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ラジエーターの水漏れの応急処置の仕方・修理費用・交換方法

更新日:2023年12月02日

ラジエーターから水漏れがあるとどうしますか。自宅であれば、知り合いの整備工場に相談もできますが旅先ではそうもいきません。しかしラジエーターの水漏れはいつ襲ってくるかわかりません。そこで今回はラジエーターの水漏れの応急処置の方法をご紹介します。

ラジエーターの水漏れの応急処置の仕方・修理費用・交換方法

ラジエーターの水漏れの応急処置の仕方

車の下に緑色や赤色の水が出ていたらラジエーターの水漏れです。車を一晩おいて水溜まりができるようであれば、冷却水がラジエーターシステムから漏れているでしょう。

ラジエーターから水漏れした状態で車を走らせると甘い匂いが車内に入ってくるので、匂いでもラジエーターの水漏れを判断できます。また冷却水が少なくなると水温計も上昇してきますから、匂いや、水温計の針の上昇に異変を感じたら車を止めてラジエーターの水の量を確認しましょう。

リザーバータンク内の水か空になっていた場合、応急処置としてコンビニなどで売っているミネラルウォーターで代用ができます。リザーバータンクに水を補給して、できるだけ早く整備工場で修理をしましょう。また水を補給する際にエンジンが熱いうちにラジエーターのキャップを開けないようにして下さい。間違って開けると火傷を負う危険があります。

防止剤

ラジエーターの水漏れで一晩で数滴程度と、非常に少ない水漏れの場合は、ラジエーター漏れ防止剤を使う方法もあります。ラジエーターなど冷却装置が故障して、修理交換するとなれば数万円の出費となりますから、漏れ防止剤で水漏れを止めることができればコスト的に助かるでしょう。

水漏れ防止剤は数多くのメーカーから販売されているので、どれを選んでいいか迷いますが、現在販売されているタイプは3種類あります。

一つ目はクーラントの粘度を上げて被膜を作りピンホールを埋めます。2つ目は繊維状の粉を液体化して、空気に触れる事で固体化し固くなることを利用しピンホールを埋めます。3つ目は微金属粉を注入してから30分走行し、化学反応でピンホールを埋めます。

これらは一時的な漏れ止めには有効ですが、長期的に漏れを防止させることはできないでしょう。旅先での応急処置に使うには便利です。

ワコーズ RSL ラジエーターストップリーク 水漏れ防止剤 150ml R111

ワコーズのラジエーター水漏れ防止剤は、植物繊維を使用しているので、固まることが無く安心して使用することができます。しかし漏れていなかったり、腐食していたり、水垢の堆積が多い場合は使用をしないでください。

かなりの水漏れでも止めることができるので、急な水漏れの時には非常に重宝します。またコア部分の漏れにも効果があり数か月漏れ止めが持続させることができます。しかしラジエーターのアッパータンクやロアタンクが樹脂製で亀裂があると効果が薄いでしょう。

パジェロミニに使いました。
200km前後の走行で、サブタンク内の冷却水が1cm位減る感じでしたが、こちらを注入後、ピタッと減りがおさまりました!
何処から漏れてるのかわからない症状でしたが、減りもおさまり満足してます。
凄いです!

出典: https://www.amazon.co.jp/%E3%83%AF%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%8... |

BARDAHL(バーダル) ラジエター ストップリーク

ラジエーターストップリークはラジエーターの金属や樹脂、ゴムを劣化させないので、安心して使用できます。輸入車にも使えますが、古い車種には使用できないので、使えない車種は確認が必要です。

車のエンジンが冷えた状態の時に使用し、ラジエーターキャップを開けて500mlほど抜き取ってから、ラジエーターストップリークを投入します。一度封を開けたら全量投入するようにします。

投入し終わったら15分ほどアイドリングをして水漏れが止まったことを確認してください。他のラジエーター漏れ止めで効果が無かった人は一度試してみる価値がある優れた商品です。

古いベンツのクーラント漏れ。確かに漏れが止まった。ケミカル系はやっぱりアメリカンが強い。

出典: https://www.amazon.co.jp/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%80%E3%8... |

ラジエーターの水の交換方法

ラジエーターの水は、入れっぱなしで良い物ではありません。定期的に交換が必要になります。交換する方法は、水を抜いて新しい水を入れるだけですが、水道水だけを入れてしまうと、寒い冬にラジエーターが凍結しパンクしてしまいます。また専用のラジエーター液を使わなければ、内部が腐食してしまうでしょう。

交換する手順は、ラジエーターのドレンコックを開け、ラジエーター内の冷却水が排出します。同時にラジエーターキャップを外しておきます。全て排出が終わったらドレンコックを閉めて、ラジエーターの注ぎ口から水道水を満水まで入れてエンジン始動します。室内のヒーターを最高にして、サーモスタットが開いたらエンジンを止め水を排出させます。

これらを3回ほど繰り返しラジエーター内を洗浄します。終わったら既定の濃度に希釈したLLCをラジエーターの口から注ぎ、エア抜きをします。

ラジエーターの水の交換サイクル

ラジエーターの水の交換サイクルは一般的に2年と言われています。しかし最近ではトヨタなどを筆頭にスーパーLLCが登場し、新車から16万キロまたは7年間は交換が不要となっています。

このように非常に長いスパンで交換しなくていよいLLCを使っている車種は、ボンネット裏に明記してありますので、確認してみましょう。またトヨタではスーパーLLCは薄いピンク色をしており、他のクーラントと見分けがつくようになっています。

LLC濃度はどのくらい?

LLCは通常販売されている状態では原液にて販売されています。現役のまま使用するとかえって凍結しやすいので、必ず住んでいる地域の気温に合った濃度でLLCは希釈して使用します。

希釈濃度は新車で30%となっており濃度の上限が60%なので、その範囲内で希釈を行います。LLCの濃度はフルードテスターを使い行うと良いですが、ない場合の方法として計算で作成することができます。例えば30%濃度の冷却水を4L作成するならクーラント1.2Lに対して水2.8Lにすれば30%濃度の冷却水を作ることができます。

カー用品店に行くとすでに希釈されたものが売っているので、それを購入する方法もあります。

ラジエーターの水漏れの修理費用

ラジエーターの水漏れは何処から漏っているかで修理費用が変わってきます。それはラジエーター本体からの漏れの場合やラジエーターホースからの漏れ、ウォーターポンプからの漏れだったりと、色んな場所から漏れるからです。

ラジエーター本体から漏れてしまうと新品や中古品、リビルト品と交換する事になります。しかし新品部品を使うと10万円以上かかる事がほとんどなので、ディーラー以外では価格の安いリビルト再生品を使用して直すことが多いです。

ラジエーターの修理は可能?

最近のラジエーターは樹脂製のタンクとアルミ製のコアの組み合わせになっています。樹脂製のタンク部分はラジエーターのホースのついている部分で、この部分が変形したりひびが入ると、アルミコアと切り離して、交換する修理になります。

アルミコアが変形したり穴が開いた場合は、5mmから10mm程度までの小さい穴でしたら修理は可能でしょう。しかし複数穴が開いている場合は、新しいラジエーターを購入したほうが耐久性や価格的にも安心です。

湾曲やフィンの折れ曲がりは軽い物でしたら修理が可能ですが、事故により大きく折れ曲がってしまったラジエーターは修復はできません。

ラジエーター社外品と純正品

ラジエーターを交換する場合純正新品と社外品とに分かれます。社外品にはリビルト品や海外で格安で生産されたラジエーターがあります。

リビルト品は中古品ではなく消耗した部品や部分をオーバーホールしたり新品と交換したもので、再使用できるものを再生している製品です。ですからリビルト品は新品と何ら変わらない性能です。

社外品のラジエーターは純正品の半値以下の製品がヤフオクなどで販売されていますが、海外で大量生産され、品質には少し問題のある製品も多いのが事実です。実際にヤフオクなどで格安で購入したラジエーターの中には1年後にはタンクが割れてしまう製品も見られます。

純正品は国産なので、その耐久性と性能は国外製のラジエターなど足元にも及ばないことを考えれば、何を選べばよいのか必然的に答えは見えてきます。

ラジエーターの水が漏れる場所

ラジエーターから水が漏れる場所は数多くあります。それはラジエーター本体、ラジエーターホース、ヒーターホース、ウォーターポンプのいずれかから起こることが多いでしょう。

ラジエーター本体から水が漏れる場合は、走行中に石が当たり、ラジエーターが破損して水漏れが多る場合や、樹脂製のタンクが経年劣化でひび割れが起きて漏れる場合が多いでしょう。

またホースやポンプから漏れる場合は、ゴムの劣化により起きる事が多いです。ホースやポンプのパッキンはゴムなので新品交換をすることになります。

ラジエーターの水の入れ方

ラジエーターに水を補充する場合は、冷却水の濃度が薄くなる恐れがあるので、水道水を入れたままにするのは良くありません。例えば夏場に水道水で継ぎ足しをして、そのまま濃度の下がった冷却水のまま冬を迎えると、ラジエーターが凍結をして最悪ラジエーターが破裂してしまうでしょう。

補充

ラジエーターに水を補充する場合は、リザーバータンクを確認し、そこに表示してあるUPPERとLOWの間なければ冷却水を補充します。

ラジエーターに直接入れる場合は、必ずエンジンが冷えている時に行いましょう。エンジンが熱い時に行うと、ラジエーターキャップを外したとたんに蒸気が噴出し火傷する恐れがあります。

ラジエーターの水の適正な量

最近の車にはリザーバータンクが付いているので、冷却水の量はリザーバータンクを見て確認します。

リザーバータンクは、ラジエーターのキャップについている黒いホースを辿ればリザーバータンクを見つけることができます。ラジエーターリザーバータンクのキャップには「COOLANT」や「冷却水」と表記されているので初めて見る方は、キャップを確認しましょう。

適正なラジエーターの水の量を調べるには、車が冷えている時に行わなければなりません。車のインパネをみて水温計が十分に下がっているか確認します。水温計が無くランプ式の場合は、水温が低い事を示すシンボルマークが点灯しているか確認しましょう。

入れすぎ

ラジエーターの水を入れ過ぎてもリザーバータンクにラジエーターから多い分が排出されます。またリザーバータンクの容量を超えるほど水が入っていると、リザーバータンクからもオーバーフローして排出されるようになっています。

入れ過ぎても車は壊れる事はありませんが、ラジエーター液はエチルグリコールで人体に有害なので、入れ過ぎは良くありません。リザーバータンクのUPPERラインより入れないようにしましょう。

ラジエーターの水の確認方法・箇所

ラジエーターの水の確認はリザーバータンクで行いますが、古い車にはリザーバータンクは付いていません。リザーバータンクがある車両であれば、水の量がUPPERとLOWの間に有れば問題ありませんが、リザーバータンクが無い車両は、エンジンが冷えている時にラジエーターのキャップを外し、水の量を点検する必要があります。

ラジエーターキャップを開けて、水が見えなければ補充しますが、水面がキャップの近くに有れば無理に補充する必要はありません。それは冷却水の温度が上がれば膨張するので、入れすぎるとオーバーフローするだけだからです。

ラジエーターの水の色は大きく分けて3種類あります。緑、赤、青が現在主流ですが、汚れてくると茶色く変色してきます。

ラジエーター液が茶色く変色していたら交換する時期なので早めに交換をしましょう。赤系や緑系を使っている理由は、漏れて乾くと白く粉を吹きますから、何処から漏れていたのか発見しやすいからです。

リザーバータンクの位置を確認しましょう

ラジエーターは車を冷やすために非常に重要なパーツです。水漏れは匂いや車の下に漏れた形跡で直ぐに発見することができるので、早めに対処しましょう。

今回ご紹介した、応急処置で全ての水漏れがストップするわけではありません。しかし応急処置として知っておけば、遠出した時には役に立つでしょう。

ラジエーターの水漏れトラブルは、経年劣化だけに限らず飛び石などでも発生する可能性があります。いざというときに冷静に対処できるように、日頃から車の点検をしてリザーバータンクの位置を確認しておきましょう。

初回公開日:2018年03月09日

記載されている内容は2018年03月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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