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パワステオイル漏れの原因と対策・交換方法・補充方法と時期

更新日:2024年08月11日

パワステオイルはパワーステアリングに使われていますが、漏れていると後々大変なことになりかねません。そこで今回はパワステオイルがなぜ漏れるのか、そしてその原因は何処に有りどうすれば修理することができるのかを、詳しくパーツ別にご紹介していきます。

パワステオイル漏れの原因と対策・交換方法・補充方法と時期

パワステオイル漏れの原因と対策

パワーステアリングとは、ハンドルを切る時にドライバーが少ない力でハンドルを操作できるようアシストする仕組みで、電動式と油圧式の2つの種類が現在の車では使われています。

パワーステアリングの主流である、油圧式のオイル漏れの原因ですが、そのほとんどは経年劣化によるものがほとんどです。据え切りと言われる車が停車時にハンドルを切る操作を繰り返し行うと、内部のオイルの温度が上昇して劣化が早まってしまいます。この他にも急ハンドルを切る運転を多用すればやはり同じように劣化が早まるでしょう。

パワステオイルが通るパワーステアリングホースは、ハンドルを切る度にオイルが加圧されたり減圧されるので高い耐久性が要求されますから、繋ぎ目から経年劣化で漏れだす危険があるでしょう。この他ポンプやステアリングラックなどパワステの機構が故障をして漏れだす危険があるでしょう。

パワステオイルが漏れる場所

パワステオイルが漏れる場所にはいくつかの場所があります。パワステオイルは密閉された部品の中に入っているので、蒸発したり燃えてなくなるといった事がないので、問題が無ければ減る事はありません。

パワステオイルの量を調べるには、パワステオイルのリザーバータンクを見る事でパワステオイルが減っているかどうか調べることができます。ここでオイルが減っていてば、どこかの場所からパワステオイルが漏れているでしょう。

主にパワステオイルが漏れる原因には、経年劣化と事故や悪路走行で破損した時に起きますが、原因と漏れる場所はほとんど同じで、ポンプ、ホース、リザーバータンクから漏れる事がほとんどです。また水害でもポンプやリザーバータンクが故障し漏れだす事があります。

このほか指定オイル以外を使うと、パワーステアリング内部の樹脂部品を痛める事があり、パワステオイルが漏れだす事があります。

漏れ止め

車に使っている部品には数多くのオイルが使用されていますが、パワステオイル漏れに対応した、漏れ止め剤も販売されています。漏れ止め剤は、色んなタイプがありますが、パワステオイルの漏れ止め剤は、内部のパッキンを膨らませて漏れを止めるものがほとんどなので、ホースの穴や、パッキンの劣化の激しい物には効果はありません。

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モリドライブパワーステアリング漏れ止め剤は、ステアリングラックからのパワステオイル漏れで、ステアリングラックを交換しなければならないと言われたときに使用すれば、効果を発揮する事が多々あります。

ホースとポンプの繋ぎ目などから漏れている場合も効果があるでしょう。

使い方は、パワステオイルのリザーバータンクから100ml抜き取り、モリドライブパワーステアリング漏れ止め剤を全量入れるだけなので非常に簡単です。

気休めと思ってしましたが、驚くほど効果が見られました。自分の車は恐らくシールが劣化して少しずつ漏れていたんでしょうが今は全く漏れてないようです。これはオススメします。

出典: https://www.amazon.co.jp/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%88%E7%9... |

パワステオイル漏れ修理費用

パワステオイルが漏れて修理に出すと、比較的高い修理代がかかる事がほとんどです。しかも使用部品をリビルト品にしても高額な出費となってしまいます。

代表的な交換するパーツは、パワステポンプ、パワステギアボックス、高圧ホース、パワステオイルとなりますが、このはにもパワステコントロールユニットなどまれに故障する部品もあります。

パワステポンプの故障の場合

パワステポンプが故障すると、ポンプの他にホースの交換も必要となるケースが多いです。

パワステオイルが漏れて、部品を交換した場合は、基本的に全量オイルを交換するのではなく、漏れた分だけ補充することが多いです。

ステアリングギアボックスの故障の場合

ステアリングギアボックスからオイル漏れがある場合は、ギアボックスAssyで交換となります。

ステアリングギアボックスを交換した場合は、足回りのアライメントを調整し直す必要があるので忘れないようにしましょう。

プレッシャーホース

パワステホースからの漏れは、パワステホースと金属パイプからの繋ぎ目とウレタンホースとの繋ぎ目が多く、一旦漏れだすとオイルの流路が作られてしまい、交換しないと漏れが止まりません。

ホースは、常に高圧と低圧が交互にかかるので、膨張と収縮を繰り返し、意外に早く劣化する部品でもあります。交換する場合はポンプ側にある銅ワッシャーも同時に交換する事になるでしょう。

パワステホースは、高圧ホースに漏れが発生する事が多いです。高圧ホースには、センサーが取り付けられている車種もあります。

パワステオイルの交換方法

車のエンジンオイルは定期的に交換しますが、パワステオイルなど一度も交換したことが無い人がほとんどではないでしょうか。

パワステオイルも劣化しますから交換が必要となります。通常は赤い色をしているパワステオイルですが、長く使っていると汚れて黒く変色してきます。そのまま放置すればホースなどにつまりを起こしてパワステ機構に不具合を起こします。

交換方法は、全量交換と希釈交換の二種類があり、全量交換は専門的知識が必要になり、素人が安易に行えばポンプの焼き付きやオーバーフローの危険があるので、自分でおこなう場合は希釈交換がお勧めです。

交換方法は、スポイトなどでリザーバータンクから古いパワステオイルを抜き取り、新しいオイルをタンクのMAXの線までいれます。注入し終わったら、ハンドルを左右にゆっくり回すとオイルが循環されますので、この作業を数回繰り返すと綺麗なオイルに入れ替えることができます。

エア抜き

パワステオイルのエア抜きはリザーバータンク内に規定量のオイルが入っていれば、走行中に自然に抜けますから必要ありません。しかしパワステポンプを交換したり、リザーバータンクを交換するなどした場合はエア抜きをする必要があります。

エア抜きの方法は、車の前輪をジャッキアップさせます。リザーバータンクにオイルが規定量入っていることを確認してエンジンを始動せずに左右ハンドルをストッパ―に当たるまで数回切ります。リザーバータンクの液面を確認して減っていれば補充して、エンジンを始動させます。

エンジン始動後、アイドリング状態でハンドルを左右にゆっくりと回すとリザーバータンクからエアーが出てきます。エアーが出なくなったら車を降ろして据え切りを数回行います。

据え切りを繰り返してエアーが出なくなるまで左右にハンドルを回し、ハンドルを直進状態にしてリザーバータンクの液面を確認して終了です。

パワステオイルの補充方法と時期

パワステオイルの補充はパワステの機構に不良個所が無ければ行う必要がありません。パワステオイルを補充が必要ということは、どこからかパワステオイルの漏れがあるという事です。

継ぎ足し

パワステオイルが少なくなって補充が必要な時には、エンジンが十分に温まった状態でパワステオイルを補充しなければなりません。

補充する時にはこぼさないように注意をして、HOTとCOLDの間に液面が来るように継ぎ足しします。あまりにも漏れがひどい場合は、早めに修理に出さないとパワステが壊れてしまうでしょう。

パワステオイルの適正量

パワステオイルの点検をする時には、リザーバータンクで行います。点検する際は必ず走行後に車が温まっている時に行います。それはエンジンが始動して走っている時にハンドルを回すので、エンジンが温まった状態の時を基準に調整するようになっているからです。

パワステオイルのリザーバータンクには、COLDやHOTといったラインがありそれぞれMINIやMAXのラインが引かれています。走行後温まった状態で、HOTのMAXとMINIの間に有れば正常です。

COLDのラインがなぜあるのかというと、フルード交換や修理後に注入する時の目安として使うようにされています。ですから通常の点検でCOLDで行う事はありません。HOTやCOLDの区別がなく、アッパーとロワーのラインしかない場合では、冷えている時にアッパーまであれば問題ありません。

パワステオイルが減ると考えられる危険性

パワステオイルが減っているにもかかわらず、車に乗り続けているとハンドルを切った時に「グイ―ン」とか「ジー」といった音が出るようになるでしょう。それでも修理せずに乗り続ければ、パワステポンプが焼き付きを起こし、ハンドルは急激に重くなってポンプから非常に大きな音が出るでしょう。

普段パワーステアリングしか運転したことが無い人にとって、パワステが効かなくなったハンドルを回すのは、非常に大変な操作となります。そのような状況ではハンドル操作がおぼつかなくなり、まともに運転ができなくなるでしょう。

パワステオイルの種類

パワーステアリングに使われているオイルはATF用のオイルが使われています。実際にメーカー指定のパワステオイルがATFを指定していることが多いです。しかし最近の高度に電子制御されたパワーステアリングは、メーカーに確認する必要があります。

パワーステアリングは、油圧を利用してハンドル操作のアシストをしていますので、オイルが冷えていても温まっていてもオイルの粘度が変わると良くありません。そこでATFのオイルであれば冷えていても硬くならず、熱くなってもサラサラにならない特性を持っているので、パワステオイルには都合の良いオイルとなっています。

パワステオイルの交換後の効果

パワステオイルを交換して効果を感じられるのであれば、それは気のせいでしょう。パワステオイルは、ポンプで油圧を上げてハンドルのアシスト能力を上げています。パワステの動きはポンプの能力であってオイルにはほとんど関係がありません。

ハンドルが重くなってくるようであれば、ポンプからの吐出量が減っているので、ポンプの交換が必要になります。

オイル交換しても体感はできませんが、ギアボックスやポンプの性能を長持ちさせるには定期的に交換したほうが良いでしょう。

パワステオイルは縁の下の力持ち

パワステオイルの漏れの原因と対策について今回は解説してきました。普段、車を運転していると何気なくハンドルを回していますが、そのハンドルを回す力を軽い力で行えるようアシストしてくれる大変便利な装置です。

オイル漏れはそう頻繁に起こるわけではありませんが、10年、10万キロを超えているような車では、いつ起きるかわからないので、車のボンネットを開けてオイル漏れが無いか確認する事が大事です。また車の下にオイルが落ちていたら、ハンドル操作が不能になる前に整備工場で点検を受けましょう。

初回公開日:2018年03月16日

記載されている内容は2018年03月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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