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車へのコンセントの取り付け方法・電圧変換の注意点

更新日:2024年06月14日

車のコンセントは、走行するために必要な発電機を使って電気を作っています。上手な使い方をすればロングドライブや長期滞在でも、快適な車内空間を作ることができてとても便利です。ここでは車内コンセントの使い方や基礎知識をまとめてみました。

車へのコンセントの取り付け方法・電圧変換の注意点

車へのコンセントの取り付け方法

シガーソケットを使う

車の中で、家庭用のAC100Vコンセントを取り付けると、家庭内で使っていた家電製品の多くを自由に使うことができるので大変便利です。長距離ドライブを行ったり、車の中で過ごす時間が多い人は、ぜひ車の中にコンセントを付けて使ってみましょう。コンセントを使えば、例えば車の中で冷蔵庫を使って冷えたジュースを飲んだり、コンビニのおにぎりを長期保存したりするのにも役立ちます。携帯電話やスマートフォンの充電や、ノートパソコンを車の中で充電したりする事もできるほか、「DC-ACインバータ」という大電力を使う事ができる機器を取り付ければ、ドライヤーやヘアアイロンのような家電製品を使う事だってできてしまいます。

その他の方法など

一方、最近ではUSBをコンセント代わりに使う事ができる製品も販売されており、カー用品コーナーで入手する事ができます。シガーソケットからUSBで電気を取り出す事ができるため、携帯電話やスマートフォン、タブレット端末の充電や、携帯音楽プレーヤーの活用にも使う事が出来て、こちらも便利です。コンセントと異なる部分としては、USBであればバッテリーの電力をほとんど消費せず、車の電装設備に無理なく使い続ける事ができるというメリットがあります。USBタイプのデメリットとしては大電力を使う家電製品を使う事ができないといったポイントが挙げられますが、しかしあまり大きな発電機が装備されていない軽自動車などにとっては逆に省エネになるため、電気を使いすぎないという部分ではメリットにもなります。

他にも、カー用品コーナーなどではシガーソケットから直接電気を取り出して使う事ができる冷蔵庫などの製品も販売されるようになりました。車の電気を直接使う事ができるため効率が良く、バッテリー寿命を延ばし、比較的多くの電力を使うことだってできます。コンセントとUSBとシガーソケット・・・それぞれ状況によって使い分けるのも良いでしょう。

シガーソケットで引き出す事ができる電力量

国産車では12V、そして外車では24Vの電圧が使われています。これは車に搭載されているバッテリーから出ている電圧が違うためですが、当然ながら外車はより多くの電力を引き出すことができるのが利点です。

電気製品を使う時にはかならずこの電圧の数値を合わせて使うことが大切で、カー用品販売店では国産車用の電化製品を多く見かけるのが一般的です。もし、外車に乗っている方で、国産車用の電化製品を使いたい時には「DC-DCコンバータ」という機器を活用して、電圧変換をすると24V車でも12V車と同じカー用品を使う事ができるようになります。もともと大容量のバッテリーが搭載されている外車であれば、バッテリーの不安も比較的少なく安心できます。注意したいポイントとして、DC-DCコンバータで多くの電力を使うと熱を持つ事があるため、製品に添付されている説明書の解説をしっかりと読んでから活用することが大切です。

インバーターを用いた車のコンセント

コンセントから高出力な電気を使いたい時にはインバーター

車のシガーライターソケットから直接電気を取り出す事ができるタイプのコンセント製品は、大抵30W程度の消費電力までしか使うことができない製品です。30Wというと、ノートパソコンの充電として使ったり携帯端末の充電に使うなどといった用途に限られてしまうため気をつけましょう。

家電製品の中でも例えばドライヤーのような電熱器を使っている製品(電源を入れると高い熱を持つ家電製品)の多くは、加熱時に高い電力消費をします。電熱器は電力を熱エネルギーへと変換させて熱を作る電気製品のため、熱を作るまでの間は特に電気を消費してしまうことに注意が必要です。こうした理由から、シガーライターから直接取り出す事ができるタイプのコンセントでは使用することができないため、AC100Vインバーターを使う必要があります。

車のコンセントで使う事ができる家電製品

30Wで使える家電製品では、例を挙げるとビデオカメラ、携帯ゲーム、電気シェーバー、CD/DVD/ブルーレイプレイヤー、携帯電話、携帯充電器、デジタルオーディオ、デジタルカメラ、LEDライト、小型液晶テレビなど、下記画像のような製品を接続できます。照明機器ではLEDを使った照明製品のみに限られ、蛍光灯を使ったランプや白熱灯などには使う事ができないため注意しましょう。

なお、万が一電気を使いすぎてしまった場合に備えてシガープラグ内に安全ヒューズが装着されていますが、安全のためにもできるだけ家電製品に記載されている「定格消費電力」を上回らない製品を使いましょう。

車内でコンセントを使う時は活用時の注意点を熟読

車内でコンセントを使う時には、必ず禁止事項やデメリットについて良く知っておいてから使うようにしましょう。添付の説明書に記載されていますが、例えば高温下では使用しない、高い電圧の電気機器を無理に使わない、などです。ほかにも、医療用機器を使用したり、人体に影響を及ぼすような電化製品の活用する事は禁止されています。

また、電気を使えば使うほど、当然バッテリーにも負荷が掛かっている事を知っておきましょう。そのため、車内でコンセントを使う時には緊急時や必要な時だけに限って使うか、念のため予備のバッテリーを購入して保管しておくのも良いかもしれません。

電圧の変換の注意ポイント

コンセントを使う時は車内での放熱に注意!

車内でコンセントを使っていると、製品によっては高い熱を持ってしまう製品もあります。とりわけ夏場は車内の温度上昇に繋がるほか、炎天下の下では高温で本体が損傷してしまったりケガの危険もあるため、必ず説明書を熟読して安全に活用しましょう。最近のカー用品は安全設計に配慮されている製品が増えましたが、やはり使う側がしっかりデメリットについても知っておくには越したことがありません。使用前には必ず説明書を読んでから使うようにしましょう。

コンセントの使いすぎに注意!

車のコンセントから出てくるほとんどの電力は、車のエンジンルームに設置してある発電機からのものです。この発電機からの電力で車全体の消費電力をまかなうことができなくなってしまった時は、今度はバッテリーからも放電が行われる仕組みになっています。

やがてバッテリーの電力が底を突いてしまうと、車のエンジンをうまく作動させる事が出来なくなってしまうためにアイドリングが不安定になったり、エンストの原因にもなります。そのためバッテリーの残量には注意して活用するようにし、不安ならシガーソケットに差し込むだけで電圧を測定することができる「バッテリーチェッカー」を購入して活用するのもです。くれぐれも出先でバッテリー上がりのトラブルに見舞われてしまった、なんて事がないように、日常からバッテリーの状態には常に気に留めておくようにしたいものです。

インバーターの場合は警告ランプ点滅に気をつけよう

カー用品のコンセント製品でも大型のクラスや、インバーターとして販売されている製品には安全のために警告ランプが付いている製品があります。これはコンセントに接続されている電化製品側でたくさん電力を使うと点滅し、ブザーがなるようになっています。(一部、警告ブザーが鳴らない製品もあります。)ブザーが鳴る時は電化製品の起動時が多いですが、これは電化製品の電源を入れたときにたくさん電気を使っているからです。しばらくすると電化製品の内部に電気が行き渡るために、コンセントに付いている警告ブザーが鳴り止ます。警告ランプが点滅している時は、インバーターに負担が掛かってしまっているので、そのまま長時間使い続けると故障の原因になってしまう事があります。数秒程度で警告ランプが消灯しない時には、電化製品側がたくさん電力を消費している事になるため、より出力が大きいインバーター製品を活用する必要があります。

一般のコンセントに似せた電気が出てくる機種もある

車内でコンセントを使う時には、従来は「矩形波インバーター」といって、家庭用の交流電力に似た波形を出力するインバーターが使われていました。家庭用のコンセントでは、「波のような波形(正弦波)を出力できる」のに対して、矩形波インバーターでは「縦線と横線のみで波の波形を表現したような波形(矩形波)」出力されており、カー用品販売店で見かけるのはほとんどがこのタイプで、扇風機のような一部の家電製品を車内で使う事はできませんでした。

しかし最近では、完全に家庭用コンセントと同じ波形を出力する事ができる製品が登場しています。こうした新型タイプでは家庭用電源と同じようにして使う事ができるため、定格消費電力さえオーバーしなければ家庭内と同じようにして家電製品を使う事ができるため安心です。

後付コンセントを付ける方法

シガーソケットから直出しの場合・・・

シガーソケット本体にコンセントが内蔵されている製品は、シガーソケットへとプラグを差し込むだけでコンセントを活用することができます。シガーソケットへと、コンセントユニットの本体を差し込みすると本体ランプが点灯し、車でコンセントを使用できる状態になります。このタイプはコンセントのユニット自体が小型で、取り付けや取り外しも簡単ですが、一般の家庭用商用電力のコンセントよりも小さい電力しか活用することができないため、コンセントユニットに接続する電化製品の電力消費がオーバーしてしまわないようにしましょう。なお車内でコンセントに接続した定格消費電力値をオーバーしてしまった場合、電力不足で安全装置が働き、電化製品側の電源が入らない仕組みになっています。

最近の車では標準装備としてUSB電源が配置されていたり、AC100Vコンセントを使う事ができるように配慮されていたり、といった便利な車種も登場してきています。車の電装設備の充実はどんどん進化してきています。スマートフォンと接続してカーナビとデータのやり取りをしたり、電気自動車の場合はパソコンからバッテリーの充電管理をしたりと、今後もさらに未来化、高性能化していくかもしれませんね。初期状態で電装設備が充実している車種ならともかく、しかし軽自動車などではまだまだDIYでオプションパーツを追加装備しコンセントするのが一般的となっているのも現状です。

インバーターの場合・・・

インバーターの場合にはシガーソケットへとプラグを装着してから、スイッチをオンにすると主電源が入る仕組みです。この時にパイロットランプが点灯しますが、インバーター本体に何らかの異常があるときには警告ランプが点灯し、ブザーが鳴るようになっています。警告が止まらない時にはインバーターに異常が生じているため、使用を停止しましょう。

インバーター本体とコンセントを接続し、接続した電化製品のスイッチをオンにすると、車内でドライヤーなどを使用することができるようになります。大型のインバーターだと、AC100Vの他にも、シガーソケット、USBとを同時に使用する事ができるタイプも販売されています。バッテリー&発電機の大きさに余裕がある車種に乗っている方は検討してみましょう。

タコ足配線は絶対ダメ!

いくら出力ソケットがたくさんついていて、大電力を作る事ができるからといってもタコ足配線をするのはやめましょう。たとえ大電力を作る事ができるインバーター式のコンセントを使っていたからとはいえ、タコ足配線をしてしまうと配線部分やソケット接点が高温になって火災の危険性が生じてしまうことがあるほか、回路も複雑になってしまい電化製品の故障を招きかねないからです。確認したから大丈夫・・・という事は決してなく、使用中に徐々に配線が熱を持ち火災に発展、などという事も十分考えられます。取扱説明書にもタコ足配線が禁止されているため、必ず製品に記載されている注意事項をきちんと読んでから活用するようにしましょう。なお、インバーターから家庭用コンセントマルチタップを延長して使ったり、複数のコンセントに分岐させたりする使い方も同様にやめましょう。

車のコンセントでヘアアイロンを使っても大丈夫?

電熱器系は電気をたくさん使うので、その点に注意すれば大丈夫!

上の写真にもあるようなヘアアイロン、ドライヤー、電気ヒーター、調理用の電熱器といった家電製品の多くは電気エネルギーを熱エネルギーに変化させて、電熱線から熱を発生させています。電気を熱に変化させる時には、発熱する時にとても多くの電力が必要になる仕組みがあるため、電力消費にはくれぐれも気をつけながら使いましょう。ただ数分程度の活用であればそんなに神経質になるほど心配する必要はありません。消し忘れなどはバッテリー上がりの原因になるため注意が必要です。

例として挙げるとリアデフロスター(リアウインドウの電熱線)を加熱する時には、車を停車中にデフロスタースイッチを押しっぱなしにしておくとバッテリーが上がってしまいます。車内の電装部品の中で取り分けデフロスターは電気を熱に変化させるために、一度に多くの電力が必要になるからです。これと同じようにヘアアイロンやドライヤーといった家電製品を車内で使う時にはできるだけエンジンをかけながら活用するようにしましょう。バッテリーの残量を減らさず長寿命化にも貢献する事ができてお得です。

電気を使うかどうかは、家電製品のどこを見て調べれば良いの?

家電製品の本体に貼ってあるラベルに「最大定格消費電力」という項目があると思いますが、この数値で調べてみましょう。最大定格消費電力がおよそ100W以上のものは、車で使用をする時にはエンジンをかけている時に使うようにした方が無難です。単純に計算してみても、国産車の場合は12Vで、100Wの電力を試用した場合、8.3Aの電力が一度に使われます。車内で使う電力としてはかなり多い部類に入る電流値のため、エンジンを停車させている時にコンセントを使う時は、できれば携帯端末の充電などで済ませるようにしましょう。

車のコンセントは被災時・停電時にも使えて大変便利!

車のコンセントは家庭用の商用電力を使う事ができない時でも使う事ができます。車のエンジンルームに装着されている発電機やバッテリーの力を使ってコンセントを使う事ができるからです。

バッテリーの残量が少なくなってきても、再びエンジンをかけて発電機でバッテリーを充電させればバッテリーを再び回復する事ができます。ただし車のバッテリーを扱う時の注意点として、バッテリー残量が完全に無くなってしまうと充電できない特性があります。そのため、車の発電機を使わずバッテリーだけでコンセントを使う時はせいぜいバッテリー残量を80%程度に留めておくようにしましょう。

車で移動しながら家電製品を使う事ができる便利さもあり!

DVDプレイヤーやブルーレイプレイヤーを搭載して、車内の液晶ディスプレイと接続すれば車の中で移動中に映画を楽しむ事ができます。家族でのドライブなどの際には、同乗者に映画を楽しんでもらいながら長時間のドライブを楽しんだりする事もできるためとても便利です。

またカーナビを使わず、コンセントからの電力で充電をしながらスマートフォンやタブレットでカーナビ代わりとして使用するといった使い方もでき、とても便利です。クッキングヒーターでキャンプを楽しんだり、夜間はLED照明を点灯させて読書や天体観察を楽しんだりと、工夫次第で車用コンセントの活用バリエーションはとても広くなります。ただし、コンセントの使用頻度が増えると当然バッテリー切れの心配もでてきます。万が一バッテリー切れを起こしてしまわないようにするためにも、バッテリー残量やメンテナンスには定期的に配慮しておくようにしたいものです。

初回公開日:2017年08月09日

記載されている内容は2017年08月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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