オルガンペダルは後付出来るのか・オルガンペダル化のメリット
更新日:2024年09月26日
オルガンペダル化させるメリット・デメリット
車のアクセルペダルには方式があります。多くの車に採用されているのは「吊り下げ式ペダル」ですが、ポルシェ、BMW、ベンツなど一部の車には「オルガンペダル」が採用されています。では、オルガンペダルとはどのような物で、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
オルガンペダルと吊り下げペダル
オルガンペダルとは、文字通りオルガンのペダルのように根元が軸となっていて、つま先で踏むような形となっています。
上記で述べた通り、今では吊り下げ式のペダルを採用している車が多いです。吊り下げ式のペダルは軸がダッシュボードの内側にあります。
オルガンペダルのメリット
オルガンペダルのアクセルは軸が根元にあるため、つま先で踏み込みます。なので、かかとを車の床に着けて固定しておくことができます。
吊り下げ式のペダルの場合はアクセルを踏み込むとアクセルペダルがドライバーから少しずつ離れていくような形になります。
このように、オルガンペダルと吊り下げ式ペダルには、踏み込んだ時の足の動きに違いがあります。かかとが支点となるオルガンペダルは足への負担が少なく、慣れた人にはコントロールもしやすく感じます。
踏み間違いの防止
車の事故の原因の1つとして、アクセルペダルとブレーキペダルを踏み間違えるということがあります。この事故は特に高齢者の人が起こしやすいと思われていますが、若い人でも意外と起こしやすい事故原因となっています。
吊り下げ式ペダルでは、どうしてもアクセルペダルとブレーキペダルが横一列に並んでしまうため、焦ったり、急いだりしているときなどに間違ってしまうということがあります。
しかし、オルガンペダルの場合はアクセルペダルがオルガンペダルとなっていて、ブレーキペダルは吊り下げ式のように分けられていることがあります。このような形になっていれば、明らかにペダルの形状が違うため、踏み間違いの防止につながります。
踏み違い防止機能
上記で述べた通り、アクセルとブレーキの踏み間違いに夜事故は多いです。そのため、最近の車には衝突被害軽減ブレーキや、AT誤発進抑制制御など、踏み間違いによる事故を防ぐ機能が付いた車が数多くあります。
オルガンペダルのデメリット
かかとを支点としてアクセルを踏み込むオルガンペダルは、運転する際に足への負担が少なくなります。しかし、吊り下げ式のペダルの方が多くの車で採用されています。これは、オルガンペダルの方が車を生産する際の構造が複雑となってしまうためです。
構造が複雑になってしまう理由は、エンジンのスロットルは上の方に配置されることが多いためです。そのため、コストがかかってしまうというデメリットが発生します。
また、細かな部分ではフロアマットが選べないということがあります。吊り下げ式のペダルはペダルが宙に浮いているため、どのような形のマットでも使うことができます。しかし、オルガンペダルは床にくっついているため、マットの形状が合っていないといけません。また、マットがずれてくるとオルガンペダルの邪魔となってしまう場合もあります。
オルガンペダルは後付できるのか?
多くの車が吊り下げ式ペダルを採用しています。しかし、中にはオルガンペダルの方が良いという人もいます。そのような場合には、吊り下げ式ペダルから、オルガンペダルに交換できないことはありません。実際に下記のブログを書かれている方も自身でパーツを交換されています。
ただし、車種によってはオルガンペダルにできなかったり、車種に合わせたペダルを用意したりなど、高度な専門的な知識が必要となります。なので、カーショップや車に詳しい人に聞くなどして、自分の車はオルガンペダルに交換できるかどうかの情報を集めましょう。
オルガンペダルはヒールアンドトゥがしにくいのか?
ヒールアンドトゥはMT車がシフトダウンをするときに、減速しながらクラッチを切ってアクセルペダルを踏み込みながらエンジンの回転速度とトランスミッションを同調させることです。
MT車を運転する際に不可欠なこのヒールアンドトゥの動作がオルガンペダルではやりにくいという話しはよく聞きます。
たしかに、吊り下げ式のペダルよりも重く感じる人は多いです。ですが、かかとを支点に置いて踏み込んだり、ペダルの踏み込みのストロークが小さくて良いことなど、吊り下げ式にはない利点もあります。
吊り下げ式ペダルに慣れすぎていると、オルガンペダルに違和感を感じてしまい使いにくく感じてしまうことがありますが、オルガンペダルの利点もあるため、慣れるとヒールアンドトゥがしにくいと感じることも少なくなります。
オルガンペダルの踏み方
上記で述べた通り、吊り下げ式に慣れすぎているとオルガンペダルをす使ったときに違和感を感じてしまいます。オルガンペダルの踏み方のコツとしては、ペダルの根元とかかとを近づけすぎないことです。
ペダルの根元とかかとの距離が近いと、ペダルに力がかかる場所が中心くらいになります。すると、ペダルに力がかかりにくく重く感じてしまうことがあります。そのような場合にはペダルの少し上の方を踏み込むように意識してみると良いでしょう。
ペダルの上の方を踏み込むとペダルにかける力加減が調節しやすくなります。オルガンペダルの使い方に慣れてきたら、自分の楽なポジションを探すと良いでしょう。
オルガンペダルがある車種
先に述べた通り、ポルシェ、BMW、ベンツなどではオルガンペダルを採用している車種があります。日本ではマツダのデミオなどがオルガンペダルを採用しています。オルガンオルガンペダルを採用する理由はそれぞれですが、定番の理由としてはRR駆動であることです。
RR駆動のモデルの車はリアエンジン、リアドライブです。この構造の車ではスロットルワイヤーなどをフロア下を経由させなければなりません。そのため、オルガンペダルであっても作りとして問題ないため採用されています。
メーカー別オルガンペダル
今では吊り下げ式のペダルが多いため、オルガンペダルを採用している車は少なくなっています。しかし、当然ながらオルガンペダルの車が世の中からなくなってしまったわけではありません。
トヨタ マークX
オルガンペダルは高級車に採用されることが多いです。トヨタではマークXがオルガンペダルを採用しています。高い動力性と高いハンドリング、コーナリング力がとなっています。
マツダ デミオ
上記で述べた通り、オルガンペダルは基本的に高級車に採用されることが多いです。しかし、マツダでは「SKY-ACTIVE TECHNOLOGY」のコンセプト車であれば、オルガンペダルを採用しています。そのため、デミオにもオルガンペダルが採用されています。
スバル レヴォーグ
オルガンペダルを採用している車は少ないです。なので、オルガンペダルではなくスポーツペダルを採用している車もあります。スバルではレヴォーグがスポーツペダルを採用しています。スポーツペダルはアルミで作られるため、オルガンペダルと同様に高級感を感じることができます。
オルガンペダルの改造方法
吊り下げ式ペダルに慣れていると、オルガンペダルを使ったときに違和感や、使いにくいと感じてしまうことがあります。この問題点はオルガンペダルを使い慣れることで解決することが多いです。
しかし、中にはどうしてもオルガンペダルが使いにくいと感じてしまう人もいます。そのような場合は、オルガンペダルの位置や、大きさなどを自分が使いやすいように改造してしまうという人もいます。
オルガンペダルを使ってみよう
今の車では吊り下げ式ペダルが多く採用されています。しかし、これhが決してオルガンペダルが劣っているというわけではありません。オルガンペダルは運転手の足にかかる負担を軽減してくれるため、慣れると快適に運転することができます。
今まで吊り下げ式ペダルの車しか運転したことがない人は、次回の買い替えの際に試乗でも良いので、一度オルガンペダルを体験してみましょう。
初回公開日:2018年05月03日
記載されている内容は2018年05月03日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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