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バックファイヤーの原因3つと対策・関連部品や危険性

更新日:2024年04月16日

バックファイヤーとアフターファイヤーは同じと考えている人も多いのではないでしょうか。しかし本当は全く違う症状で、バックファイヤーをそのままにしておくことは非常に危険です。そこで今回はバックファイヤーの症状とアフターファイヤーの違いについて解説します。

バックファイヤーの原因3つと対策・関連部品や危険性

バックファイヤーとは

「バックファイヤー」とは「シリンダー内から、吸気バルブより上流に向かって火炎が逆流する原因による逆火」のことです。バックファイヤーはマフラーから炎がでる症状ではありません。

バックファイヤーのバックの語意は「戻る」という意味で使われ、なんらかの原因で吸入弁に炎が戻って爆発することを指します。

キャブレーター調性の不具合が原因で火を噴くことも、バックファイヤーといいます。

バックファイヤーの危険性

バックファイヤーは外に炎がほとんど出てきません。バックファイヤーがあまりにもひどいと、それが原因でキャブレーター内のエアクリーナーを燃やしてしまいます。

バックファイヤーはエンジンにとって良くない現象です。バックファイヤーが原因で火災に繋がってしまうこともあるので、気をつけましょう。

アフターファイヤーとの違い

バックファイヤーとアフターファイヤーは非常に混同されやすいですが、症状は全くの別物です。

どちらも未燃焼ガスが燃焼室以外で爆発燃焼する現象ですが、マフラーから火を噴いて走る現象がアフターファイヤーで、エンジンルーム内で「パンパン」と音が鳴るのがバックファイヤーです。

バックファイヤーはキャブレーター内で起きているので、爆発や炎がほとんど出てこないため、ボンネットを開けてもの状態は目視できません。

バックファイヤーの原因

エンジン各部にはセンサーが取り付けられていて、それらの情報をECU(エンジンコントロールユニット)に送り、演算して最適な状態で燃焼爆発できるようになっています。しかしこのセンサーがなんらかのトラブルを起こすとバックファイヤーがおこります。

また、プラグの不調が原因でも完全燃焼できない未燃焼ガスが吸気管に戻、りバックファイヤーを起こすことがあります。

バックファイヤーの3つの原因

キャブレーターの車種はバックファイヤーを誘発しやすく、主な原因は、空燃比の不整・プラグの不具合・バルブタイミングの狂いが考えられるでしょう。

キャブレーターのセッティングで燃料が極端に少ないときなどにバックファイヤーが起きます。この症状は最新の車でも起きる可能性があります。

原因1:エンジンに供給される混合気が薄い

電子制御化された現代の車は、エンジンを燃焼爆発させる混合比や点火タイミングがきめ細かく調整されています。しかしこのセンサーが不調となれば、電子制御エンジンでもバックファイヤーが起きる可能性があります。

キャブレーター調整で燃料が薄いと、点火できずにキャブレーター側で爆発燃焼を起こすバックファイヤーの原因になります。

原因2:エンジンに供給される混合気が濃い

エンジンに吸い込む空気量はエアフロメーターというセンサーで測定しています。

しかし、機械式インジェクションや機械式キャブレーターでは人間の手で細かくセッティングして最適な燃焼爆発にする必要があります。キャブレーター調整は熟練した技術と経験が必要になります。

空気量が濃すぎると、燃え残った混合気がキャブレーター側に逆流しキャブレーター内で爆発燃焼を起こす、バックファイヤーの原因になります。

原因3:点火プラグの不調

プラグが不具合を起こすと燃焼室で綺麗な爆発燃焼ができず、キャブレーター内に混合気が逆流しバックファイヤーの原因になります。

そのほかにも、点火タイミング補正用のセンサーにすすが溜まると、バックファイヤーの原因になります。

点火プラグの寿命はだいたい2万キロから3万キロといわれています。バックファイヤーの原因ともなりうる点火プラグの機能の低下具合は、作動時間と比例する走行距離で計ることができるからです。

バックファイヤーに関連する部品

バックファイヤーに関連する原因となる部品があるので、常に点検を怠らなしようにしていきましょう。

バックファイヤーの原因となる主な部品に、点火プラグ・キャブレーター・ECUがあります。不具合が起こらないように気を付けてください。

点火プラグとは

点火プラグとはスパークプラグとも呼ばれ、燃料であるガソリンに火花を飛ばして着火させる働きをしています。

ガソリンは高温にしても着火しにくい燃料なので、点火プラグで火をつけます。点火プラグの良し悪しでエンジンの性能が変わってくるので、点火プラグはエンジンの心臓ともいわれています。

点火プラグの不調が原因でバックファイヤーが起こる可能性もあるので、常に点検を欠かさないように心がけておきましょう。

キャブレーターとは

キャブレーターとはエンジン内部の混合気を作る大切なミキサーの役目をしている部分です。

キャブレーターは通常はエンジンの後方部分に設置されています。キャブレーターは爆発によるパワーで回り続けるエンジンを、制御統制する役目も負っています。

キャブレーターとは、吸入した空気へガソリンを霧状に散布し、蒸発させながら燃料を混合させるマシンです。キャブレーターの不調はバックファイヤーの原因になりますので、気をつけましょう。

ECUとは

ECUとは、エンジン・エレクトロニック・コントロール・ユニットのことです。

ECUがエンジン内のセンサーから得た情報に応じて、燃料を噴射させる量と次期・点火プラグを使用するタイミング・アイドル回転数などを計って適切に対応してくれています。

現代のECUはAIなどが搭載されているため、自己診断機能などが装備されています。学習能力があり、進化する優れたECUとなっています。

バックファイヤーが疑わしい症状

バックファイヤーはマシンの外からではわかりにくい障害ですが、疑わしい症状がいくつかあります。

バックファイヤーが原因と疑われる現象に、異音・エンジンがかからないなどの異常な症状があります。バックファイヤーはわかりにくい症状なので、普段からこのような現象には注意しておくことが大切です。

音だけで、バックファイヤーとアフターファイヤーを見極めるのは難しいです。バックファイヤーもアフターファイヤーも同じように(パンパン)と音がします。

フロントで(パンパン)と炸裂音がする場合は、エキマニ内で起きているアフターファイヤーの可能性もありますし、キャブ内で燃焼していればバックファイヤーで同じ破裂音がします。

エンジンがかからない

バックファイヤーを起こす車両でエンジンがかからなくなった場合に考えられる原因は、燃焼室への過剰な燃料噴射によるプラグのかぶりと、点火時期が狂い失火して始動しない事が考えられます。またプラグが異常に白い場合は燃料が薄いので、これもエンジン始動が困難でしょう。

エンジンが始動したら点火時期を確認します。点火は圧縮死点の少し手前で行います。何度に設定するか整備書やメーカーに問い合わせて聞くと良いでしょう。

バックファイヤーが心配なあなたにアイテム

「ダイナミック図解 自動車のしくみパーフェクト事典」は、バックファイヤーが起こる車のエンジンの仕組みを、図解でわかりやすくたしかめられる1冊です。

バックファイヤーを修理するプロの修理工の人も参考にできるほど、緻密でわかりやすくできた事典です。自動車各部位の実物大の大きさのパーツも写真入りで載せられています。

バックファイヤーの対策

バックファイヤーは見つけづらい症状なので、常に音や部品の損傷に気を配っていきましょう。

バックファイヤーは火災の原因にもなりますし、エンジンがたいへん不調な状態です。おかしな点に気づいたら、すぐに修理に出しましょう。

すぐに修理工に相談する

バックファイヤーはエンジンにとって非常に悪い症状です。そのままにしておくと火災の原因に繋がるので、すぐに修理する必要があります。

アクセルを戻したときにパンパンと音が聞こえればアフターファイヤーと混同しがちですが、意図的にアフターファイヤーを起こしていなければ、やはり早く修理をしなければ壊れてしまうでしょう。

自分で無理して修理しようとせずにディーラーや整備工場で点検修理をして愛車を守りましょう。

バックファイヤーと思ったら早目に相談しよう

バックファイヤーは車にとってたいへん危険な状態なので、早めに修理に相談しましょう。

異音やエンジンのかかり具合、車の経年劣化を感じたら、バックファイヤーを疑ってみましょう。普段から部品などの点検交換をしておくことも、バックファイヤーを未然に防ぐ対策として有効です。

アフターファイヤーやオーバーヒートにも注意しよう

アフターファイヤーは意図的に起こす場合と、空燃比や点火時期に狂いが生じたことが原因で起こる場合があります。アフターファイヤーはエキゾーストを損傷させる恐れがあります。マフラーから火を噴くと、バンパーを燃やす可能性もあります。

オーバーヒートとは、冷却装置の故障が原因でエンジントラブルが起こる現象です。アフターファイヤーやオーバーヒートは車にとって危険な状態ですので、注意しましょう。

初回公開日:2018年04月27日

記載されている内容は2018年04月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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