スキーストックの長さ・使い方・選び方|伸縮
更新日:2024年09月25日
スキーストックの使い方
スキーストックは滑走するときの補助具です。体を支えたり、転倒したときの手助けにもなるストックは大変重宝します。しかし、誤った使い方はスキーストックの劣化を早め、またご自身の滑りにも悪い癖がついてしまいます。
圧雪された整地でのストックの役割としては、ターンをする際のリズムをとりやすくする効果を持つほか、バランスを取りやすくなる効果もあります。ストックを使わないレッスンを受けたことのある方もいらっしゃるでしょう。
緩斜面ではストックに頼りすぎると、足の動きや重心の動きを感じられないためそういった練習方法もします。こぶ斜面や不整地、ツリーランに行った際は相当な技術のある方でない限り、ないと降りてくることはできません。ストックを使用することでポジショニングを正すことも可能です。
持ち方
ストックの握り方に1つの正しい持ち方というものはありません。基本的にお持ちのストックのグリップに合わせて握りやすいように持てば問題ありません。
親指の位置を強く握って中指にあたるくらいまで握り込むタイプ、人指し指に沿わせるタイプ、人指し指の力を逃がして軽く握るタイプ、親指がグリップの上部に来るタイプなどさまざまです。
持ちやすいように持っていただいて問題ありませんが、力を入れる場所によって滑りにでる効果は異なります。しっかりストックを突きたい時には小指側、突きより振り重視の場合は人差し指側といった具合に変えていきましょう。
持ち方と滑りの関係
グリップにより力の入り方が変化して、体全体の動きも変わってきます。力みすぎると滑りが硬くなってしま足りスムーズなスキーができないことに繋がります。はじめは軽く握り包む感覚で、ストックを突く瞬間に指に力を入れるイメージです。
持っているときは、手首を内向きにせず手のひらを軽く進行方向に向けるとかっこよく見えます。しかし、ストックを持つときは手だけに意識を集中しない方がうまくいきます。
ストックを持った時の全体の感覚としては、力みすぎないことが一番です。足は雪面を感じ、ストックでバランスとリズムをとり、体を支えながら上半身は滑らかにすることを意識すると、美しいスキーに近づくでしょう。
スキーストックの選び方
スキーストックを選ぶときのポイントは、長さ、重さ、価格です。長さは身長の67%程度でスキーのレベルや滑りのスタイルで変化します。重さは主に素材によって異なります。
素材は、アルミ製、カーボン製、金属製などさまざまあり、重さもそれにより異なります。最後に価格ですが、素材やメーカーによって異なり3000円から4万円と幅も広いです。この後、詳しくご紹介します。選ぶときのポイントを押さえてご自身に適したストックを見つけましょう。
スキーストックの長さ
ストックの長さは身長の67%~68%が良いとされています。ストックを力を抜いて両手に持ったとき、肘を楽に曲げられるくらいの長さになります。
スキー板も長いものが主流だった時代はストックも長めのものが主流で、身長の70%程度のものを使っている人が大半でした。最近の流行としてはそれよりも短めの方がスタイリッシュに決まり、バランスもよく見えますので67%ほどが主流です。
身長とスキーのスタイルで長さを変えよう
身長150cmの方でしたら100cm程度、160cmの方は違和感がなければ105cm、または110cmでもよいでしょう。110cmですと少し長く感じる方もいらっしゃるでしょうし、小回りのパラレルターンができる方にとっては長すぎる可能性もあり、扱いにくいです。
身長が180cm以上の高めの方は125cm程度のものがよいでしょう。67%は、あくまで目安です。長さが微妙と感じるときは周辺の長さをもってみて、楽に肘が曲がる長さを選びましょう。ご自身の身長から計算し、またご自身のスキーのスタイルに合わせ選んでいく必要があります。スピードを求める競技や不整地に入る方は短めのほうが使いやすいです。
お子さんのストックを選ぶとき
小さなお子さん場合、スキーを始めたばかりや滑れてもボーゲンでしか滑れない場合は身長の72%程度がよいでしょう。パラレルができるようであっても70%程度でよいです。
大人のストックとは異なり、お子さんの場合はスキーのレベルにかかわらず総じて長めのストックが主流となっています。身長から算出した長さを参考に、楽な姿勢で持てるものを選んであげてください。
伸縮できるストックが
スキーストックの長さが決まらないという方は、伸縮式のストックもです。伸縮は20cm以上も可能なものもありますので、これから身長がよく伸びるお子さんやスキーの滑りのスタイルを変えようかお考えの方にはぴったりのストックといえます。
価格帯は、伸縮式ストックの方が通常のものよりも値が張りますが、ストックの長さが安定しない方は伸縮式の方がコストパフォーマンスは高いです。
伸縮式にも低価格なものはありますが、性能が伴っていないものもあり、スキーの最中に短くなってしまうものや固定してから緩められなくなるといった口コミのあるものもありますので、見極めて購入しましょう。
スキーストックはカーボンの方がよい?
スキーストックは主に、アルミ製とカーボン製があります。アルミ製の方が価格帯は安くなり、安いものでは3000円のものもあります。アルミとカーボンの一番の違いは重さで、カーボン製の方が軽く使いやすいでしょう。
ストックをついた時の感覚もソフトで初心者にはです。上級者の方は、好きな重さに合わせて素材を選んでください。
スキーストックメーカー
スキーストックは滑走の際の補助道具のため、滑りには直接的な影響は出ません。ご自身の好みと選ぶポイントにマッチしたストックを選んで問題はないでしょう。
今回はスキーストックを生産するメーカーの中でも歴史が長く、日本にもシェアを拡大しているLEKI、SALOMON、ROSSIGNOLの製品をご紹介します。
レキ(レキ) ELITE 14 T 636-3720 カービングスキーポール スキーストック
1940年代からドイツで始まった老舗メーカーで、スキーやトレッキング、クロスカントリーで高い評価を得ているメーカーです。市場に流通している量も多く機能性にも優れています。ワールドカップスキーにおいても、そのシェアは60%を超えており、シェア、専門性ともに最高クラスです。
SALOMON(サロモン) スキーストック スキーポール ARCTIC (アークティック) ブラック L39019800 110~120
1947年にフランスで設立されたメーカーです。ビンディング専門メーカーでしたがブーツや板の生産も手掛けるようになり日本でもスキーの流行により多く流通しました。日本では初心者モデルも多いですが、フランスでは競技用としてもの高いメーカーです。
ROSSIGNOL(ロシニョール) スキーポール HERO CARBON RDD1010-F-120
ロシニョールは1900年代からスキー用品を中心に販売している老舗メーカーです。フランスを本拠地としています。ロシニョールのストックは低価格でかわいらしいデザインのものも多く日本でもファンの多いメーカーです。ジュニアモデルも多く流通しています。
スキーストックは中古でも大丈夫?
スキーストックの寿命はメンテナンス状況により異なりますが、しっかりと手入れされたものであれば10年以上使用している人も多くいます。中古品を購入する際は、前に使用していた人の使用状況、メンテナンス状況を聞くようにしましょう。
スキーストックは水分によく当たるため腐りやすくなってしまいます。メンテナンスを怠っているとパイプの内部から腐食していることもあり、使用し続けると思わぬところで折れることもあり危険です。中古品の購入で使用状況を直接聞けるのであれば、水分を除去していたか詳しく聞くことが大切です。
自分に合ったストックを見つけよう
いかがでしたでしょうか。スキーストックは違いが分かりにくいものですが、選ぶ際のポイントをおさえれば、ご自身にぴったりのストックに出会えるでしょう。長さ、重さ、価格すべて妥協せずともよいストックはあります。ぜひ、これからぴったりのストックを手に入れて、今シーズンもスキーを楽しみましょう。
初回公開日:2017年11月22日
記載されている内容は2017年11月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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