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【車種別】オルタネーターの耐久年数・前兆の症状・交換方法

更新日:2024年02月26日

オルタネーターという言葉は聞いたことが無い人も多いのではないでしょうか。オルタネーターは車を動かすためには非常に重要なパーツになります。今回はオルタネーターの耐久年数やその症状について、わかりやすくご紹介します。また予兆を知る事で適正な交換時期をご説明します。

【車種別】オルタネーターの耐久年数・前兆の症状・交換方法

オルタネーターとは

車は電気が無ければ走る事はできません。ライトやエアコン、エンジンや車の制御に電気を使っているからです。そこで車にはバッテリーが積まれていますが、バッテリーだけでは車を走らせられないので充電をしなければなりません。その充電装置がオルタネーターです。

オルタネーターはエンジンの回る力を利用して発電をしています。エンジンが回らなければオルタネーターは発電できません。また誤解している人も多いですが、車はオルタネーターからの発電した電気を利用して全ての電機システムを作動させています。

使われずに余った電力がバッテリーに蓄えられるようになっており、長期的にバッテリーが使えるようになっています。エンジンが止まっていると、オルタネーターは何もできないのでバッテリーの電力でセルモーターを回してエンジンをスタートさせるようになっています。今の車はバッテリーは始動専用といってもよいでしょう。

オルタネーターとダイナモの違いは?

車の発電機の呼び方にはダイナモとかオルタネーターと呼びますが、実はこの二つは違う性質を持った充電器です。

ダイナモは古い車に搭載されていました。現在でも身近な自転車にも取り付けてありますが。発電して得られる電機は直流電気になります。車の電気は直流なので本来であれば相性が良いはずですが、実はダイナモの発電は安定性が悪く低速では発電できない欠点あがあることと、耐久年数に問題があり現在車では使用されていません。

オルタネーターは、ダイナモと違い交流発電をします。ダイナモと比べて発電方法がシンプルなので、安定して多くの電気を発電でき耐久年数も長いです。しかし交流の電気をそのまま車に使うことができないので、「ボルテージレギュレーター」により直流に変換して、常に正常に電気装置が動く電圧に制御しています。

車のオルタネーターの耐久年数

オルタネーターの耐久は一昔前までは10万キロ程度と言われていました。最近のオルタネーターに付いているボルテージレギュレーターは性能が上がり、オルタネーターに負荷がかかりにくくなっています。そのため、耐久も長くなり20万キロや30万キロ走っても大丈夫と言われています。

走行距離

最近販売されている車は、20万キロから30万キロはオルタネーターは故障しないと言われていますが、使用状況で変わってくるので注意が必要です。それは暖機運転のような長い時間アイドリングを行う車や、常に渋滞する道を走っている車です。

このように実走行が本来のエンジンの運転時間より少ない車は、20万キロや30万キロもつはずもなく、早めにオルタネーターの内部部品は耐久を迎えます。

年数など

オルタネーターの耐用年数は、10年ほどといわれていますが、日頃の整備状況や走行の仕方で10年経たないうちに内部のレギュレーターが故障して耐久を迎える事がほとんどです。

夜の走行やオーディオ機器を多く使う車は、高負荷がかかりオルタネーターの耐久年数を短くします。オルタネーターの中にはカーボンブラシが入っており、これが摩耗すると発電をしなくなります。

車は10年ほど乗ると故障する場所が増えてきますが、オルタネーターはパーツの中でも故障する事例の多いパーツといえるでしょう。

軽自動車のオルタネーターの耐久年数

普通車でも軽自動車でもオルタネーターの耐久年数にはさほど差はありません。普通車と同じように、アイドリング時間が極端に長かったり、渋滞する道を多く走るような軽自動車は、耐久年数は短くなるでしょう。

軽自動車の耐久は、10年10万キロと言われていますが、オルタネーターはそれよりも長い耐久である事がほとんどなので、新車購入から買い替えまで、一度もオルタネーターの修理をせずに済むことは、珍しいことではないでしょう。

走行距離とエンジン運転時間

軽自動車で10年経たずに走行距離が20万キロも30万キロも走れば、オルタネーターは10年待たずに故障してしまうでしょう。またちょっとだけならと、アイドリングさせたまま立ち話をしていたり、暖機運転を必要以上に行えば、20万キロ走ることなく故障します。

このように、車の使用状況でオルタネーターの耐久年数は変わってくるので一概には言えません。一般に言われている耐久は、目安として捉えておき、鵜呑みにせずに車からの故障のサインを見逃さないようにするのが重要です。

ハーレーのオルタネーターの耐久年数

ハーレーの充電は、オルタネーターで交流の電気が発電されて、レギュレーターにより直流に整流された後に、バイクで使える電気になります。オルタネーターで充電された電気のうちバイクが使用する電気が60%とすると残り40%がバッテリーに充電されます。

しかしハーレーはアイドリングでは充電されないので、充電させようと考えるならば、2000回転以上で1時間ほど走る必要があります。

ハーレーのオルタネーターは車のオルタネーターと異なり永久磁石が使われています。車の電磁石と違い余剰電気を制御できないのでフレームに落として捨てています。これは非常に古いシステムで、耐久が来ているバッテリーにこの方法で充電を繰り返すとレギュレーターに悪影響が出てしまいます。

ハーレーの場合オルタネーターやレギュレーターの耐久は突然やってくるので、ある日突然壊れるパーツと理解しておくのが良いでしょう。

オルタネーターとバッテリーの関係

車のオーディオシステムを大容量のものに変えたり、モニターの数を増やすなど、電気消費量を増やした場合、バッテリーの容量を大きくする人も多いでしょう。しかしバッテリーの容量を大きくしたにもかかわらず、バッテリー上がりの症状が現れる場合は、オルタネーターの容量不足が考えられます。

通常、純正の大きさのバッテリーであればその容量に合わせたオルタネーターを使用しています。特に軽自動車では、コストがシビアなために発電量がギリギリなオルタネーターを使われています。

電装品をグレードアップして消費電力を増やした場合、新品のバッテリーが直ぐに上がる症状が出るなら、オルタネーターの容量不足、または耐久年数を迎えたことが考えられます。

オルタネーターの耐久の前兆の症状と判断方法

オルタネーターが耐久年数を迎えてくると、チャージランプが点灯したり、車種によってはチャージランプの点滅により知らせてくれます。

オルタネーターの耐久と故障は同じよに思われがちですが、実際はその症状は少し違ってきます。故障の場合はオルタネーターが突然発電しなくなることが多く、耐久の場合はだんだんと発電能力が落ちてくるので、前よりライトが暗くなったり、エンジンの吹け上りが悪くなるといった症状が現れます。

発電する回転数

オルタネーターは、エンジンの回転を利用して発電しています。軽自動車でもアイドリングで800rpm位でも20Aほどの発電量があります。これはアイドリングでもゆっくりですがバッテリーに充電できます。しかし夏にエアコンをフルに効かせて停車させて、ハザードランプを付けて、カーナビを操作していれば、電気が不足します。

耐久年数が来ると同じようなことをすれば、あっという間にチャージランプが点灯し、充電系統の異常を知らせてくるでしょう。また、エアコンの風量が落ちたり、アイドリングが不安定になるなどの症状も見られるでしょう。

電圧など

通常オルタネーターが正常に機能していれば、電圧は12V車でおよそ14V、24V車で29Vの電圧が出ています。しかし耐久年数が近づくと電圧は下がり、12V車で13Vを切ってくるようになるでしょう。しかもエンジンをいくら吹かしても電圧が正常の時のように上がらなくなります。

走行中に12Vを下回るようなことになれば、エンジンの吹けが悪くなり、電装品の動きが不安定になってきます。オルタネーターの耐久を知るには、電圧を測定するテスターがあると便利ですが、ライトをつけている時にウィンカーを付けて、ライトの明るさが変わるかどうか確認する事でも耐久を知ることができるでしょう。

電装の使用状況で判断できるか

電装品が不安定になるころにはオルタネーターは相当弱ってきていることが考えられます。夜間にライトをつけて停車している時より、走行している時のほうがライトが明るいのであれば、バッテリーの耐久よりオルタネーターの耐久の可能性が高くなります。

電装品が不安定になってきたのと同時に、チャージランプが点灯するようになれば、早急に電装系の点検が必要になります。そのままにしておけば、翌日エンジンがかからないことになる可能性が高いでしょう。

リビルト品のオルタネーターの耐久年数

オルタネーターを簡単に説明すると、ハウジングの真ん中にシャフトが通っており、コイルとカーボンブラシが取り付けてあります。

リビルト品とは、耐久性にほとんど問題のないハウジングとシャフトとコイルはそのままにして、摩耗するブラシやシャフトを支えるベアリングを交換し、清掃して組付けた物です。

リビルト品で再利用するハウジングやシャフトは、劣化がほとんどないので、リビルト品は新品同等の性能といえます。新品でも工業品なので故障の確率がある事を考えれば、リビルト品でもそれと同程度の故障の確率と考えればよいでしょう。

オルタネーターの耐久年数が来た時の交換方法

オルタネーターに耐久がきた時には、オルタネーターを純正新品と交換する方法と、リビルト品に交換する方法があります。

オルタネーターが耐久を迎える場所は、シャフトに使われているベアリングの破損であったり、レギュレーターの故障やカーボンブラシの劣化です。これらをオルタネーターを分解して交換修理する事も可能ですが、修理する時間と工賃を考えれば、リビルト品に交換してしまったほうが早いでしょう。

ご自身でオルタネーターを分解整備できる技術やノウハウを持ち合わせているならば、ブラシやベアリングは非常に安価なので、分解修理する方が非常に安上がりです。しかし実際は、分解修理は非常に難しいので、個人でも中身の部品だけ交換するよりリビルト品に取りかえた方が早く確実に修理ができます。

耐久のサインを見逃さないように

オルタネーターの耐久はある日突然やって来ることがほとんどです。しかしいきなり予兆もなく次の日にエンジンが始動しないことは、ごくまれなので耐久のサインを見逃さないようにしましょう。

オルタネーターの交換はエンジンとベルト駆動されているので、DIYで車のメンテナンスをしている方であれば、それほど難しい作業ではないでしょう。いつもよりライトが暗くなってきたり、エンジンの吹け上りが悪くなったと感じたら、早めに修理工場で点検を受けましょう。

初回公開日:2018年03月09日

記載されている内容は2018年03月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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