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タイヤの窒素ガスの効果・メリット・補充方法・価格と補充期間

更新日:2024年08月12日

タイヤへの窒素ガス充填は珍しくなくなっていますが、本当に効果はあるのでしょうか。タイヤに窒素ガスを充填するとどんなメリットがあるのでしょうか。コストはどのくらいか、メンテナンスはどの程度必要かなど、今回はタイヤへの窒素ガス充填のメリットについてご紹介します。

タイヤの窒素ガスの効果・メリット・補充方法・価格と補充期間

タイヤの窒素ガスの効果

タイヤに窒素ガスを充填する人が増えたのはここ数年のことです。でも、実際のところ窒素ガスを入れるメリットはあるのでしょうか。費用はどのくらいかかるのでしょう。充填後にメンテナンスは必要なのでしょうか。今回は、タイヤに窒素ガスを入れる効果についてご紹介します。

窒素ガス充填のメリット

窒素ガス充填のメリットをご紹介します。

タイヤに空気を入れる理由

そもそもタイヤに空気を入れるのはなぜでしょうか。もともと自動車用タイヤが開発された時にはゴムだけでできていました。そのため乗り心地が悪く、重たいので自動車を動かすためには非効率であったため「空気を入れるタイヤ」が発明されました。

タイヤやホイールの技術革新が進んで性能は飛躍的に向上しましたが、基本的に「タイヤに空気を入れる」という構造は変わっていません(最近ではタイヤメーカーが空気を入れないタイヤを研究中です)。

タイヤには圧縮した空気が入っていますから、ゴムやビード、リムから徐々に空気が漏れていき時間の経過とともに空気圧は低下していきます。そのため定期的に空気圧のチェックをしなければ、タイヤ本来の性能を発揮できないどころか重大な事故につながる恐れもあります。

窒素ガスを入れるとどんな効果があるの?

窒素は酸素に比べてゴムの分子を通り抜けにくいので、空気圧が低下しづらいです。そのため「タイヤの空気が抜けにくくなる」という効果があります。また不活性のガスなので、ゴムの劣化を抑える働きもあります。

また不燃性のガスですので、事故等によって車両火災の危険がある場合に炎上や引火の危険を最小限に食い止める効果もあります。

窒素ガス充填のメリットについて一つずつご紹介します。

窒素ガス充填のメリット① 空気が抜けにくい

窒素ガス充填のメリットで一番大きいのは「空気が抜けにくい」ことです。空気圧が低下しにくくなるということはその分走行中の安心が増えるということです。空気圧が安定するとタイヤが適切な状態を長く維持できますので、燃費の良い状態を長期間保つことができます。

また、窒素は熱による影響が少ないため、走行中におけるタイヤ内の空気圧変化が最小限に抑えられ、結果として走りが安定するようになります。

窒素ガス充填のメリット② ノイズが少なくなる

窒素は酸素と比べて音の伝わり方を遅くするので、これはロードノイズの低下につながります。ノイズが低下すればドライブの快適性が向上します。

窒素ガス充填のメリット③ タイヤの劣化防止

窒素を充填するとタイヤ内の酸素量や水分が極めて少なくなりますから、ゴムの劣化やホイールの腐食を防いでくれます。酸化を防ぐことでパーツの持ちを長くすることができます。

窒素ガス充填のメリット④ 燃えにくい

先の項目でも取り上げましたが、窒素ガスは不燃性ですので万が一の事故で車両火災の危険がある際にも炎上の危険を最小限に食い止めることができます。実際、航空機のタイヤには万が一の事故に備えて安全を最優先させて窒素ガスが充填されています。

タイヤの窒素ガスの充填方法

では、実際タイヤに窒素ガスを入れる場合、どこで入れたら良いのでしょうか。窒素ガス充填はそれほど珍しいことではないので、自動車の整備やカー用品店などいろいろな場所で充填することができます。窒素ガスをタイヤに充填できる場所についてご紹介します。

オートバックス

大手カー用品店「オートバックス」ではピットサービスの一メニューとして「窒素ガス充填」を行っています。価格は一本あたり540円(税込)ですから、4本で2,160円です。タイヤの空気を一度抜いてから窒素ガスを充填し、ガスの濃度を増すためにその空気を一度抜いてから再度充填しています。

「窒素ガス発生機」を備えた店舗であれば充填後一年間は無料になるなど特典もあります。店舗によって条件が異なる場合がありますので、普段利用する店舗があればあらかじめ問い合わせてみてください。

イエローハット

「イエローハット」もオートバックスと同様、ピットサービスのメニューに「窒素ガス充填」があります。価格も同じく540円(税込)、4本で2,160円です。作業時間は10分〜とあります。

店舗によってはポイントカード会員であれば無料で充填してくれるサービスであったり、充填価格が半額になったりする場合もあるようですから、普段イエローハットをご利用の方はお近くの店舗で問い合わせてみてください。

ガソリンスタンド

比較的大型のガソリンスタンドであればピットメニューに窒素ガス充填があります。価格は大手カー用品店と同程度の場合がほとんどです。

店舗数の割合としては取り扱い店舗が少ないので、普段利用しているガソリンスタンドで充填できるかどうか問い合わせる必要があります。

タイヤ専門店

最近街で見かけるようになった「タイヤ専門店」でも窒素ガス充填を行っている場合がほとんどです。ただし、カー用品店よりも価格が高い場合があります。これはタイヤの空気を一度抜いてから窒素を充填する作業を何度も繰り返すといった手間のかかる作業を行っているからです。

窒素ガス充填に非常にこだわるのであれば、多少金額がかかっても濃度の高い窒素ガスを入れてくれるタイヤ専門店を選ぶのも選択肢の一つです。

ディーラー

ディーラーでも窒素ガス充填を行っています(全てのディーラーで扱っているわけではありません)。営業マンにもよりますが、タイヤ交換の際に窒素ガス充填を勧めてくる場合もあります。

大抵の場合は有料で、価格は大手カー用品店と同程度が多いそうです。お近くのディーラーで窒素充填のサービスがあるかどうか問い合わせる必要があります。

窒素ガス充填の価格・料金

窒素ガスを充填できる場所について幾つかお伝えしましたが、使用している設備・またサービスの内容によって価格が異なります。

ほとんどの場合は一本あたり500円程度が相場のようですが、キャンペーン価格で半額になったり、あるいはタイヤ交換・購入で無料という店舗もあります。また、新規でタイヤを購入すると窒素ガスを無料で行ってくれる店もあります。

ただし、窒素ガスはタイヤの空気を一旦抜いて再度充填し直すだけでは100%窒素ガスということにはなりませんから(厳密に言えばタイヤ内の空気を100%窒素ガスだけで満たすことはできません)、できるだけ濃度の高い窒素ガスを充填したいということであれば多少金額が高くても設備が整っていて手順がしっかりしている店舗を選ぶことが重要です。

窒素ガスの補充期間

窒素ガスを一度充填してしまえば、空気圧が減らないからガスを足す必要がないかと言えばそういうわけではありません。

いくらゴムの分子の隙間からガスが逃げにくいといっても、タイヤのビードやエアバルブが劣化していればそこから漏れますので定期的な点検は必要です。

最初に窒素ガスを充填したショップに行けばずっと無料で再充填してくれるところもあれば、期間限定で無料充填を行っている店舗もあります。

また、ガソリンスタンドなどで窒素ガスが充填されていると知らずに普通の空気を足されてしまうということもあります。窒素充填の際にはそれを防止するために「N2」と書かれたシールをバルブに貼ったり、バルブキャップを専用のものに交換するという対策を取っている場合がほとんどですが、点検の際には一声かけておくと安心です。

一般的には、窒素ガスであっても4ヶ月に一度は補充が必要と言われています。

窒素ガスと空気を混ぜる方法

タイヤに窒素ガスを一度充填させたら、普通の空気を入れてはいけないのかというとそうではありません。

そもそも空気中に窒素は80%含まれており、その濃度をできるだけ100%に近づけた形でタイヤに充填するというものですから、そこに普通の空気が入っても何も問題がありません。

窒素ガス充填にはコストがかかりますから、一度窒素ガスを充填したものの再度普通の空気に入れ替えたいと思った場合は定期的に空気圧をチェックし、圧が不足しているようであれば通常どおり圧縮した空気を注入してもらえば大丈夫です。そのまま窒素ガスの濃度が薄まり、やがて大気と同じ組成となります。

窒素ガスのメリットを理解した上で充填してみよう

いかがでしたか。タイヤに窒素ガスを充填するには確かにメリットもあるようですが、同時にコストも発生します。車に乗る頻度や状態によって窒素ガスを充填するかどうかを決める必要があります。

タイヤやホイールの購入検討を考えている方は特に、窒素ガス充填の有無も検討材料に含めてみるのはいかがでしょうか。

初回公開日:2018年04月06日

記載されている内容は2018年04月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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