタカー料金に含まれています。これだけでは日本のレンタカーのような対人・対物補償は含まれていません。加入には「追加損害賠償保険(SLI)」で別途追加料金が必要となります。さらに「免責補償(LDW)」にも任意で加入できます。

その他に「搭乗者障害保険・所持品盗難保険(PPP)の加入も追加料金が必要です。同乗者の死傷に対して、事故の相手が保険に入っておらず損害賠償が支払われない時に適用される保険です。日本のような強制保険がないアメリカならではです。海外旅行保険でカバーできるのでこちらは加入しなくても良いでしょう。

レンタカーの保険には加入しよう

どんなに注意して運転していても100%事故を防ぐことはできません。また被害者になる可能性もあります。ですが、本記事でお伝えしてきたように保険は100%補償してくれます。

旅行など、大人数で出かけるばあいには、事故が起きた際の費用を運転手が支払うのか、みんなで支払うのか揉めるケースもあります。そういった意味でも保険に入っておく方が賢明です。貸出の際には運転者全員の免許証の提示が必要です。免許証を出していない人が運転している時に事故を起こした場合には保険が適用されませんのでご注意ください。

また、保険はあくまで万が一の時のためのものである事も忘れてはいけません。「保険に入ったから多少の傷は大丈夫」という気の緩みが大きな事故につながります。クルマを傷つけるだけであればお金を支払って修復することができます。

しかし、人を傷つけてしまっては元に戻すことはできません。相手も自分の同乗者も大切に、安全運転第一でお願いいたします。

初回公開日:2018年04月21日

記載されている内容は2018年04月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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