車のニュートラルの意味・正しい使い方・故障につながるの?
更新日:2024年07月05日
車のニュートラルの意味・正しい使い方とは
今回は、車についている「ニュートラル」がなぜついているのか、に「ニュートラル」の意味とは、「ニュートラル」の正しい使い方とは、ニュートラルがある理由や役目を詳しくご紹介していきます。
ニュートラルの使い方によっては、燃費の向上も可能となっており、いざという時の知識にもなりますので、わかりやすくご紹介して行きます。今回は、「オートマチック車」(以下「AT車」)と「ミッション車」(以下「MT車」)の両方について解説します。
ニュートラルとは?
「ニュートラル」とは、中立的な意味を持っており、車の場合は、「どのギアにも入っていない状態」を指します。AT車であれば、「D(ドライブ)レンジ」でもなく、「P(パーキング)レンジ」でもない状態、また、MT車であれば、「1速(ロー)」や、2速(セカンド)でもない状態です。
すなわち、タイヤに動力が伝わらないので、平地では前進も後進もしない状態であり、坂道では前進し、上り坂では後進してしまう危険な状態とも言えます。なので、エンジン負荷のない「ニュートラル」走行は燃費向上が期待できますが、仕組みを知らずに行ってしますと、事故の原因にもなりかねないので、気をつける必要があります。
いつニュートラルは役に立つ?
ニュートラルがどのような時に、役に立つのでしょうか。前述のとおり、「ニュートラル」とは、どこのギアにも入っていない状態なので、この状態では、停止状態でも、車を後ろから押せば動きます。一方、ニュートラル状態ではなく、どこかにギアが入っている状態であれば、止まっている状態から動かすことはできません。
なので、「レッカーでの移動」の際にニュートラルにして、移動することがあります。また、ミッション車であれば、エンジン始動の際にニュートラル状態にします。
駐車する場合は、ニュートラルでは、坂などがあると動いてしまうので、必ずAT車は「パーキング」入れた後「パーキングブレーキ」を、MT車は「サイドブレーキ」を引きましょう。
ローのためのニュートラル
MT車であれば、ニュートラルを日々、意識して利用してますので、ある程度は考えられる方が多いでしょう。ニュートラルとは、最初のギア「ロー」に変速するために用意されている中立の位置です。
いきなり「ロー」からスタートすることはギアの破損が考えられます。エンジンの始動時は、パーキングあるいはニュートラルとなっており、あまり知られていませんがニュートラルは車において、大切な役目をしております。
車に影響はある?
では、「ニュートラル」の状態で走行した場合に、どのような影響があるのでしょうか。走行中に「ニュートラル」にシフトすることは可能であり、信号停止前や、平地でニュートラル走行を行えば、エンジン負荷が少ない状況になります。この方が燃費が向上するので、利用している方もいるでしょう。
しかし、「ニュートラル」走行は、エンジンの抵抗(エンジンブレーキ)がかかっていない状況であり、下り坂では、より進む力が増し、スピードが出てしまうので危険です。
アイドリング時には?
アイドリング時に、「パーキングに入れるか」、「ニュートラル」に入れておくか賛否両論であるでしょう。実際に、安全な方は「パーキング」に入れておくことです。
理由は、「ニュートラル」でもサイドブレーキを引けば動くことはありませんが、サイドブレーキを引き忘れてしまった場合、知らない間に動いてしまい事故の危険も秘めていますので、「パーキング」に入れるようにしましょう。MT車であれば、サイドブレーキを引けば安全です。
ニュートラルでアクセル踏んだら?
「ニュートラル」とは、どこのギアにも入っていない状況なので、アクセルを踏んだ場合でも、動いたりすることはありませんが、念のため、フットブレーキを踏むか、サイドブレーキを引いた状態にましす。しかし、むやみにアクセルを踏んでしまうと、ガソリンを消費してしまいますので、気を付けましょう。
エンジン停止時
次にエンジンを停止した時に、AT車での注意点について詳しくご紹介して行きます。前述のように、車は「ニュートラル」にしておくと、勝手に動きだす可能性が考えられるので、駐車の際や、少しの停車時であっても「パーキング」に必ずしておきましょう。
特に、一見坂道にとは思えないような、少しの傾斜の坂道などが一番危険です。少しずつ動いているのに、気がつかず重大な事故の原因にもなりますので、あまり運転に慣れていない方などは、必ず覚えておきましょう。
車のクリープ現象とは?
そして、AT車が「ドライブ」Dにシフトした状況で起こる、クリープ現象とニュートラルの使い方をご紹介して行きます。例えば、信号待ちの際に「D」にシフトしていると、前に少しずつ進む現象がクリープ現象であり、停車中はブレーキを踏むことになります。
このブレーキを踏むことがあまり好まない方に必見な方法があり、「D」から「N」にシフトしておけば、ブレーキを踏む必要がありませんし、少しだけガソリン消費量を減らすことが可能となっております。しかし、この際には、サイドブレーキを引くか、ブレーキを踏むことが大切ですので、忘れないようにしましょう。
ニュートラル走行は車の故障に繋がるの?
燃費向上の評判でよくある「ニュートラル走行」ですが、「車の故障に繋がるのでは」と疑問を抱く方もいるでしょう。
ニュートラル走行が、車に及ぼす影響や、実際に運転している時に、「ニュートラル走行」を行う際の危険性を詳しくご紹介して行きます。次に、「ニュートラル走行」が故障の原因となるのか、そのほかに関係していることについて詳しくご紹介して行きます。
坂道での「ニュートラル走行」は特に危険
自動車は、坂道などの道路でニュートラル走行をすると、続く限り永遠に走行していくため、急な坂道ではスピードも出てしまいます。
普段はエンジンブレーキにより、ある程度スピードが調整されているのですが、「ニュートラル走行」であると、普段と違ったブレーキの踏み方をしないと、止まれない場合が多くなりますので、事故の原因となり、とても危険な走行方法となってしまいます。
なので、坂道での「ニュートラル走行」は、控えておきましょう。
エンジンをふかしたら?
「ニュートラル」にシフトしている状態ですと、アクセルを踏み込めば、空回りしたようにエンジンだけが吹け上がります。いわゆる「空ぶかし」です。車は動くことなく、エンジンだけに負荷がかかり、無駄なガソリン消費になりますので、気を付けましょう。
ただ、整備の際や点検の際には、この状態でアクセルを踏み込むことで、エンジンの調子や具合を点検することが可能のため、整備に関しては重要なことなので、普段はしないように心がけましょう。
「ニュートラル走行」は故障と関係する?
これは、車によって違いがありますが、故障に関係することは多くあります。いきなり、「ニュートラル」走行から、「ドライブ」にシフトしたりすると、ギアが破損する可能性や、間違えてバックギアに入ってしまうと、こちらもギアが破損する可能性があります。
確かに、「ニュートラル走行」は、燃費向上にポイントでもあるのですが、実際に故障する可能性もあるので、費用対効果があるとは言えません。「ニュートラル走行」は、しない走行方法となりますので、気を付けましょう。
ニュートラルを理解して無理ない運転を
具体的に「ニュートラル走行」はアクセル負荷の軽減により、燃費向上が期待できますが、それによって危険や車の故障に繋がる可能性があるため、しない走行方法です。
燃費向上のために一番効率の良いのは、信号停車時での「ニュートラル」の使用です。
この場合なら、クリープ現象の力分の、ガソリン消費量を抑えることが可能であり、しかも危険性が少ないので、燃費向上方法としてはです。
しかし、不慣れな方が行うと危険性もあるので、広い場所で練習を行うなどをしてから、実践するようにしましょう。
初回公開日:2017年10月30日
記載されている内容は2017年10月30日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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