Search

検索したいワードを入力してください

ジャッキスタンドの使い方・ゴムと位置・自作する方法

更新日:2024年02月27日

ジャッキスタンドという言葉は聞いた事があるでしょうか。リジットラックとかウマなどと呼びます。このジャッキスタンドですが、使用していない人が意外に多いです。タイヤ交換だけだから大丈夫と簡単に考えていませんか。この機会にジャッキスタンドを理解してみましょう。

ジャッキスタンドの使い方・ゴムと位置・自作する方法

ジャッキスタンドとは

車を持ち上げて何かしら作業する場合、ジャッキを使います。良く知られているジャッキは車載工具のパンタグラフジャッキです。しかし非常に不安定で倒れやすいので応急的にタイヤ交換に使う分には良いですが、長い時間作業する場合はフロアジャッキを使ったほうが安全です。

しかしフロアジャッキも突然の滑りや下降の危険が全くゼロではないので、作車の時に下に潜って作業する場合は、安全のためにジャッキスタンドをかけて固定し作業します。

ジャッキスタンドは、使い方次第では車を壊してしまったり、身に危険が及ぶ可能性もあるので、使う前には説明書を読んでから使用するようにしましょう。

ジャッキスタンドの使い方

ジャッキスタンドを使用する場合、車をジャッキで持ち上げてから正しい位置にジャッキスタンドを置いてからゆっくりとジャッキを下ろします。

大事なことは、傾斜している地面ではジャッキスタンドに横方向の力が加わり破損、転倒の危険があり、重大事故に繋がる恐れがありますから、必ず平らな硬い地面で使用しましょう。アスファルトよりコンクリートで使う事をすすめます。

ジャッキスタンドを置く場所にジャッキスタンドが入らなければなりませんから、そこまでジャッキアップする必要があります。車は1tを超える重さなので、最初から高く車を持ち上げることは避けましょう。

ジャッキスタンドの種類で高さ調整方法が変わりますが、ジャッキスタンドを最低の高さにしてから車の下のジャッキアップポイントに噛ませます。その後に高さが足りなければ、ジャッキを使い少しずつ上げていき、ジャッキスタンドをアジャストさせて高さ調整します。

ジャッキアップポイント

ジャッキアップする際に、後でジャッキスタンドを何処にかうか考えてから、ジャッキアップしないと、ジャッキスタンドが入らなくなります。そこでジャッキアップする場所は非常に重要になります。

ガレージジャッキであれば、フロント2輪やリア2輪を同時に上げることで、一度に2個のジャッキスタンドをかう事ができます。変わってパンタグラフジャッキだと車のサイドシルの部分の耳にかけて車を持ち上げる事がほとんどです。ここの場所はジャッキスタンドを置く際に邪魔になりますからパンタグラフジャッキは使用しないほうが良いでしょう。

通常ジャッキアップポイントは、フロントの場合は車の左右に太いクロスメンバがあり、そこの場所にジャッキアップポイントとして直方体が取り付けてある車種があります。最近の車種はアンダーカバーでおおわれていますが、中央だけ穴が開いている部分があり、そこがジャッキアップポイントとなることが多いです。

ジャッキスタンドの種類

ジャッキスタンドの種類には大きく分けて2種類あります。主に高さ調整の仕方の違いですが、ラチェットタイプとピンタイプとに分かれます。

高さ調整はピンタイプだと穴の数で調整幅が決まっており通常3段階から4段階調整がほとんどです。ラチェットタイプなら9段階調整できる物もあり高さの微調整ができます。

この他に折り畳み式ジャッキスタンドもあり、収納には便利でしょう。許容荷重(トン数)や高さ(mm)もジャッキスタンドで違いがありますので、自分の車に合わせたジャッキスタンドを購入してください。

ラチェットタイプ

ジャッキスタンドにはラチェットタイプという製品があります。ラチェット機構とは動作方向を一方に制限するために用いられる機構です。一般に歯車またはラックからなり、爪と歯止めを組み合わせて使用します。

歯車が適する方向に回転する時には、爪が容易に歯車を乗り越えますが反対に回転する時には爪が歯車に噛み込み回転できません。この機構を利用したのがラチェットタイプのジャッキスタンドです。

ジャッキスタンドの高さを変える時には、受け部分を上に引っ張ると伸びますが、ジャッキスタンドを短くするときには、サイドにあるレバーを上にあげて受け部分を下げます。この時に受けに荷重がかかっているとレバーは上がらない仕組みになっています。その他に安全機構として万が一のラチェットの滑り防止にロックピンも付属しています。

ピンタイプ

ジャッキスタンドのピンタイプは、高さをピンで調整するタイプです。あらかじめジャッキスタンドの高さを決めてピンで固定してから使用します。ジャッキアップをジャッキスタンドの高さまで行い、ジャッキスタンドで固定します。

一般的なジャッキスタンドですが、固定ピンを確実に奥まで差し込んで使用しないと、万が一抜けると大事故に繋がるので注意が必要です。

車をジャッキスタンドで固定する場合は、ジャッキアップポイントにジャッキスタンドをかう必要があります。

車の底にどこでもジャッキスタンドを使えるわけではありません。車ごとに決められた位置に適切に使用しましょう。車は1トンを超える重さなので、間違った使い方をすると生命の危険にさらされることがありますから、ジャッキスタンドの取扱説明書と、車のジャッキアップポイントの場所を適切に確認して使用します。

ジャッキスタンドを使う場合は、必ず同じ規格の製品を左右で使用する事が重要になります。左右違う製品を使えば高さも合わなくなり危険です。

ジャッキスタンドのゴム

ジャッキスタンドの車を支える受け皿の部分は、鉄製なので車を直に乗せるとキズが付いてしまうでしょう。そこで写真のようなジャッキスタンド用のゴムを皿部分んに取り付ける事で、車両に傷をつける心配が少なくなります。

しかし適切な位置に取り付けないと、ゴムを取り付けても傷が付いたりへこんだり曲がったりしてしまうでしょう。

ゴムには汎用品から専用品まで売られています。お皿の大きさを確認して、適切なゴムを購入します。最近はジャッキスタンドを購入すればゴムも付属してくる商品もあるので、初めて購入する方は、セット品を購入すると良いでしょう。

ジャッキスタンドの位置

ジャッキスタンドをかける位置は、車載工具のパンタグラフジャッキを掛ける位置になります。車の取扱説明書に、ジャッキアップポイントが記載されていますからその場所にジャッキスタンドを置きましょう。

ジャッキスタンドを使用する時には、ガレージジャッキで車を持ち上げるのが望ましいです。それはパンタグラフジャッキをかける場所とジャッキスタンドをかける位置が同じ理由からです。しかしパンタグラフジャッキしかない場合は、車の底には硬い部分があるのでその場所にかけると良いでしょう。

おもにサスペンションロアアームとボディーの取り付け位置が頑丈にできているので、その場所にジャッキスタンドをかけるとよいでしょう。

フロント

フロントにジャッキスタンドをかけるときには、ガレージジャッキを使い車をジャッキアップします。ジャッキアップをする前にリアタイヤの後ろ側に輪止めを置いておきます。

ジャッキアップをするとジャッキが前方に転がる事を防ぐのと、ジャッキアップポイントとジャッキが抵抗で滑り落ちるのを防ぐためにサイドブレーキはフリーにします。そうするとジャッキアップした時に車は前方に動きながら上がっていきます。

目標の高さまでガレージジャッキで車を上げることができたら、ジャッキスタンドをジャッキアップポイントにおきます。この時に車の高さをジャッキスタンドがギリギリ入るくらいまで上げます。あまり高くあげすぎると、ジャッキを下したときに位置が大きくずれますから注意してください。

ジャッキスタンドをセットできたら、車とジャッキスタンドの位置を見ながらゆっくりとジャッキを降ろします。

リア

FF車の場合ガレージジャッキ用のジャッキアップポイントが、スペアタイヤのくぼみ周辺にありますから、そこにガレージジャッキをおいて車を上げていきます。この時に、フロントタイヤの前に輪止めを置くのを忘れずにしましょう。FR車の場合はデフにジャッキをかけて車を上げます。

目標の高さまで上がったら、ジャッキアップポイントにジャッキスタンドをセットして車を少しずつさげてきます。この時にジャッキスタンドと車の位置を確認品しながらゆっくりと車を下げていきます。

ジャッキを降ろしてジャッキスタンドと車が接触したら車側に問題が起きないか確認しながらジャッキを下ろしていきます。

ジャッキスタンドの代用品

ジャッキスタンドが無い場合、身近にあるもので代用ができます。例えばコンクリートブロックと木材を使い、高さをコンクリートブロックで決めてボディーと接触する部分は、木材を利用すると良いでしょう。

この他には古タイヤを車の下に入れる方法もあります。タイヤはゴムなので車に傷をつける心配がありません。しかしタイヤは厚みが無いので車高の低い車にしか有効ではないでしょう。

しかしジャッキスタンドの代用としてコンクリートブロックや木材は応急的な物として考えて下さい。車の下に潜ることは専用のジャッキスタンド以外では、いつ車が滑り落ちるかわかりませんから危険です。わずか3,000円程度で2脚のジャッキスタンドが買えますから安全を優先にして下さい。

ジャッキスタンドの自作の方法

ジャッキスタンドを自作するには溶接技術が無いとできないと思われがちですが、木材を使えば、意外に簡単にジャッキスタンドが作れます。

使う材料は2×6と2×4の木材にゴムラバーを使います。2×6の上にラバーゴムを取り付けてます。そして両サイドに2×4の木材を取り付けます。真ん中にもう一つ2×4の木材が入るスペースができるようにします。

パンタグラフジャッキを真ん中のスペースに入れて制作した木材ごと車を持ち上げてから2×4の木材の下の空間に木材を入れて車体の高さを調整します。

下の使用方法の動画は、言語が他の国の言葉ですが見るだけで参考になるでしょう。

ジャッキスタンドのアストロ

アストロプロダクツは、車いじりが好きな人には有名な工具販売店で、ネット通販にも力を入れています。工具好きにはHP見ているだけで飽きないことでしょう。

アストロプロダクツでもジャッキスタンドを販売しています。ジャッキスタンドはリジットラックといいますので、工具店ではリジットラックといえばすぐにわかるでしょう。価格は税抜き3,000円からとなっていますので、他で買うのとほとんど変わらない値段で買うことができます。

ジャッキスタンドの高さ

ジャッキスタンドの高さは調整できるものが普通ですが、最低地上高と最高地上高がそれぞれ違ってきます。

車高の低いスポーツタイプでしたら、最高地上高はそれほど高くしなくても車をジャッキスタンドの上に乗せることができますが、SUVなど車高の高い車は最低地上高が高い製品を選ばなければ、ジャッキアップしてもジャッキスタンドが低すぎて使えないことになるので車に合わせて選ぶ必要があります。

もう一つは車の下に入って作業をする場合です。あまり地上高が低いと車の下に潜り込んでの作業ができません。そこで車の下に潜り込んで作業をしたいのであれば最低地上高の高いジャッキスタンドを探すと良いでしょう。

最低地上高は最高地上高が高くなると必然的に高くなってきます。元のベースが高いのでジャッキアップする量も高くなってきますから、高さを求めるならばジャッキの最高地上高もより高いものにする必要があります。

ジャッキスタンドは必要か

タイヤ交換だけでジャッキスタンドを使っている人の割合は非常に少ないでしょう。車載工具としてパンタグラフジャッキが乗っているので、それを使い交換してしまう人が多いのが現実です。

車を持ち上げるという作業は、人間を持ち上げるのと訳が違います。重い乗用車なら2トンを超えるものもあります。それだけの重い車体がタイヤではなく不安定なジャッキに支えられるだけですから、ちょっとした要因でジャッキが外れて車が転落することなどわけなく起こります。

油圧ジャッキだと締め込みが緩いと下がってくる可能性があります。故障してオイルが抜ければ、一気にジャッキが落ちてくるでしょう。事故回避するためにジャッキスタンドは必ず使用しましょう。

ジャッキスタンドは車いじりの必需品

今回はジャッキスタンドの使い方についてご紹介してきました。ジャッキスタンドは車をジャッキアップして作業する時には、欠かせない道具になります。

自作でもジャッキスタンドは作る事も可能ですが、比較的安く購入できますから1セット購入したほうが便利でしょう。ジャッキスタンドは車を支えるため、あまり安い物は耐久性に不安もありますから、平均的な値段の商品を購入することをすすめます。

車いじりを趣味として行うには欠かせない工具です。今までタイヤ交換だけの時にもパンタグラフジャッキだけで作業されていた方はぜひ購入して、安心した環境でのカーライフを送りましょう。

初回公開日:2018年02月06日

記載されている内容は2018年02月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

Related