車の警告灯の種類別意味一覧|ABS警告灯など・車検は通る?
更新日:2024年07月09日
色々な警告灯
そもそも、車には機械の異常を知らせるために様々な警告灯が装備されています。警告灯は、車の機械に異常が発生した際に、警告灯のランプが点灯し、ユーザーへ異常を知らせる仕組みです。
基本的な警告灯は、各メーカー共に共通のデザインのものが用いられています。しかし、自動車メーカーにより、一部の警告灯が異なっているものもあります。
車の警告灯の種類別意味一覧
トヨタ
全メーカーの中でも、標準的な警告灯マークを表示しています。そのため、他のメーカーの車に乗っていたとしても、トヨタの警告灯は標準的でわかりやすく配慮されています。注意深くチェックすると、半ドア警告灯のマークが少し異なっている、といった程度となっています。
近年の車種では省エネのための装置や、安全装置のランプが追加されているため、詳しくは取扱説明書の内容を確認しましょう。
スズキ
標準的な警告灯を表示していて、特に変わったマークの警告灯は使われていません。半ドア警告灯の形もトヨタに似ていて、特に説明書を確認しなくてもわかりやすく配慮されているメーカーです。車種によっては、LEDヘッドライトに異常があるとお知らせをしてくれる警告灯などもあります。
ホンダ
このメーカーも、あまり個性的な警告灯は表示されず、一般的なマークで統一されています。スズキも同様ですが、「エレクトリックパワーステアリング(EPS)」の警告灯が点滅する車種があります。点滅した時にはシステムに異常がありますので、ディーラーの点検を受けましょう。他は、おおよそ見慣れている警告灯マークが使われているメーカーとなっています。
日産
マスターウォーミング警告灯(三角マーク)など、新しい警告灯表記が目立つメーカーです。個性的な表記の多くは電子システム制御関連で、セキュリティ警告や、エコモードインジゲータなどがあります。車種によっては、他のメーカーでは珍しい警告灯も配備されていますが、メーカー独自の安全性に対する考慮ともいえます。
ダイハツ
日産と同じく、少し警告灯について独自の配慮が見られるメーカーです。例えば給油ランプ点灯時には、給油口の位置をお知らせしてくれるマークなどが特徴的です。また、他のメーカーでも見られますが、近年では暖機運転が整う前に水温計が「青」で表示されている車種も見られます。
エンジン
エンジンのマークの警告灯ランプが表示されている場合は、エンジンの電子制御システムに異常があります。特に、エンジンシステムにおいて失火が確認された場合に、エンジン警告灯が黄色に点灯します。もし、点灯した場合には、周囲に燃えやすいものがない場所へ停車させてください。やむを得ず走行する場合は、低速で走行するようにしましょう。
オイル
オイルドレンのマークが赤色に点灯している時には、油圧警告灯です。エンジンの回転中にエンジンオイルの圧力が低下してしまった時に点灯します。そのまま走行すると、エンジンが破損してしまう可能性があるため、安全な場所に停車させてください。そして速やかに整備工場での検査を依頼しましょう。
マーク
警告灯のマークにもさまざまな形状がありますが、ユーザーが視覚的に異常を確認しやすいマークとして配慮されています。また、警告灯を表示するライトには橙色(黄色)と赤、青と緑があります。青や緑は異常ではなく、機器の状態を知らせるものです。例えば「方向指示器表示灯(←、→)」は、方向指示器や、非常点滅表示灯を作動させた時、緑色に点滅します。
三角
エンジン点灯時に、「黄色の三角の「!」マーク」が表示されている場合は、「マスターウォーミング警告灯」と言われています。電子システムの異常がある場合に点灯します。メッセージの種類によっては、警告灯やブザーが鳴る時もあります。車種によって、また状況によって異なりますので、詳しくは取扱説明書を確認して対応しましょう。
ABS
ABS(アンチロックブレーキシステム)の電子制御システムに何らかの異常が生じている場合に点灯します。エンジンスタート直後にしばらく点灯している事もありますが、この時はチェック時に点灯するものです。エンジン始動後、およそ2秒間以上点灯している場合は、ABSシステムの異常が考えられます。慎重に、安全な場所へと停車させてください。
空気圧
タイヤが膨らんでいるマークの中心部に「!」マークが表記されている警告灯が装備されている車種があります。これはタイヤの空気圧が減少しているか、異常がある場合に表示される「タイヤ空気圧警告灯」です。タイヤの空気圧が減少している場合に点灯することがあるため、点灯した際は早めに補充してください。
また、タイヤがバーストした場合にも点灯する事があります。いずれにしても、走行安全性を低下させてしまいます。点灯した場合には早めに点検・整備を行ってください。
警告灯が点灯している車は車検に通らない?
平成29年2月より審査が厳しくなりました
警告灯の種類によっては、点灯していると車検に通らないため気をつけましょう。例えばブレーキ警告灯、ABS警告灯、エンジン警告灯など、赤や黄色で表示されているものです。車検時において、検査員から「走行の安全性に問題があると判断された場合」は通過できません。そのため、特に古い年式の車種で警告灯を点灯させたまま走行している場合は、整備を行う必要があります。
警告灯がOKでも車の安全性がNGならダメ
警告灯が点灯していなくても、安全性に欠ける点が確認された場合、車検をパスする事ができません。再検査になった場合、費用がかかってしまうため、車検前の点検や整備は念入りに行うことが大切です。中にはアイドリングストップ警告灯や、タイヤ空気圧警告灯など、点灯していても検査をパスする事ができるものもあります。
しかし、やはり、できるだけ当時の検査を確実にパスするためにも、警告灯のランプが綺麗に消灯している状態を心がけましょう。
異常はないがABS警告灯が消灯しない
古い車種などで、ABS警告灯が消灯せずとも、見た感じ普通に走行できる事があります。これはABSに異常が出ているサインである可能性があるため注意が必要です。ABS警告灯が表示されていても、普通に走行できる場合は、「常時ABSがわずかに動作している」か、「全く動作しない場合」です。
ちなみに、ABSが故障したまま運転すると、ブレーキの制動距離が長くなり、赤信号などでも止まりにくくなります。現在は規制が厳しくなり、車検にも不適合となっています。いずれにしても、雪道などではいざという時にABSが性能を発揮できないため、安全のために早めに整備します。
水温計などは青に点灯する事も
暖機運転が行われていない場合、車種によっては水温計が青に表示される事があります。水温計が青の時には、エンジンも水温も冷え切っている状態です。この時に車を無理に動かすと、機器に負担がかかり、車の寿命を縮めてしまう原因になります。
水温計が青になっている時には、しばらく暖気するか、なるべく20km程度の低速走行でゆっくり運転しましょう。オートマチック車場合は、ギアオイル(ATF)も温める必要があります。このほか、ターボエンジンの場合には、タービン部分へよく温まっている潤滑性能が高いオイル供給が必要です。製品寿命を延ばし安定した走行を楽しむためにも、余裕のある暖機運転は重要です。
燃料残量警告灯が点灯してからあと何km走行可能?
ガソリンスタンドの給油機のマークが点灯した時は、燃料の残りが少なくなっています。車種によって異なりますが、「残量およそ5リットル」になると点灯します。そのため、一般車ではおよそ50km~60km程度は走行が可能です。念のため早めに給油を行いましょう。なおスポーツカーなどでは、走行状況により「残25km程度」になる事もあります。
警告灯が点灯した時は説明書で確認を
万が一、走行中に警告灯が点灯してしまった時には、まず慌てずに、安全な場所へ停車させてください。次に、エンジンを切り、取扱説明書で警告灯の意味を確認しましょう。場合によっては放熱で安全に走行できない場合がありますので、無理に動かそうとせず、レッカー車などの手配を行います。
基本的には、自動車教習所で習ったものが重要な警告として表示されるようになっています。安全で快適なドライブのためにも、「エンジン」「ブレーキ」「オイル」「バッテリー」程度のサインは覚えておく事が大切です。
初回公開日:2018年01月23日
記載されている内容は2018年01月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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