エンジンオーバーホール費用・オーバーホールのdiy方法など
更新日:2024年10月14日
エンジンオーバーホールの費用は?
車のエンジンは、一般的に10万キロを超えるとオーバーホールをした方がいいとされています。オーバーホールの費用は、エンジンの状況によっても大きく変わってきます。エンジンのオーバーホールによる費用は、30万円ともいわれていますが、これは、スムーズに行って消耗品の交換や洗浄、パーツのバランス取りで終わった場合の費用です。
実際には、エンジンを分解しないとエンジンがどれくらいの状態かわからなく一度作業を開始すると致命的な不具合があっても作業を中止することはできません。エンジンのオーバーホールの場合は、想定していないパーツの交換や追加作業が発生する場合が多く50万円くらいの予算を立てといた方がいいです。
金額が高くなっているのは、エンジンの分解に、かなりの手間と時間がかかるため、高い技術を持ったプロの整備士でないと行えないからです。オーバーホールを行う整備業者などが減少しているのも一因です。
格安業者に依頼したら?
エンジンオーバーホールの費用は高額ですが、安くあげようとしてあまりにも安い業者や経験の浅い整備士に依頼した場合、間違った組み換えを行ってしまい、エンジンの寿命を縮めてしまったり回転率や燃費の性能が悪くなってしまうケースもあるので、金額は高くても高い技術を持ったプロの整備士に依頼したほうが安全です。
エンジンオーバーホールのdiy方法は?
先ほどエンジンのオーバーホールは、高い技術も持ったプロの整備士でないと行えないと書きましたが、エンジンのオーバーホールをdiyでするのは可能なのでしょうか。結論からいうとかなりハードルが高いですが、車の知識があり車いじりが好きでdiyに興味がある人は、トライしてみるのもいいでしょう。
トライするためには、日頃から車の簡単な修理など自分で行い、知識と技術を充分に習得しなければいけません。簡単な修理もやったことのない状態でオーバーホールに挑むのは絶対に無理です。少しでも自信がなければ、diyいよるオーバーホールはやめましょう。
また、オーバーホールは、大掛かりな準備と時間がかかります。特に仕事の合間にやるような場合は、1年くらいかけてやるつもりでじっくり取り組みましょう。
rx8では?
RX8は、部品代が高くきちんとした整備工場に依頼した場合コンプリートエンジンを使用すると100万円以上かかってしまいます。リピルトエンジンを使用すると70万円~80万円で済みますが、こちらは、中古エンジンをばらして洗浄して組み上げられたもので質はコンプリートエンジンに比べて大分落ちます。
一時的に20万円~30万円安く済んだとしても長く壊れないコンプリートエンジンに比べリピルトエンジンは、壊れやすいです。長い目で見るとコンプリートエンジンの方がリピルトエンジンよりもお得です。
diyでrx8のエンジンのオーバーホールをする場合も交換するエンジンは、コンプリートエンジンを使用しましょう。
2azでは?
2azエンジンは、エスティマやアルファードなど多くの車に搭載されているエンジンです。2AZ-FEエンジンは、平成17年から平成26年に生産したエスティマなどの一部車両について不具合がありました。不具合の内容は、中低速域から停止直前までブレーキを踏まずに減速する運転をした場合に、エンジンオイルがオイル消費量が増えることがあります。
この不具合に該当してオーバーホールする場合は、メーカー側の費用負担でオーバーホールを行いますのでdiyでは、行わずメーカーに依頼したほうがいいです。
焼き付きでは?
焼き付きは、エンジンのシリンダーまたは、ピストンに傷が入る現象です。現象としては、急にエンジンがストールしてガソリンは、充分あるにもかかわらず、キックしても全くエンジンがかからない状態になります。
焼き付きの状況によってオーバーホールで修理できる場合とオーバーホールしても治らない場合があります。DIYでのオーバーホールできるかは、整備工場に確認してからにしましょう。
バイクのエンジンオーバーホール方法は?
ここでは、バイクのオーバーホール方法について説明します。バイクのオーバーホールも車同様に高い技術が必要でハードルは高いです。普段からバイクの部品について興味を示して点検や簡単な修理などバイクの修理に関する知識と技術を身につけてからトライしましょう。少しでも不安があるときは、バイクの整備業者にオーバーホールを依頼しましょう。
nsr50では?
nsrのエンジンのオーバーホールの手順としては、まずクランクケース・クラッチカバーのベアリングなどの部品はすべて取り外します。クラックやベアリングの損傷や摩耗をチェックし洗います。
ベアリングは、クランクケースを温めながらはめ込んでいきます。オイルシール打ち込み後シールの外周に瞬間接着剤を塗布して性能の劣化などを防ぎます。クランクシャフトの芯出しを1/100mm以下出ない場合は、2/100mmまで出します。ミッションの各ギヤ・シフトドラム・シフトフォークの動きを見ながら組み立てます。
インストーラを使いセンターを出していきます。次にクラッチやクラッチ廻りの部品を交換します。さらに、ウォーターポンプ部分の部品交換をオイルシール・メカニカルシール・ベアリングの順で取り付けます。タコメーターギヤ部のゴくにnム製品を交換します。
最後にボルトの締め忘れや動きを確認して終了です。
エイプでは?
エイプのエンジンのオーバーホールでは、まずエンジンとフォークを本体から取り外します。次にダストシールを外し中のクリップを外します。次にボルトを外し、オイル、スプリングの順に抜きます。それからボトムケース下部のボルトを交換します。さらに、インナーチューブ、オイルシールの順に外し、外した部品は洗浄します。
部品の塗装などのメンテナンスをした後、組み上げます。最初にインナーとアウターを一緒にしてカラーを面の部分を下にして入れます。次にオイルシールを入れクリップをはめます。それからグリスを塗りダストシールを打ち込みます。その次に、オイルを入れ、エア抜きをして油面を合わせます。
油面を合わせたらスプリングを入れ、ボルトを締めます。最後に締め忘れや動きを確認して終了です。終了したら実際に試乗してみます。
ゼファー400では?
ゼファー400のオーバーホールでは、エンジンを取り外しまず圧縮圧の測定から始めます。次にキャブを外してバラバラにし点検・洗浄します。点検して交換が必要な部品があれば交換します。洗浄した部品を組み立て車体に取り付けます。キャブバランスを取りタンクを取り付けます。点検試乗で最終的な確認をします。
スーパーカブは?
スーパーカブのオーバーホールでは、エンジンを下ろし、クラッチ廻りを分解します。次にピストンなど交換が必要な部品があれば交換します。分解後、ガスケットを剥がし洗浄して、ベアリン、グクランク、ミッション、キックスピンドルなどを組みます。
次に、クラッチ関係のシフトアームやスプリングなどを交換します。それからヘッド関係のIN&EXバルブ、スプリングなどを交換します。その後エンジンを載せてエンジンのオーバーホールは、終了です。実際に試乗して確認します。
ns1は?
ns1のオーバーホールでは、最初にエンジンを分解します。次にクランクケースの点検・清掃、各ベアリングの点検・清掃を行い、交換が必要な部品は交換します。それからクランクケースなどのめねじ部にタップを通し、ボルト類にダイスを通します。
分解した各部品を組み立てて、エンジンを載せてオーバーホールは終了です。最後に実際に試乗して確認します。
エンジンオーバーホールの時期は?
エンジンのオーバーホールの時期は、走行距離や使用年数を目安にします。オーバーホールの時期の目安は、車種や車両によっても違いますが、走行距離が30万から50万Km以上、使用年数が15年以上を目安にしてエンジンのオーバーホールを行うようにします。
エンジンは、車を動かす重要な部品なので異常を放置して運転するのは大変な危険が伴います。走行距離や使用年数が目安に達していなくても「オイル漏れ」「異音」「エンジンオイルの消費量が多い」「マフラーから白煙」といった現象があれば速やかにエンジンのオーバーホールを実施すべきです。
エンジンオーバーホールのメリットとデメリットは?
エンジンのオーバーホールを行うことによるメリットとして「点検や整備が可能になる」「性能が回復」「エンジンの寿命が伸びる」といった点が上げられます。「点検や整備が可能になる」は、オーバーホールを行うことによって部品単位まで分解するので細部の点検や整備ができます。交換が必要なパーツもエンジンのオーバーホール時に行うことが可能です。
「性能が回復」は、部品の交換や整備が実施できるので状態が大幅に改善され車の性能が回復できます。「エンジンの寿命が伸びる」は、オーバーホールを行うことによって点検や整備ができますので結果的にエンジンの寿命を伸ばすことになります。
エンジンのオーバーホールのデメリットとしては、「費用が高い」「作業時間がかかる」といった点です。オーバーホールに出す場合は、50万以上の予算と余裕を持った日程でオーバーホール期間中必要な場合には、代車を手配してもらうなどします。
オーバーホールのdiyで費用を浮かそう
これまで述べてきたように、エンジンのオーバーホールは、高い技術を持つ整備士のいる整備工場やディーラーに依頼すると高額な費用がかかってしまいます。格安の業者に依頼するとオーバーホールが充分でなかったり安い部品を使用して、数ヶ月で再度オーバーホールが必要ということになると余計に費用がかかってしまうことになります。
エンジンのオーバーホール費用のうち工賃の占める部分が大きいので工賃を浮かすためにdiyを考えるのは当然の流れです。しかし、他のdiyと比べても高い知識と技術が必要なため、ハードルはかなり高いです。また時間もかなりの時間を要します。
エンジンのオーバーホールのdiyを実際にされている人もいるので決して不可能ということはありません。まずは、オイル交換などの作業から車の整備に慣れていって車の整備の高度な知識と技術を身につけてからトライしましょう。
初回公開日:2018年05月02日
記載されている内容は2018年05月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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