レシプロエンジンの特徴・圧縮機と構造|塗装
更新日:2024年09月11日
どんな意味?「レシプロ」の特徴・構造・活用例
車やバイク、飛行機などの乗り物に使用されている、「エンジン」は、道具やアイテムとしても、言葉としても、身近な存在だと言えるでしょう。しかし、一言で「エンジン」と表現しても、さまざまな種類やタイプなどが存在しています。
「レシプロエンジン」もまた、数あるエンジンの種類やタイプの中の1つと言えるでしょう。「エンジン」というと、身近に感じている方でも、「レシプロエンジン」となると、聞き慣れないと感じたり、どのようなものなのかわからないと疑問に感じたりするケースは、多いと考えられます。
そこで今回は、「レシプロ」をテーマにして、意味や特徴、構造や「レシプロエンジン」などの「レシプロ」が使われている機関や機械の特徴などについて、考察・ご紹介していきます。
レシプロエンジンの特徴
まずは、レシプロエンジンとはどのようなエンジンのことなのか、特徴などについて考えていきます。レシプロエンジンの構造や、レシプロエンジンが活用されているものなどについて確認していくので、レシプロエンジンがどのようなものなのか、よくわからないという方はぜひ参考にしてみて下さい。
「レシプロ」の意味
そもそも、「レシプロエンジン」とはどのような意味を持つ言葉なのか、言葉そのものの意味について、確認していきましょう。
「レシプロエンジン」がどのようなものなのか考える際、頭を悩ませる方が多いのが、「レシプロ」の意味だと考えられます。そこで今回は、「レシプロ」という言葉の意味について考えていきます。
「レシプロ」という言葉の意味について、「weblio辞書」では、以下の引用のように解説しています。引用の内容から、「レシプロ」という言葉には、行って戻ってくることを表現する意味が含まれていると考えられます。
「レシプロ」という言葉は、特に行って戻るという往復の動きや動作をする機関などに使用されるケースが多いとされています。ですから、「レシプロエンジン」とは、「レシプロ」が意味する往復の動作をするエンジンを指す言葉であると考えることができます。
レシプロケーティング(reciprocating)の略。行って戻ってくる往復運動の機関に用いる。
出典: https://www.weblio.jp/content/%E3%83%AC%E3%82%B7%E3%83%97... |
「レシプロエンジン」の意味
上記では、「レシプロ」という言葉の意味について考察しました。「レシプロ」とは、行って戻ってくる往復の動作を意味する言葉だと言われています。続いては、「レシプロエンジン」とはどのようなエンジンなのか、言葉そのものの意味を踏まえて考察していきます。
「レシプロエンジン」という言葉の意味について、「コトバンク」では、以下に引用した解説を掲載していました。引用の内容から、「レシプロエンジン」とは特定の構造を持つエンジンを指す言葉だと読み取ることができます。
「レシプロエンジン」は、シリンダー内で、ピストンが往復運動をする構造を持つエンジンを意味する言葉だとされています。上記でもご紹介したとおり、「レシプロ」とは、往復の動作を意味する言葉なので、文字通り往復運動をするエンジンの構造から、「レシプロエンジン」という名称で呼ばれていると予想することができます。
ピストンがシリンダー内を往復運動する構造のエンジン。ピストン-エンジン。往復機関。
出典: https://kotobank.jp/word/%E3%83%AC%E3%82%B7%E3%83%97%E3%8... |
レシプロエンジンの活用例1:飛行機
レシプロエンジンがどのようなエンジンなのか理解したところで、続いては具体的に、どのようなものに使われているエンジンなのか、考察していきます。
レシプロエンジンが活用されている例の1つとして、飛行機や戦闘機、航空機などが挙げられます。現在の航空機では、タービンエンジンが主流だと言われています。しかし、そのタービンエンジンが普及するまでは、飛行機や航空機のエンジンとしては、レシプロエンジンが主流であったと言われています。
レシプロエンジンの活用例2:自動車
上記でもご紹介したとおり、飛行機や航空機では、レシプロエンジンは現在の主流ではなくなっています。しかし、自動車においては、レシプロエンジンが幅広く使用されていると言われています。
自動車の燃料には、ガソリンやディーゼルなど、さまざまなものがありますが、燃料の種類などにかかわらず、自動車に使用されているエンジンには、レシプロエンジンが多いと言われています。現在、走行している自動車に使用されているエンジンは、ほとんどがレシプロエンジンであると予想できます。
レシプロ圧縮機
ここまで、「レシプロエンジン」に注目して、どのようなエンジンなのか、考察・ご紹介してきました。しかし、「レシプロ」という言葉が使用されている機械や道具などは、エンジン以外にも存在しています。
「レシプロ」という言葉が使用されている道具や機関の1つに、「レシプロ圧縮機」という言葉が挙げられます。そこで続いては、「レシプロ圧縮機」とはどのようなものなのか、またどのようなレシプロ圧縮機が良いのか、特徴などを考察していきます。
レシプロ圧縮機とは
まずは、「レシプロ圧縮機」とはどのようなものなのか、特徴などについて考察していきます。
「レシプロ圧縮機」とは、圧縮機の1種です。上記で「レシプロ」という言葉の意味についてご紹介しましたが、「レシプロ」という言葉の意味のように、ピストンを往復運動させることでシリンダーを容積変化させ、圧縮させる仕組みを持つ圧縮機を指すと考えられます。
レシプロ圧縮機の特徴
「レシプロ圧縮機」がどのようなタイプの圧縮機なのか理解したところで、続いてはレシプロ圧縮機の圧縮機としての特徴について、考察していきます。
レシプロ圧縮機の特徴の1つとして、種類が豊富である点が挙げられます。また、高圧縮が可能なタイプの圧縮機であるという特徴も持っています。
用途としては、自動車のエアブレーキに使用されたり、低温用冷凍機として使われたりするケースがあるとされています。
レシプロ圧縮機の選び方
上記でもご紹介したように、レシプロ圧縮機は種類が豊富だと言われています。そのため、どのようなレシプロ圧縮機が良いのか、よくわからないと疑問に感じる方もいらっしゃるでしょう。そこで続いては、レシプロ圧縮機の選び方について、考えていきます。
レシプロ圧縮機の特徴の1つとして、価格が安いものが多いという点が挙げられます。ですから、価格が安いというレシプロ圧縮機の長所をいかして、安価なレシプロ圧縮機を探してみるのも、選び方の1つと言えるでしょう。
また、レシプロ圧縮機には、音や振動が比較的大きいというデメリットがあります。そのため、音や振動の具合から選ぶのも、レシプロ圧縮機の選び方の1つと言えそうです。
「レシプロ」と「コンプレッサー」の違い
「レシプロ圧縮機」などの、「レシプロ」という言葉が付くものについて、学んだり調べたりしていると、「コンプレッサー」という言葉を見掛けることがあります。「レシプロ」とともによく見掛けることが多い「コンプレッサー」とは、一体何を指す言葉なのか、疑問に感じている方や違いが気になっている方も、少なくないと予想できます。
そこで続いては、「レシプロ」と「コンプレッサー」の違いについて、言葉の意味や定義などから考察していきます。
「コンプレッサー」の意味
まずは、そもそも「コンプレッサー」とは何を意味する言葉なのか、言葉そのものに含まれている意味やニュアンスなどについて、考察していきます。
「コンプレッサー」という言葉の意味について、「コトバンク」では、以下の引用のように解説しています。引用の内容から、「コンプレッサー」には大きくわけて、2種類の意味があることが読み取れます。
1つ目の意味は、圧縮機を指す言葉だとされており、気圧を圧縮して圧力を高める装置や機械を意味しているとされています。そして2つ目の意味は、音の強弱に関する装置や電子回路を指す言葉だとされています。
「レシプロ」という言葉とともに使われることが多いのは、1つ目の気圧の圧縮機としての意味だと考えられます。
1 気体を圧縮して圧力を高めるための装置。圧縮機。コンプ。
出典: https://kotobank.jp/word/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%97%E3%8... |
2 音の強弱の差を小さくする装置または電子回路。音声信号の圧縮に用いられる。圧縮機。コンプ。
「レシプロ」と「コンプレッサー」の違い
先述でご紹介した「レシプロ」という言葉の意味や、上記で考察した「コンプレッサー」の言葉の意味を参考にして、2つの言葉の違いについて、考察していきます。
「レシプロ」はあくまでも、往復して動作する仕組みや構造を意味する言葉だと言えるでしょう。一方で「コンプレッサー」は、気圧や音の圧縮機を意味する言葉です。ですから、「レシプロ」と「コンプレッサー」は、そもそも意味する分野や表現の対象となるもののジャンルが、大きく事なると言えそうです。
また、圧縮機においては、「レシプロ圧縮機」「レシプロコンプレッサー」などと呼ばれる圧縮機も存在しています。それらは、あくまでも「圧縮機」という広い分野の中の、「レシプロ」という構造のものを指すと考えられます。ですから、圧縮機の分野においても、「レシプロ」と「コンプレッサー」では、表現する対象が異なると言えそうです。
レシプロ圧縮機の構造
続いては、「レシプロ圧縮機」がどのような構造で成り立っているものなのか、構造について考えていきます。レシプロ圧縮機の構造について考えてみることで、レシプロ圧縮機だけでなく、「レシプロ」という言葉の意味や構造についても、より深く理解できる可能性もあるでしょう。
レシプロ圧縮機の各部分
まずは、レシプロ圧縮機がどのような部分や部品で構成されているのか、各部分について考察していきます。
レシプロ圧縮機といっても、タイプや種類はさまざまだと言われています。その中でも、「水平対向型」と呼ばれる種類の構造について、「TETSUGEN」のwebサイトでは、以下の引用のように解説しています。
引用の内容から、レシプロ圧縮機にはさまざまな部分が存在しており、それらの部分を構成するのに、たくさんの部品などが使用されていることが読み取れます。とはいえ、以下の引用で挙げられている部分の名称は、「水平対向型」と呼ばれるタイプのレシプロ圧縮機に関するものです。他の種類やタイプのレシプロ圧縮機では、異なる可能性があります。
①クランクシャフト②コネクティングロッド③クロスヘッド④シリンダ⑤ピストンロッド⑥ピストン⑦ピストンリング⑧ライダーリング⑨吸入弁⑩吐出弁⑪ロッドパッキン⑫オイルワイパーリング
出典: http://www.tetsugen.com/compressor-151210/ |
レシプロ圧縮機が圧縮する流れ
続いては、レシプロ圧縮機がどのようにして圧縮するのか、その一連の流れについて考えていきます。
「TETSUGEN」のwebサイトでは、レシプロ圧縮機でガスを圧縮する場合、以下の引用のような流れで圧縮されると解説しています。まずは、ガスが吸入弁から入っていきます。そしてシリンダの中で、「レシプロ」という言葉の意味でもある往復運動を、ピストンが行うことで昇圧され、吐出弁から排出されると言われています。
上記のような流れで圧縮されたガスは、かなりの高温に達すると言われています。そのため、レシプロ圧縮機が多段圧縮の場合は、各段に冷却装置が設置されているとされています。そして、1度冷却システムで高温になったガスは、冷却され次のシリンダへと行き、より昇圧されることを繰り返します。上記のようにして、レシプロ圧縮機で高圧ガスが作られると言われています。
ガスは吸入弁から入り、シリンダ内でピストンの往復運動(下図の場合はピストンがボトム側からトップ側に動く)によって昇圧された後、吐出弁から排出され配管へと向かいます。圧縮されたガスは100℃以上の高温に達するので、多段圧縮の場合は各段の間に冷却器が設けてあり、そこで一旦冷却してから、次のシリンダでさらに昇圧されます。この工程を複数繰り返すことで、高圧のガスをつくることができます。
出典: http://www.tetsugen.com/compressor-151210/ |
レシプロの塗装の特徴
ここまで、「レシプロ」という言葉がよく使われるエンジンや圧縮機に注目して、エンジンや圧縮機における「レシプロ」について、意味や仕組み、構造などを考察・ご紹介しました。しかし、「レシプロ」という言葉は、塗装に関する言葉としても、使用されるケースがあります。
そこで続いては、塗装の分野における「レシプロ」の意味について、考察していきます。また、「レシプロケーター」の特徴についても考えていくので、参考にしてみて下さい。
「レシプロケーター」の意味
「レシプロ」という言葉を使用した、塗装に関する分野の用語の1つに、「レシプロケーター」という言葉が挙げられます。そこでまずは、「レシプロケーター」とは何を指す言葉なのか、言葉の意味について考えていきましょう。
「レシプロケーター」の意味について、「塗料用語集.com」というwebサイトでは、以下の引用のように説明しています。引用した解説の内容から、「レシプロケーター」とは、塗装の際に使用される機械や装置を指す言葉だと、読み取ることができます。
「レシプケーター」という装置は、塗装機を上下や左右に繰り返し往復させて塗装を行う際に、使用されるものだと言われています。
塗装機を上下(または左右)に往復運動させて塗装する機械、または装置。
出典: http://www.toryo-yougosyu.com/kashiramoji/ra/0671.html |
レシプロケーターの特徴
塗装の分野における「レシプロ」を使用した言葉の1つとして、上記では「レシプロケーター」をご紹介しました。「レシプロケーター」とは、上下や左右に繰り返し往復運動をすることで塗装する、機械や装置を指す言葉です。続いては、レシプロケーターがどのような機会や装置なのか、特徴を考察していきます。
レシプロケーターにも、さまざまな種類が存在しており、どのような塗装に向いているのか、またどのような塗装ができるのかといった点は、種類やタイプによってさまざまです。しかしレシプロケーターには、共通している特徴や長所があると言われています。
その一例として、省人化に役立つという特徴が挙げられます。レシプロケーターを上手く活用することで、人件費などを節約したり、人材をより効率的に活用できるようになったりする可能性があると、考えられます。
現在の戦闘機にもレシプロエンジンは使われている?
上記でご紹介した「レシプロエンジン」は、自動車などを中心に使用されていますが、かつては飛行機や航空機、戦闘機などのエンジンの主流でもありました。そこで続いては、現代の飛行機や戦闘機にも、レシプロエンジンが使われているのかどうか、考察していきます。
結論から言うと、現代の飛行機や戦闘機、航空機などには、レシプロエンジンはほとんど使われていないと考えられます。レシプロエンジンが飛行機のエンジンとして主流だったのは、第一次世界大戦~第二次世界大戦の時代や、戦後期だと言われています。当時のレシプロエンジンの戦闘機のほとんどが、プロペラ機であったとされています。
上記のような背景から、現在の戦闘機は、プロペラ機ではなくなっており、エンジンもレシプロエンジンではないものがほとんどだと考えられます。
最速のレシプロ機
上記でもご紹介したとおり、レシプロエンジンを使った飛行機や戦闘機などは、現代ではほとんどないと考えられています。しかし、一部のレースなどでは、レシプロエンジンを使用した戦闘機や航空機などを使用していると言われています。そこで続いては、レシプロエンジンを搭載している「レシプロ機」と呼ばれる戦闘機や航空機で、最速と言われているものについて、考察していきます。
「サバゲーアーカイブ」というwebサイトでは、最速と言われるレシプロ機について、以下の引用のように解説しています。引用の内容からは、レシプロエンジンを搭載している飛行機の中で、最速と言われているのが、「レア・ベア」と呼ばれるレシプロ機だと読み取ることができます。
「レア・ベア」というレシプロ機は、レシプロエンジンを使用した機体の中では、世界最速記録を持っているとされています。
「レア・ベア」はレシプロエンジン機での世界最高速記録(約850km/h)をもっています。
出典: https://sabage-archive.com/blog/archives/12464 |
「レシプロ」はさまざまな分野で使われている
いかがでしたでしょうか?今回は、「レシプロ」という言葉をテーマにして、「レシプロ」という言葉そのものの意味や、「レシプロエンジン」の意味や特徴、レシプロの圧縮機の特徴や塗装の分野におえる「レシプロ」などについて、さまざまな角度から考察・ご紹介しました。
「レシプロ」という言葉は、日常生活ではあまり使ったり耳にしたりしないものです。しかし、自動車のエンジンなどを筆頭に、日常生活を支える機械やツールなどには、幅広く使用されている構造だと言えるでしょう。具体的には、エンジンや圧縮機、塗装に関する機械などが挙げられます。
この機会にぜひ、「レシプロ」という言葉の意味や、「レシプロ」という構造が使われた機関や機械、エンジンなどの仕組みについて学び、覚えておくことをします。
初回公開日:2018年05月15日
記載されている内容は2018年05月15日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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